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閲覧履歴

メトグルコ錠250mg

ビグアナイド系経口血糖降下剤

1錠 9.9円

作成又は改訂年月

**
2018年2月改訂
(第10版)
*
2016年3月改訂

日本標準商品分類番号

873962

*再審査結果公表年月(最新)

2015年12月
1959年3月

薬効分類名

ビグアナイド系経口血糖降下剤

承認等

販売名

メトグルコ錠250mg

販売名コード

3962002F2027

承認・許可番号

22200AMX00234
METGLUCO

薬価基準収載年月

2010年4月

販売開始年月

2010年5月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱等に記載

基準名

日本薬局方
メトホルミン塩酸塩錠

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分
1錠中メトホルミン塩酸塩250mg
添加物
ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール400、マクロゴール6000、タルク

性状

色・剤形白色〜帯黄白色の割線入りのフィルムコート錠
外形
大きさ直径(mm) 9.1
厚さ(mm) 4.0
重さ(mg) 270.5
識別コード DS271

販売名

メトグルコ錠500mg

販売名コード

3962002F3023

承認・許可番号

22400AMX01367
METGLUCO

薬価基準収載年月

2013年5月

販売開始年月

2013年8月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱等に記載

基準名

日本薬局方
メトホルミン塩酸塩錠

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分
1錠中メトホルミン塩酸塩500mg
添加物
ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール400、マクロゴール6000、タルク

性状

色・剤形白色〜帯黄白色の割線入りのフィルムコート錠
外形
大きさ長径(mm) 15.8
短径(mm) 7.3
厚さ(mm) 5.7
重さ(mg) 538
識別コード DS272

一般的名称

メトホルミン塩酸塩錠

警告

重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり、死亡に至った例も報告されている。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しないこと。〔「禁忌」の項参照〕
腎機能障害又は肝機能障害のある患者、高齢者に投与する場合には、定期的に腎機能や肝機能を確認するなど慎重に投与すること。特に75歳以上の高齢者では、本剤投与の適否を慎重に判断すること。〔「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「高齢者への投与」の項参照〕

禁忌

次に示す状態の患者〔乳酸アシドーシスを起こしやすい。〕
乳酸アシドーシスの既往
中等度以上の腎機能障害〔腎臓における本剤の排泄が減少する。「重要な基本的注意」の項参照〕
透析患者(腹膜透析を含む)〔高い血中濃度が持続するおそれがある。〕
重度の肝機能障害〔肝臓における乳酸の代謝能が低下する。「重要な基本的注意」の項参照〕
ショック、心不全、心筋梗塞、肺塞栓等心血管系、肺機能に高度の障害のある患者及びその他の低酸素血症を伴いやすい状態〔乳酸産生が増加する。〕
過度のアルコール摂取者〔肝臓における乳酸の代謝能が低下する。〕
脱水症、脱水状態が懸念される下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者
重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者〔輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須である。〕
重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者〔インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。また、乳酸アシドーシスを起こしやすい。〕
栄養不良状態、飢餓状態、衰弱状態、脳下垂体機能不全又は副腎機能不全の患者〔低血糖を起こすおそれがある。〕
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
本剤の成分又はビグアナイド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

2型糖尿病
ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。
 
(1)食事療法・運動療法のみ
 
(2)食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用

用法及び用量

通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2〜3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日750〜1,500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,250mgまでとする。
通常、10歳以上の小児にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2〜3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日500〜1,500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,000mgまでとする。

使用上の注意

慎重投与

次に掲げる状態の患者
不規則な食事摂取、食事摂取量の不足〔低血糖を起こすおそれがある。〕
激しい筋肉運動〔低血糖を起こすおそれがある。〕
軽度の腎機能障害〔乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。「重要な基本的注意」の項参照〕
軽度〜中等度の肝機能障害〔乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。「重要な基本的注意」の項参照〕
感染症〔乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
「相互作用」(1)に示す薬剤との併用〔乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。〕
他の糖尿病用薬を投与中の患者〔「相互作用」、「重大な副作用」の項参照〕

重要な基本的注意

まれに重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあるので、以下の内容を患者及びその家族に十分指導すること。
過度のアルコール摂取を避けること。〔「禁忌」の項参照〕
発熱、下痢、嘔吐、食事摂取不良等により脱水状態が懸念される場合には、いったん服用を中止し、医師に相談すること。〔「禁忌」の項参照〕
乳酸アシドーシスの初期症状があらわれた場合には、直ちに受診すること。〔「重大な副作用」の項参照〕
ヨード造影剤を用いて検査を行う患者においては、本剤の併用により乳酸アシドーシスを起こすことがあるので、検査前は本剤の投与を一時的に中止すること(ただし、緊急に検査を行う必要がある場合を除く)。ヨード造影剤投与後48時間は本剤の投与を再開しないこと。なお、投与再開時には、患者の状態に注意すること。〔「相互作用」の項参照〕
脱水により乳酸アシドーシスを起こすことがある。脱水症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。利尿作用を有する薬剤(利尿剤、SGLT2阻害剤等)との併用時には、特に脱水に注意すること。〔「相互作用」の項参照〕
腎機能障害のある患者では腎臓における本剤の排泄が減少し、本剤の血中濃度が上昇する。投与開始前及び投与中は以下の点に注意すること。〔「高齢者への投与」、「薬物動態」の項参照〕
腎機能や患者の状態に十分注意して投与の適否や投与量の調節を検討すること。腎機能は、eGFRや血清クレアチニン値等を参考に判断すること。〔国内臨床試験における除外基準は、血清クレアチニン値が、成人では男性1.3mg/dL、女性1.2mg/dL以上、小児では血清クレアチニン値1.0mg/dL超であった(「臨床成績」の項参照)。〕
本剤投与中は定期的に、高齢者等特に慎重な経過観察が必要な場合にはより頻回に腎機能(eGFR、血清クレアチニン値等)を確認し、腎機能の悪化が認められた場合には、投与の中止や減量を行うこと。
肝機能障害のある患者では肝臓における乳酸の代謝能が低下する可能性があるので、本剤投与中は定期的に肝機能を確認すること。〔「臨床成績」の項参照〕
低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。また、低血糖症状に関する注意について、患者及びその家族に十分指導すること。
糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
投与する場合には、少量より開始し、血糖値、尿糖等を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3〜4ヵ月投与しても効果が不十分な場合には、速やかに他の治療法への切り替えを行うこと。
投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、体重の推移、血糖値、感染症の有無等に留意のうえ、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。

相互作用

本剤はほとんど代謝されず、未変化体のまま尿中に排泄される。〔「薬物動態」の項参照〕

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
(1)
ヨード造影剤併用により乳酸アシドーシスを起こすことがある。
ヨード造影剤を用いて検査を行う場合には、本剤の投与を一時的に中止すること。〔「重要な基本的注意」の項参照〕
腎機能が低下し、本剤の排泄が低下することが考えられている。
腎毒性の強い抗生物質
 ゲンタマイシン等
併用により乳酸アシドーシスを起こすことがある。併用する場合は本剤の投与を一時的に減量・中止するなど適切な処置を行うこと。腎機能が低下し、本剤の排泄が低下することが考えられている。
利尿作用を有する薬剤
 利尿剤
 SGLT2阻害剤等
脱水により乳酸アシドーシスを起こすことがある。脱水症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕利尿作用を有する薬剤により、体液量が減少し脱水状態になることがある。
**(2) 血糖降下作用を増強する薬剤
糖尿病用薬
 インスリン製剤
 スルホニルウレア剤
 速効型インスリン分泌促進薬
 α-グルコシダーゼ阻害剤
 チアゾリジン系薬剤
 DPP-4阻害剤
 GLP-1受容体作動薬
 SGLT2阻害剤
併用により低血糖が起こることがある。
スルホニルウレア剤併用時に低血糖のリスクが増加するおそれがある。
患者の状態を十分観察しながら投与する。低血糖症状が認められた場合には、通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用の場合にはブドウ糖を投与すること。
併用による血糖降下作用の増強。
たん白同化ホルモン剤併用により低血糖が起こることがある。
スルホニルウレア剤併用時に低血糖のリスクが増加するおそれがある。
患者の状態を十分観察しながら投与する。低血糖症状が認められた場合には、通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用の場合にはブドウ糖を投与すること。
機序不明。
サリチル酸剤
 アスピリン等
併用により低血糖が起こることがある。
スルホニルウレア剤併用時に低血糖のリスクが増加するおそれがある。
患者の状態を十分観察しながら投与する。低血糖症状が認められた場合には、通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用の場合にはブドウ糖を投与すること。
サリチル酸剤の血糖降下作用が考えられている。
β遮断剤
 プロプラノロール 等
併用により低血糖が起こることがある。
スルホニルウレア剤併用時に低血糖のリスクが増加するおそれがある。
患者の状態を十分観察しながら投与する。低血糖症状が認められた場合には、通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用の場合にはブドウ糖を投与すること。
β遮断作用によりアドレナリンを介した低血糖からの回復を遅らせることが考えられている。
モノアミン酸化酵素阻害剤併用により低血糖が起こることがある。
スルホニルウレア剤併用時に低血糖のリスクが増加するおそれがある。
患者の状態を十分観察しながら投与する。低血糖症状が認められた場合には、通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用の場合にはブドウ糖を投与すること。
モノアミン酸化酵素阻害剤によるインスリン分泌促進、糖新生抑制が考えられている。
(3) 血糖降下作用を減弱する薬剤
アドレナリン併用により血糖降下作用が減弱することがある。
患者の状態を十分観察しながら投与すること。
アドレナリンによる末梢での糖利用抑制、肝での糖新生促進、インスリン分泌抑制が考えられている。
副腎皮質ホルモン併用により血糖降下作用が減弱することがある。
患者の状態を十分観察しながら投与すること。
副腎皮質ホルモンによる肝での糖新生促進等が考えられている。
甲状腺ホルモン併用により血糖降下作用が減弱することがある。
患者の状態を十分観察しながら投与すること。
甲状腺ホルモンは糖代謝全般に作用し血糖値を変動させると考えられている。
卵胞ホルモン併用により血糖降下作用が減弱することがある。
患者の状態を十分観察しながら投与すること。
卵胞ホルモンには耐糖能を変化させ、血糖を上昇させる作用が認められている。
利尿剤併用により血糖降下作用が減弱することがある。
患者の状態を十分観察しながら投与すること。
利尿剤によるカリウム喪失によりインスリン分泌の低下が考えられている。
ピラジナミド併用により血糖降下作用が減弱することがある。
患者の状態を十分観察しながら投与すること。
機序不明。
イソニアジド併用により血糖降下作用が減弱することがある。
患者の状態を十分観察しながら投与すること。
イソニアジドによる炭水化物代謝阻害が考えられている。
ニコチン酸併用により血糖降下作用が減弱することがある。
患者の状態を十分観察しながら投与すること。
ニコチン酸による血糖上昇作用が考えられている。
フェノチアジン系薬剤併用により血糖降下作用が減弱することがある。
患者の状態を十分観察しながら投与すること。
フェノチアジン系薬剤によるインスリン分泌抑制、副腎からのアドレナリン遊離が考えられている。
**(4)
シメチジン
ドルテグラビル
バンデタニブ
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。観察を十分に行い、必要に応じて本剤を減量するなど慎重に投与すること。これらの薬剤の腎臓での有機カチオン輸送系(OCT2)阻害作用により、本剤の排泄が阻害されると考えられている。

副作用

副作用等発現状況の概要

*本剤の承認時までの臨床試験において、成人では640例中409例(63.9%)、小児では37例中19例(51.4%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は成人では下痢(40.9%)、悪心(15.2%)、食欲不振(12.3%)、腹痛(10.5%)等、小児では下痢(29.7%)、悪心(18.9%)、腹痛(10.8%)等であった。(承認時)
特定使用成績調査(長期使用に関する調査)において、1219例中66例(5.4%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は下痢(1.3%)等であった。(再審査終了時)

重大な副作用

乳酸アシドーシス(頻度不明)注1)
乳酸アシドーシス(血中乳酸値の上昇、乳酸/ピルビン酸比の上昇、血液pHの低下等を示す)は予後不良のことが多い。一般的に発現する臨床症状は様々であるが、胃腸症状、倦怠感、筋肉痛、過呼吸等の症状がみられることが多く、これらの症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、必要な検査を行うこと。なお、乳酸アシドーシスの疑いが大きい場合には、乳酸の測定結果等を待つことなく適切な処置を行うこと。
低血糖(1〜5%未満)注1)
低血糖があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察しながら投与する。低血糖症状(初期症状:脱力感、高度の空腹感、発汗等)が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。〔「臨床成績」の項参照〕
肝機能障害、黄疸(頻度不明)注1)
AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、γ-GTP、ビリルビンの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)注1)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。注1)
*消化器注2)
5%以上
下痢(15.3%)、悪心
消化器注2)
1〜5%未満
食欲不振、腹痛、消化不良、嘔吐
消化器注2)
1%未満
腹部膨満感、便秘、胃炎、胃腸障害、放屁増加
*血液
1%未満
貧血、白血球増加、好酸球増加、白血球減少
*血液
頻度不明
血小板減少
過敏症注3)
1%未満
発疹、そう痒
肝臓
1〜5%未満
肝機能異常
腎臓
1%未満
BUN上昇、クレアチニン上昇
代謝異常
1〜5%未満
乳酸上昇
代謝異常
1%未満
CK(CPK)上昇、血中カリウム上昇、血中尿酸増加
代謝異常
頻度不明
ケトーシス
その他
1%未満
めまい・ふらつき、全身倦怠感注2)、空腹感、眠気、動悸、脱力感、発汗、味覚異常、頭重、頭痛、浮腫、ビタミンB12減少注4)
その他
頻度不明
筋肉痛注2)
*注1)頻度は本剤の国内臨床試験及び特定使用成績調査(長期使用に関する調査)の集計結果による。
注2)乳酸アシドーシスの初期症状であることもあるので注意すること。
注3)発現した場合は投与を中止すること。
注4)長期使用によりビタミンB12の吸収不良があらわれることがある。

高齢者への投与

高齢者では、腎機能、肝機能等が低下していることが多く、また脱水症状を起こしやすい。これらの状態では乳酸アシドーシスを起こしやすいので、以下の点に注意すること。
本剤の投与開始前、投与中は定期的に、特に慎重な経過観察が必要な場合にはより頻回に腎機能や肝機能を確認するなど十分に観察しながら慎重に投与すること。〔本剤はほとんど代謝されず、未変化体のまま尿中に排泄される(「薬物動態」の項参照)。また、肝機能の低下により乳酸の代謝能が低下する。〕
腎機能や脱水症状等患者の状態に十分注意して投与の中止や減量を検討すること。特に75歳以上の高齢者では、乳酸アシドーシスが多く報告されており、予後も不良であることが多いため、本剤投与の適否をより慎重に判断すること。〔国内における本剤の承認時までの臨床試験において、75歳以上の高齢者への1日1,500mgを超える用量の使用経験は限られている。〕
血清クレアチニン値が正常範囲内であっても、年齢によっては実際の腎機能が低下していることがあるので、eGFR等も考慮して、慎重に患者の状態を観察すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔動物実験(ラット、ウサギ)で胎児への移行が認められており、一部の動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている1)。また、妊婦は乳酸アシドーシスを起こしやすい。〕
授乳中の婦人への投与を避け、やむを得ず投与する場合は授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。〕

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は10歳未満の小児に対する安全性は確立していない。

過量投与

症状:
乳酸アシドーシスが起こることがある。〔「副作用」の乳酸アシドーシスの項参照〕
処置:
アシドーシスの補正(炭酸水素ナトリウム静注等)、輸液(強制利尿)、血液透析等の適切な処置を行う。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕

その他の注意

インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

薬物動態

血漿中濃度
単回投与
健康成人男性にメトホルミン塩酸塩を空腹時に単回経口投与したときの血漿中メトホルミン濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
 

 
表1参照
食事の影響
健康成人男性12例にメトホルミン塩酸塩750 mgを食後に単回経口投与したとき、空腹時投与に比べてCmaxが約20%低下したが、AUC0-48及び尿中排泄率に差は認められなかった。
健康成人男性にメトホルミン塩酸塩500 mgを食直前及び食後に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
 
表2参照
反復投与
健康成人男性に1日3回メトホルミン塩酸塩500 mgあるいは750 mg(各9例)を6日間反復経口投与したとき、血漿中メトホルミン濃度は投与2〜4日後には定常状態に達し、反復投与による蓄積性はみられなかった。
生物学的利用率(外国人データ)
健康成人3例にメトホルミン塩酸塩500 mgを単回経口投与したときの生物学的利用率は60.6%であった2)
血漿蛋白結合率
1.1〜2.8%(in vitro、ヒト血漿、0.1〜100 μg/mL、限外ろ過法)
代謝・排泄
本剤はほとんど代謝されず、未変化体のまま尿中に排泄される。健康成人(外国人)3例にメトホルミン塩酸塩500 mgを単回経口投与したとき、投与48時間後までの尿中排泄率は投与量の51.6%であった2)。メトホルミンは、主要なCYP分子種(CYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4)の代謝活性に影響を与えなかった(in vitro)。また、ヒトのトランスポーター発現細胞(hOAT1、hOAT2、hOAT3、hOAT4、hOCT1、hOCT2、hOCT3)を用いて検討した結果、hOCT2が高い輸送能を示したことから、本剤は主にhOCT2を介して尿中に排泄されると考えられた。
高齢者
健康高齢男性(65歳以上、クレアチニンクリアランス:>60 mL/min)及び健康非高齢男性(20歳以上40歳未満、クレアチニンクリアランス:>90 mL/min)にメトホルミン塩酸塩500 mgを空腹時に単回投与したときの血漿中メトホルミン濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
 

 
表3参照
小児3)
小児2型糖尿病患者を対象とした長期投与試験において、メトホルミン塩酸塩を1日2〜3回に分割して、500〜2,000mg/日を投与したときの血漿中濃度173点を用いて、ポピュレーションPK解析を実施した。最終モデルから得られた母集団平均パラメータ(推定値±標準誤差)は、見かけのクリアランスが69.9±3.96L/h、見かけの分布容積が525±52.1L、吸収速度定数が1.98±0.563h-1であり、これらを用いて、小児2型糖尿病患者の薬物動態パラメータを推定した結果は、下表のとおりであった。
 
表4参照
腎機能障害患者(外国人データ)
外国人の腎機能障害者(クレアチニンクリアランス:≦90 mL/min)にメトホルミン塩酸塩を単回で静脈内あるいは経口投与した場合、腎機能正常者(クレアチニンクリアランス:>90 mL/min)と比較してCmaxの上昇、AUCの増加、T1/2の延長、見かけの全身クリアランス及び腎クリアランスの減少がみられた4、5)
薬物相互作用
シメチジンとの併用(外国人データ)
健康成人に対し本剤とシメチジンを併用した場合、シメチジンの薬物動態には影響がみられなかったものの、メトホルミンのCmaxが約60%上昇し、AUC0-24が約40%増加した。
**ドルテグラビルとの併用(外国人データ)6)
健康成人に対し本剤とドルテグラビル50mg/日及び100mg/日を併用して反復投与した場合、メトホルミンのCmaxがそれぞれ66%及び111%上昇し、AUCがそれぞれ79%及び145%増加した。
**バンデタニブとの併用(外国人データ)7)
健康成人に対し本剤とバンデタニブを併用して単回投与した場合、メトホルミンのCmax及びAUC0-∞がそれぞれ50%及び74%増加し、腎クリアランスが52%減少した。
その他の薬剤との併用(外国人データ)
2型糖尿病患者に対し本剤とグリベンクラミドを併用した場合、グリベンクラミドのCmaxが約37%低下し、AUC0-∞が約22%減少した。健康成人に対し本剤とニフェジピンを併用した場合、メトホルミンのCmaxが約21%上昇し、AUC0-24が約16%増加した。フロセミドを併用した場合、メトホルミンのCmaxが約22%上昇し、フロセミドのCmaxが約31%低下し、AUC0-36が約12%減少した。プロプラノロール又はイブプロフェンを併用した場合は薬物動態パラメータに影響はなかった。いずれの薬剤も併用により薬物動態に臨床的意義のある薬物相互作用はみられなかった。
表1 血漿中濃度 単回投与
投与量Tmax
(h)
Cmax
(ng/mL)
AUC0-48
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
250 mg(6例)1.9 ± 1.1898 ± 1684,861 ± 5772.9 ± 0.6
500 mg(6例)2.3 ± 0.91,341 ± 3298,019 ± 2,3474.0 ± 1.4
750 mg(12例)2.1 ± 0.72,163 ± 51711,802 ± 2,2214.7 ±1.7
平均値±標準偏差
表2 血漿中濃度 食事の影響
投与時期Tmax
(h)
Cmax
(ng/mL)
AUC0-24
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
食直前(12例)1.5 ± 0.61,060 ± 2376,186 ± 1,2494.5 ± 0.8
食後(12例)3.4 ± 0.61,014 ± 1626,486 ± 8234.0 ± 0.5
平均値±標準偏差
表3 高齢者
   Tmax
(h)
Cmax
(ng/mL)
AUC0-48
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
健康高齢者(12例)2.5 ± 1.11,935 ± 63314,236 ± 3,9274.5 ± 1.0
健康非高齢者(6例)2.9 ± 1.31,204 ± 3678,907 ± 2,3253.5 ± 0.6
平均値±標準偏差
表4 小児
 ポピュレーションPKモデルから推定した、小児2型糖尿病患者の薬物動態パラメータ(投与条件:1日3回反復投与後)
1回投与量Tmax
(h)
Cmax
(ng/mL)
AUC0-48
(ng・h/mL)
T1/2
(h)
250mg(36例)1.5 ± 0.0521 ± 1195,095 ± 2,8145.4 ± 1.7
500mg(36例)1.5 ± 0.01,042 ± 23710,191 ± 5,6295.4 ± 1.7
平均値±標準偏差

臨床成績

成人
2型糖尿病患者を対象とした二重盲検比較試験を含む各種臨床試験注)において、HbA1c(NGSP)値、空腹時血糖値及びグリコアルブミン値の改善が認められた。
注)試験対象から以下の患者を除外した。
・投与前の血清クレアチニン値が男性1.3mg/dL以上、女性1.2mg/dL以上(酵素法)の腎機能障害を有する患者
・投与前のAST(GOT)又はALT(GPT)が基準値上限の2.5倍以上の患者、肝硬変患者
・20歳未満又は75歳以上の患者(長期投与試験は20歳未満のみを除外した。)
治療効果不十分例を対象とした二重盲検比較試験の結果は以下のとおりであった。
1
食事療法・運動療法で効果不十分な2型糖尿病8)
1回250 mg又は500 mgを1日3回毎食後に14週間(投与開始1週間は1回250 mgを1日2回)投与した結果、HbA1c(NGSP)値(平均値±標準偏差、以下同様)はそれぞれ0.67±0.64%(106例)、1.07±0.68%(106例)低下した。低血糖症の副作用は認められなかった。
2
食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤で効果不十分な2型糖尿病9)
1回250 mg又は500 mgを1日3回毎食後に14週間(投与開始1週間は1回250 mgを1日2回)投与した結果、HbA1c(NGSP)値はそれぞれ0.74±0.68%(102例)、1.22±0.75%(103例)低下した。低血糖症の副作用は、それぞれ9.8%(10/102例)、21.2%(22/104例)に発現した。
治療効果不十分例を対象とした長期投与試験の結果は以下のとおりであった。
食事療法・運動療法のみ又は食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤で効果不十分な2型糖尿病患者に、1日500mgより開始し、1日750〜2,250mgを2〜3回に分割して54週間投与した結果、HbA1c(NGSP)値、空腹時血糖値及びグリコアルブミン値は改善し、良好な血糖コントロールが維持された。HbA1c(NGSP)値は1.30±0.78%(165例)低下した。HbA1c(NGSP)値6.9%未満の割合は、投与開始前7.3%(12/165例)に対して14週後で65.4%(100/153例)、26週後で73.5%(108/147例)、54週後で80.7%(113/140例)であった。低血糖症の副作用は食事療法・運動療法のみの患者では発現せず、食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤で効果不十分な患者では11.6%(10/86例)に発現した10)
また、2型糖尿病患者を対象とした臨床試験において本剤が投与された640例のeGFR別副作用の発現割合は、90 mL/min/1.73 m2以上で61.4%(135/220例)、60〜90 mL/min/1.73 m2未満で64.9%(253/390例)、30〜60 mL/min/1.73 m2未満で70.0%(21/30例)であった。
小児
小児2型糖尿病患者を対象とした長期投与試験注)11)において、HbA1c(NGSP)値、グリコアルブミン値、空腹時血糖値の改善が認められた。低血糖症の副作用は認められなかった。
注)試験対象から以下の患者を除外した。
・投与前の血清クレアチニン値が1.0mg/dL(酵素法)を超える腎機能障害を有する患者
・投与前のAST(GOT)又はALT(GPT)が基準値上限の3倍以上の患者。ただし、脂肪肝を合併している場合は基準値上限の5倍未満の患者は投与可
・5歳以下及び18歳以上の患者
1日500〜2,000mgを2〜3回に分割して24週間(可能な場合は52週間)投与した結果は以下のとおりであった(なお、組み入れられた患者の体重は44.4〜112.0kgであった)。
1
食事療法・運動療法で効果不十分な2型糖尿病
HbA1c(NGSP)値(平均値±標準偏差、以下同様)は24週間投与で0.76±0.58%(14例)低下した。52週継続例では0.71±0.69%(10例)低下した。
2
食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤で効果不十分な2型糖尿病
HbA1c(NGSP)値は24週間投与で0.40±1.87%(4例)低下した。52週継続例では0.45±0.78%(2例)低下した。
3
食事療法・運動療法に加えて1日750mg以下のメトホルミンで効果不十分な2型糖尿病
HbA1c(NGSP)値は24週間投与で0.98±1.62%(17例)低下した。52週継続例では0.65±1.17%(13例)低下した。

薬効薬理

血糖降下作用
肥満を呈する糖尿病モデル動物であるdb/dbマウスにおいて、血糖値の低下作用及びHbA1c値の増加抑制作用を示す。
作用機序12)
主に肝臓における糖新生を抑制し、膵β細胞のインスリン分泌を介することなく血糖降下作用を示す。また、末梢組織における糖取り込みの促進、小腸における糖吸収の抑制等も知られている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
メトホルミン塩酸塩(Metformin Hydrochloride)
化学名
1,1-Dimethylbiguanide monohydrochloride
構造式
分子式
C4H11N5・HCl
分子量
165.62
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
融点
約221℃(分解)

取扱い上の注意

錠剤を取り出すときに特異なにおいがすることがある。〔本剤の原料に由来する成分による。〕
本剤とオルメサルタン メドキソミル製剤等との一包化は避けること。〔一包化して高温高湿度条件下にて保存した場合、本剤が変色することがある。〕

包装

メトグルコ錠250 mg:
[PTP]100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100)
[バラ]500錠
メトグルコ錠500 mg:
[PTP]100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100)
[バラ]500錠

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
Tuchmann-Duplessis, H. et al. : Compt. Rend., 253:321,1961
2
Pentikainen, P.J. et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol., 16:195,1979
3
大日本住友製薬資料:小児患者を対象とした長期投与試験における母集団薬物動態解析
4
Sambol N.C. et al.:J.Clin.Pharmacol.,35:1094,1995
5
Sirtori C.R. et al.:Clin.Pharmacol.Ther.,24:683,1978
6
**Song I.H. et al.:J Acquir Immune Defic Syndr., 72:4, 400,2016
7
**Johansson, S. et al.:Clin Pharmacokinet., 53:837, 2014
8
大日本住友製薬資料:用量反応検討試験(単独療法)
9
大日本住友製薬資料:用量反応検討試験(SU剤併用療法)
10
大日本住友製薬資料:長期投与試験
11
大日本住友製薬資料:小児患者を対象とした長期投与試験
12
Lee, A.J.:Pharmacotherapy, 16:327,1996

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大阪市中央区道修町2-6-8
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