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閲覧履歴

キャンフェニック「ネオ」

根管消毒・歯髄鎮痛鎮静剤

添付文書番号

2730810Q1022_1_08

企業コード

610003

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

87273

薬効分類名

根管消毒・歯髄鎮痛鎮静剤

承認等

販売名

キャンフェニック「ネオ」

販売名コード

2730810Q1022

販売名英字表記

CAMPHENIC「NEO」

承認番号等

承認番号
13513KUZ08363001

販売開始年月

1953年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
4年

規制区分

劇薬

一般的名称

歯科用フェノール・カンフル製剤

組成・性状

組成

キャンフェニック「ネオ」
有効成分
100 g中
d-カンフル 60 g
フェノール 30 g
添加剤
エタノール

製剤の性状

キャンフェニック「ネオ」
性状
無色澄明の液で、カンフルのにおいがある

効能又は効果

齲窩及び根管の消毒、歯髄炎の鎮痛鎮静

用法及び用量

通法に従って齲窩及び根管の処置後、本剤の適量を滅菌小綿球又は綿繊維に浸潤させて窩内あるいは根管内に挿入し、仮封する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
過敏症状

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 軟組織に対し局所作用をあらわすおそれがあるので、口腔粘膜等に付着させないよう配慮すること。
  2. 軟組織に付着した場合には、直ちに清拭し、消毒用エタノール、グリセリン、植物油等で清拭するか、又は多量の水で洗うなど適切な処置を行うこと。
    また、手指等に付着した場合には、石けん等を用いて水又は温湯で洗浄すること。
    万一眼に入った場合には、直ちに多量の水で洗浄する等の適切な処置を行うこと。

その他の注意

非臨床試験に基づく情報
急性毒性(本剤)
マウス(♂) 経口 LD50= 775.6 mg/kg

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    処置別における臨床成績は次のとおりである。
適用
症例数
成績
良好
概良
不良
直接歯髄
55
44
8
3
間接歯髄
18
15
1
2

薬効薬理

作用機序
フェノールの腐食作用及び鎮痛作用とカンフルの局所刺激作用との相乗作用による知覚鈍麻の効果と共に、カンフルはフェノールの局所毒性を減少する目的で配合される 。
消毒作用
フェノールとカンフルの配合比1 mol:1 molのとき、5%フェノール水溶液に匹敵する殺菌力を有する 。本剤はAspergillus oryzaeCandida albicansに対しても、発育を阻止する 。
鎮痛鎮静作用
本剤を直接露出歯髄面に対し応用した場合、フェノール及びカンフルを単味で応用した場合に比較し、各種臨床症状の発現も少なく、優れた鎮痛鎮静作用を有し、病理組織学的にも良好な成績を示す 。

有効成分に関する理化学的知見

d-カンフル
一般的名称
d-カンフル(d-Camphor)
化学名
(1R,4R)-1,7,7-Trimethylbicyclo [2.2.1] heptan-2-one
分子式
C10H16O
分子量
152.23
性状
本品は無色又は白色半透明の結晶、結晶性の粉末又は塊で、特異な芳香があり、味は僅かに苦く、清涼味がある。本品はエタノール (95)、ジエチルエーテル又は二硫化炭素に溶けやすく、水に溶けにくい。本品は室温で徐々に揮散する。
化学構造式
フェノール
一般的名称
フェノール(Phenol)
化学名
Phenol
分子式
C6H6O
分子量
94.11
性状
本品は無色~僅かに赤色の結晶又は結晶性の塊で、特異なにおいがある。本品はエタノール(95)又はジエチルエーテルに極めて溶けやすく、水にやや溶けやすい。本品10gに水1mLを加えるとき、液状となる。本品は光又は空気によって徐々に赤色を経て暗赤色となる。本品は皮膚を侵して白くする。
凝固点:約40℃
化学構造式

取扱い上の注意

引火性があるので、火気に注意して使用・保存すること。

包装

10 g(合成樹脂容器)

主要文献

1
岡田 孝,堀川栄二:Phenol Camphorの急性毒性実験.歯科学報.1975;75(6):934-939
2
淺井康宏,松井啓之,森岡俊介,石 光範,岩切信樹,加藤欽也,田上隆弘,関根永滋,渡貫 健:歯内療法薬剤フェノール・カンファーに関する臨床病理学的検討(予報),特にパラモノクロロフェノール・カンファーとの比較について.日歯保誌.1973;16(2):127-140
3
松井啓之:歯内療法薬剤フェノール・カンファーに関する臨床病理学的研究,特にフェノール及びカンファー単味との比較について.歯科学報.1976;76(2):251-304
4
森本 優,荘  浩,淺井康宏,山岸昭平,稲浜洋一,関根永滋:歯髄鎮静療法に関する臨床病理学的研究,特にフェノール・カンフルの窩底象牙質を介して歯髄に及ぼす影響.歯科学報.1961;61(4.5):35-41.27-31
5
第十八改正日本薬局方解説書.2021
6
真泉平治:石炭酸カンフル合剤の作用機作に関する研究.歯学.1956;44(1-2):3-15
7
吉村泰治:歯科領域に繁用されている消毒剤の抗真菌作用について.歯科基礎医学会誌.1968;9(3):110-129

文献請求先及び問い合わせ先

請求先:ネオ製薬工業株式会社 学術情報部
住所:〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-1-3
ホームページ:https://www.neo-dental.com/
フリーダイヤル: 0120-07-3768

製造販売業者等

製造販売元
ネオ製薬工業株式会社
〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-1-3
Tel.(03)3400-3768(代)
Fax.(03)3499-0613

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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