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アニュイティ100μgエリプタ30吸入用

吸入ステロイド喘息治療剤

1キット 1471.5円

添付文書番号

2290705G1029_1_07

企業コード

340278

作成又は改訂年月

2023年2月改訂
(第2版、再審査結果)

日本標準商品分類番号

87229

薬効分類名

吸入ステロイド喘息治療剤

承認等

販売名

アニュイティ100μgエリプタ30吸入用

販売名コード

2290705G1029

販売名英字表記

ARNUITY ELLIPTA

販売名ひらがな

あにゅいてぃ100μgえりぷた30きゅうにゅうよう

承認番号等

承認番号
22900AMX00528

販売開始年月

2017年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
24ヵ月

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

アニュイティ200μgエリプタ30吸入用

販売名コード

2290705G2025

販売名英字表記

ARNUITY ELLIPTA

販売名ひらがな

あにゅいてぃ200μgえりぷた30きゅうにゅうよう

承認番号等

承認番号
22900AMX00530

販売開始年月

2017年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
24ヵ月

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

フルチカゾンフランカルボン酸エステル

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある。]
  2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

アニュイティ100μgエリプタ30吸入用
有効成分
1ブリスター中
フルチカゾンフランカルボン酸エステル  100μg
添加剤
乳糖水和物注)
注)夾雑物として乳蛋白を含む。
アニュイティ200μgエリプタ30吸入用
有効成分
1ブリスター中
フルチカゾンフランカルボン酸エステル  200μg
添加剤
乳糖水和物注)
注)夾雑物として乳蛋白を含む。

製剤の性状

アニュイティ100μgエリプタ30吸入用
剤形・性状
白色の吸入粉末剤
アニュイティ200μgエリプタ30吸入用
剤形・性状
白色の吸入粉末剤

効能又は効果

気管支喘息

効能又は効果に関連する注意

本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。

用法及び用量

通常、成人にはアニュイティ100μgエリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を1日1回吸入投与する。
なお、症状に応じてアニュイティ200μgエリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg)を1日1回吸入投与する。

用法及び用量に関連する注意

症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量で投与すること。

重要な基本的注意

  1. 本剤は既に起きている気管支喘息の発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日規則正しく使用するよう患者を指導すること。
  2. 本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。
    また、その薬剤の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し医師の治療を求めるよう患者に注意を与えること。
  3. 本剤の吸入後に喘鳴の増加を伴う気管支痙攣があらわれることがある。気管支痙攣が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、短時間作動型気管支拡張剤による治療を行うこと。また、患者を評価し、必要に応じて他の治療法を考慮すること。
  4. 本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量していくこと。
  5. 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障、中心性漿液性網脈絡膜症を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら適切な処置を行うこと。
  6. 全身性ステロイド剤の減量は本剤の吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずること。
  7. 本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていないが、本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること。
  8. 全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、うつ、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
  9. 本剤は患者の喘息症状に応じて最適な用量を選択する必要があるため、本剤の投与期間中は患者を定期的に診察すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 結核性疾患又は感染症(有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症を除く)の患者
    症状を増悪するおそれがある。
  2. 気管支粘液の分泌が著しい患者
    本剤の肺内での作用を確実にするため本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤の使用を検討すること。
  3. 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者
    本剤投与後の全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる。

肝機能障害患者

  1. 肝障害のある患者
    本剤の血中濃度が増加し、全身性の作用が発現する可能性が高くなるおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。フルチカゾンフランカルボン酸エステルの高用量の吸入投与により、母動物毒性に関連した胎児の低体重、胸骨の不完全骨化の発現率増加(ラット)、及び流産(ウサギ)が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。他の副腎皮質ステロイド剤はヒト乳汁中に移行することが知られている。ラットの授乳期にフルチカゾンフランカルボン酸エステルを投与したとき、生後10日の出生児血漿中に薬物が検出された(6/54例)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

フルチカゾンフランカルボン酸エステルは、主としてCYP3A4で代謝される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
リトナビル
ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)
エリスロマイシン等
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。なお、ビランテロールトリフェニル酢酸塩・フルチカゾンフランカルボン酸エステルとケトコナゾール(経口剤)を併用した臨床薬理試験において、血中のフルチカゾンフランカルボン酸エステルの曝露量の増加が認められたとの報告がある。
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

アナフィラキシー反応(頻度不明注)
アナフィラキシー反応(咽頭浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがある。

その他の副作用

1%以上
1%未満
頻度不明
過敏症
*発疹、蕁麻疹
感染症
口腔咽頭カンジダ症
上気道感染、気管支炎、インフルエンザ
精神神経系
頭痛
呼吸器
発声障害、鼻咽頭炎、口腔咽頭痛、副鼻腔炎、咽頭炎、咳嗽
筋骨格系
背部痛

副作用の共通の注釈

注)本剤の有効成分を含む配合剤で認められている副作用であるため頻度不明とした。

過量投与

  1. 症状
    本剤の過量投与により副腎皮質機能抑制等の全身性の作用が発現するおそれがある。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. 吸入前
    1. 患者に使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。
    2. 本剤は防湿のためアルミ包装されているので、使用開始直前にアルミ包装を開封するよう指導すること。
  2. 吸入時
    本剤は口腔内への吸入投与にのみ使用すること(内服しても効果はみられない)。
  3. 吸入後
    本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導すること(口腔咽頭カンジダ症又は嗄声の予防のため)。ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく、口腔内をすすぐよう指導すること。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
本剤による喘息患者を対象とした臨床試験において、フルチカゾンフランカルボン酸エステル 100μg投与群とプラセボ投与群の肺炎の発現率に差はみられなかったが、フルチカゾンフランカルボン酸エステル 200μgを投与した喘息患者において肺炎の発現頻度が増加する傾向が認められている。

薬物動態

血中濃度

  1. 健康成人
    健康成人男性12例にフルチカゾンフランカルボン酸エステル(以下、FF) 200、400注)又は800注)μgを単回及び1日1回7日間吸入投与した時 、血漿中FF濃度は投与後2時間(中央値)までにCmaxに達し、t1/2は約24~33時間(幾何平均値)であった。血漿中FFの曝露量(AUC及びCmax)は200~800μg注)の投与量増加の割合にほぼ比例して増加した。また、血漿中FF濃度は反復投与5日目(9日目)までに定常状態に達した。FF 200μgを単回及び反復吸入投与(1日目:初回投与、5~11日目:1日1回7日間投与)した時の血漿中FFの濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。FF 800μg注)を単回吸入投与した時の血漿中FFのみかけのt1/2は約32時間であった。
    健康成人男性にFF 200μgを単回及び1日1回7日間吸入投与した時の血漿中FF濃度推移(平均値+標準偏差)(1及び11日目、12例)
    健康成人男性にFF 200μgを単回及び1日1回7日間吸入投与した時の血漿中FFの薬物動態パラメータ
    投与日
    Cmax(pg/mL)
    tmax(h)注1)
    AUC(pg・h/mL)注2)
    投与初日
    (1日目)
    36.50
    (30.72, 43.36)
    0.50
    (0.25-1.00)
    224.6
    (161.6, 312.3)
    最終投与日
    (11日目)
    62.31
    (54.28, 71.52)
    2.00
    (0.08-3.00)
    743.8
    (659.5, 838.9)
    幾何平均値(95%信頼区間)、12例
    注1)中央値(範囲)
    注2)1日目:投与0時間から最終測定時点のAUC(AUC0-t
    11日目:投与0時間から投与間隔のAUC(AUC0-τ
  2. 気管支喘息患者
    気管支喘息患者にFFを1日1回反復吸入投与した時の曝露量の推定値(母集団薬物動態解析)は以下のとおりである。
    気管支喘息患者にFFを反復吸入投与した時の血漿中FFの曝露量(母集団薬物動態解析による推定値)
    投与量
    (μg)
    集団
    例数
    Cmax
    (pg/mL)
    AUC0-24
    (pg・h/mL)
    100
    日本人
    30
    45.8(27.5, 84.3)
    359.4(195.2, 620.1)
    白人注1)
    590
    30.6(18.2, 56.7)
    223.0(111.1, 498.9)
    200
    白人注1)
    568
    59.6(36.6, 102.0)
    413.3(198.0, 904.6)
    幾何平均値(95%信頼区間)
    注1)ビランテロールトリフェニル酢酸塩・FF投与群を含む

吸収

FF 1200μg注)吸入投与時の絶対的生物学的利用率は14%であった(外国人データ)。

分布

  1. 分布容積
    健康成人16例にFF 250μgを静脈内投与注)した時の定常状態における分布容積の幾何平均値は661Lであった(外国人データ)。
  2. 血漿蛋白結合率
    In vitroでのヒト血漿蛋白結合率は99%超であった。
  3. 血球移行
    In vitroでのFF(0.2~5ng/mL)のヒト血液/血漿比は、0.55~0.67であった。

代謝

In vitro試験において、ヒトでFFは主にCYP3A4で代謝された。また、FFのS-フルオロメチルカルボチオエート基が加水分解された代謝物が生成される。

排泄

健康成人男性5例に14C-FF2mg注)を単回経口投与した時に放射能は主に代謝物として糞中に排泄され、放射能の尿中排泄率は1%未満であった(外国人データ)。

特定の背景を有する患者

  1. 腎機能低下者
    重度の腎機能低下者(CLcr:30mL/分未満)及び健康成人各9例にビランテロールトリフェニル酢酸塩(ビランテロール(以下、VI)として)・FF 25・200μgを1日1回7日間吸入投与した時の血漿中FFのCmax及びAUC0-24は健康成人と比べてそれぞれ4及び9%低下した(外国人データ)。
  2. 肝機能低下者
    軽度及び中等度の肝機能低下者(Child-Pughスコア:A又はB)及び健康成人各9例にVI・FF 25・200μg、重度の肝機能低下者(Child-Pughスコア:C)8例にVI・FF 12.5・100μgを1日1回7日間吸入投与した時の投与量で補正したFFのAUC0-24は健康成人に比べて最大約3倍に増加した。投与量で補正したFFの曝露量は中等度及び重度の肝機能低下者(Child-Pughスコア:B又はC)で同程度であった(外国人データ)。

薬物相互作用

  1. ケトコナゾール
    健康成人18例に、VI・FF 25・200μgとCYP3A4阻害薬であるケトコナゾール400mgを反復併用投与した時の薬物相互作用を検討した。その結果、併用投与時のFFのAUC0-24及びCmaxはそれぞれ36及び33%増加した(外国人データ)。
    注)本剤の承認用法及び用量は100μg、症状に応じて200μgの1日1回吸入投与である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国際共同第Ⅲ相試験
    低用量~中用量ICS又は低用量のICS・LABAで治療中の成人気管支喘息患者を対象に実施した12週間の無作為化二重盲検並行群間比較試験 において、205例(日本人患者16例を含む)にFF 100μgを1日1回吸入投与した時の結果は下表のとおりであった。
    FF 100μg群
    プラセボ群
    トラフFEV1
    (L)
    ベースライン
    2.290±0.6165
    (205)
    2.334±0.6257
    (203)
    投与12週目
    2.611±0.7622
    (203)
    2.576±0.8442
    (193)
    変化量
    0.321±0.4515
    (203)
    0.222±0.4678
    (193)
    プラセボ群との差
    [95%信頼区間]注)
    p値注)
    0.136
    [0.051, 0.222]
    p=0.002
    平均値±標準偏差(例数)
    注)投与群、ベースライン値、地域、性別及び年齢を説明変数とした共分散分析モデル
    副作用発現頻度は、FF100μg群で5%(10/205例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症及び中咽頭カンジダ症がそれぞれ1%未満(2/205例)であった。
  2. 国際共同第Ⅲ相試験
    高用量ICS又は中用量のICS・LABAで治療中の成人気管支喘息患者を対象に実施した24週間の無作為化二重盲検並行群間比較試験 において、194例(日本人患者11例を含む)にFF 200μgを1日1回吸入投与した時の結果は下表のとおりであった。
    FF 200μg群
    フルチカゾン
    プロピオン酸
    エステル(以下、FP)500μg
    1日2回注2)投与群
    トラフFEV1
    (L)
    ベースライン
    2.190±0.6756
    (193)
    2.138±0.6725
    (194)
    投与24週目
    2.426±0.8551
    (187)
    2.310±0.7694
    (191)
    変化量
    0.218±0.4951
    (186)
    0.173±0.3902
    (190)
    FP 500μg
    1日2回
    投与群との差
    [95%信頼区間]注1)
    0.018
    [-0.066, 0.102]
    平均値±標準偏差(例数)
    注1)投与群、ベースライン値、地域、性別及び年齢を説明変数とした共分散分析モデル
    注2)FP単剤における承認最大用量は800μg/日である。
    副作用発現頻度は、FF200μg群で4%(8/194例)であった。すべての副作用の発現頻度は1%未満(1/194例)であり、口腔カンジダ症、中咽頭カンジダ症、咽頭炎、発声障害、口内乾燥、悪心、浮動性めまい、振戦、動悸及び不眠症であった。
  3. 国内第Ⅲ相試験
    VI・FFで喘息コントロールが良好に維持されている日本人の成人気管支喘息患者を対象に実施した12週間の無作為化二重盲検並行群間比較試験 において、FF 100μg1日1回吸入投与(123例)にステップダウンした時の有効性を、FP 100μg1日2回吸入投与(124例)及びFP 250μg1日2回吸入投与(124例)を対照として検討した。その結果、コントロール不良により中止した被験者の割合は、FF 100μg群で4.9%(6例)、FP 100μg1日2回投与群で7.3%(9例)、FP 250μg1日2回投与群で8.1%(10例)であった。
    また、投与12週目に喘息コントロール良好の条件を満たした被験者の割合は、FF 100μg群で89.5%、FP 100μg1日2回投与群で78.2%、FP 250μg1日2回投与群で83.1%であった。
    副作用発現頻度は、FF100μg群で4%(5/123例)であった。主な副作用は、口腔カンジダ症3%(4/123例)であった。
  4. 国内第Ⅲ相試験
    日本人の成人気管支喘息患者を対象に実施した52週間の非盲検長期投与試験 において、90例にFF 100μgを1日1回吸入投与したところ、PEFは投与12週目に改善が認められ、治療期間を通じて維持された。
    副作用発現頻度は、FF100μg群で18%(16/90例)であった。主な副作用は、発声障害7%(6/90例)、口腔カンジダ症3%(3/90例)、味覚異常2%(2/90例)であった。

薬効薬理

作用機序
FFは合成コルチコステロイドの一種であり、炎症性サイトカイン産生の抑制、抗炎症蛋白発現の促進、上皮細胞の保護及び好酸球浸潤の抑制等の作用を介して、ラットの卵白アルブミン誘発肺好酸球増加症モデル等の複数のアレルギー疾患モデルにおける症状を抑制する 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
フルチカゾンフランカルボン酸エステル(Fluticasone Furoate)
化学名
6α,9-Difluoro-17β-[(fluoromethylsulfanyl)carbonyl]-11β-hydroxy-16α-methyl-3-oxoandrosta-1,4-dien-17α-yl furan-2-carboxylate
分子式
C27H29F3O6S
分子量
538.58
性状
白色の粉末である。
化学構造式

包装

〈アニュイティ100μgエリプタ30吸入用〉
30吸入用[トレイ、乾燥剤入り]×1
〈アニュイティ200μgエリプタ30吸入用〉
30吸入用[トレイ、乾燥剤入り]×1

主要文献

1
Nakahara N,et al.:Int J Clin Pharmacology and Therapeutics.2013;51:660-671
2
Bleecker ER,et al.:J Allergy Clin Immunol Pract.2014;2:553-561
3
O' Byrne PM,et al.:Eur Respir J.2014;43:773-782
4
Adachi M,et al.:Respir Med.2016;120:78-86
5
村木 正人ほか:アレルギー・免疫.2013;20:1496-1511
6
McCormack PL,et al.:Drugs.2007;67:1905-1915

文献請求先及び問い合わせ先

グラクソ・スミスクライン株式会社
東京都港区赤坂1-8-1
カスタマー・ケア・センター
TEL:0120-561-007(9:00~17:45/土日祝日及び当社休業日を除く)
FAX:0120-561-047(24時間受付)

製造販売業者等

製造販売元
グラクソ・スミスクライン株式会社
東京都港区赤坂1-8-1
http://jp.gsk.com

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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