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ピコスルファートナトリウム錠2.5mg「イワキ」

緩下剤

1錠 5.9円

添付文書番号

2359005F1269_1_04

企業コード

130202

作成又は改訂年月

2023年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872359

薬効分類名

緩下剤

承認等

販売名

ピコスルファートナトリウム錠2.5mg「イワキ」

販売名コード

2359005F1269

販売名英字表記

Sodium Picosulfate Tablets 2.5mg "IWAKI"

販売名ひらがな

ぴこするふぁーとなとりうむじょう 2.5mg 「いわき」

承認番号等

承認番号
23100AMX00050

販売開始年月

1990年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
4年

一般的名称

ピコスルファートナトリウム水和物 

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 急性腹症が疑われる患者[腸管蠕動運動の亢進により、症状が増悪するおそれがある。]
  2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ピコスルファートナトリウム錠2.5mg「イワキ」
有効成分
1錠中
ピコスルファートナトリウム水和物  2.5mg
添加剤
乳糖水和物、ヒドロキシプロピルスターチ、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、精製白糖、酸化チタン、プロピレングリコール、青色2号

製剤の性状

ピコスルファートナトリウム錠2.5mg「イワキ」
外形
表面
側面
識別コードSL2.5
性状・剤形
白色のフィルムコーティング錠

効能又は効果

○各種便秘症
○術後排便補助
○造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進

用法及び用量

<各種便秘症>
通常成人には1日1回2〜3錠(ピコスルファートナトリウム水和物として5.0〜7.5mg)を経口投与する。
7歳以上の小児には1日1回2錠(ピコスルファートナトリウム水和物として5.0mg)を経口投与する。
<術後排便補助>
通常成人には1日1回2〜3錠(ピコスルファートナトリウム水和物として5.0〜7.5mg)を経口投与する。
<造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進>
通常成人には1回2〜3錠(ピコスルファートナトリウム水和物として5.0〜7.5mg)を経口投与する。
(ピコスルファートナトリウム水和物としての一般的用量は3.0〜7.5mgである。)
なお、年齢、症状により適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
消化器
腹痛、悪心、嘔吐、腹鳴、腹部膨満感、下痢等
腹部不快感
皮膚
蕁麻疹、発疹等
肝臓
AST上昇、ALT上昇等
注)副作用の頻度はラキソベロン液承認時(1979年)までの臨床試験及び使用成績調査を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

分布

14C-ピコスルファートナトリウム水和物5mg/kgをラットに経口投与し放射能測定及び全身オートラジオグラフィーを実施した。その結果、大部分が胃腸管部に局在し、わずかが肝臓、腎臓、血液及び肺に分布した。また、繰り返し投与によってもほとんど変化がなかった ,

代謝

ラットに経口投与されたピコスルファートナトリウム水和物は、小腸内で加水分解されず大腸に移行し、大腸細菌叢由来の酵素アリルスルファターゼによりジフェノール体に加水分解される。ジフェノール体の一部は吸収され肝臓でグルクロン酸抱合を受ける ,

排泄

大腸で加水分解を受け生成したジフェノール体の大部分は、そのまま糞便中に排泄される。一部吸収されたジフェノール体は、肝臓でグルクロン酸抱合を受け、尿中に排泄されるか、胆汁とともに再度十二指腸内に分泌され腸管を経由して糞便中に排泄される ,
ラットに14C-ピコスルファートナトリウム水和物5mg/kgを経口投与し、72時間までの尿中、糞便中排泄量を測定した。その結果、体内からの放射能の排泄は、投与後48時間でほとんど終了した。更に72時間では投与量の21%が尿中に、72%が糞便中に排泄された 。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内一般臨床試験
    国内7施設で実施された一般臨床試験の効果判定症例85例における有効率は次のとおりであった 。
    疾患名\有効率(%)
    有効以上
    常習性便秘
    82.4%(70/85)
本試験における安全性評価対象85例において、副作用は認められなかった。また、副作用とされた臨床検査値の変動はなかった。

薬効薬理

作用機序
ピコスルファートナトリウム水和物は、胃、小腸ではほとんど作用せず、大腸細菌叢由来の酵素アリルスルファターゼにより加水分解され、活性型のジフェノール体となる(ラット), 。ジフェノール体は、腸管粘膜への以下の作用により瀉下作用を示す。
  • 腸管蠕動運動の亢進作用(ラット)
  • 水分吸収阻害作用(ラット)
生物学的同等性試験
雌雄日本ネコ(n=10)にピコスルファートナトリウム錠2.5mg「イワキ」 及びラキソベロン内用液0.75%を、それぞれ低用量(ピコスルファートナトリウム水和物として10mg/head)及び高用量(ピコスルファートナトリウム水和物として40mg/head)の 2 段階とり、クロスオーバー法による単回投与を行い、緩下作用を糞便の外観形状のスコア及び糞便中水分率を指標に検討した結果、両剤の生物学的同等性が確認された 。
判定パラメータ
糞便中水分率(%)(Mean±S.D.、3日間、n=10)
低用量
高用量
ピコスルファートナトリウム錠2.5㎎「イワキ」
71.4±4.4
68.0±2.5
ラキソベロン内用液0.75%
72.0±4.1
69.0±3.4

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ピコスルファートナトリウム水和物
(Sodium Picosulfate Hydrate)
化学名
Disodium 4,4’-(pyridin-2-ylmethylene)bis (phenyl sulfate)monohydrate
分子式
C18H13NNa2O8S2・H2O
性状
白色の結晶性の粉末で、におい及び味はない。水に極めて溶けやすく、メタノ-ルにやや溶けやすく、エタノ-ル(99.5)に溶けにくく、ジエチルエ-テルにほとんど溶けない。光により徐々に着色する。1.0gを水20mLに溶かした液のpHは7.4〜9.4である。
化学構造式

包装

100錠[10錠(PTP)×10]
500錠[10錠(PTP)×50]
1000錠[10錠(PTP)×100]
1000錠[ボトル、バラ]

主要文献

1
Jauch R, et al.: Arzneim-Forsch. 1977; 27(5): 1045-1050
2
大沼規男ほか.: 医薬品研究. 1977; 8(4): 485-490
3
大沼規男ほか.: 医薬品研究. 1977; 8(4): 474-484
4
平塚秀雄ほか.: 基礎と臨床. 1988; 22(11): 3517-3524
5
鶴見介登ほか.: 応用薬理. 1977; 14(4): 549-555
6
Jauch R, et al.: Arzneim-Forsch. 1975; 25(11): 1796-1800
7
Pala G, et al.: Arch Int Pharmacodyn. 1966; 164(2): 356-369
8
Forth W, et al.: Naunyn-Schmiedeberg's Arch Pharmacol. 1972; 274(1): 46-53
9
上野 光一ほか.:薬理と治療. 1990; 18 (1): 71-81

文献請求先及び問い合わせ先

岩城製薬株式会社 マーケティング部 学術グループ
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