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トリメブチンマレイン酸塩錠100mg「サワイ」

消化管運動調律剤

1錠 5.9円

添付文書番号

2399006F1579_1_02

企業コード

300119

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872399

薬効分類名

消化管運動調律剤

承認等

販売名

トリメブチンマレイン酸塩錠100mg「サワイ」

販売名コード

2399006F1579

販売名英字表記

TRIMEBUTINE MALEATE Tablets [SAWAI]

販売名ひらがな

とりめぶちんまれいんさんえんじょう

承認番号等

承認番号
22600AMX00775000

販売開始年月

1992年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

トリメブチンマレイン酸塩

組成・性状

組成

トリメブチンマレイン酸塩錠100mg「サワイ」
有効成分
日局トリメブチンマレイン酸塩  100mg
添加剤
カルナウバロウ、カルメロース、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、コハク化ゼラチン、酸化チタン、ステアリン酸Mg、タルク、ヒプロメロース、マクロゴール6000

製剤の性状

トリメブチンマレイン酸塩錠100mg「サワイ」
剤形フィルムコーティング錠
外形


大きさ
大きさ(直径)
8.2mm
大きさ(厚さ)
3.5mm
質量約169mg
識別コードSW 907
性状
白色~微黄白色

効能又は効果

  • 慢性胃炎における消化器症状(腹部膨満感、腹部疼痛、悪心、噯気)
  • 過敏性腸症候群

用法及び用量

〈慢性胃炎における消化器症状〉
トリメブチンマレイン酸塩として、通常成人1日量300mg(本剤3錠)を3回に分けて経口投与する。
年齢、症状により適宜増減する。
〈過敏性腸症候群〉
トリメブチンマレイン酸塩として、通常成人1日量300~600mg(本剤3~6錠)を3回に分けて経口投与する。

特定の背景を有する患者に関する注意

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。非臨床試験で乳汁への移行が認められている。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(頻度不明)
    AST、ALT、ALP、LDH、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

0.1%未満
消化器
便秘、下痢、腹鳴、口渇、口内しびれ感、悪心、嘔吐
循環器
心悸亢進
精神神経系
眠気、めまい、倦怠感、頭痛
過敏症
発疹、蕁麻疹、そう痒感
泌尿器
排尿障害、尿閉
注)発現頻度は、製造販売後調査の結果を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    トリメブチンマレイン酸塩錠100mg「サワイ」とセレキノン錠100mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(トリメブチンマレイン酸塩として100mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中トリメブチン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
    各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
    Cmax
    (ng/mL)
    Tmax
    (hr)
    T1/2
    (hr)
    AUC0-12hr
    (ng・hr/mL)
    トリメブチンマレイン酸塩錠100mg「サワイ」
    20.2±3.6
    0.8±0.2
    1.2±0.4
    30.9±8.8
    セレキノン錠100mg
    21.6±3.7
    0.7±0.2
    1.1±0.4
    29.6±10.6
    (Mean±S.D.)
    血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

分布

  1. 乳汁への移行性
    分娩後6日目の母体ラットに14C-トリメブチン(30mg/kg)を経口投与した際、哺乳児中の放射能濃度は4時間から8時間にかけて最高値に達し、乳児1匹への放射能移行量は、8時間までに母体投与量の約0.04%と推定された。

薬効薬理

作用機序
  1. 消化管平滑筋に対する作用
    トリメブチンは、平滑筋細胞において、弛緩した細胞に対しては、Kチャネルの抑制に基づく脱分極作用により細胞の興奮性を高め、一方、細胞の興奮性に応じてCaチャネルを抑制することで過剰な収縮を抑制することが推測される。
  2. オピオイド受容体を介する作用
    トリメブチンは、運動亢進状態にある腸管では、副交感神経終末にあるオピオイドμ及びκ受容体に作用して、アセチルコリン遊離を抑制し、消化管運動を抑制する。一方、運動低下状態にある腸管では、交感神経終末にあるμ受容体に作用してノルアドレナリン遊離を抑制する。その結果、副交感神経終末からのアセチルコリン遊離が増加し、消化管運動を亢進する。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
トリメブチンマレイン酸塩(Trimebutine Maleate)
化学名
(2RS)-2-Dimethylamino-2-phenylbutyl 3,4,5-trimethoxybenzoate monomaleate
分子式
C22H29NO5・C4H4O4
分子量
503.54
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミド又は酢酸(100)に溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けやすく、水又はエタノール(99.5)に溶けにくい。0.01mol/L塩酸試液に溶ける。N,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→20)は旋光性を示さない。
化学構造式
融点
131~135℃

包装

PTP:100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100)
バラ:1,000錠

主要文献

1
社内資料:生物学的同等性試験
2
吉川正美他:応用薬理, 1982;24(2):301-307
3
長崎正明他:Therapeutic Research, 1993;14(7):2919-2926
4
Taniyama, K. et al.:Gastroenterol., 1991;101(6):1579-1587

文献請求先及び問い合わせ先

沢井製薬株式会社 医薬品情報センター
〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30
TEL:0120-381-999 FAX:06-7708-8966

製造販売業者等

製造販売元
沢井製薬株式会社
大阪市淀川区宮原5丁目2-30

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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