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閲覧履歴

デノシン点滴静注用500mg

抗サイトメガロウイルス化学療法剤

1瓶 12079円

作成又は改訂年月

**
2016年8月改訂
(第10版)D4
*
2015年4月改訂

日本標準商品分類番号

87625

日本標準商品分類番号等

2003年6月
1988年6月

薬効分類名

抗サイトメガロウイルス化学療法剤

承認等

販売名

デノシン点滴静注用500mg

販売名コード

6250402F1036

承認・許可番号

21800AMX10277
DENOSINE 500mg for I.V.Infusion

薬価基準収載年月

2006年6月

販売開始年月

1990年6月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱、容器に使用期限を表示

規制区分

毒薬
処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

成分・含量(1バイアル中)
ガンシクロビル 500mg
添加物
pH調整剤(塩酸、水酸化ナトリウム)を含有する

性状

製剤の外観白色〜淡黄白色の乾燥固体又は粉末
本剤1バイアルを注射用水10mLに溶かした液のpH10.8〜11.4

一般的名称

ガンシクロビル製剤

警告

本剤の投与により、重篤な白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少、汎血球減少、再生不良性貧血及び骨髄抑制があらわれるので、頻回に血液学的検査を行うなど、患者の状態を十分に観察し、慎重に投与すること。
動物実験において一時的又は不可逆的な精子形成機能障害を起こすこと及び妊孕性低下が報告されていること、また、ヒトにおいて精子形成機能障害を起こすおそれがあることを患者に説明し慎重に投与すること〔「重要な基本的注意」の項5)参照〕。
動物実験において、催奇形性、変異原性及び発がん性のあることが報告されていることを患者に説明し慎重に投与すること〔「重要な基本的注意」の項5)参照〕。

禁忌

好中球数500/mm3未満又は血小板数25,000/mm3未満等、著しい骨髄抑制が認められる患者〔本剤の投与により重篤な好中球減少及び血小板減少が認められている。〕
ガンシクロビル、バルガンシクロビル又は本剤の成分、ガンシクロビル、バルガンシクロビルと化学構造が類似する化合物(アシクロビル、バラシクロビル等)に対する過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔動物実験において、催奇形性が認められている。〕

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

本剤は先天性若しくは新生児サイトメガロウイルス感染症は効能・効果とはしていない
本剤の投与による重篤な副作用が報告されているので、サイトメガロウイルス感染症と確定診断された患者若しくは臨床的にサイトメガロウイルス感染症が強く疑われる患者において、治療上の効果が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する
下記におけるサイトメガロウイルス感染症
・ 後天性免疫不全症候群
・ 臓器移植(造血幹細胞移植も含む)
・ 悪性腫瘍

用法及び用量

初期治療は、通常、ガンシクロビルとして1回体重1kg当たり5mgを1日2回、12時間毎に1時間以上かけて、点滴静注する。維持治療は、後天性免疫不全症候群の患者又は免疫抑制剤投与中の患者で、再発の可能性が高い場合は必要に応じ維持治療に移行することとし、通常、体重1kg当たり1日6mgを週に5日又は1日5mgを週に7日、1時間以上かけて点滴静注する。
維持治療中又は投与終了後、サイトメガロウイルス感染症の再発が認められる患者においては必要に応じて再投与として初期治療の用法・用量にて投与することができる。
なお、腎機能障害のある患者に対しては、腎機能障害の程度に応じて適宜減量する。
<注射液の調製法>
1バイアル(ガンシクロビル500mgを含有)を注射用水10mLに溶解し、投与量に相当する量を1バイアル当たり通常100mLの補液で希釈する。なお、希釈後の補液のガンシクロビル濃度は10mg/mLを超えないこと。

用法及び用量に関連する使用上の注意

サイトメガロウイルス血症の陰性化を確認した場合には、初期治療を終了すること。
サイトメガロウイルス網膜炎の投与期間については、国内外の学会のガイドライン等、最新の情報を参考にすること。
維持治療は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ行い、不必要な長期投与は避けること。
本剤投与中、好中球減少(500/mm3未満)又は血小板減少(25,000/mm3未満)等、著しい骨髄抑制が認められた場合は、骨髄機能が回復するまで休薬すること。これより軽度の好中球減少(500〜1,000/mm3)及び血小板減少(50,000/mm3以下)の場合は減量すること。
点滴静注によってのみ投与すること(他の投与方法では投与しないこと)。また、本剤の結晶が尿細管に沈着するおそれがあるので、十分な水分の補給を行い、尿への排泄を促すよう考慮する。
腎機能障害例については、参考までに米国での標準的な本剤の減量の目安を下表に示す。

使用上の注意

慎重投与

薬剤等による白血球減少の既往歴のある患者〔本剤の投与により重篤な好中球減少が認められている。〕
免疫抑制剤投与中の患者又は血小板減少(100,000/mm3未満)のある患者〔本剤の投与により重篤な血小板減少が認められている。〕
腎障害のある患者〔ガンシクロビルの血中半減期の延長とクリアランスの低下の報告がある。〕
肝障害のある患者〔肝機能障害を悪化させるおそれがある。〕
精神病、思考異常の既往歴のある患者、薬剤による精神病反応又は神経毒性を呈したことのある患者〔精神神経系障害を悪化させるおそれがある。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
小児等〔「小児等への投与」の項参照〕

重要な基本的注意

本剤の投与による重篤な副作用が報告されていること及び本剤がサイトメガロウイルス感染症を完治させる薬剤でないことを念頭におき、重大な副作用が発現するおそれのあること並びにその内容を患者によく説明し同意を得た後、投与すること。
本剤の投与中は、血球数、血小板数等の血液学的検査を行うこと。投与中に重篤な白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少を伴う場合には、造血促進因子を投与するか又は本剤の投与を中止すること。
本剤の投与により腎不全を起こすことが報告されているので、血清クレアチニン若しくはクレアチニン・クリアランスを慎重に観察すること。
本剤の投与により痙攣、鎮静、めまい、運動失調、錯乱が報告されているので、本剤投与中の患者には自動車の運転、危険を伴う機械の操作等に従事させないこと。
本剤は動物実験で催奇形性及び変異原性があることが報告されているので、妊娠の可能性のある女性は投与期間中、また、男性は投与期間中及び投与後90日間は有効な避妊を行わせること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジドブジンジドブジンのAUCが17%増加したとの報告がある。また、併用により有意ではないがガンシクロビルの血漿中濃度の低下傾向がみられたとの報告がある。ガンシクロビル及びジドブジンはいずれも好中球減少、貧血の原因となる可能性があるので、併用する場合は本剤又はジドブジンを減量すること。相加的に本剤及び併用薬剤の双方の作用を増強させる。
ジダノシンジダノシンの血漿中濃度が上昇したとの報告がある(ガンシクロビル3g/日、6g/日の経口投与で、ジダノシンのAUCが84%、124%増加、5mg/kg/日、10mg/kg/日の静脈内投与でAUCが38%、67%増加)。併用により、ガンシクロビルの血漿中濃度が臨床的に有意に増加したとの報告はないが、併用する場合はジダノシンの毒性を注意深く観察すること。生物学的利用率の増加もしくは代謝の遅延が考えられる。
イミペネム・シラスタチンナトリウム痙攣が報告されている。作用機序不明
骨髄抑制作用のある薬剤及び腎機能障害作用のある薬剤(ジアフェニルスルホン、ビンクリスチン硫酸塩、ビンブラスチン硫酸塩、ドキソルビシン塩酸塩、ヒドロキシカルバミド、フルシトシン、アムホテリシンB、ペンタミジンイセチオン酸塩、核酸誘導体等)毒性が増強するおそれがある。相加的に本剤及び併用薬剤の双方の作用を増強させることが考えられる。
ザルシタビンガンシクロビルのAUCが13%増加したが、他の薬物動態パラメータに変化はみられなかったとの報告がある。また、併用により、ザルシタビンの血漿中消失速度が僅かに減少したものの、臨床的に重要な変化でないと考えられる。作用機序不明
スルファメトキサゾール・トリメトプリムトリメトプリムの併用により、ガンシクロビルの腎クリアランスが16%低下し、血漿中消失半減期が15%延長したとの報告がある。しかし、ガンシクロビルのAUC及びCmaxに影響はなく臨床的に有意な変化とは考えられなかった。また、トリメトプリムのCminが12%上昇したとの報告がある。作用機序不明
シクロスポリンシクロスポリンの薬物動態に影響を与えたとの報告はないが、血清クレアチニン濃度が上昇するとの報告がある。作用機序不明
プロベネシドガンシクロビルの腎クリアランスが20%低下し、その結果、曝露量が40%上昇したとの報告がある。腎尿細管での分泌が競合する。
ミコフェノール酸 モフェチルガンシクロビル及びミコフェノール酸 モフェチルの代謝物であるグルクロン酸抱合体の血漿中濃度が上昇するおそれがあるが、ミコフェノール酸 モフェチルの活性代謝物の薬物動態に実質的な変化はないと考えられる。腎機能障害患者に、ミコフェノール酸 モフェチルと本剤(腎機能障害患者への推奨量)を併用する場合は、患者の症状に注意し慎重に投与すること。腎尿細管での分泌が競合する。

副作用

副作用等発現状況の概要

初期治療症例609例中、副作用が報告されたのは191例(31.4%)であり、主な副作用としては白血球減少126例(20.7%)、血小板減少92例(15.1%)であった。次いで、腎機能障害17例(2.8%)、肝機能障害25例(4.1%)、貧血11例(1.8%)、悪心・嘔吐3例(0.5%)、頭痛2例(0.3%)等であった。
維持治療症例129例中、副作用が報告されたのは32例(24.8%)であり、白血球減少21例(16.3%)、血小板減少12例(9.3%)で、肝機能障害3例(2.3%)、貧血4例(3.1%)、腎機能障害、悪心・嘔吐、各2例(1.6%)等であった。
再投与症例78例中、副作用が報告されたのは24例(30.8%)であり、白血球減少16例(20.5%)、血小板減少14例(17.9%)、肝機能障害4例(5.1%)、発疹2例(2.6%)であった。(承認時から2000年3月までの集計)

重大な副作用

骨髄抑制、汎血球減少、再生不良性貧血、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少(頻度不明)
血小板減少に伴う重篤な出血(消化管出血を含む)(頻度不明)
腎不全(頻度不明)
膵炎(頻度不明)
深在性血栓性静脈炎(頻度不明)
痙攣、精神病性障害、幻覚、錯乱、激越、昏睡(頻度不明)
敗血症等の骨髄障害及び免疫系障害に関連する感染症(頻度不明)
重大な副作用の注意
上記のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分行い、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(注1.頻度不明とした副作用は本剤の外国の安全性情報或いはバルガンシクロビル経口製剤の「重大な副作用」の記載に基づく)

その他の副作用

血液
1〜5%未満
貧血
血液
1%未満
好酸球増多
血液
頻度不明
低色素性貧血、脾腫
全身症状
1%未満
悪寒、発熱
全身症状
頻度不明
無力症、浮腫、疼痛、倦怠感、胸痛、腹部腫脹
循環器
1%未満
高血圧
循環器
頻度不明
不整脈、低血圧、血管拡張
呼吸器
頻度不明
呼吸困難、咳の増加
過敏症
1%未満
発疹
過敏症
頻度不明
そう痒
消化器
1%未満
下痢、悪心、嘔吐、胃腸障害
消化器
頻度不明
腹痛、食欲不振、鼓腸放屁、消化不良、口渇、おくび、便秘、アフタ性口内炎、便失禁、食道炎、胃炎、潰瘍性口内炎、嚥下障害
精神神経系
1%未満
頭痛、精神病
精神神経系
頻度不明
不眠症、眩暈、神経障害、異夢、傾眠、鎮静、思考異常、健忘症、緊張亢進、歩行異常、異常感覚、不安、多幸症、偏頭痛、情緒不安、運動過多、振戦、せん妄、性欲減退、ミオクロヌス、運動失調、躁病反応、うつ病、神経質
皮膚
1%未満
脱毛
皮膚
頻度不明
皮膚乾燥、斑状丘疹、ざ瘡、発汗
腎臓
1〜5%未満
クレアチニン・クリアランス低下、クレアチニン上昇、BUN上昇等の腎機能障害
腎臓
頻度不明
頻尿、尿路感染、血尿
肝臓
1〜5%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇等の肝機能障害
肝臓
頻度不明
黄疸、肝炎
筋・骨格系
1%未満
関節痛
筋・骨格系
頻度不明
両下肢痙直、筋肉痛、筋無力症、背痛、骨痛、CK(CPK)上昇
感覚器
頻度不明
味覚倒錯、視覚障害、硝子体混濁、眼痛、耳痛、耳鳴、失明、結膜炎、難聴、網膜剥離、網膜炎、霧視
投与部位
頻度不明
静脈投与による静脈炎、痛み
その他
1%未満
低ナトリウム血症
その他
頻度不明
体重減少、感染、インポテンス、高血糖、低血糖、乳房痛、低カリウム血症、蜂巣炎
その他の副作用の注意
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者に対する安全性は確立していない。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、腎機能障害例への投与(<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)を参考にし、用量を調節するなど、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。妊娠の可能性のある女性は投与期間中、有効な避妊を行わせること。〔「重要な基本的注意」の項及び「その他の注意」の項参照。動物実験(ウサギ、静脈内投与)で妊孕性低下及び催奇形性(外形異常等)が報告されている。〕
授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させること。〔授乳中の投与に関する安全性は確立していない。〕

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
小児等に投与する必要がある場合には、長期投与による発がん性及び生殖毒性の可能性があることを慎重に考慮し、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。

過量投与

本剤を過量投与した場合は、血中濃度を下げるために透析及び水分補給を行うことが勧められる。

適用上の注意

投与時:
本剤は強アルカリ性(pH 約11)を呈することから、点滴静注部位の血管痛を訴えたり、静脈炎があらわれることがあるので、薬液が速やかに希釈分散するよう十分な血液のある静脈にのみ慎重に投与すること。
また、配合変化が起こりやすいので、他剤(希釈用の補液は除く)との混注はしないこと。
保存時:
バイアル内にて注射用水で溶解後室温で24時間の安定性が確認されている。
なお、結晶が析出するおそれがあるので、冷蔵庫保存は行わないこと。
調製時:
補液で希釈する際、補液によっては白濁あるいは結晶が析出する場合があるのでそのような場合には投与しないこと。本剤希釈用の補液としては、生理食塩液、5%ブドウ糖液、リンゲル液あるいは乳酸リンゲル液を使用することが望ましいが、その希釈溶液の濃度は10mg/mLを超えないこと。希釈した溶液は細菌汚染等を防止するため、24時間以内に使用すること。
また、冷凍しないこと。

その他の注意

変異原性:
ヒト細胞を用いた姉妹染色分体交換試験、マウス細胞を用いた小核試験、マウスリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験では、変異原性が認められた。
がん原性:
マウスに18ヵ月間経口投与したがん原性試験において、20mg/kg/日以上の投与量で雄の包皮腺及びハーダー腺、雌の生殖器及び肝臓、雌雄の前胃等に腫瘍の発生が増加したとの報告がある。
精子形成能:
動物実験において、ガンシクロビルは治療濃度域以下の曝露で精子形成機能障害を起こすことが認められている。
ヒト骨髄細胞の増殖に対する作用:
ヒト骨髄細胞の増殖に対するガンシクロビルの作用をin vitroで検討した結果、ガンシクロビルの骨髄ヘの毒性は10μmol/L以上であらわれており、アシクロビル(ID50≧100μmol/L)より強く、ビダラビン、トリフロロチミジン(ID50=1〜10μmol/L)より弱かった。
**胎盤通過性:
ex vivoヒト胎盤モデルにおいてガンシクロビルは胎盤を透過することが報告されている。ガンシクロビル濃度が1〜10μg/mLにおいて、ガンシクロビルの透過に飽和が認められなかったことから、胎盤通過のメカニズムは主として単純拡散によるものと考えられる。

薬物動態

(参考)外国人による成績である。1)
薬物動態
腎機能正常患者にガンシクロビル5mg/kgを1時間点滴静注時の平均血中半減期は約3.6時間、全身クリアランスは4.20±2.13mL/min/kgであった。
代謝・排泄
患者に3日間で総量1,800〜2,550mgを点滴静注したときの3日間の尿中回収率は37〜126%であった。
腎機能障害患者における動態
腎機能障害患者に5mg/kgを1時間点滴静注時の平均血中半減期は約11.5時間、全身クリアランスは1.20±0.87mL/min/kgであった。

臨床成績

国内延べ15施設において17例について実施された臨床試験2)
免疫機能の低下した患者(後天性免疫不全症候群、臓器移植、悪性腫瘍等)に発症した重篤なサイトメガロウイルス感染症に対する感染部位別有効率は、網膜炎100%(8/8)、肺炎66.7%(4/6)、腎症100%(2/2)、大腸炎、肝炎、髄膜炎がそれぞれ100%(1/1)であった。
外国で実施された臨床試験3)
米国で実施された314例の免疫低下時における重篤なサイトメガロウイルス感染症に対する感染部位別有効率は、網膜炎84%(91/108)、大腸炎83%(35/42)、肺炎72%(26/36)及びその他の感染症(中枢神経、全身性など)61%(11/18)であった。

薬効薬理

抗ウイルス作用4〜9)
ヒトサイトメガロウイルスの標準株(AD169, Towne, Major, BT1943, Davis)に対するin vitroにおけるガンシクロビルのIC50値は、0.4〜7.0μmol/Lであった。また、臨床分離株(後天性免疫不全症候群、ヒトサイトメガロウイルス単核症及び腎移植患者等からの分離株)に対するin vitroでのガンシクロビルのIC50値は、0.08〜14μmol/Lであった。
マウスにマウスサイトメガロウイルスを接種し、感染後6時間目より、1〜50mg/kgを1日2回、5日間皮下投与した実験では、ガンシクロビル投与群の生存率は25mg/kg以上の用量で75%以上であったが、対照(生理食塩液)群では10%であった。
作用機序10〜12)
ガンシクロビルはサイトメガロウイルス感染細胞内においてウイルス由来のプロテインキナーゼ(UL97)にリン酸化されてガンシクロビル一リン酸になり、さらにウイルス感染細胞に存在するプロテインキナーゼにリン酸化されて活性型のガンシクロビル三リン酸になる。ガンシクロビル三リン酸はウイルスDNAポリメラーゼの基質であるデオキシグアノシン三リン酸(dGTP)の取り込みを競合的に阻害し、ガンシクロビル三リン酸がDNAに取り込まれ、ウイルスDNAの延長を停止又は制限することによってDNA鎖の複製を阻害する。
薬剤耐性13〜18)
免疫機能の低下した患者に発症したサイトメガロウイルス感染症の治療のためにガンシクロビルを点滴静注あるいは経口で長期間投与した場合、耐性ウイルスが検出される場合がある。耐性ウイルスには、ガンシクロビルのモノリン酸化に関与するウイルスキナーゼ(UL97)遺伝子又はウイルスDNAポリメラーゼ(UL54)遺伝子の変異がみられる。UL97遺伝子が変異したウイルスはガンシクロビルに対してのみ耐性を示し、一方、UL54遺伝子が変異したウイルスは、類似の作用機序を持つ他の抗ウイルス剤にも交差耐性を示す。
サイトメガロウイルス綱膜炎と診断されたAIDS患者にガンシクロビルが点滴静注され、3ヵ月以内の投与では耐性ウイルスは検出されなかったが、3ヵ月以上の投与では7.6%の患者に耐性ウイルスが検出された。
固形臓器移植患者に移植後10日以内から100日までガンシクロビルが経口投与され、移植後100日目に採血できた103名の血液サンプルから分離した多形核白血球について、サイトメガロウイルスの遺伝子型変異解析を実施した結果、2名にUL97耐性変異体(1.9%)が検出された。また、移植後12ヵ月までにサイトメガロウイルス感染症が疑われた患者33名の内、2名にUL97耐性変異体(6.1%)が検出されたが、UL54耐性変異体は検出されなかった。

有効成分に関する理化学的知見

○一般名
ガンシクロビル(Ganciclovir)
○化学名
9-[[2-hydroxy-1-(hydroxymethyl)ethoxy]methyl]guanine
○構造式
○分子式
C9H13N5O4
○分子量
255.23
○性状
・ 白色〜灰白色又は淡黄白色の結晶性の粉末である。
・ 水に溶けにくく、メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
・ 希塩酸又は希水酸化ナトリウム試液にやや溶けにくく、0.005mol/Lリン酸二水素アンモニウム溶液に溶けにくい。
・ 吸湿性である。

取扱い上の注意

<注意>
本剤は注射用水で溶解後はpH約11と強アルカリ性を呈することから、取扱い時にはゴム手袋、防護メガネ等の着用が望ましい。皮膚に本溶液が付着した場合には、石鹸で洗い、水で完全に洗い落とすこと。眼に本溶液が入った場合には、15分間水で洗眼すること。また、本剤は発がん性を有する可能性があるため、繰り返し直接手で触れたり、吸入したり又は眼の中へ入れないように十分に注意すること。

包装

デノシン点滴静注用500mg:500mg×1バイアル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
Sommadossi, J. P. et al.:Rev. Infect. Dis. 1988; 10:507-514
2
正岡 徹 他: 臨床とウイルス 1988; 16(4):523-543
3
Buhles, W. C. et al.: Rev. Infect. Dis. 1988; 10(S3):495-506
4
Cheng, Y. et al.:Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 1983; 80:2767-2770
5
Freitas, V. R. et al.:Antimicrob. Agents. Chemother. 1985; 28(2):240-245
6
Plotkin, S. A. et al.:J. Infect. Dis. 1985; 152(4):833-834
7
Field, A. K. et al.:Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 1983; 80:4139-4143
8
Smith, K. O. et al.:Antimicrob. Agents. Chemother. 1982; 22(1):55-61
9
Tocci, M. J. et al.:Antimicrob. Agents. Chemother. 1984; 25(2):247-252
10
Ashton, W. T. et al.:Biochem. Biophys. Res. Commun. 1982; 108(4):1716-1721
11
Smee, D. F. et al.:Mol. Cell. Biochem. 1985; 69:75-81
12
Mar, E. C. et al.:J. Virol. 1985; 53(3):776-780
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Tatarowicz, W. A. et al.:J. Infect. Dis. 1992; 166:904-907
14
Smith, I. L. et al.:J. Infect. Dis. 1997; 176:69-77
15
Erice, A. et al.:J. Infect. Dis. 1997; 175:1087-1092
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Jabs, D. A. et al.:J. Infect. Dis. 2001; 183:333-337
17
Drew, W. L. et al.:J. Infect. Dis. 1991; 163:716-719
18
Boivin, G. et al.:J. Infect. Dis. 2004; 189:1615-1618

*文献請求先

田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター
〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10
電話 0120-753-280

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

提携
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社
スイス・バーゼル
*製造販売元
田辺三菱製薬株式会社
大阪市中央区道修町3-2-10

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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