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ドレニゾンテープ4μg/cm2

皮膚疾患用密封療法剤

1 62.6円

添付文書番号

2646711S2051_3_04

企業コード

400093

作成又は改訂年月

2022年4月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872646

薬効分類名

皮膚疾患用密封療法剤

承認等

販売名

ドレニゾンテープ4μg/cm2

販売名コード

2646711S2051

販売名英字表記

DRENISON Tapes

承認番号等

承認番号
22000AMX00960

販売開始年月

1973年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
18箇月

一般的名称

フルドロキシコルチド

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[免疫抑制作用により感染を増悪させるおそれがある。]
  2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  3. 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[鼓膜の再生の遅延及び感染増悪のおそれがある。]
  4. 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[肉芽形成抑制作用がある。]

組成・性状

組成

ドレニゾンテープ4μg/cm2
有効成分
テープ1cm2あたりフルドロキシコルチド  4μg
添加剤
アクリル樹脂系粘着剤

製剤の性状

ドレニゾンテープ4μg/cm2
剤形テープ剤(ポリエチレンフィルムをベースにした半透明の粘着テープにフルドロキシコルチドを含有させたもので、粘着面は皮膚によく付着する。)

効能又は効果

湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬を含む)、結節性痒疹(固定蕁麻疹を含む)、乾癬、掌蹠膿疱症、扁平紅色苔癬、アミロイド苔癬、環状肉芽腫、光沢苔癬、慢性円板状エリテマトーデス、フォックス・フォアダイス病、肥厚性瘢痕・ケロイド、尋常性白斑、シャンバーグ病、悪性リンパ腫(菌状息肉症の紅斑・扁平浸潤期など)

効能又は効果に関連する注意

皮膚感染を伴うあるいは湿潤型の湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用)、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。

用法及び用量

患部を軽く洗浄し、よく乾燥させたのち、本剤を台紙に付着したまま適当な大きさに切り取り、台紙を取り除き患部に粘着面を当てて貼付する。
本剤は、貼付後12時間または24時間ごとに貼りかえる。
必要な場合、夜間のみ貼付する。
なお、貼りかえ時にも患部の洗浄および乾燥を行なうこと。

重要な基本的注意

  1. 大量又は長期にわたる広範囲の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがあるので、特別な場合を除き長期にわたる広範囲の使用を避けること。
  2. 本剤の使用により症状の改善がみられない場合又は症状の悪化をみる場合は使用を中止すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては、大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。他の副腎皮質ステロイド剤の動物実験で、皮下注射又は筋肉内注射により口蓋裂等の催奇形性が報告されている。

小児等

長期・大量使用により、発育障害をきたすおそれがある。

高齢者

大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 眼圧亢進、緑内障、後のう白内障(頻度不明)
    眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障、後のう白内障を起こすことがあるので注意すること。大量又は長期にわたる広範囲の使用により、緑内障、後のう白内障等の症状があらわれることがある。

その他の副作用

5%以上
0.1〜5%未満
頻度不明
皮膚の感染症
真菌症(カンジダ症、白癬等)、細菌感染症(伝染性膿痂疹、毛のう炎等)、ウイルス感染症以上注1)
皮膚
局所炎症(刺激症状、接触皮膚炎、発赤、丘疹、水疱、膿疱、疼痛、そう痒、湿潤等)(16.7%)
ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、色素脱失以上注2)、Köbner現象、乾燥・亀裂、色素沈着
ざ瘡様発疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(頬、口囲等に潮紅、丘疹、膿疱、毛細血管拡張)、多毛以上注2)、魚鱗癬様皮膚変化
過敏症
皮膚の刺激感、発疹等
内分泌系
下垂体・副腎皮質系機能の抑制注3)
注1)このような症状があらわれた場合には、適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、使用を中止すること。
注2)長期連用により、あらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、その使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切りかえること。
注3)大量又は長期にわたる広範囲の使用によりあらわれる場合があるので、特別な場合を除き長期にわたる広範囲の使用は避けること。

薬物動態

分布

  1. 皮膚への移行
    乾癬患者にフルドロキシコルチドを4、8、16μg/cm2含有するテープを16、18、48時間貼付した後注)、テープを除去してテープ中に残存するフルドロキシコルチド量を測定した結果、フルドロキシコルチドはテープから容易に放出され、放出量とテープの初期濃度及び放出量と貼付時間との間に相関が認められた。
    注)本剤はフルドロキシコルチドを4μg/cm2含有するテープであり、承認された用法では貼付後12時間又は24時間ごとに貼りかえることとなっている。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    二重盲検比較試験を含む総計700例についての臨床成績は次のとおりである。
    対象疾患
    有効率
    有効以上
    やや有効以上
    湿疹・皮膚炎群
    進行性指掌角皮症
    ビダール苔癬
    結節性痒疹
    乾癬
    掌蹠膿疱症
    扁平紅色苔癬
    アミロイド苔癬
    環状肉芽腫
    光沢苔癬
    慢性円板状エリテマトーデス
    フォックス・フォアダイス病
    肥厚性瘢痕・ケロイド
    尋常性白斑
    シャンバーグ病
    悪性リンパ腫
    82%(165/202)
    87%(20/23)
    79%(30/38)
    75%(15/20)
    87%(101/116)
    67%(32/48)
    71%(5/7)
    83%(10/12)
    58%(7/12)
    67%(4/6)
    53%(9/17)
    67%(2/3)
    61%(54/88)
    43%(29/67)
    83%(19/23)
    61%(11/18)
    91%(183/202)
    91%(21/23)
    87%(33/38)
    85%(17/20)
    91%(106/116)
    88%(42/48)
    100%(7/7)
    92%(11/12)
    58%(7/12)
    67%(4/6)
    65%(11/17)
    100%(3/3)
    74%(65/88)
    70%(47/67)
    91%(21/23)
    72%(13/18)
    湿疹・皮膚炎群、進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、結節性痒疹、乾癬、掌蹠膿疱症、扁平紅色苔癬及び慢性円板状エリテマトーデスに対しては、プラセボテープとの二重盲検比較試験を含む比較試験及び副腎皮質ステロイド軟膏との比較試験において、本剤の有用性が認められている,
    また、尋常性白斑に対しては、プラセボテープとの二重盲検比較試験において、本剤の有用性が認められている。

薬効薬理

作用機序
フルドロキシコルチドはグルココルチコイド作用を有することが認められている。
フルドロキシコルチドの抗炎症作用
ラットを用いた実験で、フルドロキシコルチドの胸腺萎縮作用は経口投与でプレドニゾロンの10倍、皮下投与では15~20倍であり、セルローススポンジ法による肉芽形成阻止作用も胸腺萎縮作用の場合とほぼ同等であった。
また、健康成人についてテトラヒドロフルフリルアルコール誘発性紅斑に対する効果をパッチテストにより検討したところ、0.05%フルドロキシコルチドは1%ヒドロコルチゾンよりも紅斑の阻止に効果があった。
ドレニゾンテープ4μg/cm2の抗炎症作用
即時型アレルギー反応であるPCA反応(ラット)、遅延型アレルギー反応であるオキサゾロン及び塩化ピクリル誘発接触皮膚炎(マウス)ならびに非アレルギー性の実験的炎症モデルであるラットのヒスタミン誘発血管透過性亢進、カラゲニン誘発性皮膚浮腫及びクロトン油誘発耳介浮腫を有意に抑制した。
また、本剤は臨床効果と高い相関を示す健康成人皮膚血管収縮反応においてすぐれた効果を示した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
フルドロキシコルチド(Fludroxycortide)
化学名
6α-Fluoro-11β,16α,17,21-tetrahydroxy-4-pregnene-3,20-dione 16,17-acetonide
分子式
C24H33FO6
分子量
436.51
性状
白色~微黄色の結晶性の粉末で、においはない。クロロホルムに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール又は酢酸エチルにやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式

取扱い上の注意

遮光して保存すること。

包装

(7.5㎝×200㎝)×5
(7.5㎝×10㎝)×50

主要文献

1
社内資料: 経皮吸収(イーライ リリー社)
2
山田 実ほか: 臨床皮膚科. 1972; 26: 737-745
3
原田敬之ほか: 医学のあゆみ. 1970; 75: 740-744
4
尋常白斑研究会: 西日本皮膚科. 1980; 42: 670-680
5
社内資料: 薬理作用(イーライ リリー社)
6
Gray, H. R., et al.: Arch. Dermatol. 1961; 84: 18-21
7
中村秀雄ほか: 日本薬理学雑誌. 1980; 76: 595-607
8
石原 勝: 薬理と治療. 1978; 6: 1566-1575

文献請求先及び問い合わせ先

帝國製薬株式会社 医薬営業部 製品情報室
〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町6番6号
TEL 0120-189-567

製造販売業者等

製造販売元
住友ファーマ株式会社
大阪市中央区道修町2-6-8
販売元
帝國製薬株式会社
香川県東かがわ市三本松567番地

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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