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ジクロード点眼液0.1%

非ステロイド性抗炎症剤

1mL 52.4円

添付文書番号

1319726Q1102_1_10

企業コード

890016

作成又は改訂年月

2023年6月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

非ステロイド性抗炎症剤

承認等

販売名

ジクロード点眼液0.1%

販売名コード

1319726Q1102

販売名英字表記

DICLOD OPHTHALMIC SOLUTION

販売名ひらがな

じくろーどてんがんえき0.1%

承認番号等

承認番号
21800AMX10747000

販売開始年月

1989年5月

貯法、有効期間

貯法
10℃以下保存
有効期間
3年

一般的名称

ジクロフェナクナトリウム

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ジクロード点眼液0.1%
有効成分
1mL中ジクロフェナクナトリウム  1mg
添加剤
ホウ酸、ホウ砂、クロロブタノール、ポビドン、ポリソルベート80

製剤の性状

ジクロード点眼液0.1%
pH6.0~7.5
浸透圧比0.9~1.4
性状・剤形
無色~微黄色澄明な水性点眼剤(無菌製剤)

効能又は効果

白内障手術時における下記症状の防止
術後の炎症症状、術中・術後合併症

用法及び用量

通常、眼手術前4回(3時間前、2時間前、1時間前、30分前)、眼手術後1日3回、1回1滴点眼する。

重要な基本的注意

眼の感染症を不顕性化するおそれがあるので、観察を十分に行い、感染を起こした場合は投与を中止すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 点状表層角膜症のある患者
    角膜びらん、さらに角膜潰瘍、角膜穿孔へと進行するおそれがある。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    蕁麻疹、血管浮腫、呼吸困難等があらわれることがある。
  2. 角膜潰瘍、角膜穿孔(いずれも頻度不明)
    角膜びらん等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~1%未満
0.1%未満
びまん性表層角膜炎、角膜びらん
一過性の疼痛、瘙痒感、乾燥感

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 患眼を開瞼して結膜囊内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙囊部を圧迫させた後、開瞼すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
  • 遮光して保存すること。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
海外の添付文書において、以下の記載がある。
  • 非ステロイド性抗炎症薬は、血小板凝集の阻害作用を持つため、眼手術時に眼組織における出血時間を延長させる可能性がある。
  • アセチルサリチル酸、フェニル酢酸誘導体、その他非ステロイド性抗炎症薬と交叉感受性をもつ可能性があるので、これらの薬剤に過敏な患者には本剤の投与に際して注意が必要である。

薬物動態

分布

  1. 眼前房水中移行
    白内障など眼内手術患者に本剤を1回1滴点眼後、手術時の前房水中ジクロフェナクナトリウム濃度を測定した。得られた実測値から薬動力学的解析を行い、ヒト眼房水中移行のパラメータを求め、手術前4回(3、2、1、0.5時間前)点眼における前房水中移行モデル曲線を作成した結果、手術前において約0.13ng/μLの濃度が得られた。
  2. 眼組織内移行
    家兎眼に0.1%14C-ジクロフェナクナトリウム点眼液50μLを単回点眼し、経時的に各眼組織内放射能濃度を測定した結果、外眼部組織では20分、前眼部組織では40~60分で最高値に達した。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅱ、Ⅲ相試験
    白内障手術患者を対象とした二重盲検比較試験を含む臨床試験の結果、術後の炎症症状の防止に対する有効性評価対象症例312例における有効率は58.0%(181/312)で,,,,、術中・術後合併症の防止に対する有効性評価対象症例211例における有効率は77.7%(164/211)であった,,

薬効薬理

作用機序
プロスタグランジン生合成の律速酵素であるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、プロスタグランジンの生合成を抑制することにより、抗炎症作用を現す。
プロスタグランジン生合成抑制作用
家兎眼での前房穿刺による機械的刺激又はアラキドン酸点眼による化学的刺激によって起こる房水中のプロスタグランジンE2、Fの増加に対して、本剤は基剤に比べてプロスタグランジンE2、Fの生合成を有意に抑制した。
房水蛋白増加抑制作用
家兎眼での前房穿刺又はアラキドン酸点眼による刺激によって起こる房水中の蛋白増加に対して、本剤は基剤に比べて房水蛋白の増加を有意に抑制した。
抗炎症作用
  1. 実験的ブドウ膜炎に対する抑制作用
    感作家兎硝子体への抗原注入によるブドウ膜炎において、本剤は生理食塩液に比べてブドウ膜炎の発症を有意に抑制した。
  2. カラゲニン結膜浮腫に対する抑制作用
    ラットでの1%カラゲニン結膜下注入による結膜浮腫において、本剤は生理食塩液に比べて浮腫の発生を有意に抑制した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ジクロフェナクナトリウム(Diclofenac Sodium)(JAN)
化学名
Monosodium 2-(2,6-dichlorophenylamino)phenylacetate
分子式
C14H10Cl2NNaO2
分子量
318.13
性状
白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、水又は酢酸(100)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
化学構造式

取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

包装

プラスチック点眼容器:5mL×10本

主要文献

1
百瀬 皓 他:眼科臨床医報.1984;78:585-591
2
阿形光治 他:日本眼科学会雑誌.1984;88:991-996
3
三宅謙作 他:あたらしい眼科.1989;6:449-460
4
清水公也 他:あたらしい眼科.1987;4:577-585
5
増田寛治郎 他:眼科臨床医報.1986;80:1545-1563
6
小林千博 他:眼科臨床医報.1984;78:388-392
7
大久保彰 他:眼科臨床医報.1986;80:2556-2560
8
第十八改正日本薬局方解説書.廣川書店,2021;C2173-C2178
9
枝浪謙一 他:薬理と治療.1987;15:4741-4748
10
阿形光治 他:日本眼科学会雑誌.1983;87:19-28
11
阿形光治 他:日本眼科紀要.1984;35:604-612

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