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ザジテンシロップ0.02%

アレルギー性疾患治療剤

1mL 13.8円

作成又は改訂年月

**
2021年10月改訂
(第16版)
2016年11月改訂

日本標準商品分類番号

87449

日本標準商品分類番号等

1990年9月
1986年4月

薬効分類名

アレルギー性疾患治療剤

承認等

販売名

ザジテンシロップ0.02%

販売名コード

4490003Q1125

承認・許可番号

21900AMX01184000
Zaditen Syrup 0.02%

薬価基準収載年月

2007年12月

販売開始年月

1985年7月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
包装に表示の使用期限内に使用すること

組成

成分・含量
1mL中ケトチフェンフマル酸塩(日局)0.276mg(ケトチフェンとして0.2mg)
添加物
パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クエン酸、無水リン酸一水素ナトリウム、白糖、D-ソルビトール、香料、プロピレングリコール、エタノール、ベンジルアルコール、トコフェロール、バニリン

性状

性状無色〜微黄色澄明の液で、芳香があり、味は甘い。
pH4.5〜5.5

一般的名称

ケトチフェンフマル酸塩シロップ

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
てんかん又はその既往歴のある患者〔痙攣閾値を低下させることがある。〕

効能又は効果

気管支喘息
アレルギー性鼻炎
蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症

用法及び用量

通常、小児には1日量0.3mL/kg(ケトチフェンとして0.06mg/kg)を2回、朝食後及び就寝前に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
年齢別の標準投与量は、通常、下記の用量を1日量とし、1日2回、朝食後及び就寝前に分けて経口投与する。
年齢:6ヵ月以上3歳未満
1日用量:4mL(ケトチフェンとして0.8mg)
年齢:3歳以上7歳未満
1日用量:6mL(ケトチフェンとして1.2mg)
年齢:7歳以上
1日用量:10mL(ケトチフェンとして2.0mg)
ただし、1歳未満の乳児に使用する場合には体重、症状などを考慮して適宜投与量を決めること。

使用上の注意

慎重投与

てんかんを除く痙攣性疾患、又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣閾値を低下させることがある。〕(【禁忌】の項参照)

重要な基本的注意

気管支喘息に用いる場合、本剤はすでに起こっている発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、このことを患者に十分に説明しておく必要がある。
長期ステロイド療法を受けている患者で、本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は十分な管理下で徐々に行うこと。
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤(鎮静剤、催眠剤等)
抗ヒスタミン剤
アルコール
眠気、精神運動機能低下等を起こすことがある。
アルコール性飲料の摂取を制限すること。
いずれも中枢神経抑制作用を有するため。

副作用

総例11,620例中何らかの副作用が報告されたのは、136例(1.2%)であった。
主な副作用は、眠気(0.8%)であった。
(再審査終了時までの調査)

重大な副作用

痙攣、興奮(頻度不明)
痙攣、興奮があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(乳児、幼児では特に注意すること)。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、LDH、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

泌尿器注)
(頻度不明)
頻尿、排尿痛、血尿、残尿感等の膀胱炎様症状
過敏症注)
(頻度不明)
浮腫、多形紅斑
過敏症注)
(0.1%未満)
発疹、蕁麻疹
精神神経系
(頻度不明)
一過性の意識消失注)、頭痛、味覚異常、しびれ感、易刺激性、不眠、神経過敏、鎮静
精神神経系
(0.1%〜5%未満)
眠気
精神神経系
(0.1%未満)
めまい、ふらつき、けん怠感、口渇
消化器
(頻度不明)
腹痛、胃部不快感、食欲不振、口内炎
消化器
(0.1%未満)
悪心、下痢、嘔吐、便秘
肝臓
(頻度不明)
LDH、γ-GTPの上昇
肝臓
(0.1%未満)
AST(GOT)、ALT(GPT)、ALPの上昇
その他
(頻度不明)
ほてり、鼻出血、動悸、月経異常
その他
(0.1%未満)
体重増加
注)このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕
授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。〕

小児等への投与

乳児、幼児に投与する場合には、観察を十分に行い慎重に投与すること。〔痙攣、興奮等の中枢神経症状があらわれることがある。〕

臨床検査結果に及ぼす影響

本剤は、アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3〜5日前より本剤の投与を中止することが望ましい。1)

過量投与

徴候、症状2)
傾眠、見当識障害、チアノーゼ、呼吸困難、発熱、錯乱、痙攣、頻脈、徐脈、低血圧、眼振、可逆性昏睡等。特に小児では、興奮性亢進、痙攣。
処置2)
一般的な薬物除去法(催吐、胃洗浄、活性炭投与等)により、本剤を除去する。また必要に応じて対症療法を行う。

薬物動態

血中濃度
健康成人に本剤10mL(ケトチフェンとして2mg)を1回経口投与した場合の薬物動態は、下表及び図のごとくであり、ザジテンカプセルとほぼ同じと推定された。
また、本剤を小児患者に投与した場合、健康成人に比べやや吸収が遅く、血中からの消失が速いことが示された。
Tmax(hr)
2.8±0.4
Cmax(ng/mL)
5.62±0.52
AUC0-24(ng・hr/mL)
62.20±8.06
T1/2(hr)
8.03±1.24
分布
ケトチフェンの蛋白結合率は約75%である。(in vitro、ヒト血清、平衡透析法)
代謝
ケトチフェンの血中及び尿中における主代謝産物はグルクロン酸抱合体であり、脱メチル化体及びN-酸化体がわずかにみられた。3) (外国人のデータ)
排泄
健康成人に14C-ケトチフェンを投与した場合の排泄率は尿中71.1%及び糞中26.4%であった(120時間値)。 (外国人のデータ)
また、本剤を小児患者に投与した場合、健康成人に比べ尿中への排泄は速やかに行われることが示唆された。

臨床成績

二重盲検比較試験を含む小児の気管支喘息576例、アレルギー性鼻炎159例及び皮膚疾患708例における本剤の臨床試験成績の概要は次のとおりである。
疾患名:気管支喘息4〜6)
有効率:65.2%(204/313)
疾患名:アレルギー性鼻炎7〜8)
有効率:67.9%(108/159)
疾患名:湿疹・皮膚炎9〜12)
有効率:68.4%(273/399)
疾患名:蕁麻疹
有効率:89.1%(115/129)
疾患名:皮膚そう痒症
有効率:66.1%(80/121)
二重盲検比較試験において、本剤の有用性が確認された。

薬効薬理

ケトチフェンはケミカルメディエーター遊離抑制に基づく抗アナフィラキシー作用及び抗ヒスタミン作用を有し、かつ、気道及び鼻粘膜等の組織の過敏性を減弱させる。更に、PAF(血小板活性化因子)による気道の反応性亢進を抑制し、好酸球に対する作用を有する。
抗アナフィラキシー作用
ケトチフェンはPCA(受動的皮膚アナフィラキシー)反応、実験的気管支喘息モデルにおけるアナフィラキシー反応を抑制する(ラット)。13)
ヒスタミン及びSRS-A等ケミカルメディエーターの遊離を抑制する(ラット腹腔・皮膚肥満細胞13,14)、ヒト白血球中好塩基球・好中球15,16)、ヒト肺17)in vitro)。また、抗SRS-A作用を有する(モルモット気管支筋in vivo、回腸in vitro)。16,17)
抗ヒスタミン作用
ケトチフェンはヒスタミンによる気管支収縮(モルモット)、血管透過性亢進、皮膚反応(ラット)等を抑制する。13)
PAF(血小板活性化因子)による気道反応の抑制
ケトチフェンはPAFによる気管支収縮、気道反応性亢進を抑制する(モルモット)。18,19)
好酸球に対する作用
抗原及びPAFによる好酸球の肺への集積を防止する(モルモット19)、ヒヒ20))。
アレルギー性疾患患者においてケトチフェンは抗原刺激による好酸球の脱顆粒を防止する(in vitro)。21)
ケトチフェンはアレルギー性疾患患者の末梢血好酸球を減少させる。22〜24)
また、臨床症状の改善に伴って低比重好酸球比率の減少がみられる。22)
誘発試験による過敏反応の抑制
アレルギー性疾患患者において、ケトチフェンは抗原誘発による気道、鼻粘膜、皮膚等の過敏反応を抑制する。25〜29)

有効成分に関する理化学的知見

構造式
一般名
ケトチフェンフマル酸塩(Ketotifen Fumarate)
化学名
4-(1-Methylpiperidin-4-ylidene)-4H-benzo[4,5]cyclohepta[1,2-b]thiophen-10(9H)-one monofumarate
分子式
C19H19NOS・C4H4O4
分子量
425.50
性状
白色〜淡黄白色の結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)にやや溶けにくく、水、エタノール(99.5)又は無水酢酸に溶けにくい。
融 点
約190℃(分解)
分配係数
0.7(1-オクタノール/0.1mol/L塩酸)

取扱い上の注意

本剤と他剤との配合は、できるだけ避けることが望ましいが、やむを得ず配合する場合には、下記の品目は配合後できるだけ速やかに服用すること。
・ケフラール細粒

包装

ザジテンシロップ0.02%:500mL(瓶)

主要文献及び文献請求先

主要文献

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Giesen, H. K. et al.:Med. Welt 30(37), 1359, 1979 〔ZENM00052〕

文献請求先

**サンファーマ株式会社 くすり相談センター
受付時間:9時〜17時30分
(土、日、祝日、その他当社の休業日を除く)
TEL:0120-22-6880
ホームページ:https://jp.sunpharma.com/

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*製造販売元
サンファーマ株式会社
東京都港区芝公園1-7-6

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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