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テクネゾール

放射性医薬品/脳・甲状腺・唾液腺及び異所性胃粘膜疾患診断薬

1MBq 28.5円

添付文書番号

4300412A1045_2_01

企業コード

651410

作成又は改訂年月

2021年5月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品/脳・甲状腺・唾液腺及び異所性胃粘膜疾患診断薬

承認等

販売名

テクネゾール

販売名コード

4300412A1045

販売名英字表記

Technesol

販売名ひらがな

てくねぞーる

承認番号等

承認番号
20500AMZ00016000

販売開始年月

1993年3月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
製造日時から30時間

基準名

日本薬局方
過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液

組成・性状

組成

テクネゾール
有効成分
1バイアル中1.0mL
過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)(検定日時)  740MBq
添加剤
1バイアル中 生理食塩液  適量

製剤の性状

テクネゾール
pH4.5~7.0
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
外観
無色澄明の液

効能又は効果

  • 脳腫瘍及び脳血管障害の診断
  • 甲状腺疾患の診断
  • 唾液腺疾患の診断
  • 異所性胃粘膜疾患の診断

用法及び用量

〈脳シンチグラフィ〉
通常、成人には74~740MBqを静注し、静注後10~30分までに(やむを得ず経口投与する場合は1~2時間後に)被検部のシンチグラムを得る。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
〈甲状腺シンチグラフィ/甲状腺摂取率測定〉
通常、成人には74~370MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。同時に甲状腺摂取率を測定する場合には、投与量のカウントと被検部のカウントの比から甲状腺摂取率を測定する。また、7.4~74MBqを静注することにより、甲状腺摂取率のみを測定することもできる。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
〈唾液腺シンチグラフィ/RIシアログラフィ〉
通常、成人には185~555MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。必要に応じて唾液分泌刺激物による負荷を行い、負荷後のシンチグラムを得る。また、時間放射能曲線を作成することにより、RIシアログラムを得ることもできる。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。
〈異所性胃粘膜シンチグラフィ〉
通常、成人には185~370MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。

重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。授乳中の女性は投与後少なくとも3日間は授乳しない方が良いとの報告がある。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
紅斑性皮疹

適用上の注意

薬剤投与時の注意
〈効能共通〉
膀胱部の被曝を軽減させるため、撮像前後できるだけ患者に水分を摂取させ、排尿させること。
診断上の注意
〈脳シンチグラフィ〉
脳底部及び後頭蓋窩の腫瘍については、シンチグラム読影が困難な場合がある。

薬物動態

分布

  1. 正常人では過テクネチウム酸イオン99mTcO4-は甲状腺、唾液腺、胃粘膜、赤血球、口腔粘膜や筋肉などに集積する。
    また、本品は通常血液脳関門blood brain barrier(B.B.B.)を通過しないため、脳イメージング像は、正常人では脳実質に放射能の集積がない、いわゆるcold areaとして描出され、脳腫瘍などのようにB.B.B.に障害のある患者ではこれを通過して腫瘍組織などに高濃度に集積するので、その部位がhot spotとして描出される。
  2. 吸収線量
    MIRD法により計算した吸収線量は次のとおりである。
    臓器
    吸収線量
    (mGy/37MBq)
    臓器
    吸収線量
    (mGy/37MBq)
    全身

    甲状腺
    心臓

    肝臓
    0.14
    0.06
    2.35
    0.07
    0.21
    0.16
    脾臓

    大腸
    腎臓
    筋肉
    血液
    0.11
    2.30
    1.41
    0.07
    0.06
    0.44
    (自社データ)

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈脳シンチグラフィ〉
  1. 国内臨床試験
    脳腫瘍及び脳血管障害患者349例の脳シンチグラフィを行い、あらかじめ臨床的に明らかなもの(レントゲン検査又は手術、剖検により診断の確定したもの)に対し、本剤による診断が適中したものを有効例とした場合の有効率は72.8%(254/349)であった。
〈甲状腺シンチグラフィ/甲状腺摂取率測定、唾液腺シンチグラフィ/RIシアログラフィ、異所性胃粘膜シンチグラフィ〉
  1. 国内臨床試験
    甲状腺疾患、唾液腺疾患及び異所性胃粘膜疾患患者(112例)に対し本剤による検査を行い、診断に有効な情報が得られたものを有効例とした場合の有効率は次のとおりである。
    疾患名
    有効率
    甲状腺疾患
    65/65(100%)
    唾液腺疾患
    44/45(98%)
    異所性胃粘膜疾患
    2/2(100%)
    合計
    111/112(99%)
    本剤が投与された112例全例において、本剤に起因すると考えられる臨床症状の変化又は臨床検査値の異常変動はみられなかった。

薬効薬理

測定法
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により計数化または画像化される。
集積機序
正常人では過テクネチウム酸イオン99mTcO4-は甲状腺、唾液腺、胃粘膜、赤血球、口腔粘膜や筋肉などに集積する。
また、本品は通常血液脳関門blood brain barrier(B.B.B.)を通過しないため、脳イメージング像は、正常人では脳実質に放射能の集積がない、いわゆるcold areaとして描出され、脳腫瘍などのようにB.B.B.に障害のある患者ではこれを通過して腫瘍組織などに高濃度に集積するので、その部位がhot spotとして描出される。

有効成分に関する理化学的知見

19.1 過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)
分子式:
Na99mTcO4
分子量:
185.99
核物理学的特性(99mTcとして)
  • 物理的半減期:6.015時間
  • 主なγ線エネルギー:141keV(89.1%)
  • 減衰表:
    経過時間
    (時間)
    残存放射能
    (%)
    経過時間
    (時間)
    残存放射能
    (%)
    -3
    -2
    -1
    0
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
    9
    10
    11
    12
    13
    141.3
    125.9
    112.2
    100
    89.1
    79.4
    70.8
    63.1
    56.2
    50.1
    44.6
    39.8
    35.4
    31.6
    28.2
    25.1
    22.4
    14
    15
    16
    17
    18
    19
    20
    21
    22
    23
    24
    25
    26
    27
    28
    29
    30
    19.9
    17.8
    15.8
    14.1
    12.6
    11.2
    10.0
    8.9
    7.9
    7.1
    6.3
    5.6
    5.0
    4.5
    4.0
    3.5
    3.2

取扱い上の注意

放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存すること。

包装

740MBq(1mL)[1バイアル]

主要文献

1
Vagenakis AG,et al.:J Nucl Med. 1971;12:188
2
日本公定書協会監修:第十六改正日本薬局方解説書,廣川書店,東京. 2011:C1058-1059

文献請求先及び問い合わせ先

PDRファーマ株式会社 製品情報センター
〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビルディング
電話番号 0120-383-624

製造販売業者等

製造販売元
PDRファーマ株式会社
東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビルディング

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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