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ラロキシフェン塩酸塩錠60mg「KN」

骨粗鬆症治療剤

1錠 29.5円

作成又は改訂年月

2016年6月作成
(第1版)

日本標準商品分類番号

873999

薬効分類名

骨粗鬆症治療剤

承認等

販売名

ラロキシフェン塩酸塩錠60mg「KN」

販売名コード

3999021F1058

承認・許可番号

22800AMX00275000
RALOXIFENE HYDROCHLORIDE Tablets 60mg「KN」

薬価基準収載年月

2016年6月

販売開始年月

2016年6月

貯法・使用期限等

貯法:
気密容器、室温保存
使用期限:
外箱等に表示

規制区分

処方箋医薬品
注意―医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量
1錠中、ラロキシフェン塩酸塩水和物62.12mg(ラロキシフェン塩酸塩として60mg)含有
添加物
無水乳糖
乳糖水和物
カルメロース
ヒドロキシプロピルセルロース
ポリソルベート80
軽質無水ケイ酸
ステアリン酸マグネシウム
ヒプロメロース
酸化チタン
マクロゴール400
カルナウバロウ

性状

性状 白色の楕円形フィルムコート錠
大きさ 長径:約10.1mm
短径:約5.6mm
厚さ:約3.8mm
重量:約162mg
外形
識別コード ラロキシフェン60 KN

一般的名称

ラロキシフェン塩酸塩錠

禁忌

深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症等の静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者[副作用として静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)が報告されており、このような患者に投与するとこれらの症状が増悪することがある(「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照)。]
長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)にある患者[「重要な基本的注意」の項参照]
抗リン脂質抗体症候群の患者[本症候群の患者は静脈血栓塞栓症を起こしやすいとの報告がある。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果/用法及び用量

効能又は効果

閉経後骨粗鬆症

用法及び用量

通常、ラロキシフェン塩酸塩として、1日1回60mgを経口投与する。

使用上の注意

慎重投与

肝障害のある患者[安全性は確立していない。]
経口エストロゲン療法にて顕著な高トリグリセリド血症(>500mg/dL)の既往のある患者[本剤服用により血清トリグリセリド上昇がみられることがあるため、血清トリグリセリド値のモニターを行うこと。]
腎障害のある患者[安全性は確立していない。]

重要な基本的注意

本剤の服用により、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)があらわれることがあるので、次のような症状があらわれた場合は投与を中止すること。また、患者に対しては、次のような症状が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。
症状:下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等
静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)のリスクが上昇するため、長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)に入る3日前には本剤の服用を中止し、完全に歩行可能になるまでは投与を再開しないこと。
患者のカルシウム及び/又はビタミンDの摂取量が十分でない場合は、カルシウム及び/又はビタミンDをそれぞれ補給すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
陰イオン交換樹脂
 コレスチラミン
本剤の血中濃度が低下する。 本剤がコレスチラミンに吸着され、消化管内からの吸収量が低下することが知られている。その他の陰イオン交換樹脂についても同様の可能性が考えられる。
クマリン系抗凝血剤
 ワルファリン
プロトロンビン時間の減少が報告されている。本剤による治療の開始あるいは終了の際、プロトロンビン時間を注意深くモニターする必要がある。 機序不明
アンピシリン本剤の血中濃度が低下するおそれがある。 アンピシリンにより腸内細菌叢が減少することにより本剤の腸肝循環が低下するためと考えられる。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

静脈血栓塞栓症(頻度不明):深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症があらわれることがあるので、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等の症状が認められた場合には投与を中止すること。
肝機能障害(頻度不明):AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、投与中止等の適切な処置を行うこと。
  頻度不明
血 液 ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、血小板数減少
内分泌・代謝系 血清総蛋白減少、血中アルブミン減少、血清リン減少、血中Al-P減少、血中カルシウム減少
消化器 腹部膨満、嘔気、おくび
肝 臓 γ-GTP上昇
皮 膚 皮膚炎、そう痒症
生殖器 膣分泌物、良性の子宮内腔液増加
乳 房 乳房緊満
その他 下肢痙攣、感覚減退、末梢性浮腫、ほてり、多汗、表在性血栓性静脈炎、体重増加

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊婦に本剤を投与した場合、胎児に悪影響を及ぼすおそれがある。ウサギでは、流産及び低頻度で胎児心奇形(心室中隔欠損)が認められた。ラットでは、胎児の発達遅延及び発育異常(波状肋骨、腎盂拡張)あるいは分娩遅延又は分娩困難、出生児生存率の低下、身体発育分化の変化、発育分化抑制や下垂体ホルモンの変化、出生児におけるリンパ球組織の減少といった所見が認められ、また、高用量では、分娩困難による母動物及び産児の死亡の報告がある。]
授乳中の婦人には投与しないこと。[本剤がヒト乳汁中へ移行するかどうかは不明である。]

過量投与

徴候、症状:1回120mg以上を服用した成人で下肢痙攣、浮動性めまいが報告されている。2歳未満の小児において180mgまで誤って服用したとの報告がある。失調、浮動性めまい、嘔吐、発疹、下痢、振戦、潮紅、Al-P上昇が報告されている。
処置:特異的解毒剤は知られていない。

適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

外国における骨粗鬆症治療(骨折)試験において、本剤投与群はプラセボ群に比べ子宮内膜厚のわずかな増加を示したとの報告がある。臨床的に意味のある子宮内膜増殖であるとはされていないが、本剤治療中に子宮内膜の異常(原因不明の子宮・性器出血、子宮内膜増殖等)が認められた場合には症状に応じて詳しい検査を行うこと。
外国において、本剤と経口エストロゲン製剤を併用した閉経後女性で子宮内膜厚が増加したとの報告がある。
本剤投与により、対照群に比べ乳癌のリスクの上昇は認められていないが、本剤治療中に乳房に原因不明の異常が認められた場合には症状に応じて詳しい検査を行うこと。
外国で実施された冠動脈疾患がある又はそのリスクが高い閉経後女性を対象注)とした試験において、本剤投与群において脳卒中による死亡率が高かったとの報告がある。脳卒中による死亡率はプラセボ投与群で1.5/1000人/年に対して本剤投与群で2.2/1000人/年であった。
注)本邦における本剤の効能・効果は「閉経後骨粗鬆症」である。
雌ラット及びマウスにおけるがん原性試験の結果、卵巣腫瘍の発生が認められたとの報告がある。これらの所見は卵胞機能及び性ホルモンバランスの不均衡に起因する変化である可能性が高いと考えられ、げっ歯類に特異的な変化であることが知られている。長期臨床試験において、卵巣機能が低下した閉経後女性における本剤の投与と腫瘍発生との間に明確な関係は示唆されていない。

薬物動態

<生物学的同等性試験>
ラロキシフェン塩酸塩錠60mg「KN」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ラロキシフェン塩酸塩として60mg)閉経後健康女性に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(図、表)。1)

薬物動態の表

表 薬物動態パラメータ
  判定パラメータ 判定パラメータ 参考パラメータ 参考パラメータ
  AUC0→72h
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
tmax
(h)
t1/2
(h)
ラロキシフェン塩酸塩
錠60mg「KN」
24.99±13.37 0.95±0.59 8.3±3.8 32.4±32.6
標準製剤
(錠剤、60mg)
26.61±17.77 0.93±0.49 8.6±2.3 33.9±21.2
(Mean±S.D.、n=29)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

有効成分に関する理化学的知見

一般名:ラロキシフェン塩酸塩水和物(Raloxifene Hydrochloride Hydrate)
化学名:[6-Hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)benzo[b]thien-3-yl][4-(2-piperidin-1-ylethoxy)phenyl]methanone monohydrochloride monohydrate
分子式:C28H27NO4S・HCl・H2O
分子量:528.06
性状:黄色の結晶性の粉末である。
水にほとんど溶けなく、メタノール及びエタノール(99.5)に溶けにくく、N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすい。
融点 約263℃(分解)
構造式:

取扱い上の注意

<安定性試験>
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、75%RH、6ヵ月)の結果、ラロキシフェン塩酸塩錠60mg「KN」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。2)

包装

PTP:100錠 500錠

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
小林化工株式会社・社内資料(生物学的同等性試験)
2
小林化工株式会社・社内資料(安定性試験)

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。

小林化工株式会社 安全管理部
〒919-0603 福井県あわら市矢地5-15
0120-37-0690 TEL 0776-73-0911
FAX 0776-73-0821

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
小林化工株式会社
福井県あわら市矢地5-15

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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