作成又は改訂年月
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2023年5月改訂
(第4版)
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2017年7月改訂
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
販売名
イコサペント酸エチルカプセル300mg「YD」
販売名コード
承認・許可番号
22500AMX01184
ETHYL ICOSAPENTATE CAPSULES
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存、気密容器
使用期限
外箱に表示の使用期限内に使用すること。
注意
取扱い上の注意の項参照。
基準名
組成
1カプセル中、イコサペント酸エチル300mgを含有する。
添加物として、トコフェロール、コハク化ゼラチン、ゼラチン、グリセリン、エチルパラベン、プロピルパラベンを含有する。
性状
淡黄色透明な楕円球の軟カプセル剤で、内容物は無色〜微黄色の澄明な液である。
外形
短径(mm)
約6.4
長径(mm)
約18
重量(mg)
530.6
識別コード(PTP)
YD 484
一般的名称
禁忌
出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、硝子体出血等)
[止血が困難となるおそれがある。]
効能・効果
効能又は効果/用法及び用量
閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛および冷感の改善
イコサペント酸エチルとして、通常、成人1回600mg(2カプセル)を1日3回、毎食直後に経口投与する。
なお、年齢、症状により、適宜増減する。
高脂血症
イコサペント酸エチルとして、通常、成人1回900mg(3カプセル)を1日2回又は1回600mg(2カプセル)を1日3回、食直後に経口投与する。
ただし、トリグリセリドの異常を呈する場合には、その程度により、1回900mg(3カプセル)、1日3回まで増量できる。
使用上の注意
慎重投与
1月経期間中の患者
2出血傾向のある患者
3手術を予定している患者
[1.〜3.出血を助長するおそれがある。]
4抗凝血剤あるいは血小板凝集を抑制する薬剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
重要な基本的注意
1本剤を閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感の改善に用いる場合、治療にあたっては経過を十分に観察し、本剤で効果がみられない場合には、投与を中止し、他の療法に切り替えること。また、本剤投与中は定期的に血液検査を行うことが望ましい。
2本剤を高脂血症に用いる場合には、次の点に十分留意すること。
1適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
2あらかじめ高脂血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。
3投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。
相互作用
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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抗凝血剤 ワルファリン 等 血小板凝集を抑制する薬剤 アスピリン インドメタシン チクロピジン塩酸塩 シロスタゾール 等 | 出血傾向をきたすおそれがある。 | イコサペント酸エチルは抗血小板作用を有するので、抗凝血剤、血小板凝集を抑制する薬剤との併用により相加的に出血傾向が増大すると考えられる。 |
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副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP、LDH、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
過敏症注1)
頻度不明
発疹、そう痒感等
出血傾向注2)
頻度不明
皮下出血、血尿、歯肉出血、眼底出血、鼻出血、消化管出血等
血液
頻度不明
貧血等
消化器
頻度不明
悪心、腹部不快感、下痢、腹痛、胸やけ、嘔吐、食欲不振、便秘、口内炎、口渇、腹部膨満感、鼓腸等
肝臓注2)
頻度不明
AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-P・γ-GTP・LDH・ビリルビンの上昇等の肝機能障害
腎臓
頻度不明
BUN・クレアチニンの上昇
呼吸器注2)
頻度不明
咳嗽、呼吸困難
精神神経系
頻度不明
頭痛・頭重感、めまい、ふらつき、眠気、不眠、しびれ
筋骨格系
頻度不明
関節痛、筋肉痛、四肢痛、筋痙攣(こむら返り等)
その他
頻度不明
CK(CPK)の上昇、顔面潮紅、ほてり、発熱、動悸、浮腫、頻尿、尿酸上昇、全身倦怠感、血圧上昇、女性化乳房、耳鳴、発汗、ざ瘡
その他の副作用の注意
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
2授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。
[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
1服用時
1)本剤は空腹時に投与すると吸収が悪くなるので食直後に服用させること。
2)本剤は噛まずに服用させること。
2薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
コントロール不良の高血圧症を有し、他の抗血小板剤を併用した症例において、脳出血があらわれたとの報告がある。
**本剤と同一有効成分(4g/日注))を含有する製剤の海外臨床試験において、心房細動又は心房粗動のリスク増加が認められたとの報告がある。1)
注)高脂血症において本剤の承認された1日最高用量は、2,700mgである。
薬物動態
生物学的同等性試験
イコサペント酸エチルカプセル300mg「YD」と標準製剤をクロスオーバー法によりそれぞれ6カプセル(イコサペント酸エチルとして1,800mg)、健康成人男子20名に食直後に単回経口投与して、投与前の値を差し引いた血漿中のイコサペント酸濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。2)
(注)本剤の承認された1回用量はイコサペント酸エチルとして900mgまでである。
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
薬物動態の表
| 判定パラメータ | 判定パラメータ | 参考パラメータ |
| AUC0-48 (mg・hr/mL) | Cmax (mg/mL) | Tmax (hr) |
イコサペント酸エチルカプセル300mg「YD」 | 1.56±0.66 | 0.12±0.06 | 5.8±1.6 |
標準製剤(カプセル剤、300mg) | 1.37±0.57 | 0.11±0.05 | 6.3±2.1 |
薬効薬理
イコサペント酸エチルは、抗血小板作用、動脈の弾力性保持、血液脂質低下などの作用により閉塞性動脈、高脂血症の進行を抑制すると考えられている。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
イコサペント酸エチル(Ethyl Icosapentate)
化学名
Ethyl (5Z,8Z,11Z,14Z,17Z)-icosa-5,8,11,14,17-pentaenoate
分子式
C22H34O2
分子量
330.50
構造式
性状
無色〜微黄色の澄明な液で、僅かに特異なにおいがある。
エタノール(99.5)、酢酸(100)、ヘキサンと混和する。
水又はエチレングリコールにほとんど溶けない。
取扱い上の注意
保管方法
光、高温、多湿を避けて保存して下さい。
安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、イコサペント酸エチルカプセル300mg「YD」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。4)
包装
主要文献及び文献請求先
**主要文献
1
Bhatt, D. L. et al.:N. Engl. J. Med. 2019;380(1):11-22
2
(株)陽進堂社内資料:生物学的同等性試験
3
日本薬局方解説書、廣川書店
4
(株)陽進堂社内資料:安定性試験
*文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
株式会社陽進堂 お客様相談室
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号
フリーダイアル 0120-647-734
製造販売業者等の氏名又は名称及び所在地
製造販売元
株式会社陽進堂
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号