作成又は改訂年月
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2017年5月改訂
(第12版)
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2013年9月改訂
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
販売名
ラニチジン錠75「KN」
販売名コード
承認・許可番号
22100AMX01972000
RANITIDINE Tablets 75「KN」
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法:
遮光、気密容器(「取扱い上の注意」の項参照)、室温保存
使用期限:
外箱に表示
組成
成分・含量
1錠中、日局ラニチジン塩酸塩84mg(ラニチジンとして75mg)含有
添加物
結晶セルロース
ヒプロメロース
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
硬化油
ステアリン酸マグネシウム
酸化チタン
プロピレングリコール
ヒドロキシプロピルセルロース
性状
性状 | 白色のフィルムコート錠 |
大きさ | 直径:約7.1mm 厚さ:約3.1mm 重量:約126mg |
外形 |  |
識別コード | KN301 |
---|
販売名
ラニチジン錠150「KN」
販売名コード
承認・許可番号
21300AMZ00270000
RANITIDINE Tablets 150「KN」
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法:
遮光、気密容器(「取扱い上の注意」の項参照)、室温保存
使用期限:
外箱に表示
組成
成分・含量
1錠中、日局ラニチジン塩酸塩168mg(ラニチジンとして150mg)含有
添加物
結晶セルロース
ヒプロメロース
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
硬化油
ステアリン酸マグネシウム
酸化チタン
プロピレングリコール
ヒドロキシプロピルセルロース
性状
性状 | 白色のフィルムコート錠 |
大きさ | 直径:約8.6mm 厚さ:約4.4mm 重量:約245mg |
外形 |  |
識別コード | KN250 |
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一般的名称
禁忌
効能又は効果/用法及び用量
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、急性胃粘膜病変による)
通常、成人には、ラニチジン塩酸塩をラニチジンとして1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。また、1回300mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできる。なお、症状により適宜増減する。
上部消化管出血に対しては、通常注射剤で治療を開始し、内服可能となった後、経口投与に切りかえる。
下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
<ラニチジン錠75「KN」>
通常、成人には、ラニチジン塩酸塩をラニチジンとして1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。また、1回150mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできる。なお、症状により適宜増減する。
<ラニチジン錠150「KN」>
通常、成人には、ラニチジン塩酸塩をラニチジンとして1回150mgを1日1回(就寝前)経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
麻酔前投薬
通常、成人には、ラニチジン塩酸塩をラニチジンとして1回150mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
腎機能低下患者では血中濃度半減期が延長し、血中濃度が増大するので、腎機能の低下に応じて投与量、投与間隔の調節が必要である。
**,*使用上の注意
慎重投与
腎障害のある患者[血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること。<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照]
肝障害のある患者[本剤は主として肝臓で代謝されるので、血中濃度が上昇するおそれがある。]
薬物過敏症の既往歴のある患者
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
治療にあたっては経過を十分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめ、本剤で効果がみられない場合には他の療法に切りかえること。なお、血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
相互作用
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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クマリン系抗凝血剤:ワルファリンカリウム | これらの薬剤のプロトロンビン時間に変動を来たしたとの報告がある。 クマリン系抗凝血剤を本剤と併用する場合は、プロトロンビン時間の変動に注意し、異常が認められた場合には投与量の調節や投与中止などの適切な処置を行うこと。 | 本剤のCYP450に対する阻害作用により、クマリン系抗凝血剤の代謝を阻害する。 |
トリアゾラム | トリアゾラムの吸収が増大する可能性があるため、異常が認められた場合には投与量の調節や投与中止などの適切な処置を行うこと。 | 本剤の胃酸分泌抑制作用により胃内pHが上昇することで、これら薬剤のバイオアベイラビリティに影響を及ぼすと考えられる。 |
**アタザナビル、ゲフィチニブ | これら薬剤の吸収が低下する可能性があるため、異常が認められた場合には投与量の調節や投与中止などの適切な処置を行うこと。 | 本剤の胃酸分泌抑制作用により胃内pHが上昇することで、これら薬剤のバイオアベイラビリティに影響を及ぼすと考えられる。 |
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副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
*ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(頻度不明):再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあるので、初期症状として全身倦怠感、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等がみられたら、その時点で血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止すること。
意識障害、痙攣、ミオクローヌス(頻度不明):意識障害、痙攣(強直性等)、ミオクローヌスがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。特に腎機能障害を有する患者においてあらわれやすいので、注意すること。
間質性腎炎(頻度不明):間質性腎炎があらわれることがあるので、初期症状として発熱、皮疹、腎機能検査値異常(BUN・クレアチニン上昇等)等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
他のH2受容体拮抗剤で、房室ブロック等の心ブロックがあらわれたとの報告がある。
その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 |
過敏症※1 | 発疹、そう痒、発熱、血管浮腫※3、血管炎 |
血液 | 好酸球増多、血小板減少 |
肝臓 | 肝機能障害※2、黄疸 |
消化器 | 便秘、下痢、悪心、嘔吐、腹部膨満感、食欲不振 |
精神神経系 | 可逆性の錯乱状態、頭痛、頭重感、めまい、不眠、眠気、幻覚、うつ状態、不随意運動※4 |
循環器 | 徐脈、房室ブロック |
皮膚 | 多形紅斑、脱毛 |
その他 | 舌炎、乳房腫脹、乳汁漏出、乳房痛、関節痛、筋肉痛、急性膵炎、勃起障害 |
高齢者への投与
血中濃度が持続するおそれがあるので、減量するか投与間隔を延長する等慎重に投与すること。[本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多い。]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
*妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[本剤は胎盤を通過することが知られており、妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
投薬中は授乳させないよう注意すること。[ヒト母乳中への移行が報告されている。]
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
臨床検査結果に及ぼす影響
試験紙法による尿蛋白検査で偽陽性を呈することがあるので、スルホサリチル酸法により検査することが望ましい。
過量投与
外国で1日6gまでの過量投与の報告があるが、特に重大な影響はみられなかった。過量投与した場合、必要に応じて適切な療法を行うこと。
適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
本剤の投与が胃癌の症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
外国において急性ポルフィリン症の患者に投与した場合、その症状を悪化させたとの報告がある。
薬物動態
<生物学的同等性試験>ラニチジン錠150「KN」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ラニチジンとして150mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(図、表)。
1)また、ラニチジン錠75「KN」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、ラニチジン錠150「KN」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。
2)<溶出挙動>ラニチジン錠75「KN」及びラニチジン錠150「KN」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められた溶出規格に適合していることが確認されている。
3)
図 ラニチジン塩酸塩の血漿中濃度推移
薬物動態の表
| 判定パラメータ | 判定パラメータ | 参考パラメータ | 参考パラメータ |
| AUC0→12hr(ng・hr/mL) | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | T1/2(hr) |
ラニチジン錠150「KN」 | 2309.7±509.5 | 434.9±57.7 | 2.1±0.4 | 3.1±0.6 |
標準製剤 (錠剤、150mg) | 2084.2±325.4 | 410.6±36.3 | 2.1±0.5 | 3.1±0.7 |
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
ラニチジン塩酸塩(Ranitidine Hydrochloride)
化学名:
(1EZ)-N-{2-[({5-[(Dimethylamino)methyl]furan-2-yl}methyl)sulfanyl]ethyl}-N'-methyl-2-nitroethene-1,1-diamine monohydrochloride
分子式:
C13H22N4O3S・HCl
分子量:
350.86
性状:
白色〜微黄色の結晶性又は細粒状の粉末である。
水に極めて溶けやすく、メタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
吸湿性である。
光によって徐々に着色する。
融点:約140℃(分解)
構造式:
取扱い上の注意
吸湿性を有するのでPTP包装のまま保存すること。
<安定性試験>4)
ラニチジン錠75「KN」
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、75%RH、6ヵ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
ラニチジン錠150「KN」
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、3年間)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
包装
ラニチジン錠75「KN」 : 100錠(PTP)
ラニチジン錠150「KN」 : 100錠(PTP)
ラニチジン錠150「KN」 : 1000錠(PTP)
主要文献及び文献請求先
主要文献
小林化工株式会社・社内資料(生物学的同等性試験)
小林化工株式会社・社内資料(生物学的同等性試験)
小林化工株式会社・社内資料(品質再評価溶出試験)
小林化工株式会社・社内資料(安定性試験)
文献請求先
主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
小林化工株式会社 安全管理部
〒919-0603 福井県あわら市矢地5-15
フリーダイヤル 0120-37-0690 TEL 0776-73-0911
FAX 0776-73-0821
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
小林化工株式会社
〒919-0603 福井県あわら市矢地5-15