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ムコソルバンL錠45mg

徐放性気道潤滑去痰剤

1錠 30.6円

添付文書番号

2239001G2027_1_05

企業コード

470310

作成又は改訂年月

2023年4月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872239

薬効分類名

徐放性気道潤滑去痰剤

承認等

販売名

ムコソルバンL錠45mg

販売名コード

2239001G2027

販売名英字表記

Mucosolvan L Tablet 45mg

販売名ひらがな

むこそるばん

承認番号等

承認番号
22700AMX00348000

販売開始年月

2015年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

アンブロキソール塩酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ムコソルバンL錠45mg
有効成分
アンブロキソール塩酸塩  1錠中45mg
添加剤
セルロース
D-マンニトール
ヒドロキシプロピルセルロース
ステアリン酸マグネシウム
カルナウバロウ
その他4成分

製剤の性状

ムコソルバンL錠45mg
剤形徐放性錠剤
外形
表面
裏面
側面
質量約283mg
識別コードTJN MUT
色調・性状
白色~微黄色、円形のフィルムコーティング錠

効能又は効果

下記疾患の去痰
急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核、塵肺症、手術後の喀痰喀出困難

用法及び用量

通常、成人には1回1錠(アンブロキソール塩酸塩として45mg)を1日1回経口投与する。

用法及び用量に関連する注意

早朝覚醒時に喀痰喀出困難を訴える患者には、夕食後投与が有用である。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。

高齢者

減量が必要な場合には、他の剤形(徐放性製剤を除く)を使用すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    発疹、顔面浮腫、呼吸困難、血圧低下等があらわれることがある。
  2. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
消化器
胃不快感
胃痛、腹部膨満感、腹痛、下痢、嘔気、嘔吐、便秘、食思不振、消化不良(胃部膨満感、胸やけ等)
過敏症
発疹、蕁麻疹、蕁麻疹様紅斑、そう痒
血管浮腫(顔面浮腫、眼瞼浮腫、口唇浮腫等)
肝臓
肝機能障害(AST上昇、ALT上昇等)
その他
口内しびれ感、上肢のしびれ感
めまい
注)発現頻度は錠、液、シロップ及び徐放カプセルの承認時までの臨床試験及び使用成績調査を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. 本剤は徐放性製剤であるため、割ったり、砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用するよう指導すること。割ったり、砕いたり、すりつぶしたりして服用すると、本剤の徐放性が失われ、薬物動態が変わるおそれがある。
  2. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健康成人男性にアンブロキソール塩酸塩徐放カプセル45mg 1カプセルを経口投与し、クロスオーバー法によりアンブロキソール塩酸塩錠15mg 1回1錠、1日3回(45mg/日)との比較が行われた。アンブロキソール塩酸塩徐放カプセル45mgの単回投与は血中濃度に持続性が認められ、アンブロキソール塩酸塩錠15mg 1日3回投与とほぼ同等の血中薬物動態を示した。また、アンブロキソール塩酸塩徐放カプセル45mgを1日1回夕食後服用時では、翌朝の血中濃度はアンブロキソール塩酸塩錠15mgに比較し有意に高いことが示された,
  2. 生物学的同等性試験
    健康成人男性にアンブロキソール塩酸塩として45mgを含有する本剤1錠とアンブロキソール塩酸塩徐放カプセル45mg 1カプセルを、無作為割付け、2剤2期クロスオーバー法により絶食(n=18)又は食後(n=20)単回経口投与した。血漿中アンブロキソール未変化体濃度を測定し、薬物動態パラメータ(AUCt及びCmax)について統計解析を行った結果、対数値の平均値の差の90%信頼区間は、いずれの摂食条件でもすべて生物学的同等性の判定基準log(0.80)~log(1.25)の範囲内であることから両剤の生物学的同等性が確認された。
    血漿中アンブロキソール未変化体濃度の薬物動態パラメータ
    AUCt注1)
    (ng・h/mL)
    Cmax注1)
    (ng/mL)
    tmax注2)
    (h)
    t1/2注1)
    (h)
    絶食
    本剤
    (n=18)
    579.462±166.839
    28.985±7.027
    6.0
    12.149±3.368
    徐放カプセル
    (n=18)
    645.866±234.574
    27.641±6.854
    4.0
    11.531±3.051
    食後
    本剤
    (n=20)
    689.543±237.718
    35.256±10.069
    6.0
    12.178±2.835
    徐放カプセル
    (n=20)
    697.838±219.157
    30.955±9.140
    6.0
    13.384±5.355
    注1)平均値±標準偏差
    注2)中央値
    図 血漿中アンブロキソール未変化体濃度
    (前図:絶食、後図:食後)
    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

吸収

健康成人男性にアンブロキソール塩酸塩徐放カプセル45mgを単回経口投与したとき、消化管から速やかかつ良好に吸収された。血漿中の未変化体濃度は、投与後6~8時間でピークに到達し半減期は10~11時間であり、その後比較的速やかに減少した。
連続的に5日間経口投与したときの血漿中未変化体濃度の推移は、単回投与の場合とほぼ一致し、連続投与によっても血中薬物動態の変化は認められなかった。

排泄

健康成人男性にアンブロキソール塩酸塩徐放カプセル45mgを単回経口投与したとき、投与後36時間までに尿中へ未変化体が5.34%排泄された。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    アンブロキソール塩酸塩徐放カプセル45mgの承認時までに国内延べ139施設で実施された二重盲検試験を含む臨床試験の効果判定症例421例における有効率は下記のとおりであった,
    疾患名\有効率(%)
    有効以上
    急性気管支炎
    78.0%(39/50)
    気管支喘息
    64.6%(42/65)
    慢性気管支炎
    66.7%(84/126)
    気管支拡張症
    64.5%(20/31)
    肺結核
    66.7%(40/60)
    塵肺症
    51.1%(24/47)
    手術後の喀痰喀出困難
    61.9%(26/42)
  2. 国内臨床試験(早朝覚醒時に喀痰喀出困難を訴える患者)
    早朝覚醒時に喀痰喀出困難を訴える患者を対象に行った二重盲検試験で、アンブロキソール塩酸塩徐放カプセル45mgの夕食後1回投与の有効性が認められた。

薬効薬理

作用機序
アンブロキソール塩酸塩は、肺表面活性物質の分泌促進作用、気道液の分泌促進作用、線毛運動亢進作用が総合的に作用して喀痰喀出効果を示すものと考えられる。この際、肺表面活性物質の役割としては、線毛の存在しない肺胞や呼吸細気管支を含め気道中の粘性物質を排出しやすくするものと考えられている,,,,,,,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
アンブロキソール塩酸塩(Ambroxol Hydrochloride)
化学名
trans-4-[(2-amino-3,5-dibromobenzyl)amino]cyclohexanol hydrochloride
分子式
C13H18Br2N2O・HCl
分子量
414.56
性状
白色の結晶性の粉末で、においはなく、わずかに特異な味がある。メタノールにやや溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、酢酸(100)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
化学構造式
融点
約235℃(分解)

包装

PTP: 100錠(10錠×10)
500錠(10錠×50)
700錠(14錠×50)
瓶: 300錠(プラスチック製瓶入り)

主要文献

1
社内報告: 薬物動態(健康成人、夕食後単回投与). 1990.
2
社内報告: 薬物動態(健康成人、朝食後単回投与). 1989.
3
慶松元興ほか.: 新薬と臨牀. 2014; 63(12): 1964-80.
4
社内報告: 薬物動態(健康成人、連続投与). 1990.
5
原澤道美ほか.: Therapeutic Research. 1993; 14(1): 311-35.
6
長岡 滋ほか.: Therapeutic Research. 1993; 14(2): 617-46.
7
長岡 滋ほか.: 薬理と治療. 1981; 9(5): 1845-54.
8
社内報告: 肺表面活性物質の分泌促進作用(ラット). 1981.
9
社内報告: 肺表面活性物質の分泌促進作用(ラット、用量相関性). 1981.
10
千田勝一ほか.: 薬理と治療. 1981; 9(2): 483-6.
11
前多治雄ほか.: 薬理と治療. 1981; 9(2): 487-90.
12
Curti PC.: Pneumonologie. 1972; 147(1): 62-74.
13
Curti PC, et al.: Arzneim-Forsch. 1978; 28(5a): 922-5.
14
加瀬佳年ほか.: 熊本大学薬学部報告(未発表): 気道液分泌促進作用(ウサギ)、線毛運動亢進作用(ハト). 1980.

文献請求先及び問い合わせ先

帝人ファーマ株式会社 メディカル情報グループ
〒100-8585 東京都千代田区霞が関3丁目2番1号
フリーダイヤル 0120-189-315

製造販売業者等

製造販売元
帝人ファーマ株式会社
東京都千代田区霞が関3丁目2番1号
提携
sanofi

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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