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トコフェロールニコチン酸エステルカプセル200mg「TC」

微小循環系賦活剤

1カプセル 5.7円

添付文書番号

2190006M2241_5_02

企業コード

480187

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

87219

薬効分類名

微小循環系賦活剤

承認等

販売名

トコフェロールニコチン酸エステルカプセル200mg「TC」

販売名コード

2190006M2241

販売名英字表記

TOCOPHEROL NICOTINATE

承認番号等

承認番号
23000AMX00863000

販売開始年月

1987年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

トコフェロールニコチン酸エステルカプセル

組成・性状

組成

トコフェロールニコチン酸エステルカプセル200mg「TC」
有効成分
(1カプセル中)
日局 トコフェロールニコチン酸エステル  200mg
添加剤
グリセリン脂肪酸エステル、酸化チタン、ゼラチン、濃グリセリン、D-ソルビトール、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、黄色5号

製剤の性状

トコフェロールニコチン酸エステルカプセル200mg「TC」
剤形軟カプセル剤
色調橙色
外形

(楕円球)
大きさ
大きさ(長径)
約12.8mm
大きさ(短径)
約7.7mm
質量約455mg
識別コード
(包装材料)

効能又は効果

  • 下記に伴う随伴症状
    高血圧症
  • 高脂質血症
  • 下記に伴う末梢循環障害
    閉塞性動脈硬化症

用法及び用量

通常成人には、1日3カプセルを3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
なお、トコフェロールニコチン酸エステルとしての用法及び用量は、通常成人1日300~600mgを3回に分けて経口投与する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
消化器
食欲不振、胃部不快感、胃痛、悪心、下痢、便秘
過敏症
発疹
肝臓
肝機能障害(AST、ALTの上昇等)
その他
温感、潮紅
顔面浮腫、浮腫
発現頻度は副作用発生頻度調査結果に基づく。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    とユベラNソフトカプセル200mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1カプセル(トコフェロールニコチン酸エステルとして200mg)健康成人男子に食後単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
    判定パラメータ
    参考パラメータ
    AUC0-10
    (μg/mL・hr)
    Cmax
    (μg/mL)
    Tmax
    (hr)
    T1/2
    (hr)
    1.394±0.199
    0.362±0.059
    4.94±0.43
    1.45±0.12
    ユベラNソフトカプセル200mg
    1.323±0.181
    0.390±0.062
    4.19±0.37
    1.39±0.12
    (mean±S.E. n=16)
    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

吸収

  1. 食事の影響
    健康成人男子4名にトコフェロールニコチン酸エステルとして600注)mgを経口投与した結果、食後服用は空腹時服用に比べ、最高血漿中濃度は32倍、AUCは29倍高い値を示した。本剤の吸収には食事が強く影響する。
    注)本剤の承認された用法及び用量は「通常成人1日300~600mgを3回に分けて経口投与する。」である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 二重盲検試験及び一般臨床試験(高血圧症)
    二重盲検試験及び一般臨床試験において高血圧症の随伴症状の改善が認められた。特に手足のしびれ感、めまい感、首すじや肩のこり、頭痛、不眠、耳鳴、息切れ、抑うつ、四肢冷感などの随伴症状を改善した,
  2. 一般臨床試験(高脂質血症)
    高脂質血症を対象とした一般臨床試験において、本剤投与2カ月後の臨床成績は、投与前の各検査値に比し、総コレステロール高値例では有意な減少が、HDL-コレステロール低値例では有意な上昇が認められ、過酸化脂質は有意な減少が認められた。

薬効薬理

作用機序
抗酸化作用による脂質代謝改善、微小循環系賦活作用、血管強化作用、血小板凝集抑制作用を示すことが確認されているが、作用機序は明確ではない。
脂質代謝改善作用
  1. 加齢ラットやコレステロール負荷ラットの実験でコレステロールの代謝回転を高めることにより、血中総コレステロール値を低下させる。これは本薬がコレステロールの異化・排泄を高めるためと考えられる。さらに過酸化脂質、中性脂肪も低下させる,
  2. ヒトの血中総コレステロールを低下させ、リポ蛋白代謝において血中HDL-コレステロールを上昇させる。
微小循環系賦活作用
  1. 本薬の微小循環系賦活作用は、神経系を介さず、血管平滑筋に直接作用し、血管運動性を維持しながら耳殼血流を増加させることが無麻酔ウサギの実験で認められている。
  2. ヒトの末梢循環不全に対する改善作用は、ビタミンEとニコチン酸との併用よりも明らかに優れている。
血管強化作用
ヒトの毛細血管の透過性亢進を改善し、紫斑数を減少させることが認められている。
血小板凝集抑制作用
  1. ヒトの凝集能が亢進している血小板に対するアドレナリン凝集、アラキドン酸凝集、コラーゲン凝集、ADP凝集のいずれにおいても血小板凝集抑制が認められている。
  2. ヒトの多血小板血漿に対するアラキドン酸凝集、コラーゲン凝集において血小板凝集抑制作用をトコフェロールニコチン酸エステル、トコフェロール酢酸エステル、トコフェロールで比較した結果、トコフェロールニコチン酸エステルが強力な抑制効果を示した。
血中酸素分圧上昇作用
ヒトにおいて低下した血中酸素分圧を上昇させることが認められている。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
トコフェロールニコチン酸エステル(Tocopherol Nicotinate)
化学名
2,5,7,8-Tetramethyl-2-(4,8,12-trimethyltridecyl)chroman-6-yl nicotinate
分子式
C35H53NO3
分子量
535.80
性状
トコフェロールニコチン酸エステルは黄色~橙黄色の液体又は固体である。
本品はエタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。
本品のエタノール(99.5)溶液(1→10)は旋光性を示さない。
本品は光によって変化する。
化学構造式

取扱い上の注意

  1. PTP包装はアルミ袋開封後、バラ包装は開栓後、高温、湿気を避けて遮光して保存すること。高温、湿気によりカプセルが軟化することがある。
  2. 長期間にわたる予製及び投薬に際しては、高温、高湿を避けて保存すること。カプセル皮膜が癒着することがある。

包装

600カプセル[10カプセル(PTP)×60]
1200カプセル[10カプセル(PTP)×120]
600カプセル[ガラス瓶、バラ、乾燥剤入り]

主要文献

1
社内資料:生物学的同等性試験
2
藤田孟 他:薬理と治療, 1980;8(2):410-414
3
阿部健 他:臨牀と研究, 1974;51(11):3221-3234
4
稲垣義明 他:診断と治療, 1977;65(5):929-944
5
川本敏雄 他:臨牀と研究, 1981;58(2):551-558
6
Takeuchi N. et al.:Tocopherol, Oxygen and Biomembranes, 1978:257-272
7
瀬山義幸 他:動脈硬化, 1985;12(6):1457-1462
8
Asano M. et al.:Biochem. Exp. Biol., 1980;16(4):341-348
9
Kamimura M.:Am. J. Clin. Nutr., 1974;27(10):1110-1116
10
Hirata Y.:International Symposium on Vitamin E, 1970:265-271
11
室井秀一 他:血液と脈管, 1980;11(4):629-636
12
Svensson J. et al.:Int. J. Vitam. Nutr. Res., 1978;48(3):250-254
13
von Böhlau V. et al.:Arzneimittelforschung, 1971;21(5):674-676

文献請求先及び問い合わせ先

東洋カプセル株式会社 信頼性保証部
〒418-0046 静岡県富士宮市中里東町560
TEL:0544-25-9511 FAX:0544-23-8165

製造販売業者等

製造販売元
東洋カプセル株式会社
静岡県富士宮市中里東町560
販売元
杏林製薬株式会社
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
発売元
キョーリンリメディオ株式会社
富山県南砺市井波885番地

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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