添付文書番号
6343429D7041_3_03
企業コード
261976
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
876343
薬効分類名
血漿分画製剤
承認等
販売名
ノバクトM静注用500単位
販売名コード
販売名英字表記
Novact M for I.V. injection 500 units
販売名ひらがな
のばくとえむじょうちゅうよう500たんい
承認番号等
販売開始年月
貯法、有効期間
貯法
30℃以下に凍結を避けて保存
有効期間
製造日から2年
基準名
規制区分
販売名
ノバクトM静注用1000単位
販売名コード
販売名英字表記
Novact M for I.V. injection 1000 units
販売名ひらがな
のばくとえむじょうちゅうよう1000たんい
承認番号等
販売開始年月
貯法、有効期間
貯法
30℃以下に凍結を避けて保存
有効期間
製造日から2年
基準名
規制区分
販売名
ノバクトM静注用2000単位
販売名コード
販売名英字表記
Novact M for I.V. injection 2000 units
販売名ひらがな
のばくとえむじょうちゅうよう2000たんい
承認番号等
販売開始年月
貯法、有効期間
貯法
30℃以下に凍結を避けて保存
有効期間
製造日から2年
基準名
規制区分
一般的名称
乾燥濃縮人血液凝固第Ⅸ因子
特殊記載項目
本剤は、貴重なヒト血液を原材料として製剤化したものである。有効成分及び添加剤としてヒト血液由来成分を含有しており、原材料となったヒト血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理などを実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、ヒト血液を原材料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめること。
組成・性状
組成
ノバクトM静注用500単位
有効成分 | 血液凝固第Ⅸ因子 500国際単位 |
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添加剤 | 人血清アルブミン 100mg クエン酸ナトリウム水和物 29mg グリシン 25mg 塩化ナトリウム 37mg |
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添付溶剤 | 日本薬局方注射用水 5mL |
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ノバクトM静注用1000単位
有効成分 | 血液凝固第Ⅸ因子 1000国際単位 |
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添加剤 | 人血清アルブミン 100mg クエン酸ナトリウム水和物 29mg グリシン 25mg 塩化ナトリウム 37mg |
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添付溶剤 | 日本薬局方注射用水 5mL |
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ノバクトM静注用2000単位
有効成分 | 血液凝固第Ⅸ因子 2000国際単位 |
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添加剤 | 人血清アルブミン 100mg クエン酸ナトリウム水和物 29mg グリシン 25mg 塩化ナトリウム 37mg |
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添付溶剤 | 日本薬局方注射用水 5mL |
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本剤の有効成分である血液凝固第Ⅸ因子及び添加剤の人血清アルブミンは、ヒトの血液(採血国:日本、採血方法:献血)を原材料としている。また、製造工程中で、マウスハイブリドーマ細胞株由来成分(抗人血液凝固第Ⅸ因子モノクローナル抗体)、ブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)、及びヒトの血液由来成分(人アンチトロンビンⅢ、採血国:日本、採血方法:献血)を使用している。
製剤の性状
ノバクトM静注用500単位
pH | 6.4~7.4 |
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浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
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性状 | 本剤は白色ないし淡黄色の凍結乾燥製剤であり、添付の溶剤で溶解したとき、無色ないし淡黄色のほとんど澄明な液剤となる。 |
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1mL中の血液凝固第Ⅸ因子 | 100国際単位 |
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ノバクトM静注用1000単位
pH | 6.4~7.4 |
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浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
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性状 | 本剤は白色ないし淡黄色の凍結乾燥製剤であり、添付の溶剤で溶解したとき、無色ないし淡黄色のほとんど澄明な液剤となる。 |
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1mL中の血液凝固第Ⅸ因子 | 200国際単位 |
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ノバクトM静注用2000単位
pH | 6.4~7.4 |
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浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
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性状 | 本剤は白色ないし淡黄色の凍結乾燥製剤であり、添付の溶剤で溶解したとき、無色ないし淡黄色のほとんど澄明な液剤となる。 |
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1mL中の血液凝固第Ⅸ因子 | 400国際単位 |
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効能又は効果
用法及び用量
本剤を添付の日本薬局方注射用水で溶解し、通常1回血液凝固第Ⅸ因子800~1,600国際単位を静脈内に緩徐に注射する。用量は、年齢・症状に応じ適宜増減する。
重要な基本的注意
本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際しては感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているものの、ヒトの血液を原材料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者又はその家族等に対して説明し、その理解を得るよう努めること。
本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体及び抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT値でスクリーニングを実施している。さらに、HBV、HCV及びHIVについては個別の試験血漿で、HAV及びヒトパルボウイルスB19についてはプールした試験血漿で核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。その後の製造工程であるイムノアフィニティクロマトグラフィー及びウイルス除去膜処理により原材料由来のウイルスを除去し、さらに65℃96時間の乾燥加熱処理を施した製剤であるが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。
肝炎ウイルス等のウイルス感染の危険性を完全には否定できないので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
患者の血中に血液凝固第Ⅸ因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
大量投与によりDICを起こす危険性を完全には否定できないので観察を十分に行うこと。
マウスたん白質に対する抗体を産生する可能性を完全には否定できないので、観察を十分に行うこと。
特定の背景を有する患者に関する注意
合併症・既往歴等のある患者
溶血性・失血性貧血の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。
免疫不全患者・免疫抑制状態の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。
マウスたん白質に対し過敏症の既往歴のある患者
観察を十分に行うこと。
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。
高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
その他の副作用
| 頻度不明 |
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過敏症 | 発熱、顔面潮紅、蕁麻疹等 |
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その他 | 悪寒、腰痛 |
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適用上の注意
薬剤調製時の注意
【溶解方法】に従い溶解すること。
他の製剤と混注しないこと。
溶解した液を注射器に移す場合、フィルターの付いたセットを用いること。
一度溶解したものは1時間以内に使用すること。
使用後の残液は再使用しないこと。
薬剤投与時の注意
溶解時に沈殿の認められるものは使用しないこと。
1分間に5mLを超えない速度でゆっくり注入すること。
薬剤交付時の注意
子供の手の届かないところへ保管すること。
使用済の医療用具等の処理については、主治医の指示に従うこと。
薬物動態
血中濃度
全国14施設、20症例の血友病B患者を対象とした旧単位表示製剤注1)で実施された単回静注投与の臨床試験において、血液凝固第IX因子の生体内回収率は平均84.3%(現単位表示の国際単位に換算すると52.7%注2))、血中半減期は平均24.0時間であった。
臨床成績
有効性及び安全性に関する試験
国内臨床試験
血友病B患者を対象とした長期多回静注投与の臨床試験において、本剤の止血効果の有効率は次のとおりであった。
施設数 | 症例数 | 出血回数 | 投与回数 | 有効率(%) |
21 | 21 | 223 | 263 | 222/223(99.6) |
安全性解析対象24例において副作用は認められなかった。
薬効薬理
作用機序
血漿中の血液凝固第Ⅸ因子を補い、出血傾向を抑制する。
血液凝固反応
本剤をin vitroで第Ⅸ因子欠乏血漿に添加し、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)で凝固時間を測定した。その結果から、本剤はin vitroで凝固補正効果を持つことが確認された。
取扱い上の注意
本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を使用した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。
包装
〈ノバクトM静注用500単位〉
1バイアル:溶剤(日本薬局方注射用水)5mL、溶解液注入針、フィルトラン、シリンジ、翼状針、アルコール綿、救急絆創膏添付
〈ノバクトM静注用1000単位〉
1バイアル:溶剤(日本薬局方注射用水)5mL、溶解液注入針、フィルトラン、シリンジ、翼状針、アルコール綿、救急絆創膏添付
〈ノバクトM静注用2000単位〉
1バイアル:溶剤(日本薬局方注射用水)5mL、溶解液注入針、フィルトラン、シリンジ、翼状針、アルコール綿、救急絆創膏添付
主要文献
1
齋藤英彦ほか:基礎と臨床,1990;24(15)8044-8064
文献請求先及び問い合わせ先
製造販売業者等
KMバイオロジクス株式会社
熊本市北区大窪一丁目6番1号
一般社団法人 日本血液製剤機構
東京都港区芝浦三丁目1番1号