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セファゾリンNa注射用1g「イセイ」

合成セファロスポリン製剤

1瓶 291円

作成又は改訂年月

**
2020年12月改訂
(第3版)
*
2020年9月改訂

日本標準商品分類番号

876132

薬効分類名

合成セファロスポリン製剤

承認等

販売名

セファゾリンNa注射用1g 「イセイ」

販売名コード

6132401D3218

承認・許可番号

23000AMX00559000
CEFAZOLIN SODIUM for Injection 1g

薬価基準収載年月

2019年6月

販売開始年月

2019年6月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
ラベル及び外箱に表示

基準名

日本薬局方
注射用セファゾリンナトリウム

規制区分

処方箋医薬品注)
注) 注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・分量(1バイアル中)
セファゾリンナトリウム 1g(力価)

性状

白色〜淡黄白色の粉末又は塊の凍結乾燥注射剤又は粉末注射剤
本剤を注射用水及びリドカイン注射液(0.5w/v%)に溶解したときのpH及び浸透圧比は下表のとおりである。
溶解液単位/容量pH浸透圧比(生理食塩液に対する比)
注射用水100mg(力価)/mL4.5〜6.5約1
リドカイン注射液(0.5w/v%)250mg(力価)/mL4.5〜6.52.0〜2.4

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

原則禁忌

セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

*咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
〈適応菌種〉
セファゾリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、プロビデンシア属
〈適応症〉
敗血症、感染性心内膜炎、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、関節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎

用法及び用量

セファゾリンとして、通常、1日量成人には1g(力価)、小児には体重kg当り20〜40mg(力価)を2回に分けて緩徐に静脈内へ注射するが、筋肉内へ注射することもできる。
症状及び感染菌の感受性から効果不十分と判断される場合には、1日量成人1.5〜3g(力価)を、小児には体重kg当り50mg(力価)を3回に分割投与する。
症状が特に重篤な場合には、1日量成人5g(力価)、小児には体重kg当り100mg(力価)までを分割投与することができる。
また、輸液に加え、静脈内に点滴注入することもできる。
〈注射液の調製法〉
静脈内注射
本品を注射用水、生理食塩液又はブドウ糖注射液に溶解する。
筋肉内注射
本品をリドカイン注射液(0.5w/v%)約2〜3mLに溶解する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
2
高度の腎障害のある患者では、血中濃度が持続するので、腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用すること。

使用上の注意

慎重投与

1
ペニシリン系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者
2
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
3
高度の腎障害のある患者 (「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項参照)
4
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。]
5
高齢者 (「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ワルファリンカリウムワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。ただし、本剤に関する症例報告はない。腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。
利尿剤
  フロセミド等
腎障害が増強されるおそれがある。機序は明らかではないが、ラット、ウサギにおいて、腎障害が増強されるとの報告がある。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1
ショック
(頻度不明)
ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2
アナフィラキシー
(頻度不明)
アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3
血液障害
(頻度不明)
汎血球減少、無顆粒球症 (初期症状: 発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、溶血性貧血 (初期症状: 発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)、血小板減少 (初期症状:点状出血、紫斑等)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4
肝障害
(頻度不明)
黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5
腎障害
(頻度不明)
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6
大腸炎
(頻度不明)
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7
**皮膚障害
(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8
間質性肺炎、PIE症候群
(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
9
痙攣
(頻度不明)
腎不全の患者に大量投与すると、痙攣等の神経症状を起こすことがある。

その他の副作用

過敏症注1)
(頻度不明)
発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱、浮腫
血液 
(頻度不明)
顆粒球減少、好酸球増多
腎臓 
(頻度不明)
BUN上昇、血清クレアチニン上昇
消化器
(頻度不明)
悪心、嘔吐、食欲不振、下痢
菌交代症
(頻度不明)
口内炎、カンジダ症
ビタミン欠乏症
(頻度不明)
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他
(頻度不明)
頭痛、めまい、全身倦怠感
注1) 発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者には次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦等
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
授乳婦
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)
なお、低出生体重児、新生児では乳児、幼児等に比べて血清中濃度半減期が延長するとの報告がある。

臨床検査結果に及ぼす影響

テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。

適用上の注意

静脈内投与時
静脈内大量投与により、血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射速度はできるだけ遅くすること。
筋肉内投与時 (静脈内注射が困難な場合にのみ使用すること)
筋肉内注射にあたっては、下記の点に注意すること。
筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。同一部位への反復注射は行わないこと。特に低出生体重児、新生児、乳児、小児には注意すること。
神経走行部位を避けること。
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
筋注用に溶解した溶液は静脈内への注射は絶対に避けること。
注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
**調製方法
温度による溶解度の差により、澄明に溶解しない場合があるが、この場合は液量を増やすか温湯であたため澄明な溶液としてから使用すること。また、溶解後は室温又は冷蔵庫保存で48時間以内に使用すること。
調製時
ガベキサートメシル酸塩、ナファモスタットメシル酸塩、シメチジン、ファモチジン、アミノ糖系抗生物質と混合すると混濁することがある。

有効成分に関する理化学的知見

一般名:
セファゾリンナトリウム (Cefazolin Sodium)
略号:
CEZ
化学名:
Monosodium(6R ,7R )-3-(5-methyl-1,3,4-thiadiazol-2-ylsulfanylmethyl)-8-oxo-7-[2-(1H -tetrazol-1-yl) acetylamino]-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylate
化学構造式:
分子式:
C14H13N8NaO4S3
分子量:
476.49
性状:
本品は白色〜淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はホルムアミドに溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。

取扱い上の注意

〈安定性試験〉
最終包装製品を用いた長期保存試験[室温保存、3年]の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、セファゾリンNa注射用1g 「イセイ」は室温保存において3年間安定であることが確認されている。2)

包装

セファゾリンNa注射用1g 「イセイ」:1g(力価)×10バイアル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2
コーアイセイ株式会社:社内資料(安定性試験)

文献請求先

*主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
コーアイセイ株式会社 くすり相談窓口
〒990-2495 山形市若葉町13番45号
*TEL 023(666)5797
FAX 023(624)4717

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元 (輸入)
コーアイセイ株式会社
山形市若葉町13番45号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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