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ロラタジンOD錠10mg「杏林」

持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤

1錠 19.2円

添付文書番号

4490027F2118_1_10

企業コード

480209

作成又は改訂年月

2024年5月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

87449

薬効分類名

持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤

承認等

販売名

ロラタジンOD錠10mg「杏林」

販売名コード

4490027F2118

販売名英字表記

LORATADINE OD Tablets 10mg “KYORIN”

販売名ひらがな

ろらたじんODじょう10mg「きょーりん」

承認番号等

承認番号
22300AMX01032000

販売開始年月

2011年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

ロラタジン

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ロラタジンOD錠10mg「杏林」
有効成分
ロラタジン 10mg
添加剤
D-マンニトール、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

ロラタジンOD錠10mg「杏林」
剤形素錠
色調白色
外形
大きさ
大きさ(直径)
7.0mm
大きさ(厚さ)
3.5mm
質量140mg
識別コードKRM151

効能又は効果

  • アレルギー性鼻炎
  • 蕁麻疹
  • 皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

用法及び用量

成人:通常、ロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
小児:通常、7歳以上の小児にはロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。

重要な基本的注意

〈効能共通〉
  1. 効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
〈アレルギー性鼻炎〉
  1. 季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. てんかんの既往のある患者
    十分な問診を行うこと。発作があらわれたとの報告がある。

腎機能障害患者

ロラタジン及び活性代謝物descarboethoxyloratadine(DCL)の血漿中濃度が上昇するおそれがある。

肝機能障害患者

ロラタジンの血漿中濃度が上昇するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。動物試験(ラット、ウサギ)で催奇形性は認められていないが、ラットで胎児への移行が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行が報告されている。

小児等

  1. 3歳以上7歳未満の小児に対しては、ロラタジンドライシロップ1%を投与すること。
  2. 低出生体重児、新生児、乳児又は3歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

高い血中濃度が持続するおそれがある。一般に生理機能(肝、腎等)が低下している。

相互作用

ロラタジンからDCLへの代謝にはCYP3A4及びCYP2D6の関与が確認されている。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エリスロマイシン、シメチジン
ロラタジン及びDCLの血漿中濃度の上昇が認められるので、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。
薬物代謝酵素(CYP3A4、CYP2D6)阻害作用を有する医薬品との併用により、ロラタジンからDCLへの代謝が阻害され、ロラタジンの血漿中濃度が上昇する。[DCLの血漿中濃度が上昇する機序は不明]

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    チアノーゼ、呼吸困難、血圧低下、血管浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. てんかん(頻度不明)
  3. 痙攣(頻度不明)
  4. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、γ-GTP、Al-P、LDH、ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

1%以上
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気、倦怠感
めまい、頭痛
呼吸器
鼻の乾燥感、咽頭痛
消化器
腹痛、口渇、嘔気・嘔吐、下痢、便秘、口内炎
口唇乾燥
胃炎
過敏症
発疹
じん麻疹
発赤、紅斑、そう痒
皮膚
脱毛
肝臓
ALT上昇、AST上昇、ビリルビン値上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇
腎臓
BUN上昇、タンパク尿
尿閉
循環器
動悸
頻脈
血液
好酸球増多、白血球減少、好中球減少、単球増多、リンパ球減少、白血球増多、リンパ球増多、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、好塩基球増多、血小板減少、好中球増多
その他
尿糖、眼球乾燥、耳鳴、ほてり
味覚障害、月経不順、胸部不快感
不正子宮出血、胸痛、難聴、浮腫(顔面・四肢)

臨床検査結果に及ぼす影響

アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3~5日前より本剤の投与を中止すること。

過量投与

  1. 症状
    海外において、過量投与(40mgから180mg)により眠気、頻脈、頭痛が報告されている。
  2. 処置
    本剤は血液透析によって除去できない。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある
  1. 吸湿性を有するため、使用直前にPTPシートから取り出すこと。
  2. 舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である。また、水で服用することもできる。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    ロラタジンOD錠10mg「杏林」とクラリチンレディタブ錠10mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ロラタジンとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与(水で服用及び水なしで服用)して血漿中活性代謝物(DCL)濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
-水で服用-
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-48
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
tmax
(hr)
t1/2
(hr)
ロラタジンOD錠
10mg「杏林」
42.7
±17.4
3.92
±1.16
1.52
±0.99
17.2
±2.49
クラリチンレディタブ錠
10mg
41.8
±16.0
3.87
±1.08
1.36
±0.39
17.0
±2.13
(平均±標準偏差、n=16)
-水なしで服用-
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-48
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
tmax
(hr)
t1/2
(hr)
ロラタジンOD錠
10mg「杏林」
38.4
±9.35
3.44
±0.94
2.02
±1.02
18.7
±2.98
クラリチンレディタブ錠
10mg
39.6
±11.2
3.47
±1.03
2.14
±1.27
18.9
±2.69
(平均±標準偏差、n=16)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

薬効薬理

作用機序
ロラタジン及びDCLは、ヒスタミンH1受容体拮抗作用を示す。また、ヒスタミン、ロイコトリエンC4の遊離抑制作用を示す,,,,,,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ロラタジン(Loratadine)
化学名
Ethyl 4-(8-chloro-5,6-dihydro-11H-benzo[5,6]cyclohepta[1,2-b]pyridin-11-ylidene)-1-piperidinecarboxylate
分子式
C22H23ClN2O2
分子量
382.88
性状
白色の結晶性の粉末である。
酢酸(100)に極めて溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
133〜137℃

包装

100錠[10錠(PTP)×10]

主要文献

1
キョーリンリメディオ株式会社社内資料:
ロラタジンOD錠10mg「杏林」の生物学的同等性試験に関する資料
2
モルモットのH1受容体親和性(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ホ.1.4.1)
3
モルモットのヒスタミン誘発収縮に対する作用(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ホ.1.4.1)
4
Anthes JC, et al.: Eur J Pharmacol. 2002; 449: 229-237
5
ラットのヒスタミン誘発皮膚血管透過性亢進に対する作用(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ホ.1.2.1)
6
Barnett A, et al.: Agents Actions. 1984; 14: 590-597
7
Kreutner W, et al.: Allergy. 1987; 42: 57-63
8
亀井千晃他: 薬理と治療. 1996; 24: 49-52

文献請求先及び問い合わせ先

キョーリンリメディオ株式会社 学術部
〒920-0017 金沢市諸江町下丁287番地1
TEL 0120-960189
FAX 0120-189099

製造販売業者等

製造販売元
キョーリンリメディオ株式会社
富山県南砺市井波885番地
販売元
杏林製薬株式会社
東京都千代田区大手町一丁目3番7号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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