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ポララミンシロップ0.04%

抗ヒスタミン剤

1mL 1.61円

添付文書番号

4419002Q1095_2_04

企業コード

400186

作成又は改訂年月

2023年10月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

874419

薬効分類名

抗ヒスタミン剤

承認等

販売名

ポララミンシロップ0.04%

販売名コード

4419002Q1095

販売名英字表記

POLARAMINE Syrup

販売名ひらがな

ぽららみんしろっぷ0.04%

承認番号等

承認番号
22000AMX02159

販売開始年月

1964年1月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩シロップ

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分又は類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  3. 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[抗コリン作用により排尿困難、尿閉等があらわれ、症状が増悪することがある。]
  4. 低出生体重児・新生児

組成・性状

組成

ポララミンシロップ0.04%
有効成分
1mL中
日局 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩  0.4mg
添加剤
白糖、D-ソルビトール液、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、エタノール、l-メントール、安息香酸ナトリウム、香料、黄色5号

製剤の性状

ポララミンシロップ0.04%
pH5.5~6.8
性状
だいだい色のほとんど澄明の液で、特異のにおいがあり、味は甘い。

効能又は効果

  • じん麻疹
  • 血管運動性浮腫
  • 枯草熱
  • 皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、薬疹)
  • アレルギー性鼻炎
  • 血管運動性鼻炎
  • 感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽

用法及び用量

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩として、通常成人1回2mgを1日1〜4回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
  2. 再生不良性貧血、無顆粒球症があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 開放隅角緑内障の患者
    抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
  2. 眼内圧亢進のある患者
    抗コリン作用により眼内圧が上昇し、症状が増悪するおそれがある。
  3. 甲状腺機能亢進症のある患者
    抗コリン作用により症状が増悪するおそれがある。
  4. 狭窄性消化性潰瘍、幽門十二指腸通過障害のある患者
    抗コリン作用により平滑筋の運動抑制、緊張低下が起こり、症状が増悪するおそれがある。
  5. 循環器系疾患のある患者
    抗コリン作用による心血管系への作用により、症状が増悪するおそれがある。
  6. 高血圧症のある患者
    抗コリン作用により血管拡張が抑制され、血圧が上昇するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

  1. 低出生体重児及び新生児
    投与しないこと。中枢神経系興奮等の抗コリン作用に対する感受性が高く、痙攣等の重篤な反応があらわれるおそれがある。
  2. 乳児、幼児及び小児
    乳児、幼児及び小児を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
バルビツール酸誘導体、プリミドン
アルコール
MAO阻害剤
抗コリン作用を有する薬剤
チキジウム臭化物、アトロピン硫酸塩水和物、ブチルスコポラミン臭化物
相互に作用を増強することがあるので、併用する場合には、減量するなど慎重に投与すること。
中枢神経抑制剤、アルコール:
本剤の中枢抑制作用により、作用が増強される。
MAO阻害剤:
本剤の解毒機構に干渉し、作用を遷延化し増強することがある。
ドロキシドパ、ノルアドレナリン
併用により血圧の異常上昇を来すおそれがある。
本剤はヒスタミンによる毛細血管拡張を抑制する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(頻度不明)
    チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下等の症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 痙攣、錯乱(いずれも頻度不明)
  3. 再生不良性貧血、無顆粒球症, (いずれも頻度不明)

その他の副作用

5%以上又は頻度不明
0.1%未満
過敏症
発疹、光線過敏症等
精神神経系
鎮静、神経過敏、頭痛、焦燥感、複視、眠気、不眠、めまい、耳鳴、前庭障害、多幸症、情緒不安、ヒステリー、振戦、神経炎、協調異常、感覚異常、霧視等
消化器
口渇、胸やけ、食欲不振、悪心・嘔吐、腹痛、便秘、下痢等
泌尿器
頻尿、排尿困難、尿閉等
循環器
低血圧、心悸亢進、頻脈、期外収縮
呼吸器
鼻及び気道の乾燥、気管分泌液の粘性化、喘鳴、鼻閉等
血液
溶血性貧血
血小板減少
肝臓
肝機能障害(ASTの上昇・ALTの上昇・Al-Pの上昇等)
その他
悪寒、発汗異常、疲労感、胸痛、月経異常

薬物動態

血中濃度

健康成人に、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩4mgを経口投与したときの血漿中濃度推移及び薬物速度論的パラメータは以下に示したとおりであった 。(注:本剤の承認された1回用量は2mgである。)
表16-1 薬物速度論的パラメータ
例数
Cmax
(ng/mL)
T1/2
(hr)
AUC
(ng・hr/mL)
4
9.0±1.7
7.9±2.5
73.0±15.9
(mean±S.E.)
図16-1 血漿中濃度推移

薬効薬理

作用機序
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩はヒスタミンH1受容体遮断薬である。H1受容体を介するヒスタミンによるアレルギー性反応(毛細血管の拡張と透過性亢進、気管支平滑筋の収縮、知覚神経終末刺激によるそう痒、など)を抑制する。d体である,
抗ヒスタミン作用
  1. in vitroにおける抗ヒスタミン作用
    モルモット摘出回腸のヒスタミン収縮に対する本剤(d体)及びl体のED50値はそれぞれ0.8μg/L及び190.0μg/Lであり、d体の抗ヒスタミン作用はl体よりも強かった 。
  2. in vivoにおける抗ヒスタミン作用
    本剤は、モルモットのヒスタミン誘発致死に対して防御作用を示し、そのED50値は0.056mg/kg(経口)であった 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
d-Chlorpheniramine Maleate)
化学名
(3S)-3-(4-Chlorophenyl)-N,N-dimethyl-3-pyridin-2-ylpropylamine monomaleate
分子式
C16H19ClN2・C4H4O4
分子量
390.86
性状
白色の結晶性の粉末である。
水、メタノール又は酢酸(100)に極めて溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミド又はエタノール(99.5)に溶けやすい。
希塩酸に溶ける。
化学構造式
融点
111〜115℃
旋光度
〔α〕20D:+39.5〜+43.0°(乾燥後、0.5g、N,N-ジメチルホルムアミド、10mL、100mm)
pH
1.0gを新たに煮沸して冷却した水100mLに溶かした液のpHは4.0〜5.0である。

包装

500mL[プラスチック瓶]

主要文献

1
Deringer, P.M., et al.:Lancet. 1976; I:432
2
Kanoh, T., et al.:Lancet. 1977; I:546-547
3
藤原和文他:薬学雑誌 1989; 109(1):59-64
4
日本薬局方解説書編集委員会編:第十八改正 日本薬局方解説書 2021:C-1832-1838
5
日本薬局方解説書編集委員会編:第十八改正 日本薬局方解説書 2021:C-1846-1849
6
Roth, F.E., et al.:J. Pharmacol. Exper. Therap. 1958; 124(4):347-349

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