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MAGシンチ注

放射性医薬品

1筒 23944円

添付文書番号

4300445A4022_1_12

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2022年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

販売名

MAGシンチ注

販売名コード

4300445A4022

販売名英字表記

MAGscinti Injection

販売名ひらがな

MAGしんちちゅう

承認番号等

承認番号
20700AMZ00029000

販売開始年月

1995年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
製造日時から24時間

基準名

放射性医薬品基準
メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシンテクネチウム(99mTc)注射液

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシンテクネチウム(99mTc)注射液

組成・性状

組成

MAGシンチ注
有効成分
1シリンジ(0.6mL)中
メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシンテクネチウム(99mTc)(検定日時において) 222MBq
メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシン 0.09mg
添加剤
1シリンジ(0.6mL)中
無水塩化第一スズ 0.027mg,日本薬局方アスコルビン酸 3mg,日本薬局方生理食塩液,pH調整剤2成分
有効成分
1シリンジ(0.9mL)中
メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシンテクネチウム(99mTc)(検定日時において) 333MBq
メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシン 0.135mg
添加剤
1シリンジ(0.9mL)中
無水塩化第一スズ 0.041mg,日本薬局方アスコルビン酸 4.5mg,日本薬局方生理食塩液,pH調整剤2成分
有効成分
1シリンジ(1.5mL)中
メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシンテクネチウム(99mTc)(検定日時において) 555MBq
メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシン 0.225mg
添加剤
1シリンジ(1.5mL)中
無水塩化第一スズ 0.068mg,日本薬局方アスコルビン酸 7.5mg,日本薬局方生理食塩液,pH調整剤2成分

製剤の性状

MAGシンチ注
外観
微黄色澄明の液
pH
7.0~10.5
浸透圧比
約0.7(生理食塩液に対する比)

効能又は効果

シンチグラフィ及びレノグラフィによる腎及び尿路疾患の診断

用法及び用量

通常,成人には200~555MBqを静脈内に投与する。被検部に検出器を向け,投与直後から動態画像を得ると共に,データ処理装置にデータを収集し,画像上に関心領域を設定することによりレノグラムを得る。また,必要に応じて有効腎血流量又は有効腎血漿流量を測定する。
なお,投与量は,年齢,体重及び検査目的により適宜増減する。

重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(頻度不明)

適用上の注意

薬剤投与時の注意
膀胱部の被曝を軽減させるため,検査前後できるだけ患者に水分を摂取させ,排尿させること。

薬物動態

血中濃度

健常成人男子において,本剤は静脈内投与後,急速に血中から消失した。血中からの消失は2相性を示し,初期相の消失半減期は3.2±0.5分,後期相の消失半減期は18.6±4.8分であった。

分布

  1. 吸収線量
    MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。
    吸収線量(mGy/MBq)
    膀胱
    0.029
    腎臓
    0.0028
    肝臓
    0.00060
    胆のう
    0.0017
    脾臓
    0.00047
    小腸
    0.0021
    大腸上部
    0.0030
    大腸下部
    0.0031
    赤色骨髄
    0.00085
    卵巣
    0.0020
    精巣
    0.0010
    全身
    0.00063
    0.5,3 及び6 時間後に排尿した場合

代謝

血中における放射化学的成分の存在比は,投与前の本剤の成分の存在比とほぼ同様であり,投与後30分でメルカプトアセチルグリシルグリシルグリシンテクネチウム(99mTc)が尿中の放射化学的成分の99%を占めたことから,本剤は体内で代謝されることなく,尿中に排泄されることが示された。

排泄

健常成人男子において,累積尿中排泄率は,投与後30分で76.8±0.4%,90分で91.7±0.1%,3時間で95.9±0.2%,6時間で97.1±1.0%及び24時間で98.0±1.0%であり,本剤は投与後24時間までにはほぼ全量が尿中に排泄されることが示された。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅲ相試験
    腎・尿路疾患患者を対象に有効性が検討され,497例中やや有効とされた1例を除く496例(99.8%)で本剤の有効性が以下のとおり示された。
    糸球体腎炎,尿路通過障害(水腎症を含む),腎・尿路結石,糖尿病性腎症,腎血管性高血圧症,腎腫瘤性病変(嚢胞を含む),高血圧性腎症,ネフローゼ症候群,腎不全,移植腎,その他の腎・尿路疾患
    疾患名
    有効例数/症例数
    有効率
    腎実質性疾患注1
    176/176
    100%
    閉塞性腎疾患注2
    129/129
    100%
    腎血管性高血圧症
    34/34
    100%
    腎腫瘤性病変
    34/34
    100%
    腎不全
    20/21
    95.2%
    移植腎
    18/18
    100%
    その他の腎・尿路疾患
    85/85
    100%
    注1:腎実質性疾患に糸球体腎炎,糖尿病性腎症,高血圧性腎症,ネフローゼ症候群を含む
    注2:閉塞性腎疾患に尿路通過障害(水腎症を含む),腎・尿路結石を含む
    その他,本剤の腎・尿路疾患診断における臨床的有効性について,以下のような知見が得られた。
    • 本剤のレノグラムのTmax及びT1/2の値はヨウ化ヒプル酸ナトリウム(123I)注射液の指標と相関関係が認められた。
    • 有効腎血漿流量などの腎機能指標の算出が可能であり,その値はヨウ化ヒプル酸ナトリウム(123I)注射液の値と相関がみられた,
    • 本剤の腎摂取率はジエチレントリアミン五酢酸テクネチウム(99mTc)注射液の約3 倍であった。
    • ヨウ化ヒプル酸ナトリウム(123I)注射液及びジエチレントリアミン五酢酸テクネチウム(99mTc)注射液と有効性,所見の信頼性及び画質について比較を行った結果,本剤の有効性は両薬剤より優れており,本剤により信頼性の高い所見が得られ,画質に関しては,血流画像及び経時画像共に本剤の方が優れていた。
全506 例に対し,本剤に起因する異常所見は認められなかった。

薬効薬理

測定法
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
集積機序
本剤は静脈内投与後速やかに血中から消失し,体内で代謝を受けることなく,尿細管に能動的に高率に取り込まれ,尿中に排泄される。本剤の腎での摂取は有効腎血漿流量や有効腎血流量を反映する。したがって,本剤の腎・尿路における薬物動態を経時的に撮像し,また,腎における時間-放射能曲線(レノグラム)を解析することにより,腎血流,腎実質機能,尿路の通過状態及び腎の形態を非侵襲的に診断することができる,,

有効成分に関する理化学的知見

19.1 メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシンテクネチウム(99mTc)
核物理学的特性
99mTcとして:
・物理的半減期:6.0067時間
・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)

取扱い上の注意

本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。

包装

222MBq(0.6mL)[1シリンジ],333MBq(0.9mL)[1シリンジ],555MBq(1.5mL)[1シリンジ]

主要文献

1
池窪勝治,他:核医学,1993;30:507-516
2
鳥塚莞爾,他:核医学,1994;31:183-198
3
佐藤始広,他:核医学,1994;31:75-84
4
河相吉,他:核医学,1994;31:175-181
5
Inoue Y,et al.:Clin Nucl Med,1994;19:1049-1054
6
鳥塚莞爾,他:核医学,1993;30:1379-1392

文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルアフェアーズ部 メディカルインフォメーショングループ
〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号
0120-07-6941(フリーダイヤル)

製造販売業者等

製造販売元
日本メジフィジックス株式会社
東京都江東区新砂3丁目4番10号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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