作成又は改訂年月
※※
2023年5月改訂
(第7版、副作用の項等)
※
2018年3月改訂
(第6版)
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
販売名
メサラジン錠250mg「トーワ」
販売名コード
承認・許可番号
22300AMX00859
MESALAZINE TABLETS 250mg “TOWA”
薬価基準収載年月
販売開始年月
使用期限等
基準名
規制区分
処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
1錠中の有効成分
※日局 メサラジン…250mg
添加物
結晶セルロース、ポビドン、エチルセルロース、タルク、ステアリン酸Mg、その他1成分
性状
灰白色〜淡灰黄色の斑点入りの白色〜淡黄色の素錠で、割線を有する。
識別コード/本体
Tw167
識別コード/包装
Tw167
外形/表
外形/裏
外形/側面
錠径(mm)
9.5
厚さ(mm)
4.6
質量(mg)
375
販売名
メサラジン錠500mg「トーワ」
販売名コード
承認・許可番号
22400AMX00385
MESALAZINE TABLETS 500mg “TOWA”
薬価基準収載年月
販売開始年月
使用期限等
基準名
規制区分
処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
1錠中の有効成分
※日局 メサラジン…500mg
添加物
結晶セルロース、ポビドン、エチルセルロース、タルク、ステアリン酸Mg、その他1成分
性状
灰白色〜淡灰黄色の斑点入りの白色〜淡黄色の素錠で、割線を有する。
識別コード/本体
Tw168
識別コード/包装
Tw168
外形/表
外形/裏
外形/側面
錠径(mm)
長径:17.1 短径:7.3
厚さ(mm)
5.5
質量(mg)
750
一般的名称
禁忌
重篤な腎障害のある患者[腎障害がさらに悪化するおそれがある。]
重篤な肝障害のある患者[肝障害がさらに悪化するおそれがある。]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
サリチル酸エステル類又はサリチル酸塩類に対する過敏症の既往歴のある患者[交叉アレルギーを発現するおそれがある。]
効能・効果
用法・用量
潰瘍性大腸炎
通常、成人にはメサラジンとして1日1,500mgを3回に分けて食後経口投与するが、寛解期には、必要に応じて1日1回の投与とすることができる。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日2,250mgを上限とする。ただし、活動期には、必要に応じて1日4,000mgを2回に分けて投与することができる。
通常、小児にはメサラジンとして1日30〜60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日2,250mgを上限とする。
クローン病
通常、成人にはメサラジンとして1日1,500mg〜3,000mgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
通常、小児にはメサラジンとして1日40〜60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
用法・用量に関連する使用上の注意
1日4,000mgへの増量は、再燃寛解型で中等症の潰瘍性大腸炎患者(直腸炎型を除く)に対して行うよう考慮すること。
1日4,000mgを、8週間を超えて投与した際の有効性は確立していないため、患者の病態を十分観察し、漫然と1日4,000mgの投与を継続しないこと。
使用上の注意
慎重投与
腎機能の低下している患者[排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。]
肝機能の低下している患者[代謝が遅延し副作用があらわれるおそれがある。]
サラゾスルファピリジンに対する過敏症のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
重要な基本的注意
メサラジンにより過敏症状(発熱、腹痛、下痢、好酸球増多等)が発現することがあり、また、潰瘍性大腸炎・クローン病が悪化することがあるため、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
サラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者にメサラジン製剤を投与したところ、同様のアレルギー症状が認められた。そのため、サラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者に本剤を投与する場合は注意すること。
間質性腎炎が報告されているため、投与中はクレアチニン等の腎機能をモニターする等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量又は投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
肝炎、肝機能障害、黄疸が報告されているため、投与中はAST(GOT)、ALT(GPT)等の肝機能をモニターする等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量又は投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
本剤をメサラジン注腸剤と併用する場合には、メサラジンとしての総投与量が増加することを考慮し、特に肝又は腎機能の低下している患者並びに高齢者等への投与に際しては適宜減量するなど、十分に注意すること。併用時に異常が認められた場合には、減量又は中止する等の適切な処置を行うこと。
相互作用
併用注意
文献による報告があるため、併用に注意すること。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
---|
利尿剤 ステロイド剤 | 臨床検査値(尿量、尿中ナトリウム、カリウム及び塩素イオン)の変動に注意する。 | 動物実験(ラット)で、メサラジンの大量投与(300mg/kg)により、尿量及びこれらイオンの排泄増加がみられる。 |
---|
アザチオプリン メルカプトプリン | 骨髄抑制があらわれるおそれがある。 | メサラジン製剤は、チオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど、これらの薬剤の代謝を阻害するとの報告がある。 |
---|
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用(頻度不明)
間質性肺疾患:間質性肺疾患(好酸球性肺炎、肺胞炎、肺臓炎、間質性肺炎等)が報告されているので、発熱、咳、呼吸困難、胸部X線異常等があらわれた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
心筋炎、心膜炎、胸膜炎:心筋炎、心膜炎、胸膜炎があらわれることがあるので、胸水、胸部痛、心電図異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎機能低下、急性腎不全:間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎機能低下、急性腎不全があらわれることがあるので、投与期間中は腎機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症:再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症があらわれることがあるので、投与期間中は血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝炎、肝機能障害、黄疸:肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、投与期間中は肝機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
膵炎:膵炎があらわれることがあるので、投与期間中は血清アミラーゼの検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
※※中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※薬剤性過敏症症候群:初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
皮膚
頻度不明
発疹、そう痒感、丘疹、紅斑、蕁麻疹、脱毛
消化器
頻度不明
※※下痢、腹痛、血便、下血、アミラーゼ上昇、嘔気、腹部膨満感、食欲不振、便秘、口内炎、粘液便、嘔吐、舌・口腔内・胃内容物・便等の変色(黒色等)
肝臓
頻度不明
AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTP・Al-P・ビリルビンの上昇等の肝機能異常
腎臓
頻度不明
クレアチニン・尿中NAG・尿中ミクログロブリンの上昇・尿蛋白等の腎機能異常、尿着色
血液
頻度不明
白血球減少、好酸球増多、貧血
その他
頻度不明
※※発熱、頭痛、関節痛、全身けん怠感、浮腫、筋肉痛、CK上昇、ループス様症候群、むくみ、末梢神経障害、めまい、胸部痛、頚部痛、CRP上昇
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能(腎機能、肝機能等)が低下しているので、低用量(例えば750mg/日)から投与を開始するなど慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[海外において新生児に血液疾患(白血球減少症、血小板減少症、貧血)が起きることが報告されており、妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、メサラジンの動物実験では催奇形性は認められていない。]
授乳中の女性への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けること。[ヒト母乳中へ移行することが報告されている。また、国内及び海外において乳児に下痢が起きることが報告されている。]
小児等への投与
小児等における使用経験は限られている。小児等では、専門医の管理下で安全性と治療の有益性を考慮した上で本剤を使用すること。
適用上の注意
服用時:本剤は二分割して服用可能であるが、放出調節製剤であることより、かまずに服用すること。また、乳鉢による混合粉砕は避けること。
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
本剤は保存中わずかに着色することがあるが効力に変化はない。
本剤のコーティング剤のエチルセルロースは水に不溶のため、糞便中に白いものがみられることがある。
薬物動態
生物学的同等性試験
メサラジン錠250mg「トーワ」
メサラジン錠250mg「トーワ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ4錠(メサラジンとして1,000mg)健康成人男子に絶食(n=12)及び食後(n=12)単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。
絶食投与
(Mean±S.D., n=12)
*MRT:平均血中滞留時間
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
食後投与
(Mean±S.D., n=12)
*MRT:平均血中滞留時間
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
メサラジン錠500mg「トーワ」
メサラジン錠500mg「トーワ」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、メサラジン錠250mg「トーワ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた2)。
※溶出挙動
メサラジン錠250mg「トーワ」及びメサラジン錠500mg「トーワ」は、日本薬局方医薬品各条に定められたメサラジン徐放錠の溶出規格に適合していることが確認されている3)4)。
薬効薬理
薬力学的試験
ラット酢酸誘発潰瘍性大腸炎モデル及びラットTNB*誘発大腸炎モデル(1群15匹)を用いて肛門〜結腸部における障害抑制作用を検討し、統計解析を行った結果、メサラジン錠250mg「トーワ」は標準製剤(錠剤、250mg)と生物学的同等性が確認された5)6)。
(*TNB:2,4,6-trinitrobenzenesulfonic acid)
作用機序
ヒト大腸上皮細胞及びヒト末梢血管細胞を用いたin vitro試験において、活性酸素の消去作用やロイコトリエンB4の産生抑制作用が認められている。これらの作用により、腸管内の炎症反応や細胞障害を抑制すると考えられる。
※有効成分に関する理化学的知見
構造式:
一般名:メサラジン (Mesalazine)
化学名:5-Amino-2-hydroxybenzoic acid
分子式:C7H7NO3
分子量:153.14
性 状:白色、淡灰色又は帯赤白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に極めて溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
取扱い上の注意
安定性試験
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、メサラジン錠250mg「トーワ」及びメサラジン錠500mg「トーワ」は通常の市場流通下においてそれぞれ3年間安定であることが推測された7)8)。
包装
メサラジン錠250mg「トーワ」:100錠(PTP)
メサラジン錠500mg「トーワ」:100錠(PTP)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1
東和薬品株式会社 社内資料:生物学的同等性試験(錠250mg)
2
東和薬品株式会社 社内資料:生物学的同等性試験(錠500mg)
3
東和薬品株式会社 社内資料:溶出試験(錠250mg)
4
※東和薬品株式会社 社内資料:溶出試験(錠500mg)
5
東和薬品株式会社 社内資料:薬力学的試験(ラット酢酸誘発潰瘍性大腸炎モデル)
6
東和薬品株式会社 社内資料:薬力学的試験(ラットTNB誘発大腸炎モデル)
7
東和薬品株式会社 社内資料:安定性試験(錠250mg)
8
東和薬品株式会社 社内資料:安定性試験(錠500mg)
※※文献請求先・製品情報お問い合わせ先
東和薬品株式会社 学術部DIセンター
〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号
0120-108-932 FAX 06-7177-7379
https://med.towayakuhin.co.jp/medical/
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
東和薬品株式会社
大阪府門真市新橋町2番11号