作成又は改訂年月
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2019年7月改訂
(第10版)
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2018年1月改訂
日本標準商品分類番号
日本標準商品分類番号等
1981年8月
薬効分類名
承認等
販売名
クロフェドリンS配合シロップ
販売名コード
承認・許可番号
22100AMX01141000
CHLOPHEDRIN S Combination Syrup
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯 法:
室温保存
使用期限:
外箱及びラベルに表示(期限内に使用すること。)
組成
成分・分量(1mL中)
日局ジヒドロコデインリン酸塩 3mg
日局dl-メチルエフェドリン塩酸塩 6mg
日局クロルフェニラミンマレイン酸塩 1.2mg
添加物
白糖、クエン酸ナトリウム水和物、D-ソルビトール、パラベン、カラメル、エタノール、エチルバニリン、バニリン、プロピレングリコール、l-メントール、香料
性状
**禁忌
重篤な呼吸抑制のある患者[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
**12歳未満の小児[「小児等への投与」の項参照]
アヘンアルカロイドに対し過敏症の既往歴のある患者
**閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプロテレノール等)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能・効果
下記疾患に伴う咳嗽
急性気管支炎、慢性気管支炎、感冒・上気道炎、肺炎、肺結核
*用法・用量
通常成人1日10mLを3回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
小児には以下のように投与する。
用法及び用量の表
**使用上の注意
慎重投与
気管支喘息発作中の患者[気道分泌を妨げるおそれがある。]
心・呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
肝・腎機能障害のある患者[副作用が発現するおそれがある。]
脳に器質的障害のある患者[脳血管を拡張し脳脊髄液圧を上昇させるおそれがある。]
ショック状態にある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
代謝性アシドーシスのある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
甲状腺機能異常のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
薬物依存の既往歴のある患者[薬物依存を生じるおそれがある。]
高齢者、衰弱者[高齢者、衰弱者は代謝・排泄機能が低下しているため、副作用が発現するおそれがある。「高齢者への投与」の項参照]
高血圧症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
糖尿病の患者[血糖のコントロールに悪影響を及ぼすおそれがある。]
**開放隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
妊婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
重要な基本的注意
用法・用量通り正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。また、経過の観察を十分に行うこと。
重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。
過度の使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないように注意すること。
眠気、めまいが起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
相互作用
相互作用の概略
本剤に含まれるジヒドロコデインリン酸塩は、主として肝代謝酵素UGT2B7、UGT2B4及び一部CYP3A4、CYP2D6で代謝される。
併用禁忌
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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カテコールアミン製剤 アドレナリン (ボスミン) イソプロテレノール (プロタノール等) 等 | 臨床症状:不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。 | 機序:メチルエフェドリン塩酸塩及びカテコールアミン製剤はともに交感神経刺激作用を持つ。 |
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併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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中枢神経抑制剤 フェノチアジン誘導体 バルビツール酸誘導体等 モノアミン酸化酵素阻害剤 三環系抗うつ剤 アルコール | 臨床症状:中枢抑制作用が増強されることがある。 | 機序:ジヒドロコデインリン酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩はともに中枢神経抑制作用を持つ。 |
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抗コリン剤 アトロピン硫酸塩水和物等 | 臨床症状:便秘又は尿貯留が起こるおそれがある。 | 機序:ジヒドロコデインリン酸塩は抗コリン作用を増強する。 |
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モノアミン酸化酵素阻害剤 甲状腺製剤 レボチロキシン リオチロニン等 | 臨床症状:メチルエフェドリン塩酸塩の作用が増強されることがある。 措置方法:減量するなど注意すること。 | 機序:メチルエフェドリン塩酸塩は交感神経刺激作用を持つ。 |
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**ナルメフェン塩酸塩水和物 | **本剤の効果が減弱するおそれがある。 | **μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される。 |
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副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
無顆粒球症、再生不良性貧血(頻度不明):無顆粒球症、再生不良性貧血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
呼吸抑制(頻度不明):呼吸抑制があらわれることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
なお、ジヒドロコデインリン酸塩による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。
その他の副作用
過敏症注1)
副作用(頻度不明)
顔面紅潮、発疹、そう痒感
血液注1)
副作用(頻度不明)
血小板減少症
依存性注2)
副作用(頻度不明)
薬物依存
呼吸循環器系
副作用(頻度不明)
心悸亢進、血圧変動
精神神経系
副作用(頻度不明)
眠気、疲労、めまい、発汗、頭痛、神経過敏、熱感
消化器
副作用(頻度不明)
悪心・嘔吐、便秘、食欲不振、口渇
泌尿器
副作用(頻度不明)
多尿、排尿困難
注1)症状(異常)が認められた場合には投与を中止すること。
注2)反復使用により生じることがあるので、観察を十分に行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので用量に注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[ジヒドロコデインリン酸塩の類似化合物(モルヒネ)の動物実験で催奇形性が報告されている。]
分娩時の投与により新生児に呼吸抑制があらわれることがある。
授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。[ジヒドロコデインリン酸塩の類似化合物(コデイン)で、母乳への移行により、乳児でモルヒネ中毒(傾眠、哺乳困難、呼吸困難等)が生じたとの報告がある註1)註2)。なお、CYP2D6の活性が過剰であることが判明している患者(Ultra-rapid Metabolizer)では、母乳中のジヒドロモルヒネ濃度が高くなるおそれがある。]
小児等への投与
12歳未満の小児には投与しないこと。[呼吸抑制の感受性が高い。海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。]
その他の注意
遺伝的にCYP2D6の活性が過剰であることが判明している患者(Ultra-rapid Metabolizer)では、本剤に含まれるジヒドロコデインリン酸塩の活性代謝産物であるジヒドロモルヒネの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。
有効成分に関する理化学的知見
○一般名:ジヒドロコデインリン酸塩(Dihydrocodeine Phosphate)
化学名:(5R,6S)-4,5-Epoxy-3-methoxy-17-methylmorphinan-6-ol monophosphate
構造式:
分子式:C18H23NO3・H3PO4
分子量:399.38
性状 :ジヒドロコデインリン酸塩は白色〜帯黄白色の結晶性の粉末である。水又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.0〜5.0である。光によって変化する。
○一般名:dl-メチルエフェドリン塩酸塩(dl-Methylephedrine Hydrochloride)
化学名:(1RS,2SR)-2-Dimethylamino-1-phenylpropan-1-ol monohydrochloride
構造式:
分子式:C11H17NO・HCl
分子量:215.72
性状 :dl-メチルエフェドリン塩酸塩は無色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、酢酸(100)に溶けにくく、無水酢酸にほとんど溶けない。水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
融点 :207〜211℃
○一般名:クロルフェニラミンマレイン酸塩(Chlorpheniramine Maleate)
化学名:(3RS)-3-(4-Chlorophenyl)-N,N-dimethyl-3-pyridin-2-ylpropylamine monomaleate
構造式:
分子式:C16H19ClN2・C4H4O4
分子量:390.86
性状 :クロルフェニラミンマレイン酸塩は白色の微細な結晶である。酢酸(100)に極めて溶けやすく、水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすい。希塩酸に溶ける。水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
融点 :130〜135℃
取扱い上の注意
安定性試験1)
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、4年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、クロフェドリンS配合シロップは通常の市場流通下において4年間安定であることが確認された。
包装
主要文献及び文献請求先
主要文献
1
キョーリンリメディオ株式会社社内資料:クロフェドリンS配合シロップの安定性試験に関する資料
<参考文献>
註1) Lancet,368,704(2006)
註2) Clinical pharmacology and therapeutics,85(1),31-35(2009)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料は下記にご請求下さい。
キョーリンリメディオ株式会社 学術部
〒920-0017 金沢市諸江町下丁287番地1
TEL 0120-960189
FAX 0120-189099
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
販売元
杏林製薬株式会社
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
製造販売元
キョーリンリメディオ株式会社
富山県南砺市井波885番地