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シルニジピン錠20mg「NIG」

持続性Ca拮抗降圧剤

1錠 26.1円

添付文書番号

2149037F1113_1_02

企業コード

581120

作成又は改訂年月

2024年1月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872149

薬効分類名

持続性Ca拮抗降圧剤

承認等

販売名

シルニジピン錠5mg「NIG」

販売名コード

2149037F1113

販売名英字表記

Cilnidipine Tablets

販売名ひらがな

しるにじぴんじょう5mg「NIG」

承認番号等

承認番号
22000AMX01252

販売開始年月

2009年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
シルニジピン錠

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

シルニジピン錠10mg「NIG」

販売名コード

2149037F2110

販売名英字表記

Cilnidipine Tablets

販売名ひらがな

しるにじぴんじょう10mg「NIG」

承認番号等

承認番号
22000AMX01253

販売開始年月

2009年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
シルニジピン錠

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

シルニジピン錠20mg「NIG」

販売名コード

2149037F3086

販売名英字表記

Cilnidipine Tablets

販売名ひらがな

しるにじぴんじょう20mg「NIG」

承認番号等

承認番号
22800AMX00063

販売開始年月

2016年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
シルニジピン錠

規制区分

処方箋医薬品 注3)
注3)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

シルニジピン錠

禁忌(次の患者には投与しないこと)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性

組成・性状

組成

シルニジピン錠5mg「NIG」
有効成分
1錠中:
シルニジピン  5.0mg
添加剤
カルナウバロウ、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、ヒプロメロース、ポビドン、マクロゴール400、マクロゴール6000、メタクリル酸コポリマーS、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
シルニジピン錠10mg「NIG」
有効成分
1錠中:
シルニジピン  10.0mg
添加剤
カルナウバロウ、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、ヒプロメロース、ポビドン、マクロゴール400、マクロゴール6000、メタクリル酸コポリマーS、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
シルニジピン錠20mg「NIG」
有効成分
1錠中:
シルニジピン  20.0mg
添加剤
カルナウバロウ、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、ヒプロメロース、ポビドン、マクロゴール400、マクロゴール6000、メタクリル酸コポリマーS、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム

製剤の性状

シルニジピン錠5mg「NIG」
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
7.2mm
大きさ(厚さ)
3.2mm
質量135mg
色・剤形
白色のフィルムコーティング錠
識別コード
(PTP)
t 075
シルニジピン錠10mg「NIG」
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
9.2mm
大きさ(厚さ)
3.9mm
質量266mg
色・剤形
白色のフィルムコーティング錠
識別コード
(PTP)
t 080
シルニジピン錠20mg「NIG」
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(長径)
15.9mm
大きさ(短径)
6.7mm
大きさ(厚さ)
5.7mm
質量525.198mg
色・剤形
白色の楕円形の片面1/2割線入りフィルムコーティング錠
識別コード
(PTP)
TV C20

効能又は効果

高血圧症

用法及び用量

通常、成人にはシルニジピンとしてl日l回5~10mgを朝食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。効果不十分の場合には、1日1回20mgまで増量することができる。ただし、重症高血圧症には1日1回10~20mgを朝食後経口投与する。

重要な基本的注意

  1. カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量すること。なお、5mg投与より休薬を要する場合には他剤に変更する等の処置をとること。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
  2. 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. カルシウム拮抗剤による重篤な副作用発現の既往のある患者
    臨床試験では除外されている。

肝機能障害患者

  1. 重篤な肝機能障害のある患者
    血中濃度が上昇する可能性がある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で、胎児毒性並びに妊娠期間及び分娩時間の延長が報告されている,,

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、母乳中へ移行することが報告されている。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

低用量(例えば5mg)から投与を開始し、慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。

相互作用

本剤は、主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
降圧作用を有する薬剤
血圧が過度に低下するおそれがある。
相加的あるいは相乗的に作用を増強することが考えられている。
ジゴキシン
他のカルシウム拮抗剤(ニフェジピン等)でジゴキシンの血中濃度を上昇させることが報告されている。 ジゴキシン中毒症状(悪心・嘔吐、頭痛、視覚異常、不整脈等)が認められた場合、症状に応じジゴキシンの用量を調節又は本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
機序は完全には解明されていないが、ジゴキシンの腎及び腎外クリアランスが減少するためと考えられている。
シメチジン
他のカルシウム拮抗剤(ニフェジピン等)の作用が増強されることが報告されている。
シメチジンが肝血流量を低下させ、カルシウム拮抗剤の肝ミクロソームでの酵素代謝を抑制する一方で、胃酸を低下させ、カルシウム拮抗剤の吸収を増加させるためと考えられている。
リファンピシン
他のカルシウム拮抗剤(ニフェジピン等)の作用が減弱されることが報告されている。
リファンピシンにより誘導された肝薬物代謝酵素(チトクロームP-450)がカルシウム拮抗剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。
アゾール系抗真菌剤
イトラコナゾール
ミコナゾール 等
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
アゾール系抗真菌剤が本剤の薬物代謝酵素のCYP3A4を阻害するためと考えられる。
グレープフルーツジュース
本剤の血中濃度が上昇することが確認されている。
発現機序の詳細は不明であるが、グレープフルーツジュースに含まれる成分が本剤の薬物代謝酵素のCYP3A4を抑制するためと考えられる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 肝機能障害、黄疸(頻度不明)
    AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
  2. 血小板減少(0.1%未満)

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
肝臓
AST、ALT、LDH等の上昇
Al-Pの上昇
腎臓
クレアチニン上昇、尿素窒素上昇、尿蛋白陽性
尿沈渣陽性
精神神経系
頭痛、頭重感、めまい、立ちくらみ、肩こり
眠気、不眠、手指振戦、もの忘れ
しびれ
循環器
顔面潮紅、動悸、熱感、心電図異常(ST低下、T波逆転)、血圧低下
胸痛、心胸郭比の上昇、頻脈、房室ブロック、冷感
期外収縮、徐脈
消化器
嘔気・嘔吐、腹痛
便秘、腹部膨満感、口渇、歯肉肥厚、胸やけ、下痢
過敏症
発疹
発赤、そう痒感
光線過敏症
血液
白血球数の変動、好中球の変動、ヘモグロビンの変動
赤血球数の変動、ヘマトクリットの変動、好酸球の変動、リンパ球の変動
その他
浮腫(顔、下肢等)、全身倦怠感、頻尿、血清コレステロールの上昇、CKの変動、尿酸の変動、血清Kの変動、血清Pの変動
脱力感、腓腸筋痙直、眼周囲の乾燥、目の充血刺激感、味覚異常、尿糖陽性、空腹時血糖の変動、総蛋白の変動、血清Caの変動、CRPの変動、咳嗽
耳鳴
注)発現頻度は使用成績調査を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    〈シルニジピン錠5mg「NIG」〉
    1. シルニジピン錠5mg「NIG」とアテレック錠5を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(シルニジピンとして5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
      薬物動態パラメータ
      投与量
      (mg)
      AUC0-24
      (ng・hr/mL)
      Cmax
      (ng/mL)
      Tmax
      (hr)
      T1/2
      (hr)
      シルニジピン錠
      5mg「NIG」
      5
      11.56±6.29
      2.38±1.36
      2.8±1.1
      2.79±1.08
      アテレック錠
      5
      5
      10.71±5.96
      2.09±0.93
      2.6±1.4
      3.16±1.61
      (平均値±標準偏差、n=29)
      血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
    〈シルニジピン錠10mg「NIG」〉
    1. シルニジピン錠10mg「NIG」とアテレック錠10を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(シルニジピンとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
      薬物動態パラメータ
      投与量
      (mg)
      AUC0-24
      (ng・hr/mL)
      Cmax
      (ng/mL)
      Tmax
      (hr)
      T1/2
      (hr)
      シルニジピン錠
      10mg「NIG」
      10
      46.09±23.12
      8.57±4.35
      3.0±0.9
      4.88±2.43
      アテレック錠
      10
      10
      40.35±19.49
      7.87±4.28
      2.2±0.9
      5.58±2.64
      (平均値±標準偏差、n=28)
      血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

代謝

健康成人男子における血漿中及び尿中で認められた代謝物,から、主代謝経路はメトキシエチル基の脱メチル化、それに続くシンナミルエステル基の加水分解及びジヒドロピリジン環の酸化と考えられている。なお、代謝過程におけるメトキシエチル基の脱メチル化反応には主としてCYP3A4が関与し、また、一部CYP2C19が関与しているものと考えられている(in vitro)。
なお、メトキシエチル基の脱メチル化体のカルシウム拮抗作用は未変化体の1/100の活性であった。

PharmacokineticsEtc

〈シルニジピン錠20mg「NIG」〉
シルニジピン錠20mg「NIG」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第10号)」に基づき、シルニジピン錠5mg「NIG」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。

薬効薬理

作用機序
  1. シルニジピンは、血管平滑筋細胞膜に存在するL型電位依存性Caチャネルのジヒドロピリジン結合部位に結合し、L型電位依存性CaチャネルからのCa2+流入を抑制した(ウサギ、in vitro)。
    それにより、血管平滑筋を弛緩、拡張させ、降圧作用を発現すると考えられる。
  2. シルニジピンは、交感神経の細胞膜に存在するN型電位依存性CaチャネルからのCa2+流入を抑制した。また、N型電位依存性Caチャネル及びL型電位依存性CaチャネルからのCa2+流入をほぼ同濃度域で抑制した(ラット、in vitro)。
    その結果、交感神経終末からのノルアドレナリンの放出を抑制することにより、交感神経活動の亢進による降圧時の心拍数増加やストレス負荷時の昇圧等を抑制すると考えられる,,,,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
シルニジピン(Cilnidipine)
化学名
3-(2-Methoxyethyl)5-[(2E)-3-phenylprop-2-en-1-yl](4RS)-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate
分子式
C27H28N2O7
分子量
492.52
性状
淡黄色の結晶性の粉末である。アセトニトリルに溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。アセトニトリル溶液(1→100)は旋光性を示さない。光によって徐々に帯赤黄色となり、分解する。
化学構造式
融点
107~112℃

取扱い上の注意

開封後は遮光して保存すること。

包装

〈シルニジピン錠5mg「NIG」〉
100錠[10錠(PTP)×10]
〈シルニジピン錠10mg「NIG」〉
100錠[10錠(PTP)×10]、500錠[10錠(PTP)×50]
〈シルニジピン錠20mg「NIG」〉
100錠[10錠(PTP)×10]

主要文献

1
荻原定彦 他:薬理と治療. 1992;20(Suppl. 7):S1905-S1924
2
舘田智昭 他:薬理と治療. 1992;20(Suppl. 7):S1925-S1943
3
和田重次 他:薬理と治療. 1992;20(Suppl. 7):S1975-S1988
4
松本 一 他:薬理と治療. 2000;28(4):253-258
5
社内資料:生物学的同等性試験
6
石井當男 他:薬理と治療. 1993;21(Suppl. 1):S7-S22
7
石井當男 他:薬理と治療. 1993;21(Suppl. 1):S23-S41
8
第十八改正日本薬局方解説書. 廣川書店;2021:C-2460-C-2465
9
Oike, M. et al.:Circ. Res. 1990;67(4):993-1006
10
Hosono, M. et al.:J. Pharmacobio-Dyn. 1992;15:547-553
11
Fujii, S. et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 1997;280(3):1184-1191
12
細野昌宏 他:薬理と治療. 1995;23(11):3029-3040
13
南 順一 他:Therapeutic Research. 1998;19(1):45-49
14
Hosono, M. et al.:Jpn. J. Pharmacol. 1995;69(2):119-125
15
細野昌宏 他:薬理と治療. 1995;23(12):3187-3191
16
栽原伸一郎 他:薬理と治療. 1993;21(Suppl. 1):S271-S276

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
日医工岐阜工場株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21
発売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21
販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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