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ニルバジピン錠2mg「サワイ」

Ca拮抗剤

1錠 9.8円

添付文書番号

2149022F1087_1_06

企業コード

300119

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872149

薬効分類名

Ca拮抗剤

承認等

販売名

ニルバジピン錠2mg「サワイ」

販売名コード

2149022F1087

販売名英字表記

NILVADIPINE Tablets [SAWAI]

販売名ひらがな

にるばじぴんじょう

承認番号等

承認番号
22500AMX00947000

販売開始年月

2002年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ニルバジピン錠

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ニルバジピン錠4mg「サワイ」

販売名コード

2149022F2105

販売名英字表記

NILVADIPINE Tablets [SAWAI]

販売名ひらがな

にるばじぴんじょう

承認番号等

承認番号
22500AMX00948000

販売開始年月

2002年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ニルバジピン錠

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ニルバジピン

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 頭蓋内出血で止血が完成していないと推定される患者[出血を助長するおそれがある。]
  2. 脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者[頭蓋内圧の亢進を増悪するおそれがある。]
  3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ニルバジピン錠2mg「サワイ」
有効成分
日局ニルバジピン  2mg
添加剤
カルナウバロウ、酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸Mg、タルク、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、マクロゴール6000
ニルバジピン錠4mg「サワイ」
有効成分
日局ニルバジピン  4mg
添加剤
カルナウバロウ、酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸Mg、タルク、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、マクロゴール6000

製剤の性状

ニルバジピン錠2mg「サワイ」
剤形フィルムコーティング錠
外形


大きさ
大きさ(直径)
6.1mm
大きさ(厚さ)
3.2mm
質量約89mg
識別コードSW 537
性状
帯褐黄色
ニルバジピン錠4mg「サワイ」
剤形フィルムコーティング錠
外形


大きさ
大きさ(直径)
8.1mm
大きさ(厚さ)
3.7mm
質量約177mg
識別コードSW 535
性状
帯褐黄色

効能又は効果

本態性高血圧症

用法及び用量

ニルバジピンとして、通常、成人には1回2~4mgを1日2回経口投与する。

重要な基本的注意

  1. Ca拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
  2. 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

特定の背景を有する患者に関する注意

肝機能障害患者

本剤は主に肝臓で代謝されることから、血中濃度が高くなることがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

低用量から投与を開始し、経過を十分に観察しながら慎重に投与することが望ましい。一般的に過度の降圧は好ましくないとされている。

相互作用

本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他の血圧降下剤
血圧降下作用が増強することがある。
薬理学的な相加作用による。
シメチジン
本剤の作用が増強するおそれがある。ただし、本剤に関する症例報告はない。
シメチジンが薬物代謝酵素CYP3A4を阻害するため、本剤の血中濃度を上昇させる。
リトナビル、サキナビル、イトラコナゾール、グレープフルーツジュース
本剤の作用が増強するおそれがある。ただし、本剤に関する症例報告はない。
相手薬が薬物代謝酵素CYP3A4を阻害するため、本剤の血中濃度を上昇させるおそれがある。
タクロリムス、シクロスポリン
相手薬及び本剤の作用が増強するおそれがある。ただし、本剤に関する症例報告はない。相手薬の血中濃度に注意すること。
本剤及び相手薬が薬物代謝酵素CYP3A4で代謝されるため相互に代謝が阻害され、相手薬及び本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
リファンピシン
本剤の作用が減弱するおそれがある。ただし、本剤に関する症例報告はない。
リファンピシンが薬物代謝酵素CYP3A4を誘導するため、本剤の血中濃度を低下させる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 肝機能障害(0.1%未満)
    AST、ALT、γ-GTP上昇等の肝機能障害があらわれることがある。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
肝臓
AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇
循環器
動悸、頻脈
房室ブロック、心房細動、期外収縮、徐脈、血圧低下
精神神経系
頭痛、頭重、めまい、ふらつき、立ちくらみ
眠気、不眠、しびれ、振戦
消化器
食欲不振、腹痛、腹部不快感、悪心
嘔吐、便秘、下痢、口内炎、口渇、胸やけ
腎臓
クレアチニン上昇
BUN上昇
過敏症
発疹、そう痒感
光線過敏症
口腔
歯肉肥厚
その他
潮紅、熱感、ほてり、のぼせ、浮腫、倦怠感
胸痛、胸部不快感、頻尿、耳鳴、血清コレステロール上昇、咳嗽、結膜充血
発現頻度は、承認時までの臨床試験及び使用成績調査結果に基づいている。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 健康成人男子にニルバジピン錠2mg及び4mgを単回経口投与した場合、薬物動態パラメーターは以下のとおりであった。
Tmax(h)
Cmax(ng/mL)
t1/2(h)
2mg
1.5±0.84
1.48±0.47
10.7±2.3
4mg
1.08±0.49
3.48±0.53
10.9±2.4
(n=6、平均±S.E.)
  1. 生物学的同等性試験
〈ニルバジピン錠2mg「サワイ」〉
ニルバジピン錠2mg「サワイ」とニバジール錠2mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(ニルバジピンとして2mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中ニルバジピン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-12hr
(ng・hr/mL)
ニルバジピン錠2mg「サワイ」
1.61±1.15
1.1±0.3
4.18±2.11
ニバジール錠2mg
1.51±0.98
1.4±0.5
4.23±2.47
(Mean±S.D.)
〈ニルバジピン錠4mg「サワイ」〉
ニルバジピン錠4mg「サワイ」とニバジール錠4mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(ニルバジピンとして4mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中ニルバジピン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-24hr
(ng・hr/mL)
ニルバジピン錠4mg「サワイ」
3.67±1.77
1.1±0.3
10.86±4.51
ニバジール錠4mg
3.64±1.86
1.2±0.4
10.86±4.52
(Mean±S.D.)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

分布

  1. 血漿蛋白結合率
    14C標識ニルバジピンを用いて平衡透析法で求めたニルバジピンのヒトにおけるin vitro血漿蛋白結合率は10~100ng/mLの血漿中濃度範囲で一定で、97.5~98.7%であった。

代謝

ニルバジピンの主な代謝経路は肝薬物代謝酵素CYP3A4によるジヒドロピリジン環の酸化、さらにそれに続くエステル基の加水分解及びメチル基の水酸化である,

排泄

健康成人男子にニルバジピン錠4mgを単回経口投与した場合、32時間までの尿中に代謝物が投与量の65.3%排泄され、うち3位カルボキシピリジン体が投与量の58.0%で未変化体は検出されなかった。

薬効薬理

作用機序
ニルバジピンは血管平滑筋へのCa2+の過剰な流入を選択的に抑制することにより、血圧降下作用を示す。
降圧作用
  1. 腎性高血圧ラット、高血圧自然発症ラット、DOCA/Salt高血圧ラットに経口投与したとき有意な降圧作用が認められ、高血圧自然発症ラットに3カ月間連続投与すると加齢に伴う血圧の上昇を用量依存的に抑制した。
  2. 本態性高血圧症患者に投与した場合、投与後2週目には血圧が有意に下降し、1年間の長期投与例でも耐薬性を生じることなく安定した降圧効果が認められた。
  3. 本態性高血圧症患者に投与した場合、血圧の日内変動には大きな変化は認められなかった。
心機能及び血行動態に対する作用
  1. 高血圧自然発症ラットに3カ月間連続投与することにより、左室重量の減少が認められた。
  2. 本態性高血圧症患者において、6週間の連続投与時では血圧の下降、末梢血管抵抗の減少が認められ、脈拍数・心拍出量の増加は認められなかった。しかし、初回投与時では血圧の下降、末梢血管抵抗の減少及び脈拍数・心拍出量の増加が認められた。
静脈伸展性に対する作用
高血圧自然発症ラットに3カ月間連続投与すると静脈の緊張度は低下し、伸展性の改善が認められた。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ニルバジピン(Nilvadipine)
化学名
3-Methyl 5-(1-methylethyl)(4RS)-2-cyano-6-methyl-4-(3-nitrophenyl)-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate
分子式
C19H19N3O6
分子量
385.37
性状
黄色の結晶性の粉末である。アセトニトリルに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。アセトニトリル溶液(1→20)は旋光性を示さない。
化学構造式
融点
167~171℃

取扱い上の注意

アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。

包装

〈ニルバジピン錠2mg「サワイ」〉
PTP:100錠(10錠×10)
〈ニルバジピン錠4mg「サワイ」〉
PTP:100錠(10錠×10)

主要文献

1
Terakawa, M. et al.:J. Clin. Pharmacol., 1987;27(2):111-117
2
社内資料:生物学的同等性試験(錠2mg)
3
社内資料:生物学的同等性試験(錠4mg)
4
Niwa, T. et al.:Res. Commun. Chem. Pathol. Pharmacol., 1987;55(1):75-88
5
金子勇人他:薬物動態, 1997;12(Suppl.):S210
6
徳間洋二他:薬物動態, 1987;2(6):649-655
7
第十八改正日本薬局方解説書, 廣川書店, 2021;C-3959-3963
8
Ohtsuka, M. et al.:Arzneimittel-Forschung, 1988;38(11):1605-1618
9
Ohtsuka, M. et al.:Arch. Int. Pharmacodyn., 1989;301(1,2):228-245
10
池田正男他:臨床と研究, 1986;63(6):2017-2030
11
金子好宏他:Therapeutic Research, 1986;5(6):1157-1174
12
梶原長雄他:臨床と研究, 1985;62(12):3971-3980
13
阿久津光之他:薬理と治療, 1986;14(11):6961-6968
14
高畠利一他:臨床と研究, 1986;63(12):4125-4129

文献請求先及び問い合わせ先

沢井製薬株式会社 医薬品情報センター
〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30
TEL:0120-381-999 FAX:06-7708-8966

製造販売業者等

製造販売元
沢井製薬株式会社
大阪市淀川区宮原5丁目2-30

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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