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ウラリット配合錠

アルカリ化療法剤-酸性尿・アシドーシス改善-

1錠 7.7円

添付文書番号

3949101A1149_1_04

企業コード

530213

作成又は改訂年月

2022年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873949

薬効分類名

アルカリ化療法剤-酸性尿・アシドーシス改善-

承認等

販売名

ウラリット−U配合散

販売名コード

3949101A1149

販売名英字表記

Uralyt -U Combination Powder

販売名ひらがな

うらりっと-Uはいごうさん

承認番号等

承認番号
22100AMX00517000

販売開始年月

1988年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ウラリット配合錠

販売名コード

3949101F1073

販売名英字表記

Uralyt Combination Tablets

販売名ひらがな

うらりっとはいごうじょう

承認番号等

承認番号
22100AMX00518000

販売開始年月

1992年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

クエン酸カリウムクエン酸ナトリウム水和物

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. ヘキサミンを投与中の患者

組成・性状

組成

ウラリット−U配合散
有効成分
1g中(乾燥重量として)
クエン酸カリウム  463mg
有効成分
(日局)クエン酸ナトリウム水和物  390mg
添加剤
黄色5号、無水クエン酸、レモン油
ウラリット配合錠
有効成分
1錠中(乾燥重量として)
クエン酸カリウム  231.5mg
有効成分
(日局)クエン酸ナトリウム水和物  195.0mg
添加剤
無水クエン酸、結晶セルロース、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ

製剤の性状

ウラリット−U配合散
性状
淡橙色の粉末~粒で、芳香があり、清涼な塩味
ウラリット配合錠
性状
白色の割線入りフィルムコーティング錠
外形
側面
大きさ
直径
10.2mm
厚さ
5.9mm
重量
565.0mg
識別コード
NCP
U

効能又は効果

  • 痛風並びに高尿酸血症における酸性尿の改善
  • アシドーシスの改善

用法及び用量

効能又は効果
用法及び用量
ウラリット-U配合散
ウラリット配合錠
痛風並びに高尿酸血症における酸性尿の改善
通常成人1回1gを1日3回経口投与するが、尿検査でpH6.2から6.8の範囲に入るよう投与量を調整する。
通常成人1回2錠を1日3回経口投与するが、尿検査でpH6.2から6.8の範囲に入るよう投与量を調整する。
アシドーシスの改善
原則として成人1日量6gを3~4回に分けて経口投与するが、年齢、体重、血液ガス分析結果などから患者の状況に応じ適宜増減する。
原則として成人1日量12錠を3~4回に分けて経口投与するが、年齢、体重、血液ガス分析結果などから患者の状況に応じ適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 本剤の投与に際しては、患者の血清電解質の変化に注意すること。特に、腎機能障害のある患者に投与する場合や、長期間投与する場合には、血中のカリウム値、腎機能等を定期的に検査すること。
  2. リン酸カルシウムは、アルカリ側で不溶性となることが知られているので、結石防止のため過度の尿アルカリ化は避けるべきである。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 尿路感染症の患者
    感染を助長するおそれがある。

腎機能障害患者

カリウムの排泄低下により、高カリウム血症があらわれやすい。

肝機能障害患者

肝疾患・肝機能障害の症状を悪化させるおそれがある。

高齢者

減量するなど注意すること。生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。

相互作用

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ヘキサミン
(ヘキサミン静注液)
ヘキサミンの効果を減弱することがあるので併用は避けること。
ヘキサミンは酸性尿下で効果を発現するので、尿pHの上昇により効果が減弱することがある。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
水酸化アルミニウムゲル
他のクエン酸製剤との併用でアルミニウムの吸収が促進されたとの報告があるので、併用する場合には2時間以上投与間隔を置くこと。
クエン酸がアルミニウムとキレート化合物を形成し、アルミニウムの吸収を促進させるとの報告がある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 高カリウム血症(0.54%)
    高カリウム血症に伴い、徐脈、全身倦怠感、脱力感等があらわれることがある。

その他の副作用

0.1%~2%未満
頻度不明
肝臓
AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇
LDH上昇
腎臓
血中クレアチニン上昇、BUN上昇
消化器
胃不快感、下痢、悪心、胸やけ、嘔吐、食欲不振
嘔気、口内炎、腹部膨満感、胃痛、舌炎
皮膚
発疹
そう痒感
泌尿器
排尿障害注)
その他
頻脈、残尿感、眠気
貧血、全身倦怠感
注)縮小した結石の尿管への嵌頓による。このような場合には外科的処置を含む適切な処置を行うこと。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
<散剤>
  1. 服用しにくい場合は、水などに溶かして服用すること。本剤は、塩味が強く服用しにくいことがある。また、痛風・高尿酸血症の患者においては、尿量の増加をはかることが望ましいとされている。
<錠剤>
  1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

本剤の体内薬物動態は、本剤の成分及び代謝産物がすべて生体常在物質であることをふまえて解析された。
  1. 単回投与
    健常成人にウラリット-U配合散・ウラリット配合錠を単回経口投与した時、血中クエン酸動態は下表のとおりであった,。血中ナトリウム、カリウム、重炭酸濃度は、投与後一過性に用量依存的な増加傾向を示した。
    ウラリット-U配合散・ウラリット配合錠の単回経口投与時の血中クエン酸動態
    投与量
    Cmax
    (μg/mL)
    Tmax
    (hr)
    t1/2
    (hr)
    ウラリット-U配合散
    (n=5)
    1(g)
    22.6
    0.5
    -
    3(g)
    31.8
    0.5
    2.6
    6(g)
    40.0
    0.5
    2.2
    ウラリット配合錠
    (n=24)
    12(錠)
    52.3
    0.9
    1.2
  2. 反復投与
    健常成人5名にウラリット-U配合散1日3g(分3)、4g(分4)、9g(分3)を5日間連続経口投与した時、血中クエン酸濃度は用量依存的に増加したが、血中ナトリウム、カリウム、重炭酸濃度に大きな変動はなかった。

分布

ラットに[1,5-14C]クエン酸を含有するウラリット-U配合散を250mg/kg単回経口投与したところ、放射能は速やかに血中に出現し、全身に分布した。

代謝

本剤の成分であるクエン酸塩は生体常在物質であり、細胞内に存在するTCA回路などで通常の代謝を受け、代謝産物として重炭酸塩を産生すると考えられる。

排泄

  1. 健常成人5名にウラリット-U配合散 1g、3g、6gを単回経口投与した時、尿中重炭酸濃度は用量依存的な増加傾向を示した。投与後24時間までの尿中排泄増加量(コントロール群との差)を指標に尿中総排泄量を評価すると、クエン酸は投与量の約1%であり、ナトリウムとカリウムは投与量にほぼ一致する量であった。
    健常成人5名にウラリット-U配合散1日3g(分3)、4g(分4)、9g(分3)を5日間連続経口投与した時、尿中重炭酸濃度は用量依存的な増加を示した。尿中ナトリウム、カリウムに大きな変動はなかった。
  2. ラットに[1,5-14C]クエン酸を含有するウラリット-U配合散を250mg/kg単回経口投与したところ、投与後1週間までに投与量の86.7%がCO2として呼気中に排泄された。その他7.0%が尿中へ、1.8%が糞中へ排泄され、2.6%が体内に残存していた。尿中にはクエン酸及び代謝産物の尿素とα-ケトグルタル酸が検出された。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

<酸性尿の改善効果>
  1. 国内臨床試験
    比較試験を含む臨床試験において痛風、高尿酸血症等の患者411例を対象にウラリット-U配合散を通常1日3gあるいはウラリット配合錠を通常1日6錠経口投与した結果、酸性尿の改善効果は有効率94.2%(387/411例)であった,
    また、ウラリット-U配合散は炭酸水素ナトリウムを対照とした比較試験の結果、有用性が認められた。
    基礎疾患名
    有効率(%)
    痛風
    93.3(180/193)
    無症候性高尿酸血症
    98.1(51/52)
    高尿酸血症を伴う高血圧症
    91.2(31/34)
    高尿酸血症を伴う腎障害
    87.5(21/24)
    Lesch-Nyhan症候群
    100.0(5/5)
    小児急性白血病
    100.0(7/7)
    尿酸結石ほか
    95.8(92/96)
<アシドーシスの改善効果>
  1. 国内臨床試験
    比較試験を含む臨床試験において腎尿細管性アシドーシス等の代謝性アシドーシス患者126例を対象にウラリット-U配合散を原則として1日6gあるいはウラリット配合錠を原則として1日12錠経口投与した結果、アシドーシスの改善効果は有効率89.7%(113/126例)であった,
    また、ウラリット-U配合散は炭酸水素ナトリウムを対照とした比較試験の結果、有用性が認められた。
    基礎疾患名
    有効率(%)
    ファンコニー症候群
    90.5(19/21)
    ロウ症候群
    92.9(13/14)
    糖原病
    100.0(12/12)
    シスチン症
    100.0(4/4)
    腎尿細管性アシドーシス
    88.6(39/44)
    高クロール血症性アシドーシス
    66.7(10/15)
    その他のアシドーシス※※
    100.0(16/16)
    ※尿路形成術など手術後
    ※※アルギニノコハク酸尿症、腎障害に伴うアシドーシスほか

薬効薬理

作用機序
本剤の作用は、主として代謝産物の重炭酸塩(HCO3-)が、生体において塩基として作用することに基づくと考えられる。
酸性尿改善作用
塩化アンモニウム誘発酸性尿ラットにおいて用量依存的な酸性尿予防及び治療効果を示した。尿酸誘発高尿酸血症ラットの酸性尿に対し、尿中重炭酸濃度及び尿pHの上昇作用を示した。また尿酸誘発高尿酸血症ラットにおいて、酸性側で溶解度が低下する尿酸の腎組織への沈着を抑制した。
アシドーシス改善作用
マレイン酸誘発アシドーシスラットにおいて、低下した血液pH、重炭酸濃度、base excessを用量依存的に増加させた。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
クエン酸カリウム(Potassium Citrate)
化学名
Tripotassium 2-hydroxypropane-1,2,3-tricarboxylate hydrate
分子式
C6H5K3O7・H2O
分子量
324.41
性状
クエン酸カリウムは無色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。
本品は水に極めて溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
化学構造式
一般的名称
クエン酸ナトリウム水和物(Sodium Citrate Hydrate)
化学名
Trisodium 2-hydroxypropane-1,2,3-tricarboxylate dihydrate
分子式
C6H5Na3O7・2H2O
分子量
294.10
性状
クエン酸ナトリウム水和物は無色の結晶又は白色の結晶性の粉末で、においはなく、清涼な塩味がある。
本品は水に溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
化学構造式

取扱い上の注意

<錠剤>
  1. 開封後は湿気を避けて保存すること。

包装

<ウラリット-U配合散>
1g×90包
1g×300包
1g×600包
1g×1,200包
500g[ポリエチレン瓶、バラ、乾燥剤入り]
<ウラリット配合錠>
100錠[10錠(PTP)×10]
500錠[10錠(PTP)×50]
1,000錠[10錠(PTP)×100]
3,000錠[10錠(PTP)×300]

主要文献

1
小川由英、他:薬理と治療. 1986;14:5251-5272
2
日本ケミファ(株):生物学的同等性に関する資料(社内資料)
3
小川由英、他:薬理と治療. 1986;14:5273-5293
4
春木左千夫、他:基礎と臨床. 1986;20:5308-5318
5
春木左千夫、他:基礎と臨床. 1986;20:5330-5338
6
日本ケミファ(株):臨床試験に関する資料(社内資料)
7
上田 泰、他:臨床評価. 1981;9:421-433
8
北川照男、他:小児科臨床. 1986;39:2257-2266
9
服部新三郎、他:腎と透析. 1987;22:335-340
10
日本ケミファ(株):薬効薬理に関する資料(社内資料)
11
細谷龍男、他:尿酸. 1986;10:75-79

文献請求先及び問い合わせ先

日本ケミファ株式会社 安全管理部
〒101-0032 東京都千代田区岩本町2丁目2-3
TEL 0120-47-9321 03-3863-1225
FAX 03-3861-9567

製造販売業者等

製造販売元
日本ケミファ株式会社
東京都千代田区岩本町2丁目2-3
提携
マダウス社
(ドイツ)

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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