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ツムラ大建中湯エキス顆粒(医療用)

漢方製剤

1g 9.1円

添付文書番号

5200092D1020_1_20

企業コード

460026

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

販売名

ツムラ大建中湯エキス顆粒(医療用)

販売名コード

5200092D1020

販売名ひらがな

つむらだいけんちゅうとうえきすかりゅう(いりょうよう)

承認番号等

承認番号
16100AMZ03299000

販売開始年月

1986年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

大建中湯

組成・性状

組成

ツムラ大建中湯エキス顆粒(医療用)
有効成分
本品15.0g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス1.25gと日局コウイ10.0gを含有する。
有効成分
日局カンキョウ  5.0g
有効成分
日局ニンジン  3.0g
有効成分
日局サンショウ  2.0g
添加剤
日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物

製剤の性状

ツムラ大建中湯エキス顆粒(医療用)
剤形顆粒剤
色調淡灰白色
識別コードツムラ/100
におい特異なにおい
甘くて辛い

効能又は効果

腹が冷えて痛み、腹部膨満感のあるもの

用法及び用量

通常、成人1日15.0gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
  2. 他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

肝機能障害患者

肝機能障害が悪化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 間質性肺炎(頻度不明)
    咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
  2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹等
消化器
胃部不快感、悪心、嘔吐、腹部膨満、腹痛、下痢等

薬物動態

血中濃度

健常人に本剤5gを空腹時単回経口投与した時の各成分の血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおりである (n=16)。
ヒドロキシ-α-サンショール
[6]-ショーガオール
ギンセノシドRb1
AUC(0-last)
(ng・h/mL)
658±223
0.0751±0.0571
2.27±0.839
Cmax
(ng/mL)
391±136
0.142±0.109
0.0744±0.0229
t1/2
(h)
1.71
(1.04-3.26)
0.312
(0.286-0.793)
41.0
(21.3-330)
tmax
(h)
0.258
(0.233-0.633)
0.242
(0.233-0.500)
4.02
(1.98-12.0)
n=16、*:平均値±S.D.、†:中央値(範囲)

薬効薬理

作用機序
  1. 消化管運動促進作用
    1. クロルプロマジン誘発マウス小腸輸送能低下の改善作用は、アトロピンとCCKA受容体拮抗薬ロルグルミドの併用により抑制された。また、大腸輸送能低下の改善作用は、アトロピンにより抑制された 。
    2. モルモットにおいて、摘出回腸縦走筋における収縮作用は5-HT4受容体拮抗薬である高濃度ICS205-930で抑制されたが、オンダンセトロン(5-HT3受容体拮抗薬)では抑制されなかった (in vitro)。また、アセチルコリン遊離を促進し、その収縮作用はアトロピン あるいはアトロピンとサブスタンスP受容体拮抗薬スパンタイド の併用により抑制された(in vitro)。
    3. イヌにおいて、胃内投与により惹起された結腸運動は、TRPV1阻害薬であるカプサゼピンにより抑制された 。
  2. 消化管運動抑制作用
    モルモット摘出回腸縦走筋の粘膜剥離標本において、低濃度の処置では、電気刺激収縮を抑制したがアセチルコリン収縮には影響を与えなかった。また、高濃度の処置では、KCl収縮を抑制し、その抑制作用はCaCl2の前処置により減弱した (in vitro)。
  3. 腸管血流増加作用
    1. ラットにおける腸管血流量増加作用は、CGRP受容体拮抗薬CGRP(8-37)により抑制され、VIP受容体拮抗薬[4-Cl-DPhe6,Leu17]-VIP及びアトロピンにより一部抑制され、スパンタイドでは抑制されなかった 。
    2. 麻酔下ラット十二指腸内投与によって起こる小腸血流量増加作用は、TRPA1受容体拮抗薬及び抗アドレノメデュリン抗体により抑制された 。
  4. 抗炎症作用
    1. ラット小腸上皮由来IEC-6細胞株において濃度依存的にADM産生を増加させた (in vitro)。
    2. TNBS誘発炎症モデルマウスにおいて、結腸蛋白中炎症性サイトカイン(TNF-α、IFN-γ)の産生が抑制された 。
    3. シクロオキシゲナーゼ(COX-2)活性を抑制した (COX酵素活性測定キット、in vitro)。
消化管運動促進作用
  1. 米国健常成人に7.5g経口投与したところ、上行結腸の輸送能が亢進した (シンチグラフィー法)(n=19)。
  2. イヌに胃内投与したところ、上行結腸、横行結腸及び下行結腸の収縮力及び収縮頻度が増加した (strain gauge transducer法)。
  3. マウスに経口投与したところ、クロルプロマジン あるいはモルヒネ による小腸及び遠位大腸輸送能低下が改善された。
  4. モルモット摘出回腸において、縦走筋の収縮を惹起し 、モルヒネによる輪走筋の収縮を抑制した (in vitro)。
消化管過剰運動抑制作用
マウスに経口投与したところ、カルバコールにより誘発された小腸運動輸送能亢進が抑制された 。
イレウス抑制作用
  1. ラットに経口投与したところ、術後イレウスモデルにおける消化管輸送能低下が抑制された 。
  2. ラットに経口前投与したところ、小腸にタルクを散布して作製した腸管癒着が抑制された 。
  3. マウスに経口前投与したところ、酢酸を腹腔内投与して作製した炎症性腸管通過障害モデルにて、腸管輸送の遅延が抑制された 。
腸管血流増加作用
健常成人に5.0g経口投与したところ、上腸間膜動脈血流が増加した (n=14)。
消化管ホルモン分泌作用
  1. 健常成人に7.5g経口投与したところ、投与60、90分後の血漿中モチリン濃度が上昇した (n=24)。
  2. 健常成人に7.5g経口投与したところ、血漿中のVIP及びセロトニン濃度が上昇した (n=6)。
  3. 健常成人に7.5g経口投与したところ、血漿中Calcitonin gene related peptide(CGRP)及びサブスタンスP濃度が上昇した (n=5)。

取扱い上の注意

  1. 本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
  2. 開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
  3. 本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。

包装

500g[ボトル]
5kg(500g×10)[パウチ]
2.5g×84包[分包]
2.5g×189包[分包]

主要文献

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Satoh, K. et al. :Jpn. J. Pharmacol. 2001;86(1):32-37
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文献請求先及び問い合わせ先

株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329-970 FAX:03-5574-6610

製造販売業者等

製造販売元
株式会社ツムラ
東京都港区赤坂2-17-11

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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