医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

ロラタジンOD錠10mg「NIG」

持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤

1錠 16.8円

添付文書番号

4490027F2266_1_02

企業コード

581120

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

87449

薬効分類名

持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤

承認等

販売名

ロラタジンOD錠10mg「NIG」

販売名コード

4490027F2266

販売名英字表記

Loratadine OD Tablets

販売名ひらがな

ろらたじんおーでぃーじょう10mg「NIG」

承認番号等

承認番号
22400AMX00712

販売開始年月

2011年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

ロラタジン口腔内崩壊錠

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ロラタジンOD錠10mg「NIG」
有効成分
1錠中:ロラタジン  10.0mg
添加剤
D-マンニトール、ヒドロキシプロピルセルロース、スクラロース、合成ケイ酸アルミニウム、ヒドロキシプロピルスターチ、結晶セルロース、クロスポビドン、香料、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

ロラタジンOD錠10mg「NIG」
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
7.0mm
大きさ(厚さ)
3.2mm
質量約120mg
識別コードKT LD0
色・剤形
白色の素錠(口腔内崩壊錠)

効能又は効果

アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

用法及び用量

成人:通常、ロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
小児:通常、7歳以上の小児にはロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。

重要な基本的注意

〈効能共通〉
  1. 効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
〈アレルギー性鼻炎〉
  1. 季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. てんかんの既往のある患者
    十分な問診を行うこと。発作があらわれたとの報告がある。

腎機能障害患者

ロラタジン及び活性代謝物descarboethoxyloratadine(DCL)の血漿中濃度が上昇するおそれがある。

肝機能障害患者

ロラタジンの血漿中濃度が上昇するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。動物試験(ラット、ウサギ)で催奇形性は認められていないが、ラットで胎児への移行が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行が報告されている。

小児等

  1. 3歳以上7歳未満の小児に対しては、ロラタジンドライシロップ1%を投与すること。
  2. 低出生体重児、新生児、乳児又は3歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

高い血中濃度が持続するおそれがある。一般に生理機能(肝、腎等)が低下している。

相互作用

ロラタジンからDCLへの代謝にはCYP3A4及びCYP2D6の関与が確認されている。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エリスロマイシン、シメチジン
ロラタジン及びDCLの血漿中濃度の上昇が認められるので、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。
薬物代謝酵素(CYP3A4、CYP2D6)阻害作用を有する医薬品との併用により、ロラタジンからDCLへの代謝が阻害され、ロラタジンの血漿中濃度が上昇する。[DCLの血漿中濃度が上昇する機序は不明]

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    チアノーゼ、呼吸困難、血圧低下、血管浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. てんかん(頻度不明)
  3. 痙攣(頻度不明)
  4. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、γ-GTP、Al-P、LDH、ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

1%以上
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気、倦怠感
めまい、頭痛
呼吸器
鼻の乾燥感、咽頭痛
消化器
腹痛、口渇、嘔気・嘔吐、下痢、便秘、口内炎
口唇乾燥
胃炎
過敏症
発疹
じん麻疹
発赤、紅斑、そう痒
皮膚
脱毛
肝臓
ALT上昇、AST上昇、ビリルビン値上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇
腎臓
BUN上昇、タンパク尿
尿閉
循環器
動悸
頻脈
血液
好酸球増多、白血球減少、好中球減少、単球増多、リンパ球減少、白血球増多、リンパ球増多、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、好塩基球増多、血小板減少、好中球増多
その他
尿糖、眼球乾燥、耳鳴、ほてり
味覚障害、月経不順、胸部不快感
不正子宮出血、胸痛、難聴、浮腫(顔面・四肢)

臨床検査結果に及ぼす影響

アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3~5日前より本剤の投与を中止すること。

過量投与

  1. 症状
    海外において、過量投与(40mgから180mg)により眠気、頻脈、頭痛が報告されている。
  2. 処置
    本剤は血液透析によって除去できない。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
  2. 舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である。また、水で服用することもできる。
  3. 寝たままの状態では水なしで服用しないこと。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    ロラタジンOD錠10mg「NIG」とクラリチンレディタブ錠10mgをクロスオーバー法により、それぞれ1錠(ロラタジンとして10mg)を健康成人男子に空腹時単回経口投与して血漿中活性代謝物DCL注1)濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
    注1)血漿中の活性代謝物DCLは、経口投与した際の主たる臨床効果に寄与している。
    • 水なしで服用
      判定パラメータ
      参考パラメータ
      AUC0~72
      (ng・hr/mL)
      Cmax
      (ng/mL)
      tmax
      (hr)
      t1/2
      (hr)
      ロラタジンOD錠
      10mg「NIG」
      60.09±18.29
      5.19±1.58
      1.70±0.62
      19.05±2.70
      クラリチン
      レディタブ錠10mg
      61.09±17.54
      5.50±1.57
      1.72±0.59
      18.48±4.03
      (Mean±S.D., n=19)
    • 水で服用
      判定パラメータ
      参考パラメータ
      AUC0~72
      (ng・hr/mL)
      Cmax
      (ng/mL)
      tmax
      (hr)
      t1/2
      (hr)
      ロラタジンOD錠
      10mg「NIG」
      60.31±18.42
      5.60±1.67
      1.31±0.24
      20.64±3.56
      クラリチン
      レディタブ錠10mg
      62.17±18.59
      5.61±1.78
      1.36±0.34
      20.76±2.81
      (Mean±S.D., n=20)
    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

代謝

ロラタジンは、ヒトに経口投与したとき、消化管から速やかに吸収され、初回通過効果によってDCLへと代謝される。ヒトの肝ミクロソームを用いたin vitro試験から、ロラタジンからDCLへの代謝にはCYP3A4及びCYP2D6の関与が確認されている。

排泄

健康成人男性(6例)に14C-ロラタジン40mg注2)(水溶液)を空腹時に単回経口投与したとき、投与10日後までに総投与量の約80%が代謝物として尿及び糞中へ等量ずつ排泄された。尿中にロラタジンは検出されず、DCLは尿中放射能の2%未満であった(外国人データ)。
授乳婦(6例)にロラタジンカプセル40mg注2)(非売品)を空腹時に単回経口投与したとき、少量のロラタジン及びDCLが母乳中に検出された。投与後48時間までの移行率は0.03%であった。AUC母乳/AUC血漿比は、ロラタジン及びDCLについてそれぞれ1.2及び0.8であった(外国人データ)。

特定の背景を有する患者

  1. 腎機能障害患者
    1. 薬物動態パラメータ
      腎機能障害患者(12例:クレアチニンクリアランス≦29mL/min)にロラタジンカプセル40mg注2)(非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度のCmax及びAUCは、健康成人男性(6例:クレアチニンクリアランス>80mL/min)との比較において、ロラタジンでは1.5~1.7倍、DCLでは約2倍に上昇した。腎機能障害患者におけるロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均8時間及び20時間であり、いずれも健康成人と明らかな差は認められなかった(外国人データ)。
    2. 血液透析患者
      重症の腎機能障害患者(6例:クレアチニンクリアランス<5mL/min)にロラタジンカプセル40mg注2)(非売品)を空腹時に単回経口投与後4~8時間(計4時間)に血液透析を行ったとき、血液透析を行わない場合と比較して、血漿中ロラタジン及びDCL濃度に変動は認められず、ロラタジン及びDCLともに透析液中へはほとんど排出されなかった(外国人データ)。
  2. 肝機能障害患者
    肝機能障害患者(7例)にロラタジンカプセル40mg注2)(非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度は、健康成人男性(24例)との比較において、ロラタジンではCmaxが1.4~1.7倍、AUCが2.8~3.8倍に上昇し、DCLではCmax、AUCともに健康成人と明らかな差は認められなかった。肝機能障害患者におけるロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均24.1時間及び37.1時間であり、健康成人の2~3倍に延長していた(外国人データ)。
  3. 高齢者
    高齢者(12例、66~78歳)にロラタジンカプセル40mg注2)(非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度は、非高齢の成人男性(24例、21~39歳)との比較において、ロラタジンではCmaxが1.6~1.9倍、AUCが1.5~2.0倍に上昇した。DCLではCmaxが約1.7倍であったが、AUCに明らかな差は認められなかった。高齢者でのロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均18.2時間及び17.4時間であった(外国人データ)。

薬物相互作用

健康成人男性にロラタジン錠10mg及びエリスロマイシン(CYP3A4の阻害剤)又はシメチジン(CYP3A4及びCYP2D6の阻害剤)を空腹時に10日間経口投与したときの血漿中ロラタジン及びDCL濃度の変化率は下表に示すとおりであったが、QTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった,。健康成人男性にロラタジン錠10mg及びケトコナゾール(国内では外用剤のみ発売)を空腹時に10日間経口投与したとき、血漿中ロラタジン及びDCL濃度の変化率は下表に示すとおりであったが、QTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった(外国人データ)。
併用薬
n
ロラタジン
DCL
Cmax
AUC
Cmax
AUC
エリスロマイシン
(500mg1日3回)
22
+53%
+40%
+61%
+46%
シメチジン
(300mg1日4回)
24
+121%
+103%
+6%
+6%
ケトコナゾール
(200mg1日2回)
24
+223%
+307%
+67%
+73%
注2)本剤の成人における承認用量は、「通常、ロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。」である。

薬効薬理

作用機序
ロラタジン及びDCLは、ヒスタミンH1受容体拮抗作用を示す。また、ヒスタミン、ロイコトリエンC4の遊離抑制作用を示す。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ロラタジン(Loratadine)
化学名
Ethyl 4-(8-chloro-5,6-dihydro-11H-benzo[5,6]cyclohepta[1,2-b]pyridin-11-ylidene)-1-piperidinecarboxylate
分子式
C22H23ClN2O2
分子量
382.88
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール、エタノール(99.5)、アセトン又はトルエンに溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
134~137℃

取扱い上の注意

アルミピロー包装開封後は湿気を避けて保存すること。

包装

50錠[10錠(PTP)×5、乾燥剤入り]

主要文献

1
社内資料:生物学的同等性試験
2
ヒトにおける薬物動態試験(代謝、排泄)(クラリチン錠;2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.3.3.1、ヘ.4.1)
3
Yumibe N, et al.:Biochem Pharmacol. 1996;51:165-172
4
Hilbert J, et al.:J Clin Pharmacol. 1988;28:234-239
5
腎機能障害患者における薬物動態(クラリチン錠;2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.4.6)
6
肝機能障害患者における薬物動態(クラリチン錠;2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.4.5)
7
高齢者における薬物動態(クラリチン錠;2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.4.4)
8
Brannan MD, et al.:Clin Pharmacol Ther. 1995;58:269-278
9
Kosoglou T, et al.:Br J Clin Pharmacol. 2000;50:581-589
10
効力を裏付ける試験(クラリチン錠;2002年7月5日承認、申請資料概要ホ.1.)

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
日医工岐阜工場株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21
発売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21
販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL