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ペリアクチン散1%

抗アレルギー剤

1g 6.5円

添付文書番号

4419005B1045_2_05

企業コード

530169

作成又は改訂年月

2023年4月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

874419

薬効分類名

抗アレルギー剤

承認等

販売名

ペリアクチン錠4mg

販売名コード

4419005F1047

販売名英字表記

PERIACTIN Tablets

販売名ひらがな

ぺりあくちんじょう4mg

承認番号等

承認番号
21700AMY00069000

販売開始年月

1961年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

ペリアクチン散1%

販売名コード

4419005B1045

販売名英字表記

PERIACTIN Powder

販売名ひらがな

ぺりあくちんさん1%

承認番号等

承認番号
21400AMZ00680000

販売開始年月

1961年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬

一般的名称

シプロヘプタジン塩酸塩水和物錠・散

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  2. 狭窄性胃潰瘍のある患者[抗コリン作用により胃内容の停滞が起こり、その結果胃酸分泌亢進が起き、症状を悪化させるおそれがある。]
  3. 幽門十二指腸閉塞のある患者[抗コリン作用により胃内容の停滞、幽門十二指腸部の膨満が起こり、症状を悪化させるおそれがある。]
  4. 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[抗コリン作用により尿閉を悪化させるおそれがある。]
  5. 気管支喘息の急性発作時の患者
  6. 新生児・低出生体重児
  7. 老齢の衰弱した患者
  8. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ペリアクチン錠4mg
有効成分
1錠中
シプロヘプタジン塩酸塩水和物  4mg(無水物として)
添加剤
リン酸水素カルシウム水和物、乳糖水和物、アルファー化デンプン、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム
ペリアクチン散1%
有効成分
1g中
シプロヘプタジン塩酸塩水和物  10mg(無水物として)
添加剤
乳糖水和物

製剤の性状

ペリアクチン錠4mg
剤形割線入りの素錠
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
8.1mm
大きさ(厚さ)
2.8mm
質量210mg
本体コード
050
包装コード
050
ペリアクチン散1%
剤形粉末で、においはない
色調白色

効能又は効果

  • 皮膚疾患に伴う瘙痒(湿疹・皮膚炎、皮膚瘙痒症、薬疹)
  • じん麻疹
  • 血管運動性浮腫
  • 枯草熱
  • アレルギー性鼻炎
  • 血管運動性鼻炎
  • 感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽

用法及び用量

シプロヘプタジン塩酸塩として、通常成人1回4mgを1日1~3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 眠気を催すことがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように十分注意すること。
  2. 無顆粒球症があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 気管支喘息(急性発作時を除く)又はその既往歴のある患者
    抗コリン作用により、喀痰の粘稠化・去痰困難を起こすことがあり、喘息の悪化又は再発を起こすおそれがある。
  2. 開放隅角緑内障の患者
    抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
  3. 眼内圧亢進のある患者
    抗コリン作用により症状を悪化させるおそれがある。
  4. 甲状腺機能亢進症のある患者
    抗コリン作用により症状を悪化させるおそれがある。
  5. 心血管障害のある患者
    抗コリン作用により症状を悪化させるおそれがある。
  6. 高血圧症のある患者
    抗コリン作用により症状を悪化させるおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において催奇形作用が報告されている。
ラットに10~50mg/kg/日を妊娠7~15日の間に単回腹腔内投与あるいは2mg/kg/日を妊娠全期間にわたり連続腹腔内投与した試験及び15~50mg/kg/日を妊娠6~15日に連続経口投与した試験において、胎児及び産児の死亡率の上昇及び形態異常を認めたとの報告がある,

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

  1. 新生児又は低出生体重児
    投与しないこと。新生児・低出生体重児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。新生児へ投与し、無呼吸、チアノーゼ、呼吸困難を起こしたとの報告がある。
  2. 乳児又は幼児
    年齢及び体重を十分考慮し、用量を調節するなど慎重に投与すること。過量投与により副作用が強くあらわれるおそれがある。抗ヒスタミン剤の過量投与により、特に乳・幼児において、幻覚、中枢神経抑制、痙攣、呼吸停止、心停止を起こし、死に至ることがある。

高齢者

  1. 老齢の衰弱した患者
    投与しないこと。一般に生理機能が低下している。
  2. 高齢者(老齢の衰弱した患者を除く)
    減量するなど慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アルコール
相互に作用を増強することがある。
両薬剤とも中枢神経抑制作用を有するため、併用により鎮静作用が増強される。
中枢神経抑制剤
睡眠剤
鎮静剤
トランキライザー
抗不安剤 等
相互に作用を増強することがある。
両薬剤とも中枢神経抑制作用を有するため、併用により鎮静作用が増強される。
モノアミン酸化酵素阻害剤
セレギリン塩酸塩
ラサギリンメシル酸塩
サフィナミドメシル酸塩
抗コリン作用が持続、増強されるおそれがある。
機序不明
抗コリン作動薬
アトロピン硫酸塩水和物
ブチルスコポラミン臭化物
ブトロピウム臭化物 等
抗コリン作用が増強されるおそれがある。
本剤は弱いながらも抗コリン作用を有するため、併用により抗コリン作用が増強する。
セロトニン系を介して効果を発揮する抗うつ薬
選択的セロトニン再取り込み阻害剤 等
これらの薬剤の作用を減弱することがある。
本剤は抗セロトニン作用を有するため、これらの薬剤によるセロトニン神経伝達増強作用が減弱する可能性がある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 錯乱、幻覚(いずれも頻度不明)
  2. 痙攣(頻度不明)
  3. 無顆粒球症(頻度不明)

その他の副作用

5%以上
0.1%以上~5%未満
頻度不明
過敏症
発疹
精神神経系
眠気
めまい、もうろう感、倦怠感、頭痛、不眠、しびれ感
注意力低下、いらいら感、興奮、運動失調、意識レベルの低下
消化器
口渇、悪心、食欲不振、下痢、腹痛
血液
白血球減少、血小板減少、紫斑
その他
頻尿
食欲亢進、粘膜乾燥、浮腫、肝機能異常(AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、LDH上昇等)、鼻出血

臨床検査結果に及ぼす影響

薬物スクリーニング検査(尿、血清等)で、三環系抗うつ剤に対する偽陽性を示すことがある。

過量投与

中枢神経症状、アトロピン様症状、消化器症状があらわれるおそれがある。特に乳・幼児では中枢神経症状があらわれるおそれがあるので注意すること。なお、処置として中枢興奮剤は使用しないこと。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

健康成人2名に14C-シプロヘプタジン塩酸塩5mgを単回経口投与したとき、血漿中濃度は9時間後に最高に達し、その濃度はシプロヘプタジン換算量としてそれぞれ50ng/mL及び36ng/mLであった(外国人データ)。

代謝

健康成人2名に14C-シプロヘプタジン塩酸塩5mgを経口投与したとき、投与後6日間までに尿中排泄された代謝物の58~65%がグルクロン酸抱合体、9~11%が硫酸抱合体、5~6%が未抱合体であった(外国人データ)。

排泄

健康成人2名に14C-シプロヘプタジン塩酸塩5mgを経口投与したとき、投与後6日間までの排泄量はそれぞれ尿中に投与量の67%及び77%、糞中に33%及び23%であった(外国人データ)。
(注)本剤の承認された成人1回用量は4mgである。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈皮膚疾患に伴う瘙痒、じん麻疹〉
  1. 一般臨床試験
    じん麻疹又は瘙痒を伴う皮膚疾患患者(31例)を対象に、ペリアクチン錠(シプロヘプタジン塩酸塩として1日8~16mg)を投与した。全症例(31/31例)に瘙痒感の消退ないし軽減を認めた。副作用は29.0%(9/31例)に認められ、主な副作用は睡気19.4%(6/31例)であった。
  1. 一般臨床試験
    皮膚疾患患者(36例:じん麻疹(9例)、皮膚炎(7例)、湿疹(12例)、その他(8例))を対象にペリアクチン錠(シプロヘプタジン塩酸塩として1日1~16mg)を投与した。皮疹の改善率(「治癒」、「消失」、「軽快」)は72.2%(26/36例)、瘙痒感の改善率(「消失」、「軽快」、「軽減」)は75.0%(27/36例)であった。副作用は66.7%(24/36例)に認められ、主な副作用は眠気63.9%(23/36例)であった。
  1. 一般臨床試験
    瘙痒性皮膚疾患患者(74例)を対象に、ペリアクチン錠又は散(シプロヘプタジン塩酸塩として1日3~12mg)を経口投与した。止痒効果における有効率は77.0%(57/74例)であった。副作用は62.2%(46/74例)に認められ、主な副作用は睡気41.9%(31/74例)、軽度頻尿・多尿14.9%(11/74例)、口喝13.5%(10/74例)であった。
  1. 一般臨床試験
    皮膚疾患患者(71例)を対象にペリアクチン散(シプロヘプタジン塩酸塩として1日2~15mg)を投与した。止痒効果における有効率は94.4%(67/71例)であった。副作用は7.0%(5/71例)に認められ、主な副作用は眠気5.6%(4/71例)であった。
  1. 一般臨床試験
    瘙痒性皮膚疾患患者(158例)を対象に、ペリアクチン散(シプロヘプタジン塩酸塩として1日5~15mg)を投与した。止痒効果は74.7%(118/158例)であり、皮疹改善効果は50.0%(79/158例)であった。軽度の睡気を主内容とする副作用が4.4%(7/158例)に認められた。
〈アレルギー性鼻炎〉
  1. 一般臨床試験
    アレルギー性鼻炎の患者(40例)を対象に、ペリアクチン錠(シプロヘプタジン塩酸塩として1日4~12mg)を投与した。有効率は82.5%(33/40例)であった。副作用は15.0%(6/40例)に認められ、軽い睡気7.5%(3/40例)、頭がぼんやりする5.0%(2/40例)、全身倦怠2.5%(1/40例)、嘔気2.5%(1/40例)が認められた。

薬効薬理

作用機序
アレルギー反応の際のヒスタミン及びセロトニンの遊離を抑制又は化学的に不活化するものではなく、受容体部位においてヒスタミン及びセロトニンと競合的、可逆的に拮抗する。
抗セロトニン作用
シプロヘプタジン塩酸塩はセロトニンによるイヌの血圧上昇、ラット摘出子宮の攣縮及びラット後肢の浮腫を抑制し、その抗セロトニン活性はLSD(lysergic acid diethylamide)やhydroxindasolに匹敵ないしはそれを上回る。
抗ヒスタミン作用
シプロヘプタジン塩酸塩はヒスタミンによるモルモットの気管支収縮、イヌの血圧下降及びモルモット、マウスの能動的、受動的アナフィラキシーショックを抑制し、その抗ヒスタミン活性はクロルフェニラミンに匹敵ないしはそれを上回る,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
シプロヘプタジン塩酸塩水和物
(Cyproheptadine Hydrochloride Hydrate)
化学名
4-(5H-Dibenzo[a,d]cyclohepten-5-ylidene)-1-methylpiperidine monohydrochloride sesquihydrate
分子式
C21H21N・HCl・11/2H2O
分子量
350.88
性状
白色~微黄色の結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。
メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、クロロホルムにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、水に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
化学構造式

取扱い上の注意

〈散〉
プラスチックボトルの使用後は、蓋をしっかり閉めて保存すること。

包装

〈ペリアクチン錠4mg〉
100錠[10錠×10;PTP]
〈ペリアクチン散1%〉
500g[プラスチックボトル;バラ:乾燥剤入り]

主要文献

1
De La Fuente M., et al.:Arch. Int. Pharmacodyn. 1982;257(1):168-176
2
Rodriguez González M. D., et al.:Teratogenesis, Carcinogenesis, and Mutagenesis. 1983;3(5):439-446
3
Hintze K. L., et al.:Drug Metab. Dispos. 1975;3(1):1-9
4
藤浪得二 他:皮膚. 1961;3(2):131-135
5
矢村卓三 他:臨床皮膚泌尿器科. 1962;16(1):73-77
6
小林浩 他:臨床皮膚泌尿器科. 1962;16(5):443-445
7
田中宏 他:臨床皮膚泌尿器科. 1962;16(6):505-508
8
鷹觜研一 他:新薬と臨床. 1964;13(6):664-667
9
曽田豊二 他:耳鼻と臨床. 1964;10(1):66-71
10
Ganley O. H.:Arch. Int. Pharmacodyn. 1962;138:125-132
11
Stone C. A., et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 1961;131(1):73-84

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