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塩化インジウム(111In)注*(日本メジフィジックス)

放射性医薬品

1患者当り 30041円

添付文書番号

4300430A1027_1_10

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2022年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

販売名

塩化インジウム(111In)注

販売名コード

4300430A1027

販売名英字表記

Indium(111In) Chloride Injection

販売名ひらがな

えんかいんじうむ(111In) ちゅう

承認番号等

承認番号
15800AMZ00445000

販売開始年月

1984年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
検定日時から12日間

基準名

日本薬局方
塩化インジウム(111In)注射液

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

塩化インジウム(111In)注射液

組成・性状

組成

塩化インジウム(111In)注
有効成分
1バイアル(1mL)中
塩化インジウム(111In)(検定日時において)  74MBq
添加剤
1バイアル(1mL)中
日本薬局方生理食塩液,pH調整剤

製剤の性状

塩化インジウム(111In)注
外観
無色澄明の液
pH
1.0~2.5
浸透圧比
約1(生理食塩液に対する比)

効能又は効果

骨髄シンチグラムによる造血骨髄の診断

用法及び用量

通常,成人には37~111MBqを静脈内に注射し,おおよそ48時間後に被検部の骨髄シンチグラムをとる。
年齢,体重により適宜増減する。

重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

薬物動態

分布

  1. 健常者では,本剤静注後,主に肝臓,脾臓,骨髄に漸増的に集積し約72時間でプラトーに達する傾向があること,造血機能障害が著明になると腎への集積が著しく増大し,24時間以後の肝臓,骨髄への取込みが減少する傾向にあることが認められた。
  1. 吸収線量
    MIRD法及びICRP法により算出した吸収線量は次のとおりである。
    吸収線量(mGy/37MBq)
    赤色骨髄
    36.2
    5.5
    肝臓
    60.2
    脾臓
    56.6
    腎臓
    53.3
    膵臓
    9.0
    5.0
    精巣
    35.0
    卵巣
    5.1
    膀胱
    11.0
    全身
    6.0
    ただし,異核種114mInを0.5%(規格限度)含有すると仮定して算出した値

排泄

健常者5例,造血機能障害5例について,投与後48時間までの累積尿中排泄率を検討した結果,健常者群は数%以下で造血機能障害群は16%であった。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    本剤が有効であると報告された適応症は以下のとおりである。
  • 赤血球系疾患
    鉄欠乏性貧血,再生不良性貧血,溶血性貧血,赤血球増多症,他
    疾患名
    有効例数/症例数
    有効率
    鉄欠乏性貧血
    7/7
    100%
    再生不良性貧血
    22/22
    100%
    溶血性貧血
    細血管障害性溶解性貧血
    1/1
    100%
    発作性夜間性血色素尿症
    1/1
    100%
    遺伝性球状赤血球症
    1/1
    100%
    赤血球増多症
    真性赤血球増多症
    3/3
    100%
    ストレス性赤血球増多症
    2/2
    100%
  • 白血球系疾患
    急性白血病,慢性骨髄性白血病
    疾患名
    有効例数/症例数
    有効率
    急性白血病
    急性骨髄性白血病
    10/10
    100%
    赤血白血病
    1/1
    100%
    急性リンパ性白血病
    2/2
    100%
    急性単球性白血病
    2/2
    100%
    慢性骨髄性白血病
    10/10
    100%
  • 悪性リンパ腫
    疾患名
    有効例数/症例数
    有効率
    悪性リンパ腫
    悪性リンパ腫
    3/3
    100%
    リンパ肉腫
    3/3
    100%
    細網肉腫
    9/9
    100%
    ホジキン病
    1/1
    100%
  • 放射線治療例の骨髄機能検査

薬効薬理

測定法
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
集積機序
肘静脈内に投与された本剤は,血清中のトランスフェリンと結合し,鉄イオンと類似した血中動態を示し,幼若赤血球に取り込まれるため,活性骨髄に集積する。

有効成分に関する理化学的知見

19.1 塩化インジウム(111In)
核物理学的特性
111Inとして:
・物理的半減期:2.8063日
・主γ線エネルギー:171keV(90.7%),245keV(94.1%)

取扱い上の注意

本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。

包装

74MBq(1mL)[1バイアル]

主要文献

1
菅正康,他:RADIOISOTOPES,1977;26:852-857
2
小山和行,他:RADIOISOTOPES,1977;26:302-307

文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルアフェアーズ部 メディカルインフォメーショングループ
〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号
0120-07-6941(フリーダイヤル)

製造販売業者等

製造販売元
日本メジフィジックス株式会社
東京都江東区新砂3丁目4番10号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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