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閲覧履歴

テクネシンチ注-20M

放射性医薬品

1MBq 28.5円

添付文書番号

4300412A1029_1_10

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2024年4月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

販売名

テクネシンチ注-10M

販売名コード

4300412A1029

販売名英字表記

TECHNESCINTI Injection-10M

販売名ひらがな

てくねしんちちゅう-10M

承認番号等

承認番号
20200AMZ00849000

販売開始年月

1990年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
製造日時から30時間

基準名

日本薬局方
過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液

組成・性状

組成

テクネシンチ注-10M
有効成分
1バイアル(1mL)中
過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)(検定日時において) 370MBq
添加剤
日本薬局方生理食塩液

製剤の性状

テクネシンチ注-10M
外観
無色澄明の液
pH
4.5~7.0
浸透圧比
約1(生理食塩液に対する比)

効能又は効果

  • 脳腫瘍及び脳血管障害の診断
  • 甲状腺疾患の診断
  • 唾液腺疾患の診断
  • 異所性胃粘膜疾患の診断

用法及び用量

〈脳シンチグラフィ〉
通常,成人には74~740MBqを静注し,静注後10~30分までに(やむを得ず経口投与の場合は1~2時間後に)被検部のシンチグラムを得る。
〈甲状腺シンチグラフィ/甲状腺摂取率測定〉
通常,成人には74~370MBqを静注し,静注後被検部のシンチグラムを得る。同時に甲状腺摂取率を測定する場合には,投与量のカウントと被検部のカウントの比から甲状腺摂取率を測定する。また,7.4~74MBqを静注することにより,甲状腺摂取率のみを測定することもできる。
〈唾液腺シンチグラフィ/RIシアログラフィ〉
通常,成人には185~555MBqを静注し,静注後被検部のシンチグラムを得る。必要に応じ,唾液分泌刺激物による負荷を行い,負荷後のシンチグラムを得る。また,時間放射能曲線を作成することにより,RIシアログラムを得ることもできる。
〈異所性胃粘膜シンチグラフィ〉
通常,成人には185~370MBqを静注し,静注後被検部のシンチグラムを得る。
投与量は,年齢,体重により適宜増減する。

重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。授乳中の女性は投与後少なくとも3日間は授乳しない方が良いとの報告がある。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

適用上の注意

薬剤投与時の注意
〈効能共通〉
膀胱部の被曝を軽減させるため,撮像前後できるだけ患者に水分を摂取させ,排尿させること。
診断上の注意
〈脳シンチグラフィ〉
脳シンチグラフィを行う場合,脳底部及び後頭蓋窩の腫瘍については,シンチグラム読影が困難な場合がある。

薬物動態

分布

  1. 過テクネチウム酸(99mTcO4-)は静脈内投与後,速やかに血中から消失し,甲状腺,唾液腺及び胃粘膜に特異的に集積する。その後,腎から尿へ及び腸から糞への2つのルートで体外へ排泄される,
  1. 吸収線量
    MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。
    吸収線量(mGy/37MBq)
    全身
    0.11
    甲状腺
    1.3
    0.51
    大腸上部
    1.2
    大腸下部
    1.1
    膀胱壁
    0.85
    赤色骨髄
    0.17
    卵巣
    0.30
    精巣
    0.09
    吸収線量値は,抑制剤(NaClO4,KClO4,I2)で前処置されていない被検者の活動時における値である。

排泄

静脈内投与後1日で約30%が尿中に排泄され,それ以降尿中への排泄はわずかである。一方,その時期から糞中排泄が次第に増えはじめ,投与後8日には投与量の約60%が糞中に排泄される。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    本剤が有効であるとされている適応症は以下のとおりである,,,,,
    • 脳腫瘍及び脳血管障害(髄膜腫,神経膠芽細胞腫,転移性腫瘍,脳動静脈奇形,硬膜下血腫,他)
    • 甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症,び漫性甲状腺腫,結節性甲状腺腫,甲状腺腫瘍,他)
    • 唾液腺疾患(シェーグレン症候群,唾液腺腫瘍,他)
    • 異所性胃粘膜疾患(メッケル憩室,他)

薬効薬理

測定法
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により計数化又は画像化される。
集積機序
過テクネチウム酸(99mTcO4-)は,血液-脳関門(blood brain barrier:BBB)を通過しないため,過テクネチウム酸(99mTcO4-)を投与したときの脳シンチグラム像は,健常人では脳実質に放射能の集積がないcold areaとして描出される。しかし,脳腫瘍のようなBBB障害患者ではこれを通過して腫瘍組織に高濃度に集積するのでその部分がhot spotとして描出される,。また,病巣部における組織血管床の増加,即ち病巣内血液量の増加,腫瘍その他の病的組織内の血管壁の構造と機能の異常による透過性の亢進,病的組織内の細胞外液腔の増大,pinocytosis,carrier transport,passive diffusion,腫瘍細胞などの代謝と関連した能動的なRIの取込み,その他の機構で取り込まれると考えられる。
その他,過テクネチウム酸(99mTcO4-)は甲状腺,唾液腺,胃粘膜等にも集積する。

有効成分に関する理化学的知見

19.1 過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)
核物理学的特性
99mTcとして:
・物理的半減期:6.0067時間
・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)

取扱い上の注意

本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。

包装

370MBq(1mL)[1バイアル]

主要文献

1
Vagenakis AG,et al.:J Nucl Med,1971;12:188
2
McAfee JG,et al.:J Nucl Med,1964;5:811-827
3
Beasley TM,et al.:Health Physics,1966;12:1425-1435
4
MIRD/Dose Estimate Report No.8,J Nucl Med,1976;17:74-77
5
半田肇,他:脳と神経,1969;21:43-51
6
渡辺克司,他:日本医学放射線学会雑誌,1970;30:555-565
7
有光哲雄,他:脳と神経,1975;27:1279-1285
8
久田欣一,編:最新核医学,金原出版,東京,1982;101,158,302,307
9
久田欣一,他編:最新臨床核医学,金原出版,東京,1986;67,121,397,408
10
鳥塚莞爾,編:新核医学,金芳堂,京都,1982;151,181,365
11
久田欣一,他:最新臨床核医学,金原出版,東京,1986;68
12
第15改正日本薬局方解説書,廣川書店,東京,2006;C-908
13
半田讓二,他著:核医学大系6,実業公報社,東京,1976;5

文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルアフェアーズ部 メディカルインフォメーショングループ
〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号
0120-07-6941(フリーダイヤル)

製造販売業者等

製造販売元
日本メジフィジックス株式会社
東京都江東区新砂3丁目4番10号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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