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ヘパリン類似物質クリーム0.3%「日医工」

血行促進・皮膚保湿剤

1g 4.5円

添付文書番号

3339950N1094_1_02

企業コード

470006

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873339

薬効分類名

血行促進・皮膚保湿剤

承認等

販売名

ヘパリン類似物質クリーム0.3%「日医工」

販売名コード

3339950N1094

販売名英字表記

HEPARINOID CREAM 0.3%

販売名ひらがな

へぱりんるいじぶっしつくりーむ0.3%「にちいこう」

承認番号等

承認番号
30200AMX00668000

販売開始年月

1994年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

ヘパリン類似物質ローション0.3%「日医工」

販売名コード

3339950Q1139

販売名英字表記

HEPARINOID LOTION 0.3%

販売名ひらがな

へぱりんるいじぶっしつろーしょん0.3%「にちいこう」

承認番号等

承認番号
30200AMX00670000

販売開始年月

1996年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

ヘパリン類似物質製剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病等)の患者[血液凝固抑制作用を有し、出血を助長するおそれがある]
  2. 僅少な出血でも重大な結果を来すことが予想される患者[血液凝固抑制作用を有し、出血を助長するおそれがある]

組成・性状

組成

ヘパリン類似物質クリーム0.3%「日医工」
有効成分
1g中 ヘパリン類似物質  3.0mg
添加剤
セタノール、ワセリン、流動パラフィン、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸マクロゴール、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸メチル、プロピレングリコール、D-ソルビトール
ヘパリン類似物質ローション0.3%「日医工」
有効成分
1g中 ヘパリン類似物質  3.0mg
添加剤
カルボキシビニルポリマー、ヒプロメロース、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン、トリエタノールアミン、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル

製剤の性状

ヘパリン類似物質クリーム0.3%「日医工」
外観・性状
白色のクリーム状の軟膏剤で、においはほとんどない。
ヘパリン類似物質ローション0.3%「日医工」
外観・性状
無色〜微黄色の澄明なローション剤で、においはない。

効能又は効果

皮脂欠乏症、進行性指掌角皮症、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、血栓性静脈炎(痔核を含む)、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)

用法及び用量

〈クリーム〉
通常、1日1〜数回適量を患部に塗擦又はガーゼ等にのばして貼付する。
〈ローション〉
通常、1日1〜数回適量を患部に塗布する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
皮膚炎、そう痒、発赤、発疹、潮紅等
皮膚刺激感
皮膚
(投与部位)
紫斑

適用上の注意

薬剤使用時の注意
  1. 潰瘍、びらん面への直接塗擦又は塗布を避けること。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈ローション〉
  1. 国内一般臨床試験
    皮脂欠乏症患者54例、進行性指掌角皮症患者27例を対象にヘパリン類似物質ローション0.3%の適量を1日2~3回、皮脂欠乏症は2週間、進行性指掌角皮症は4週間単純塗擦した一般臨床試験における改善率は、次のとおりであった 。
    副作用は認められなかった。
    対象疾患別の改善率
    対象疾患名
    改善率(%)(改善以上)
    皮脂欠乏症
    98.1(53/54例)
    進行性指掌角皮症
    85.2(23/27例)
  2. 国内一般臨床試験
    肥厚性瘢痕・ケロイド患者20例を対象にヘパリン類似物質ローション0.3%の適量を1日1~数回、8週間単純塗擦又はガーゼ等にのばして貼付した一般臨床試験における改善率(改善以上)は、66.7%(10/15例)であった 。
    副作用は認められなかった。
  3. 国内一般臨床試験
    外傷(捻挫、挫傷)患者20例を対象にヘパリン類似物質ローション0.3%の適量を1日数回、10日間塗擦した一般臨床試験における改善率(改善以上)は、100%(18/18例)であった 。
    副作用は認められなかった。
  4. 国内一般臨床試験
    皮脂欠乏症を対象として実施された一般臨床試験の結果、有効性検討対象症例96例において、本剤の有効率(最終全般改善度判定:「中等度改善」以上)は83.3%(80/96例)で、有用率(有用度判定:「有用」以上)は85.4%(82/96例)であった。
    また、症状別では、皮膚乾燥、そう痒、紅斑、落屑、掻破痕のいずれの症状も投与開始時に比較して有意な改善が認められた(p<0.01)。各症状の消失率は、皮膚乾燥31.2%(30/96例)、そう痒48.3%(43/89例)、紅斑61.3%(38/62例)、落屑40.4%(38/94例)、掻破痕78.6%(55/70例)であった 。
  5. 国内一般臨床試験
    肥厚性瘢痕・ケロイドを対象として実施された一般臨床試験の結果、有効性検討対象症例48例において、本剤の有効率(最終全般改善度判定:「中等度改善」以上)は54.2%(26/48例)で、有用率(有用度判定:「有用」以上)は60.4%(29/48例)であった。
    また、症状別ではそう痒、圧痛、自発痛、潮紅、かたさ(こわばり)、増大傾向において、有意な改善が認められた(p<0.01)。各症状の最終観察日における消失率は、そう痒19.5%(8/41例)、圧痛27.6%(8/29例)、自発痛38.5%(10/26例)、潮紅4.2%(2/48例)、かたさ(こわばり)2.1%(1/48例)、増大傾向38.1%(8/21例)であった 。

薬効薬理

作用機序
作用機序は明確ではない。
血液凝固抑制作用
血液凝固時間を延長し、血液凝固抑制作用を示す(ヒト, 、イヌ 、ウサギ )。
血流量増加作用
水素クリアランス法による実験で、皮膚組織血流量の増加を認めた, (ウサギ)。
血腫消退促進作用
実験的血腫の消退促進を認めた (ウサギ)。
角質水分保持増強作用
皮膚に対する保湿効果を有し (ヒト)、実験的乾燥性皮膚において角質水分保持増強作用を認めた, (モルモット)。
線維芽細胞増殖抑制作用
組織癒着防止に関する実験で、線維芽細胞増殖の抑制を認めた, (ウサギ)。
抗炎症作用
紫外線紅斑抑制作用を有する (モルモット)。
生物学的同等性
〈クリーム〉
  1. ヘパリン類似物質クリーム0.3%「日医工」の「皮膚血流量増加作用(ウサギ)」、「紫外線紅斑抑制作用(モルモット)」、「肉芽形成に対する抑制作用(ラット)」、「溢血斑に対する抑制作用(ラット)」、「角質水分保持作用(モルモット)」、「Randall-Selitto法による鎮痛作用(ラット)」及び「血液凝固抑制作用(ウサギ)」についてヒルドイドクリーム0.3%と薬効薬理試験により比較検討した結果、各試験において両剤とも統計学的に有意な効果が認められ、また両剤間には統計学的有意差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された 。
〈ローション〉
  1. ウサギにヘパリン類似物質ローション0.3%「日医工」とヒルドイドクリーム0.3%をクロスオーバー法により背部に塗布し、血液凝固時間の延長率を比較検討した結果、両剤の生物学的同等性が確認された 。
  2. ヘパリン類似物質ローション0.3%「日医工」の「皮膚血流量増加作用(ウサギ)」、「角質水分保持増強作用及び皮脂分泌促進作用(モルモット)」及び「炎症足圧痛抑制試験法による鎮痛作用(ラット)」についてヒルドイドクリーム0.3%と薬効薬理試験により比較検討した結果、各試験において両剤とも統計学的に有意な効果が認められ、また両剤間には統計学的有意差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ヘパリン類似物質(Heparinoid)
性状
帯黄白色の無晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。水に溶けやすく、メタノール、エタノール(95)、アセトン又は1-ブタノールにほとんど溶けない。水溶液(1→20)のpHは5.3〜7.6である。

包装

〈クリーム〉
〔チューブ〕25g×10本、50g×10本
〔ボトル〕100g、100g×5、500g
〈ローション〉
〔ボトル〕50g×10本、50g×50本

主要文献

1
原田昭太郎ほか:臨床医薬.2001;17(7):1051-1062
2
大島良夫ほか:臨床医薬.2001;17(7):1079-1087
3
山崎誠ほか:臨床医薬.2001;17(7):1071-1078
4
安西喬ほか:臨床医薬.1994;10(10):2339-2350
5
長田光博ほか:基礎と臨床.1994;28(12):3905-3917
6
中安国裕:東京慈恵会医科大学雑誌.1961;76(2):494-514
7
石川浩一ほか:外科.1955;17(12):849-854
8
木戸裕子ほか:基礎と臨床.1996;30(3):463-469
9
土肥孝彰ほか:薬理と治療.2001;29(2):127-134
10
安藤隆夫ほか:日本香粧品科学会誌.1984;8(3):246-250
11
難波和彦:久留米医学会雑誌.1988;51(6):407-415
12
間狩孝:日本外科宝函.1959;28(9):3757-3776
13
Raake W:Arzneim.-Forsch./Drug Res.1984;34(4):449-451
14
帝國製薬株式会社 社内資料(生物学的同等性:ヘパリン類似物質クリーム)
15
帝國製薬株式会社 社内資料(生物学的同等性:ヘパリン類似物質ローション)

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
帝國製薬株式会社
香川県東かがわ市三本松567番地
販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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