医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

メトコール

根管消毒・鎮痛鎮静剤

添付文書番号

2730816Q1020_1_07

企業コード

610003

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

87273

薬効分類名

根管消毒・鎮痛鎮静剤

承認等

販売名

メトコール

販売名コード

2730816Q1020

販売名英字表記

METHOCOL

承認番号等

承認番号
14100AZZ04996000

販売開始年月

1966年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
4年

規制区分

劇薬

一般的名称

歯科用グアヤコール・パラクロロフェノール製剤

組成・性状

組成

メトコール
有効成分
100 g中
グアヤコール      70 g
パラクロルフェノール 30 g

製剤の性状

メトコール
性状
無色~淡紅色澄明の液で、芳香性のにおいがある

効能又は効果

齲窩及び根管の消毒、歯髄炎の鎮痛鎮静、根端性歯周組織炎の鎮痛鎮静

用法及び用量

齲窩・根管の拡大・清掃を十分に行い、本剤の適量を患部に貼付し、仮封する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
過敏症状

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 腐食力があるので注意して使用すること。
  2. 軟組織に対し局所作用をあらわすので、口腔粘膜等に付着させないよう配慮すること。したがって、使用に際してはラバーダム防湿等を行うこと。
  3. 軟組織に付着した場合には、直ちに清拭し、消毒用エタノール、グリセリン、植物油等で清拭するか、又は多量の水で洗うなど適切な処置を行うこと。
    また、手指等に付着した場合には、石けん等を用いて水又は温湯で洗浄すること。
    万一眼に入った場合には、直ちに多量の水で洗浄する等の適切な処置を行うこと。

その他の注意

非臨床試験に基づく情報
急性毒性(本剤)
ラット(Wistar系♂) 経口 LD50= 1.55 mL/kg

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    処置別における臨床成績は次のとおりである 。
適 用
症例数
成 績
良好
概良
不良
露出損傷歯髄
30
30
0
0
抜髄根管
121
114
7
0
感染根管
151
137
14
0

薬効薬理

作用機序
グアヤコールの有する鎮静、消毒効果、特に緩和な歯髄及び根端周囲組織に対する作用と、パラクロルフェノールの有する強い殺菌、消毒力を利用し、フェノール系薬剤の有する欠点であるホルマリン系薬剤より劣る殺菌、消毒効果を是正している 。
消毒作用
本剤(パラクロルフェノール・グアヤコール)の細菌発育阻止作用は、次表のとおりである 。
試験方法
薬剤
ホルマリン
トリクレゾール
クロロフェノール
カンファー
グアヤコール
パラクロルフェノール・グアヤコール
菌種
ろ 紙 法
Str.K1
+++
+++
+++
+++
Sta.H
+++
+++
+++
+++
Sta.209p
+++
+++
+++
+++
三 木 式
カップ法
Str.K1
+++
+++
Sta.H
+++
++
Sta.209p
+++
 注 +++ :30 mm以上の発育阻止円
     ++ :15 mm以上の発育阻止円
     + :11 mm以上の発育阻止円
    - :発育阻止円ほとんどなし
鎮痛鎮静作用
本剤には腐食性の局所麻痺作用がある。カエルの座骨神経に対する本剤とグアヤコールの比較実験によると、本剤による麻痺の発現はグアヤコールに比べて迅速である 。

有効成分に関する理化学的知見

グアヤコール
一般的名称
グアヤコール(Guaiacol)
化学名
2-Methoxyphenol
分子式
C7H8O2
分子量
124.14
性状
本品は無色~淡紅色澄明の油状の液又は無色の結晶で、特異な芳香があり、液は強く光線を屈折する。本品はジメチルホルムアミド、エタノール(95)又はジエチルエーテルと混和する。本品は水にやや溶けにくい。
化学構造式
パラクロルフェノール
一般的名称
パラクロルフェノール(p-Chlorophenol)
化学名
4-Chlorophenol
分子式
C6H5ClO
分子量
128.56
性状
本品は無色~微赤色の固体で、特異なにおいがある。
化学構造式

取扱い上の注意

引火性があるので、火気に注意して使用・保存すること。

包装

10 mL(合成樹脂容器)

主要文献

1
社内資料:前橋 浩:メトコールのラットを用いた急性経口毒性試験.1976
2
木下正道:パラモノクロロフェノールを主剤とする合剤が露出損傷歯髄及び抜髄創に及ぼす影響に関する臨床病理学的研究.歯科学報.1968;68(3):82-140
3
木下正道,中村靖夫,山岸昭平,石 光範,田上隆弘,大塚弘介,吉井英祐,淺井康宏,関根永滋:新根管治療剤パラクロロフェノール・グアヤコールの臨床応用成績.歯科学報.1969;69(10):78-83
4
淺井康宏,山岸昭平:歯内療法薬剤,特に根管治療剤について.歯界広報.1974;34(1):11-16
5
T.Homma,M.Tanaka,A.Yamamoto,Y.Hashimoto,K.Okuda,K.Yunoki,T.Moriyama,T.Nakamura and W.Yonezawa:Studies on the Microorganisms in the Root Canal -Preliminary Report-,Bull. Tokyo Dent.Coll..1969;10(1):1-11
6
社内資料:栄研環境科学研究所:メトコール神経麻痺試験.1975

文献請求先及び問い合わせ先

請求先:ネオ製薬工業株式会社 学術情報部
住所:〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-1-3
ホームページ:https://www.neo-dental.com/
フリーダイヤル: 0120-07-3768

製造販売業者等

製造販売元
ネオ製薬工業株式会社
〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-1-3
Tel.(03)3400-3768(代)
Fax.(03)3499-0613

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL