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パスタロンローション10%

角化性・乾燥性皮膚疾患治療剤

1g 4.6円

添付文書番号

2669701M1073_1_07

企業コード

300089

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872669

薬効分類名

角化性・乾燥性皮膚疾患治療剤

承認等

販売名

パスタロンクリーム10%

販売名コード

2669701N1052

販売名英字表記

PASTARON CREAM 10%

販売名ひらがな

ぱすたろんくりーむ10%

承認番号等

承認番号
21900AMX00211

販売開始年月

1978年3月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

パスタロンソフト軟膏10%

販売名コード

2669701M1073

販売名英字表記

PASTARON SOFT OINTMENT 10%

販売名ひらがな

ぱすたろんそふとなんこう10%

承認番号等

承認番号
21900AMX00035

販売開始年月

1987年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

パスタロンローション10%

販売名コード

2669701Q1059

販売名英字表記

PASTARON LOTION 10%

販売名ひらがな

ぱすたろんろーしょん10%

承認番号等

承認番号
21900AMX00928

販売開始年月

1990年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

尿素製剤

組成・性状

組成

パスタロンクリーム10%
有効成分
1g中尿素  100mg(10%)
添加剤
2,2',2"-ニトリロトリエタノール、塩化Na、流動パラフィン、ステアリン酸、セタノール、自己乳化型ステアリン酸グリセリン、ソルビン酸、シリコーン樹脂
パスタロンソフト軟膏10%
有効成分
1g中尿素  100mg(10%)
添加剤
ステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、サラシミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、流動パラフィン、グリセリン脂肪酸エステル、グリシン、ブチルパラベン、メチルパラベン、BHT、エデト酸Na
パスタロンローション10%
有効成分
1g中尿素  100mg(10%)
添加剤
塩化Na、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、2,2',2''-ニトリロトリエタノール、エデト酸Na、リン酸二水素K、水酸化Na、BHT、自己乳化型ステアリン酸グリセリン、セタノール、ベヘン酸、スクワラン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、シリコーン樹脂

製剤の性状

パスタロンクリーム10%
性状
O/W型白色乳剤性の軟膏で、わずかに特異なにおいがある。
パスタロンソフト軟膏10%
性状
W/O型白色~微黄色乳剤性の軟膏で、わずかに特異なにおいがある。
パスタロンローション10%
性状
白色乳濁性のローション剤で、わずかに特異なにおいがある。

効能又は効果

老人性乾皮症、アトピー皮膚、進行性指掌角皮症(主婦湿疹の乾燥型)、足蹠部皸裂性皮膚炎、掌蹠角化症、毛孔性苔癬、魚鱗癬
老人性乾皮症、アトピー皮膚、進行性指掌角皮症(主婦湿疹の乾燥型)、足蹠部皸裂性皮膚炎、掌蹠角化症、毛孔性苔癬、魚鱗癬、頭部粃糠疹

用法及び用量

1日2~3回、患部を清浄にしたのち塗布し、よくすり込む。
なお、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 皮膚への適用以外(眼粘膜等の粘膜)には使用しないこと。
  2. 潰瘍、びらん、傷面への直接塗擦を避けること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 炎症、亀裂を伴う患者
    一過性の刺激症状を生じることがある。
  2. 皮膚刺激に対する感受性が亢進している患者
    一過性の刺激症状を生じることがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

5%以上又は頻度不明
0.1%~5%未満
0.1%未満
一過性又は投与初期にあらわれる刺激症状
疼痛、熱感等
潮紅、瘙痒感
過敏症
過敏症状
皮膚
湿疹化、亀裂
腫脹、乾燥化、丘疹
注)発現頻度は副作用調査を含む

薬物動態

血中濃度

14C-尿素を含有する10%尿素クリーム150mg/kgをラット背部に塗布したとき、血中放射能濃度は投与後3時間で最大値を示し、以後すみやかに、18時間以後はゆっくりと血中より消失した。14C-尿素を含有する0.5%尿素溶液1mLをラット背部に皮下投与したとき、血中放射能濃度は投与後1時間で最大値を示し、以後すみやかに、9時間以降はゆっくりと血中より消失した。

分布

14C-尿素を含有する0.5%尿素溶液1mLをラット背部に皮下投与したとき、脂肪を除いたすべての臓器に14C-尿素が認められ、臓器分布は腎髄質、腎皮質の順に多かった。

排泄

14C-尿素を含有する0.5%尿素溶液1mLをラット背部に皮下投与したとき、14C-尿素は投与後24時間までに尿中へ78.37%、呼気中へ13.83%、糞中へ0.14%排泄された。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈クリーム〉
  1. 国内臨床試験
    国内延べ45施設、総症例944例について実施したクリームの二重盲検及び一般臨床を含む臨床試験の成績は次のとおりである,,,,,,,,,,,
    疾 患 名
    有 効 率
    老人性乾皮症
    アトピー皮膚
    進行性指掌角皮症
    足蹠部皸裂性皮膚炎
    掌蹠角化症
    毛孔性苔癬
    魚鱗癬
    89.3%(183/205)
    76.7%(204/266)
    66.7%(116/174)
    83.3%(10/12)
    41.2%(7/17)
    42.9%(6/14)
    87.1%(223/256)
    総 合 計
    79.3%(749/944)
    副作用発現率は、17.3%(183/1,059例)で、その内訳は刺激感14.5%(154/1,059例)、潮紅4.2%(43/1,059例)、瘙痒3.7%(38/1,059例)などであった。
〈ソフト軟膏〉
  1. 国内臨床試験
    国内3施設において、乾皮症22例、アトピー皮膚33例、毛孔性苔癬21例の合計76例を対象として、ソフト軟膏及びクリームを1日2~3回、21日間塗擦したハーフサイド二重盲検試験において、有用性が確認された。有用率注)はソフト軟膏群59.2%(45/76例)、クリーム群52.6%(40/76例)であった。統計解析の結果、両剤の有用性は生物学的に同等であることが示された。
    ソフト軟膏群の副作用発現頻度は、5.3%(4/76例)で、その内訳は、皮膚刺激感、潮紅であった。一方、クリーム群の副作用発現頻度は、14.5%(11/76例)で、その内訳は、皮膚刺激感、潮紅、べたつき感、つっぱり感であった。
    注)極めて有用、有用、やや有用、どちらとも言えない、無用の5段階にて評価し、有用以上を有用率として算出した。
〈ローション〉
  1. 国内臨床試験
    国内2施設において、アトピー皮膚7例、毛孔性苔癬14例、進行性指掌角皮症5例、老人性乾皮症4例、魚鱗癬2例、汗疱状皮膚炎3例、皸裂性湿疹4例、皮脂欠乏性湿疹1例、足蹠角化症6例、手掌角化症1例の合計47例を対象として、ローションを1日2~3回塗擦した一般臨床試験において、有用率注)は66.0%(31/47例)だった,
    副作用発現頻度は、2.1%(1/47例)で、その内訳は、発赤であった。
    注)極めて有用、有用、やや有用、どちらとも言えない、無用 の5段階にて評価し、有用以上を有用率として算出した。

薬効薬理

作用機序
角質水分保有力増強作用を示す。
角質水分保有力増強作用
ヒト足蹠正常角質切片に尿素クリームを塗布したのち、冬期を想定した50%相対湿度下に放置した場合、基剤のみのものに比べ尿素クリームの方が水分保有力増強作用が大きかった。また、走査型電子顕微鏡での観察によれば、尿素クリーム塗布患部はなめらかとなり、角質細胞間隔は狭小となる。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
尿素(Urea)
化学名
Carbonyldiamide
分子式
CH4N2O
分子量
60.06
性状
本品は無色~白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、冷涼な塩味がある。
本品は水に極めて溶けやすく、沸騰エタノール(95)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくい。
本品の水溶液(1→100)は中性である。
化学構造式
融点
132.5~134.5℃

取扱い上の注意

本剤は金属と接触させた場合、着色することがある。ステンレスヘラを長時間、本剤と接触させたままで放置しないこと。

包装

〈パスタロンクリーム10%〉
20g×10、50g×10(プラスチックチューブ)
500g(プラスチック容器)
〈パスタロンソフト軟膏10%〉
20g×10、20g×50、50g×10(プラスチックチューブ)
500g(プラスチック容器)
〈パスタロンローション10%〉
20g×20、50g×10(プラスチック容器)

主要文献

1
相川一男 ほか:応用薬理. 1977;13:743-747
2
安田利顕 ほか:臨床評価. 1977;5:103-125
3
安田利顕 ほか:臨床皮膚科. 1975;2955-2963
4
堀嘉昭:西日皮膚. 1975;37:860-864
5
本田光芳 ほか:新薬と臨床. 1975;24:113-115
6
神田行雄 ほか:診療と新薬. 1975;12:981-984
7
永島敬士 ほか:新薬と臨床. 1975;24:257-263
8
松中成浩 ほか:皮膚. 1976;18:414-434
9
長島正治 ほか:薬物療法. 1974;7:1739-1742
10
星健二:新薬と臨床. 1975;24:1974-1976
11
島崎匡:新薬と臨床. 1975;24:1977-1980
12
社内資料:尿素クリーム10%の使用経験
13
泉二治子:薬物療法. 1972;5:1515-1518
14
久木田淳 ほか:基礎と臨床. 1987;21:4763-4774
15
社内資料:の臨床試験の概要
16
社内資料:の臨床上での同等性について
17
社内資料:尿素の皮膚角質層における水分保有力増強作用について
18
堀嘉昭 ほか:臨床皮膚科. 1976;30:821-826

文献請求先及び問い合わせ先

佐藤製薬株式会社 医薬事業部
〒107-0051 東京都港区元赤坂1丁目5番27号
フリーダイヤル 0120-310-656

製造販売業者等

製造販売元
佐藤製薬株式会社
東京都港区元赤坂1丁目5番27号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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