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閲覧履歴

メンタックスクリーム1%

抗白癬菌剤

1g 26.5円

添付文書番号

2659708N1082_1_03

企業コード

200022

作成又は改訂年月

2022年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872659

薬効分類名

抗白癬菌剤

承認等

販売名

メンタックスクリーム1%

販売名コード

2659708N1082

販売名英字表記

MENTAX Cream

販売名ひらがな

めんたっくすくりーむ1%

承認番号等

承認番号
22000AMX00208

販売開始年月

1992年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ブテナフィン塩酸塩クリーム

販売名

メンタックス外用液1%

販売名コード

2659708Q1062

販売名英字表記

MENTAX Solution

販売名ひらがな

めんたっくすがいようえき1%

承認番号等

承認番号
22000AMX00165

販売開始年月

1992年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ブテナフィン塩酸塩液

販売名

メンタックススプレー1%

販売名コード

2659708R1076

販売名英字表記

MENTAX Spray

販売名ひらがな

めんたっくすすぷれー1%

承認番号等

承認番号
22000AMX00209

販売開始年月

2004年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ブテナフィン塩酸塩スプレー

一般的名称

ブテナフィン塩酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

メンタックスクリーム1%
有効成分
1g中日局ブテナフィン塩酸塩  10mg
添加剤
白色ワセリン、セタノール、ステアリン酸、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン、ジエタノールアミン、安息香酸ナトリウム、その他2成分
メンタックス外用液1%
有効成分
1mL中日局ブテナフィン塩酸塩  10mg
添加剤
マクロゴール400、エタノール
メンタックススプレー1%
有効成分
1mL中日局ブテナフィン塩酸塩  10mg
添加剤
マクロゴール400、エタノール

製剤の性状

メンタックスクリーム1%
性状
白色のクリーム状軟膏で、わずかに特異なにおいがある。光により変化する。
識別コード
KC-122
メンタックス外用液1%
性状
無色澄明の液でエタノールようのにおいがある。光により変化する。
識別コード
KC-121
メンタックススプレー1%
性状
無色澄明の液でエタノールようのにおいがある。光により変化する。
識別コード
KC-126

効能又は効果

下記の皮膚真菌症の治療
  • 白癬:足部白癬、股部白癬、体部白癬
  • 癜風

用法及び用量

〈外用液、クリーム〉
1日1回患部に塗布する。
〈スプレー〉
1日1回患部に噴霧する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

小児等

  1. 低出生体重児又は新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
  2. 乳児又は3歳以下の幼児では、刺激感、発赤等があらわれやすいので、このような症状があらわれた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
皮膚
接触皮膚炎、局所の発赤・紅斑、刺激感、そう痒、水疱
落屑
糜爛、亀裂

適用上の注意

薬剤使用時の注意
〈製剤共通〉
  1. 著しい糜爛面には使用しないこと。
〈外用液〉
  1. 亀裂、糜爛面には注意して使用すること。
〈スプレー〉
  1. 顔面、頭部等、吸入する可能性のある患部には注意して使用すること。
  2. 亀裂、糜爛面には注意して使用すること。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健康成人の背部皮膚表面500cm2にブテナフィン塩酸塩クリーム1%5gを単回投与(12時間塗布)したときの血漿中濃度は、12時間(塗布終了時)で最高となりCmaxは4.0ng/mL、消失半減期は23.4時間であった。
  2. 反復投与
    健康成人の背部皮膚表面500cm2にブテナフィン塩酸塩クリーム1%5gを7日間反復投与したとき、最高血漿中濃度は2日目以降4.3~4.8ng/mLでほぼ一定となった。

吸収

健康成人の背部皮膚表面500cm2にブテナフィン塩酸塩クリーム1%5gを単回投与(12時間塗布)したときのブテナフィン塩酸塩の回収率は77.9%であった。

代謝

健康成人の背部皮膚表面500cm2にブテナフィン塩酸塩クリーム1%5gを単回投与(12時間塗布)したときの代謝物の検索を行ったところ、尿中にごく微量の未変化体が認められたのみであった。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅱ相試験
    白癬又は癜風の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%又はブテナフィン塩酸塩外用液1%を1日1回2週間(足部白癬では4週間)患部に入浴後又は就寝前に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。
    疾患名
    有効率
    クリーム1%
    外用液1%
    白癬
    足部白癬
    82.4%(140/170例)
    78.9%(60/76例)
    股部白癬
    92.5%(49/53例)
    81.8%(18/22例)
    体部白癬
    84.4%(76/90例)
    80.0%(12/15例)
    癜風
    81.1%(43/53例)
    86.2%(25/29例)
    副作用発現頻度は、クリームで2.3%(9/393例)及び外用液で0.7%(1/150例)であった。主な副作用は、クリームでは刺激感1.0%(4/393例)、接触皮膚炎、発赤・紅斑各0.8%(3/393例)、外用液で接触皮膚炎0.7%(1/150例)であった。
  2. 国内第Ⅲ相比較試験
    白癬又は癜風の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%又はビホナゾールクリーム1%を1日1回2週間(足部白癬では4週間)患部に入浴後又は就寝前に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。
    疾患名
    有効率
    ブテナフィン塩酸塩クリーム1%
    ビホナゾールクリーム1%
    白癬
    足部白癬
    77.8%(77/99例)
    71.8%(74/103例)
    股部白癬
    83.7%(36/43例)
    92.3%(36/39例)
    体部白癬
    86.4%(38/44例)
    80.4%(41/51例)
    癜風
    85.7%(36/42例)
    86.8%(33/38例)
    副作用発現頻度は、1.6%(4/249例)であった。主な副作用は、そう痒1.2%(3/249例)、発赤・紅斑0.8%(2/249例)であった。
  3. 国内第Ⅲ相一般臨床試験
    白癬又は癜風の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%を1日1回2週間(足部白癬では4週間)患部に入浴後又は就寝前に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。
    疾患名
    有効率
    白癬
    足部白癬
    75.0%(15/20例)
    股部白癬
    100.0%(8/8例)
    体部白癬
    100.0%(10/10例)
    癜風
    66.7%(6/9例)
    副作用は接触皮膚炎2.1%(1/47例)のみであった。
  4. 国内第Ⅲ相比較試験
    足部白癬の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%を1日1回4週間又はクロトリマゾールクリーム1%を1日2回4週間朝及び晩(入浴後又は就寝前)患部に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。
    疾患名
    有効率
    ブテナフィン塩酸塩クリーム1%
    クロトリマゾールクリーム1%
    白癬
    足部白癬
    84.2%(16/19例)
    82.4%(14/17例)
    副作用は認められなかった。
  5. 国内長期投与試験
    足部白癬の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%を1日1回4週間以上8週間まで入浴後又は就寝前に患部に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。
    疾患名
    有効率
    白癬
    足部白癬
    第4週
    57.9%(11/19例)
    第8週
    100.0%(22/22例)
    副作用発現頻度は9.1%(2/22例)であり、副作用の内訳は、水疱9.1%(2/22例)、落屑4.6%(1/22例)であった。

その他

  1. 皮膚刺激性
    本邦パッチテスト研究班の基準に基づき、健康成人並びに皮膚疾患患者を対象にクリーム剤、外用液剤及びそれぞれの基剤を用いたパッチテストと皮膚疾患患者における光パッチテストの結果、皮膚刺激性は認められなかった,

薬効薬理

作用機序
スクアレンのエポキシ化反応阻害に基づいて、真菌細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成を阻害する,
抗真菌作用
  1. 抗真菌活性
    ブテナフィン塩酸塩は皮膚糸状菌(Trichophyton属、Microsporum属、Epidermophyton属)及び癜風菌(Malassezia furfur)に対して強い抗菌力を示し、その作用は殺菌的である,in vitro)。
    主な臨床分離株に対する最小発育阻止濃度(MIC)
    菌種
    株数
    MIC(μg/mL)
    幾何平均(最小~最大)
    Trichophyton rubrum
    Trichophyton mentagrophytes
    Microsporum canis
    Epidermophyton floccosum
    Malassezia furfur
    41
    22
    14
    3
    6
    0.007(0.0015~0.025)
    0.012(0.006~0.025)
    0.024(0.0125~0.05)
    0.016(0.006~0.025)
    3.13(1.56~6.25)注)
    培地:Sabouraud dextrose agar, 注)Medium C
  2. 実験的白癬治療効果
    Trichophyton mentagrophytesによるモルモット背部白癬モデル及び足部白癬モデルに対して、1日1回の塗布で治療効果を認めた,
    モルモット足部白癬に対する効果
    治療日数
    菌陰性化率
    ブテナフィン塩酸塩クリーム1%
    ブテナフィン塩酸塩外用液1%
    20日
    20日
    88.5%
    89.2%
    感染後10日目から治療
    モルモット背部白癬に対する効果
    治療日数
    菌陰性化率
    ブテナフィン塩酸塩外用液1%
    ブテナフィン塩酸塩外用液1%
    4日
    10日
    100%
    100%
    感染後2日目から治療
皮膚貯留性
モルモットの背部皮膚面にブテナフィン塩酸塩外用液1%を塗布し、24、48又は72時間後にTrichophyton mentagrophytesを接種した実験では、24及び48時間で感染は完全に予防された。
さらにブテナフィン塩酸塩の皮膚中濃度を測定した結果、24、48、72時間のいずれにおいてもT.mentagrophytesの最小殺菌濃度(0.012μg/mL)をはるかに上回る皮膚中濃度が維持されていた。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ブテナフィン塩酸塩(Butenafine Hydrochloride)
化学名
N-[4-(1,1-Dimethylethyl)benzyl]-N-methyl-1-(naphthalen-1-yl)methylamine monohydrochloride
分子式
C23H27N・HCl
分子量
353.93
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
ギ酸に極めて溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水に溶けにくい。
ブテナフィン塩酸塩0.20gを水100mLに加温して溶かし、冷却した液のpHは3.0~4.0である。
化学構造式
融点
約214℃(分解)

取扱い上の注意

〈外用液、スプレー〉
火気を避けること。

包装

〈メンタックスクリーム1%〉
20本[10g(チューブ)×20]
50本[10g(チューブ)×50]
〈メンタックス外用液1%〉
20本[10mL(ボトル)×20]
50本[10mL(ボトル)×50]
〈メンタックススプレー1%〉
10本[10mL(スプレー)×10]

主要文献

1
伊藤正俊 他:基礎と臨床. 1990;24:3239-3246
2
香川三郎 他:西日本皮膚科. 1990;52:586-595
3
中嶋弘 他:西日本皮膚科. 1990;52:1012-1024
4
渡辺靖 他:基礎と臨床. 1990;24:2925-2929
5
露木重明 他:皮膚科紀要. 1990;85:299-306
6
堀江徹也 他:西日本皮膚科. 1990;52:581-585
7
伊藤正俊:皮膚. 1988;30:507-513
8
伊藤正俊 他:皮膚. 1990;32:403-410
9
平谷民雄 他:日本医真菌学会誌. 1991;32:139-149
10
平谷民雄 他:日本医真菌学会誌. 1991;32:151-157
11
前田鉄也 他:薬学雑誌. 1991;111:126-137
12
横尾守 他:西日本皮膚科. 1991;53:144-151
13
Arika T, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1990;34:2250-2253
14
Arika T, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1990;34:2254-2255

文献請求先及び問い合わせ先

科研製薬株式会社 医薬品情報サービス室
〒113-8650 東京都文京区本駒込二丁目28番8号
フリーダイヤル 0120-519-874

製造販売業者等

製造販売元
科研製薬株式会社
東京都文京区本駒込二丁目28番8号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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