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閲覧履歴

コムクロシャンプー0.05%

外用合成副腎皮質ホルモン剤

1g 21.4円

添付文書番号

2646713Q2029_1_07

企業コード

730155

作成又は改訂年月

2021年2月改訂
(第1版、効能変更)

日本標準商品分類番号

872646

薬効分類名

外用合成副腎皮質ホルモン剤

承認等

販売名

コムクロシャンプー0.05%

販売名コード

2646713Q2029

販売名英字表記

Comclo Shampoo

販売名ひらがな

こむくろしゃんぷー0.05%

承認番号等

承認番号
22900AMX00531000

販売開始年月

2017年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
36箇月

規制区分

劇薬

一般的名称

クロベタゾールプロピオン酸エステル シャンプー

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 頭部に皮膚感染症のある患者[感染を悪化させるおそれがある]
  3. 頭部に潰瘍性病変のある患者[皮膚の再生が抑制され、治癒が遅れるおそれがある]

組成・性状

組成

コムクロシャンプー0.05%
有効成分
1g中 日局クロベタゾールプロピオン酸エステル  0.5mg
添加剤
エタノール、ヤシ油アルキルベタイン液、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、pH調節剤

製剤の性状

コムクロシャンプー0.05%
性状
無色~微黄色の半透明の粘性を有する液

効能又は効果

頭部の下記疾患
尋常性乾癬、湿疹・皮膚炎

用法及び用量

通常、1日1回、乾燥した頭部に患部を中心に適量を塗布し、約15分後に水又は湯で泡立て、洗い流す。

用法及び用量に関連する注意

本剤使用中には患者の病態を十分観察し、使用4週間を目安に本剤の必要性を検討し、漫然と使用を継続しないこと。

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用により症状の改善がみられない場合又は症状の悪化をみる場合は使用を中止すること。
  2. 眼及び眼瞼皮膚へ付着した場合、白内障、緑内障を含む眼障害が発現する可能性がある。眼及び眼瞼皮膚へ付着しないよう注意し、付着した場合は直ちに水で洗い流すこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている。

小児等

<頭部の尋常性乾癬>
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
<頭部の湿疹・皮膚炎>
12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

一般に生理機能が低下しているので、注意すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1%以上
1%未満
頻度不明
過敏症
接触皮膚炎
灼熱感、疼痛、そう痒感、浮腫、蕁麻疹、発疹、紅斑
皮膚の感染症注1)
毛包炎
ざ瘡
その他の皮膚症状
刺激感
不快感、毛細血管拡張、乾癬の悪化、皮膚萎縮、乾燥、脱毛症、ツッパリ感、色素沈着、膿疱性皮疹、毛髪成長異常、多毛
下垂体・副腎皮質系注2)
クッシング症候群、副腎皮質系機能の抑制
眼刺激、眼部刺痛、眼の灼熱感、眼の異常感、霧視、緑内障、中心性漿液性網脈絡膜症
その他
頭痛
注1)このような症状があらわれた場合には、適切な抗菌剤、抗真菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、本剤の使用を中止すること。
注2)大量または長期にわたる広範囲の使用により発現した事象。投与中止により急性副腎皮質機能不全に陥る危険性がある場合は、患者の状態を観察しながら徐々に減量すること。

適用上の注意

薬剤使用時の注意
薬剤の浸透性が高まる可能性があることから、塗布部位を覆わないこと。
薬剤使用後の注意
本剤使用後は、完全に洗い流し、よく手を洗うこと。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
乾癬患者に長期大量使用した場合、治療中あるいは治療中止後、膿疱性乾癬がみられたとの報告がある,

薬物動態

血中濃度

頭部乾癬患者を対象とした海外臨床試験において、本剤又はプラセボを4週間反復投与後に、クロベタゾールプロピオン酸エステルの血漿中濃度を測定した。126検体を採取して分析した結果、血漿中クロベタゾールプロピオン酸エステルは本剤群の1例のみで検出され(0.43ng/mL)、残りは定量下限(0.2ng/mL)未満であった(外国人データ)。

分布

ヒト皮膚組織に本剤を16時間塗布した際の角層を含む表皮中には、塗布量の19%のクロベタゾールプロピオン酸エステルが検出された。一方、臨床用法・用量に従い、本剤を塗布後15分間で除去した場合は、塗布量の0.1%であった。また、真皮及びレセプター液中クロベタゾールプロピオン酸エステル量は、いずれの塗布時間でもほとんどの試料で定量下限(5ng/mL)未満であった(in vitro)。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

<頭部の尋常性乾癬>
  1. 国内第Ⅲ相臨床試験(二重盲検比較試験)
    日本人の頭部の尋常性乾癬患者注1)157例を対象に、本剤又はプラセボを1日1回4週間投与した二重盲検比較試験を実施した。
    4週後のPSSI(Psoriasis Scalp Severity Index)スコア注2)が75%以上改善した患者の割合(PSSI 75達成率)は次のとおりであり、両群間で統計学的に有意な差が認められた。
    副作用は、本剤群では認められなかった。
    表 4週後のPSSI 75達成率
    本剤
    プラセボ
    4週後のPSSI 75達成率
    (例数)
    29.5%
    (23/78例)
    7.6%
    (6/79例)
    群間差
    [95%信頼区間]
    P
    21.9%
    [10.2%,33.6%]
    P<0.001
    ※連続修正を伴ったPearson's χ2検定
    注1)PSSI皮疹重症度合計スコアが6以上、かつ頭部面積に対する病変面積の割合が30%以上の患者
    注2)皮疹重症度スコア(紅斑、浸潤/肥厚、鱗屑:それぞれ0~4、0.5刻みの9段階評価)の合計に病変範囲スコア(0~6の7段階評価)を乗じて算出
<頭部の湿疹・皮膚炎>
  1. 国内第Ⅲ相臨床試験(二重盲検比較試験)
    日本人(12歳以上)の頭部の脂漏性皮膚炎患者注3)93例を対象に、本剤又はプラセボを1日1回4週間投与した二重盲検比較試験を実施した。
    4週後のTSS(Total Severity Score)注4)変化量の差の最小二乗平均は次のとおりであり、群間に統計学的に有意な差が認められた。
    本剤群での副作用発現頻度は4.3%(2/46例)で、適用部位毛包炎2.2%(1/46例)、ざ瘡2.2%(1/46例)、接触皮膚炎2.2%(1/46例)であった。
    表 4週後のTSS変化量
    本剤
    (46例)
    プラセボ
    (47例)
    ベースライン
    6.65±0.82
    6.78±0.80
    4週後の変化量
    -4.91±1.36
    -3.07±1.78
    差の最小二乗平均
    [95%信頼区間]
    P
    -1.87
    [-2.53, -1.21]
    P<0.0001
    平均値±標準偏差
    ※混合効果モデル
    注3)紅斑、鱗屑及びそう痒がいずれも中等症以上(スコア2以上)、かつ頭皮の病変範囲が30%以上の患者
    注4)紅斑、鱗屑及びそう痒のスコア(それぞれ0~3、0.5刻みの7段階評価)の合計値
  2. 国内第Ⅲ相臨床試験(一般臨床試験)
    日本人(12歳以上)の脂漏性皮膚炎を除く頭部の湿疹・皮膚炎患者注5)60例を対象に、本剤を1日1回4週間投与した非対照、非盲検試験を実施した。
    4週後のIGA(Investigator Global Assessment)注6)が2段階以上改善かつ0又は1となった被験者の割合は76.3%(45/59例)であった。
    副作用発現頻度は6.7%(4/60例)で、適用部位毛包炎5.0%(3/60例)、適用部位刺激感1.7%(1/60例)であった。
    注5)疾患重症度が中等度以上(IGAが3以上)の患者
    注6)皮膚所見に基づく疾患重症度評価(0~4の5段階評価)

薬効薬理

作用機序
クロベタゾールプロピオン酸エステルは、標的細胞のグルココルチコイド受容体と結合し、炎症・免疫反応に関わる標的遺伝子の転写の活性化やNF-κB等の転写調節因子の活性化を直接阻害することで、炎症性サイトカインの産生抑制やT細胞等の増殖抑制などの作用が総合的に作用して抗炎症効果を発揮するものと考えられている。
短時間塗布による抗炎症作用
TPA(12-O-テトラデカノイルフォルボール-13-アセテート)誘発マウス皮膚炎モデルにおいて、本剤を1~30分間塗布することにより耳介腫脹を有意に抑制した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
クロベタゾールプロピオン酸エステル(Clobetasol Propionate)(JAN)
化学名
21-Chloro-9-fluoro-11β,17-dihydroxy-16β-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 17-propanoate
分子式
C25H32ClFO5
分子量
466.97
性状
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
化学構造式

取扱い上の注意

  1. 本剤を子供の手の届かない、高温にならない所に保管すること。一般のシャンプーなどと区別して保管すること。
  2. 開封後、6ヵ月以上経過したものは使用しないこと。

包装

ボトル:125mL(125g)×1

主要文献

1
倉本昌明ら:基礎と臨床, 1975; 9(13): 3259-3283[11111111-6486]
2
Saeki H., et al.:J. Dermatol. 2008; 35(9): 601-603[11111112-9202]
3
Hellgren L.:Ann. Clin. Res. 1976; 8(5): 317-319[11111111-6487]
4
社内資料:頭皮乾癬患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験(反復経皮投与後の血漿中濃度[外国人データ])(2017年3月30日承認、CTD2.7.6.13)[11111111-6503]
5
社内資料:皮内分布(ヒト皮膚組織を用いたin vitro透過性試験)(2017年3月30日承認、CTD2.6.4.4.1)[11111111-6495]
6
Nakagawa H., et al.:臨床医薬 2017; 33(2): 163-181[11111111-6506]
7
社内資料:頭皮の脂漏性皮膚炎患者を対象とした第Ⅲ相試験(プラセボ対照試験)[20201119-1001]
8
社内資料:脂漏性皮膚炎を除く頭皮の湿疹・皮膚炎患者を対象とした第Ⅲ相試験(一般臨床試験)[20201119-1002]
9
Adcock I.M.:Pulm. Pharmacol. Ther. 2000; 13(3): 115-126[11111111-2527]
10
社内資料:TPA誘発皮膚炎モデルにおける短時間塗布による抗炎症作用(2017年3月30日承認、CTD2.6.2.2)[11111111-6499]

文献請求先及び問い合わせ先

マルホ株式会社  製品情報センター
〒531-0071 大阪市北区中津1-11-1
TEL:0120-12-2834

製造販売業者等

製造販売(輸入)
マルホ株式会社
大阪市北区中津1-5-22
提携
GALDERMA

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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