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クロバインA

皮膚(手術野)医療機器殺菌消毒剤 クロルヘキシジン製剤

1mL 0.64円

添付文書番号

2619702Q1191_1_08

企業コード

800084

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872619

薬効分類名

皮膚(手術野)医療機器殺菌消毒剤 クロルヘキシジン製剤

承認等

販売名

クロバインA

販売名コード

2619702Q1191

承認番号等

承認番号
20800AMZ10270000

販売開始年月

1997年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

クロルヘキシジングルコン酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者
  2. 脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)には使用しないこと[聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある。]
  3. 腟、膀胱、口腔等の粘膜面には使用しないこと[クロルヘキシジン製剤の左記部位への使用により、ショック、アナフィラキシーの症状の発現が報告されている。]
  4. 損傷皮膚及び粘膜には使用しないこと[刺激作用を有する。]
  5. 眼には使用しないこと[角膜障害等の眼障害を来すおそれがある。]

組成・性状

組成

クロバインA

製剤の性状

クロバインA

効能又は効果

手術部位(手術野)の皮膚の消毒
医療機器の消毒

重要な基本的注意

ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 薬物過敏症の既往歴のある者(クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者を除く)
  2. 喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある者

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)
    血圧低下、じん麻疹、呼吸困難等があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、じん麻疹
皮 膚
刺激症状

適用上の注意

薬剤使用前の注意
  1. 血清・膿汁等の有機性物質は殺菌作用を減弱させるので、これらが付着している場合は十分に洗い落としてから使用すること。
  2. 石鹸類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石鹸分を洗い落としてから使用すること。
薬剤使用時の注意
  1. 本剤は希釈せず、原液のまま使用すること。
  2. 産婦人科用(腟・外陰部の消毒等)、泌尿器科用(膀胱・外性器の消毒等)には使用しないこと。
  3. 眼に入らないように注意すること。眼に入った場合は直ちによく水洗すること。
  4. 溶液の状態で長時間皮膚と接触させた場合に皮膚化学熱傷を起こしたとの報告があるので、注意すること。
  5. エタノール蒸気に大量に又は繰り返しさらされた場合、粘膜への刺激、頭痛等を起こすことがあるので、広範囲又は長期間使用する場合には、蒸気の吸入に注意すること。
  6. 同一部位に反復使用した場合には、脱脂等による皮膚荒れを起こすことがあるので注意すること。
  7. 合成ゴム製品、合成樹脂製品、光学器具、鏡器具、塗装カテーテル等には、変質するものがあるので、このような器具は長時間浸漬しないこと。
  8. 引火性があり、爆発の危険性もあるため、火気(電気メス使用等も含む)には十分注意すること。
  9. 電気メス等を使用する場合には本剤を乾燥させ、アルコール蒸気の拡散を確認してから使用すること。電気メスによる発火事故が報告されている。
薬剤使用後の注意
  1. 注射器、カテーテル等の神経や粘膜面に接触する可能性のある器具を本剤で消毒した場合は、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
  2. 本剤の付着したカテーテルを透析に用いると、透析液の成分により難溶性の塩を生成することがあるので、本剤で消毒したカテーテルは、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
  3. 本剤の付着した白布を次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系漂白剤で漂白すると、褐色のシミができることがある。漂白には過炭酸ナトリウム等の酸素系漂白剤が適当である。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
クロルヘキシジングルコン酸塩製剤の使用によりショック症状を起こした患者のうち数例について、血清中にクロルヘキシジンに特異的なIgE抗体が検出されたとの報告がある 。

薬効薬理

作用機序
低濃度では細菌の細胞膜に障害を与え、細胞質成分の不可逆的漏出や酵素阻害を起こし、抗菌作用(殺菌作用)を示す。高濃度では細胞内のタンパク質や核酸の沈着を起こすことにより、抗菌作用を示す 。
殺菌作用
18.2.1 広範囲の微生物に作用するが、特にグラム陽性菌には低濃度でも有効である。グラム陰性菌にも比較的低濃度で殺菌作用を示すが、グラム陽性菌に比べて抗菌力に幅がある。グラム陰性菌のうち、Alcaligenes、Pseudomonas 、Achromobacter 、Flavobacterium属などにはまれに抵抗菌株もある。芽胞形成菌の芽胞には無効である。結核菌に対し水溶液では静菌作用、アルコール溶液では迅速な殺菌作用がある。真菌類の多くに対し抗菌力を示すが細菌類より弱い。ウイルスに対する効力は確定していない 。
18.2.2 クロバインAの最小発育阻止濃度(MIC)
供 試 菌
MIC(μg/mL)*
Pseudomonas aeruginosa IFO 13275
Proteus vulgaris IFO 3988
Escherichia coli IFO 3806
Serratia marcescens IFO 12648
Enterobacter cloacae IFO 13535
Staphylococcus aureus IFO 12732
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)※
31.3
    250
    31.3
   125
31.3
0.5
2
※メチシリンのMIC値が200μg/mLの株

     *MIC(μg/mL)は、クロルヘキシジングルコン酸塩としての濃度

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
クロルヘキシジングルコン酸塩(Chlorhexidine Gluconate)
化学名
1,1′- Hexamethylenebis[5-(4-chlorophenyl)biguanide],di-D-gluconate
分子式
C22H30Cl2N10・2C6H12O7
分子量
897.76
性状
通常、水溶液として存在し、その20w/v%液は、無色~微黄色の澄明な液で、においはなく、味は苦い。
水又は酢酸(100)と混和する。
20w/v%液1mLはエタノール(99.5)5mL以下又はアセトン3mL以下と混和するが、溶媒の量を増加するとき白濁する。
光によって徐々に着色する。
比重(20℃):1.06~1.07
化学構造式

取扱い上の注意

火気を避けて保存すること。

包装

500mL(ポリ容器)

主要文献

1
大利隆行 他:アレルギー.1984;33 (9):707
2
第18改正日本薬局方解説書. 廣川書店
3
山善製薬株式会社 社内資料

文献請求先及び問い合わせ先

山善製薬株式会社 学術室
〒541-0045 大阪市中央区道修町2丁目2番4号
TEL 06-6231-1821 FAX 06-6231-1824

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