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閲覧履歴

レダコート錠4mg

合成副腎皮質ホルモン剤

1錠 13.6円

添付文書番号

2454003F1030_2_15

企業コード

530258

作成又は改訂年月

2024年1月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

872454

薬効分類名

合成副腎皮質ホルモン剤

承認等

販売名

レダコート錠4mg

販売名コード

2454003F1030

販売名英字表記

LEDERCORT Tablets 4mg

販売名ひらがな

れだこーとじょう4mg

承認番号等

承認番号
13700AZZ02586

販売開始年月

1958年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

トリアムシノロン

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者

組成・性状

組成

レダコート錠4mg
有効成分
1錠中トリアムシノロン(日局)  4mg
添加剤
トウモロコシデンプン、アラビアゴム末、リン酸水素カルシウム水和物、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

レダコート錠4mg
外形
大きさ
大きさ(長径)
8.1mm
大きさ(短径)
3.7mm
大きさ(厚さ)
2.7mm
質量111mg
識別コードNF137
色・剤形
白色の割線入り素錠

効能又は効果

  • 慢性副腎皮質機能不全(原発性、続発性、下垂体性、医原性)、急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)、副腎性器症候群、亜急性甲状腺炎、甲状腺中毒症[甲状腺(中毒性)クリーゼ]
  • 関節リウマチ、若年性関節リウマチ(スチル病を含む)、リウマチ熱(リウマチ性心炎を含む)、リウマチ性多発筋痛
  • エリテマトーデス(全身性及び慢性円板状)、全身性血管炎(高安動脈炎、結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症を含む)、多発性筋炎(皮膚筋炎)、強皮症
  • ネフローゼ及びネフローゼ症候群
  • うっ血性心不全
  • 気管支喘息、喘息性気管支炎(小児喘息性気管支炎を含む)、薬剤その他の化学物質によるアレルギー・中毒(薬疹、中毒疹を含む)、血清病
  • 重症感染症(化学療法と併用する)
  • 溶血性貧血(免疫性又は免疫性機序の疑われるもの)、白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)(皮膚白血病を含む)、顆粒球減少症(本態性、続発性)、紫斑病(血小板減少性及び血小板非減少性)
  • 限局性腸炎、潰瘍性大腸炎
  • 重症消耗性疾患の全身状態の改善(癌末期、スプルーを含む)
  • 結核性髄膜炎(抗結核剤と併用する)、結核性胸膜炎(抗結核剤と併用する)、結核性腹膜炎(抗結核剤と併用する)
  • 脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(ただし、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進症状がみられ、かつ他剤で効果が不十分なときに短期間用いること)、多発性硬化症(視束脊髄炎を含む)、小舞踏病、顔面神経麻痺
  • 悪性リンパ腫(リンパ肉腫症、細網肉腫症、ホジキン病、皮膚細網症、菌状息肉症)及び類似疾患(近縁疾患)
  • 特発性低血糖症
  • 副腎摘除、侵襲後肺水腫、副腎皮質機能不全患者に対する外科的侵襲
  • 蛇毒・昆虫毒(重症の虫さされを含む)
  • 強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)
  • 前立腺癌(他の療法が無効な場合)
  • 湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部あるいは肛門湿疹、耳介及び外耳道の湿疹・皮膚炎、鼻前庭及び鼻翼周辺の湿疹・皮膚炎など)(ただし、重症例以外は極力投与しないこと)、痒疹群(小児ストロフルス、蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む)(ただし、重症例に限る。また、固定蕁麻疹は局注が望ましい)、蕁麻疹(慢性例を除く)(重症例に限る)、乾癬及び類症[尋常性乾癬(重症例)、乾癬性関節炎、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群]、毛孔性紅色粃糠疹(重症例に限る)、扁平苔癬(重症例に限る)、成年性浮腫性硬化症、紅斑症(多形滲出性紅斑、結節性紅斑)(ただし、多形滲出性紅斑の場合は重症例に限る)、IgA血管炎(重症例に限る)、ウェーバークリスチャン病、粘膜皮膚眼症候群[開口部びらん性外皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口内炎、フックス症候群、ベーチェット病(眼症状のない場合)、リップシュッツ急性陰門潰瘍]、レイノー病、円形脱毛症(悪性型に限る)、天疱瘡群(尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、Senear-Usher症候群、増殖性天疱瘡)、デューリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡、妊娠性疱疹を含む)、帯状疱疹(重症例に限る)、紅皮症(ヘブラ紅色粃糠疹を含む)
  • 内眼・視神経・眼窩・眼筋の炎症性疾患の対症療法(ブドウ膜炎、網脈絡膜炎、網膜血管炎、視神経炎、眼窩炎性偽腫瘍、眼窩漏斗尖端部症候群、眼筋麻痺)、外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法で点眼が不適当又は不十分な場合(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、虹彩毛様体炎)、眼科領域の術後炎症
  • 血管運動(神経)性鼻炎、アレルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱)
  • 難治性口内炎及び舌炎(局所療法で治癒しないもの)
注)印:外用剤を用いても効果が不十分な場合あるいは十分な効果を期待し得ないと推定される場合にのみ用いること。

用法及び用量

トリアムシノロンとして、通常成人1日4~48mgを1~4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

〈効能共通〉
  1. 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、次の注意が必要である。
    • 投与に際しては特に適応、症状を考慮し、他の治療法によって十分に治療効果が期待できる場合には、本剤を投与しないこと。また、局所的投与で十分な場合には、局所療法を行うこと。
    • 投与中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。
    • 連用後、投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること。
  2. 本剤の長期あるいは大量投与中の患者、又は投与中止後6ヵ月以内の患者では、免疫機能が低下していることがあり、生ワクチンの接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、これらの患者には生ワクチンを接種しないこと。
  3. 特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。
    • 本剤投与前に水痘又は麻疹の既往や予防接種の有無を確認すること。
    • 水痘又は麻疹の既往のない患者においては、水痘又は麻疹への感染を極力防ぐよう常に十分な配慮と観察を行うこと。感染が疑われる場合や感染した場合には、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を講ずること。
    • 水痘又は麻疹の既往や予防接種を受けたことがある患者であっても、本剤投与中は、水痘又は麻疹を発症する可能性があるので留意すること。
  4. 本剤の連用により眼圧亢進、緑内障、後囊白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。
〈強皮症〉
  1. 強皮症腎クリーゼの発現率は、副腎皮質ホルモン剤投与患者で高いとの報告がある。本剤を投与する場合は、血圧及び腎機能を慎重にモニターし、強皮症腎クリーゼの徴候や症状の出現に注意すること。また、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 次の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しないこと。
    1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者
      免疫機能抑制作用により症状を悪化させるおそれがある。
    2. 消化性潰瘍の患者
      症状を悪化させるおそれがある。
    3. 精神病の患者
      症状を悪化させるおそれがある。
    4. 結核性疾患の患者
      免疫機能抑制作用により症状を悪化させるおそれがある。
    5. 単純疱疹性角膜炎の患者
      免疫機能抑制作用により症状を悪化させるおそれがある。
    6. 後嚢白内障の患者
      症状を悪化させるおそれがある。
    7. 緑内障の患者
      症状を悪化させるおそれがある。
    8. 高血圧症の患者
      Na・水分貯留作用により血圧をさらに上昇させるおそれがある。
    9. 電解質異常のある患者
      腎の尿細管におけるNaの吸収促進、Kの排泄促進等により、高ナトリウム血症、低カリウム血症等を起こすおそれがある。
    10. 血栓症の患者
      症状を悪化させるおそれがある。
    11. 最近行った内臓の手術創のある患者
      創傷治癒障害を起こすおそれがある。
    12. 急性心筋梗塞を起こした患者
      心破裂を起こしたとの報告がある。
  2. 感染症の患者(有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者を除く)
    免疫機能抑制作用により症状を悪化させるおそれがある。
  3. 糖尿病の患者
    糖新生作用等により血糖値が上昇し、症状を悪化させるおそれがある。
  4. 骨粗鬆症の患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  5. 甲状腺機能低下のある患者
    副腎皮質ホルモンの代謝が阻害され、副作用が強くあらわれるおそれがある。
  6. 脂肪肝の患者
    脂肪組織からの脂質動員により、肝の脂質合成を増強するおそれがある。
  7. 脂肪塞栓症の患者
    血清コレステロール、血清トリグリセリドの上昇などにより脂質代謝に影響を及ぼすおそれがある。
  8. 重症筋無力症の患者
    蛋白異化作用により、使用当初、一時症状が増悪することがある。
  9. B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者
    本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者において、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。

腎機能障害患者

  1. 腎不全の患者
    Na・水分貯留作用により症状を悪化させるおそれがある。

肝機能障害患者

  1. 肝硬変の患者
    肝での代謝が阻害され、副作用が強くあらわれるおそれがある。

妊婦

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠ラットの器官形成期にトリアムシノロン(0.01、0.05、0.1mg/日)を皮下投与したとき、0.05mg/日以上の投与群で、胎児に口蓋裂の発生が認められている。また、新生児に副腎不全を起こすことがある。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

  1. 観察を十分に行うこと。小児の発育抑制があらわれることがある。
  2. 長期投与した場合、頭蓋内圧亢進症状があらわれることがある。

高齢者

長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、緑内障、後囊白内障等の副作用があらわれやすい。

相互作用

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。
機序不明

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
バルビツール酸誘導体
フェノバルビタール等
フェニトイン
リファンピシン
本剤の作用が減弱することが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシンはP-450を誘導し、本剤の代謝が促進される。
サリチル酸誘導体
アスピリン、アスピリンダイアルミネート、サザピリン等
併用時に本剤を減量すると、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が上昇し、サリチル酸中毒を起こすことが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進するため、本剤の減量により、血清中のサリチル酸誘導体濃度が上昇する。
抗凝血剤
ワルファリンカリウム等
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は血液凝固促進作用がある。
糖尿病用薬
ビグアナイド系薬剤
スルホニルウレア剤
速効型インスリン分泌促進剤
α-グルコシダーゼ阻害剤
チアゾリジン系薬剤
DPP-4阻害剤
GLP-1受容体作動薬
SGLT2阻害剤
インスリン製剤等
これらの薬剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を阻害する。
利尿剤(カリウム保持性利尿剤を除く)
トリクロルメチアジド、アセタゾラミド、フロセミド等
注射用アムホテリシンB
低カリウム血症があらわれることがあるので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。
シクロスポリン
他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
副腎皮質ホルモン剤はシクロスポリンの代謝を抑制する。
エリスロマイシン
エストロゲン(経口避妊薬を含む)
本剤の作用が増強されるおそれがあるので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤の代謝が抑制されるおそれがある。
非脱分極性筋弛緩剤
パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物等
筋弛緩作用が減弱又は増強するとの報告があるので、併用する場合には用量について注意すること。
機序不明
ジゴキシン
ジギタリス中毒があらわれるおそれがあるので、必要に応じて本剤又はジゴキシンを減量するなど用量に注意すること。
カリウム排泄による血中カリウム値低下により、ジゴキシンの作用が増強する。
ソマトロピン
ソマトロピンの成長促進効果が抑制されるおそれがあるので、併用する場合には用量に注意すること。
糖質コルチコイドが成長抑制効果を有する。

副作用

次の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 誘発感染症、感染症の増悪(頻度不明)
    B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。
  2. 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病(頻度不明)
  3. 消化性潰瘍、膵炎(頻度不明)
  4. 精神変調、うつ状態、痙攣(頻度不明)
  5. 骨粗鬆症、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、ミオパチー(頻度不明)
  6. 緑内障、後囊白内障(頻度不明)
  7. 血栓症(頻度不明)

その他の副作用

頻度不明
内 分 泌
月経異常
消 化 器
下痢、悪心、嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進
精神神経系
多幸症、不眠、頭痛、めまい
筋・骨格
筋肉痛、関節痛
脂質・蛋白質代謝
満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝
体液・電解質
浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカローシス
中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出
血  液
白血球増多
皮  膚
ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・脆弱化、脂肪織炎
過 敏 症
発疹
そ の 他
ECG異常、発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減

その他の注意

臨床使用に基づく情報
副腎皮質ステロイド剤を投与中の患者にワクチン(種痘など)を接種して神経障害、抗体反応の欠如が起きたとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

トリアムシノロンをヒトに4mg経口投与したとき、血漿中の半減期は約5時間である(外国人データ)。

薬効薬理

作用機序
糖質コルチコイド受容体に結合して特定の遺伝子の転写を開始または阻害する。これにより合成されるリポコルチン-1等のタンパク質がホスホリパーゼA2を阻害する結果、プロスタグランジン類等の起炎症物質の生合成と炎症細胞の遊走を抑制し抗炎症作用を現すと考えられる。トリアムシノロンはプレドニゾロン、デキサメタゾンなどにみられる浮腫・ナトリウムの蓄積が少ないことが認められている(ヒト)。
毛細血管収縮作用
トリアムシノロンの生理食塩水希釈液を成人男性の背部、腕に皮内注射したとき、毛細血管収縮作用が認められている。
腫瘍形成抑制作用
トリアムシノロンをカラゲニンにより膿瘍を形成させた雌性ラットに6mg/kgを6時間間隔で2回腹腔内投与したとき、膿瘍形成の抑制が認められている。
抗炎症作用
トリアムシノロンはヒドロコルチゾンより約5倍の抗炎症作用を示す。
ACTH抑制作用
トリアムシノロンのACTH抑制作用の持続時間は中間型を示し、ACTH抑制試験において、プレドニゾロンより約18時間長く、デキサメタゾンやベタメタゾンより約18~36時間短いことが認められている(ヒト、経口)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
トリアムシノロン(Triamcinolone)
化学名
9-Fluoro-11β, 16α, 17, 21-tetrahydroxypregna-1, 4-diene-3, 20-dione
分子式
C21H27FO6
分子量
394.43
性状
白色の結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。
化学構造式
融点
約264℃(分解)
旋光度〔α〕20D
+65~+71゜(乾燥後、0.1g、N,N-ジメチルホルムアミド、10mL、100mm)

包装

100錠[10錠(SP)×10]

主要文献

1
第十八改正 日本薬局方解説書 廣川書店.2021;C3624-3630
2
Hollander, J. L.:JAMA, 172, 306-310(1960)
3
Sutton, P. M. et al.:J Invest Dermatol.1971;57(6):371-376
4
Benitz, K. F. et al.:Arch Int Pharmacodyn Ther.1963;144(1-2):185-195
5
Fisher, D. A. et al.:Postgrad Med.1966;39(6):650-657
6
Harter, J. G.:N Y State J Med.1966;66:827-840

文献請求先及び問い合わせ先

アルフレッサ ファーマ株式会社 製品情報部
〒540-8575 大阪市中央区石町二丁目2番9号
TEL 06-6941-0306 FAX 06-6943-8212

製造販売業者等

製造販売元
アルフレッサ ファーマ株式会社
大阪市中央区石町二丁目2番9号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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