医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

ラフチジン錠10mg「VTRS」

H2受容体拮抗剤

1錠 11.1円

添付文書番号

2325006F1133_1_03

企業コード

730869

作成又は改訂年月

2023年4月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872325

薬効分類名

H2受容体拮抗剤

承認等

販売名

ラフチジン錠5mg「VTRS」

販売名コード

2325006F1133

販売名英字表記

LAFUTIDINE Tablets

販売名ひらがな

らふちじんじょう5mg「VTRS」

承認番号等

承認番号
22400AMX01227

販売開始年月

2012年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ラフチジン錠

販売名

ラフチジン錠10mg「VTRS」

販売名コード

2325006F2130

販売名英字表記

LAFUTIDINE Tablets

販売名ひらがな

らふちじんじょう10mg「VTRS」

承認番号等

承認番号
22400AMX01226

販売開始年月

2012年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ラフチジン錠

一般的名称

ラフチジン

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ラフチジン錠5mg「VTRS」
有効成分
1錠中 日局 ラフチジン  5mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000、タルク、カルナウバロウ
ラフチジン錠10mg「VTRS」
有効成分
1錠中 日局 ラフチジン  10mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000、タルク、カルナウバロウ

製剤の性状

ラフチジン錠5mg「VTRS」
外形
上面
下面
側面
直径
5.6mm
厚さ
2.7mm
重量
68mg
識別コード5 LD
VLE
色調等
白色
フィルムコーティング錠
ラフチジン錠10mg「VTRS」
外形
上面
下面
側面
直径
6.1mm
厚さ
2.8mm
重量
86mg
識別コード10 LD
VLE
色調等
白色
フィルムコーティング錠

効能又は効果

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎
  • 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
    急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
  • 麻酔前投薬

効能又は効果に関連する注意

重症(ロサンゼルス分類Grade C又はD)の逆流性食道炎に対する有効性及び安全性は確立していない。

用法及び用量

〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎〉
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
〈下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを1日1回(夕食後または就寝前)経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
〈麻酔前投薬〉
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与する。

重要な基本的注意

血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 薬物過敏症の既往歴のある患者
  2. 透析患者
    低用量から慎重に投与すること。透析患者では非透析時の最高血中濃度が健康人の約2倍に上昇することが報告されている。

腎機能障害患者

症状が悪化するおそれがある。

肝機能障害患者

症状が悪化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

用量あるいは投与間隔に留意するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下しているため。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    顔面蒼白、血圧低下、全身発赤、呼吸困難等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)
  3. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(いずれも頻度不明)
  4. 肝機能障害(0.06%)、黄疸(頻度不明)
    AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
  5. 房室ブロック等の心ブロック(頻度不明)
  6. 横紋筋融解症(頻度不明)
  7. 間質性腎炎(頻度不明)

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹
そう痒
血液
白血球数増加、白血球数減少、赤血球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少
好酸球上昇
肝臓
ALT上昇、AST上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、T-Bil上昇
TTT上昇
腎臓
尿タンパク異常
BUN上昇
精神
神経系
不眠、眠気
頭痛、めまい
可逆性の錯乱状態、幻覚、意識障害、痙攣
循環器
熱感
動悸
顔面紅潮
消化器
便秘、下痢、嘔気・嘔吐、食欲不振
硬便、腹部膨満感
口渇
その他
血清尿酸値上昇、K低下、Cl上昇、浮腫
生理遅延、Na上昇
女性化乳房、倦怠感

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健康成人男子にラフチジン10mgを空腹時に経口投与した時の血漿中未変化体濃度は、下記のとおりである。
    Tmax
    (hr)
    Cmax
    (ng/mL)
    T1/2(hr)
    AUC0-24hr
    (ng・hr/mL)
    α
    β
    0.8±0.1
    174±20
    1.55±0.61
    3.30±0.39
    793±85
    (n=6、平均値±標準誤差)
  2. 生物学的同等性試験
    〈ラフチジン錠10mg「VTRS」〉
    ラフチジン錠10mg「VTRS」とプロテカジン錠10を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ラフチジンとして10mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中ラフチジン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
    判定パラメータ
    参考パラメータ
    AUCt
    (μg・hr/mL)
    Cmax
    (μg/mL)
    Tmax
    (hr)
    T1/2
    (hr)
    ラフチジン錠10mg「VTRS」
    0.79±0.24
    0.19±0.05
    1.0±0.4
    2.7±0.6
    プロテカジン錠10
    0.76±0.20
    0.18±0.04
    1.0±0.3
    2.6±0.6
    (平均値±標準偏差、n=18)
    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

分布

蛋白結合率は、3µg/mL(ヒト血漿蛋白結合率は88.0±1.2%)まで結合の飽和は認められなかった(in vitro)。

排泄

健康成人男子6名にラフチジン10mgを空腹時に経口投与した結果、投与24時間までの未変化体、代謝物M-4(ピペリジン環が酸化的脱離)、M-7(ピペリジン環が酸化)及びM-9(スルホニル化)の尿中排泄率はそれぞれ10.9±1.5%、1.7±0.2%、7.5±0.8%及び0.3±0.1%であり、尿中総排泄率は投与量の約20%であった,

特定の背景を有する患者

  1. 高齢者の血中濃度
    高齢者では腎機能正常者(Ccr平均88.0±9.4mL/min)と腎機能低下傾向者(Ccr20~60mL/min、平均45.2±7.8mL/min)で血中動態に差を認めなかった。
  2. 透析患者の血中濃度
    透析患者では非透析時の血漿中未変化体濃度は健康成人と比べてCmaxが約2倍に上昇し、T1/2が約2倍に延長し、AUCが約3倍に増加した。
    なお、ラフチジンは血液透析により7~18%が除去された,
    Tmax
    (hr)
    Cmax
    (ng/mL)
    T1/2
    (hr)
    AUC
    (ng・hr/mL)
    健康成人(参考)
    0.8±0.1
    174±20
    3.30±0.39
    793±85
    高齢者
    腎機能正常
    1.0±0.2
    195±17
    3.05±0.19
    869±65
    腎機能
    低下傾向
    1.1±0.2
    196±23
    2.93±0.21
    853±113
    透析
    患者
    透析時
    2.6±0.5
    226±36
    4.57±0.24注)
    853±128注)
    非透析時
    0.8±0.1
    336±40
    6.71±0.30
    (4.37±0.45)注)
    2278±306
    (1264±133)注)
    (ラフチジン10mg投与、高齢者は各n=5、他はn=6、平均値±標準誤差)
    各パラメータは透析患者の透析時は0-6時間まで、その他は0-24時間までの血漿中濃度推移より算出した。透析時のT1/2は4例より算出した。
    注)透析時(0-6時間の値)との比較のために非透析時の0-6時間の値を( )内に示した。
    腎機能低下傾向者:Ccr=20、34、54、58、60mL/min(5例)

PharmacokineticsEtc

  1. 生物学的同等性試験
    〈ラフチジン錠5mg「VTRS」〉
    ラフチジン錠5mg「VTRS」は「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成12年2月14日医薬審第64号、平成18年11月24日一部改正)」に基づき、ラフチジン錠10mg「VTRS」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍〉
  1. 国内第Ⅱ/Ⅲ相試験
    胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍患者を対象にラフチジン錠を1回10mg 1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与した複数の臨床試験を合算した結果、全般改善度は胃潰瘍90.0%(90/100例)、十二指腸潰瘍92.3%(24/26例)、吻合部潰瘍84.6%(11/13例)であった,,,,,,
    全般改善度
    自他覚症状改善度
    内視鏡判定治癒率
    又は改善率
    胃潰瘍
    90.0%
    (90/100例)
    96.7%
    (89/92例)
    73.0%
    (73/100例)
    十二指腸潰瘍
    92.3%
    (24/26例)
    100%
    (29/29例)
    88.5%
    (23/26例)
    吻合部潰瘍
    84.6%
    (11/13例)
    100%
    (11/11例)
    84.6%
    (11/13例)
    全般改善度、自他覚症状改善度及び改善率は「中等度改善」以上
  2. 国内第Ⅲ相試験
    胃潰瘍患者を対象としたファモチジン対照二重盲検比較試験において、ラフチジン錠10mgを1日2回又はファモチジン20mgを1日2回8週間経口投与した結果、ラフチジン錠の全般改善度における著明改善率は81.7%(94/115例)で同等性が検証された。ラフチジン錠の副作用発現率は8.3%(11/132例)で、頭痛0.8%(1/132例)、便秘0.8%(1/132例)等であった。
    十二指腸潰瘍患者を対象としたファモチジン対照二重盲検比較試験において、ラフチジン錠20mgを1日2回又はファモチジン20mgを1日2回6週間経口投与した結果、ラフチジン錠の全般改善度における著明改善率は89.8%(88/98例)で同等性が検証された。ラフチジン錠の副作用発現率は2.6%(3/116例)で、生理遅延0.9%(1/116例)等であった。
〈下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
  1. 国内第Ⅱ相試験
    びらん又は出血のいずれかを呈する胃炎患者を対象にラフチジン錠を1回10mg 1日1回(夕食または就寝前)経口投与した複数の臨床試験を合算した結果、全般改善度は93.3%(83/89例)であった,
    全般改善度
    自他覚症状改善度
    内視鏡判定治癒率
    又は改善率
    急・慢性胃炎の胃粘膜病変
    93.3%
    (83/89例)
    93.6%
    (88/94例)
    88.8%
    (79/89例)
    全般改善度、自他覚症状改善度及び改善率は「中等度改善」以上
  2. 国内第Ⅲ相試験
    胃炎患者を対象としたシメチジン対照二重盲検比較試験において、ラフチジン錠10mgを1日1回又はシメチジン400mgを1日1回2週間経口投与結果、ラフチジン錠の全般改善度における改善率(中等度改善以上)は83.1%(74/89例)で同等性が検証された。ラフチジン錠の副作用発現率は1.0%(1/104例)で、眠気1.0%(1/104例)であった。
〈麻酔前投薬〉
  1. 国内第Ⅱ相試験
    全身麻酔により手術が施行される患者でASA分類1又は2の者を対象に1回10mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回投与した結果、胃分泌抑制効果(pH)の総合効果は有効以上で100%(60/60例)であった。
  2. 国内第Ⅲ相試験
    全身麻酔により手術が施行される患者を対象としたロキサチジン対照二重盲検比較試験において、ラフチジン錠10mgを手術前夜及び麻酔導入2時間前の2回又はロキサチジン75mgを手術前夜及び麻酔導入2時間前の2回経口投与した結果、ラフチジン錠の胃液分泌抑制効果及び胃酸分泌抑制効果(pH)の総合効果における著効率は89.1%(106/119例)で同等性が検証された。ラフチジン錠で副作用は認められなかった。
〈逆流性食道炎〉
  1. 国内第Ⅲ相試験
    内視鏡検査によりロサンゼルス分類でGrade A又はBの軽症の逆流性食道炎と診断された患者を対象にラフチジン錠を1回10mg 1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与した。内視鏡判定委員会における内視鏡治癒率は、ラフチジン群71.0%(115/162例)であり、プラセボ群9.7%(14/145例)に対して有意差(p<0.001)が認められた。
    安全性評価例数169例中、8.9%(15/169例)に副作用が認められ、主な副作用はγ-GTP増加、ALT増加、血中尿酸増加及び白血球数減少であった。

薬効薬理

作用機序
H2受容体拮抗作用により胃酸分泌の抑制作用が発現する。
ヒトでの作用
  1. 基礎及び各種刺激胃酸分泌
    健康成人における、基礎及びテトラガストリン刺激剤投与時の2時間胃酸分泌は、10mg経口投与によりそれぞれ、95.1%、84.0%、ペプシン分泌量はそれぞれ69.2%、46.0%抑制された,
  2. 夜間胃酸分泌
    健康成人の午後11時から午前6時までの7時間胃酸分泌及びペプシン分泌量は、10mg経口投与によりそれぞれ95.6%、57.9%抑制された。
  3. 24時間胃内pHモニター
    健康成人において、就寝前10mg経口投与により胃内pHは、投与2時間後にはpH5以上となり、10時間後までpH6~7の範囲で推移し、夜間の12時間においてpH3以上のホールディングタイムの割合が75.0%であった。また、10mg 1日2回経口投与により夜間及び日中の12時間においてそれぞれ67.8%、60.2%であり、日中も夜間と同様に胃酸分泌が抑制された。
  4. 胃粘液増加作用
    健康成人において、ラフチジン錠10mg1日2回3日間経口投与により、投与後1~1.5時間での胃液中のヘキソサミン量がプラセボ投与と比較し、有意に増加した。また、胃切除予定の患者において、ラフチジン錠10mg1日2回2週間経口投与により、切除された胃体部の粘液ゲル層のムチン量が非投与の約3倍に増加した。
動物での作用
  1. 胃酸分泌抑制作用
    幽門を結紮し各種薬剤を十二指腸内投与し4時間後の胃酸分泌抑制作用の効力は、ファモチジンの0.1倍、シメチジンの2.3倍であった(ラット)。しかし各種刺激剤による胃酸分泌抑制作用は、ファモチジン及びシメチジンよりも持続した(ラット、イヌ)。
  2. H2受容体拮抗作用
    モルモット大脳皮質膜によるチオチジンの特異結合に対する抑制作用は、ファモチジンの1.9倍、シメチジンの85.5倍であった(in vitro)。
  3. 急性胃粘膜病変に対する作用
    各種壊死物質(アンモニア、塩酸-エタノール、エタノール、塩酸、塩酸-タウロコール酸)による胃粘膜損傷に対して胃粘膜保護作用を示した。特にアンモニア損傷に対して、強い保護作用を示した(ラット)。
  4. 急性・慢性潰瘍に対する作用
    急性胃潰瘍(水浸拘束ストレス、インドメタシン、幽門結紮アスピリン、ヒスタミン)あるいは急性十二指腸潰瘍(メピリゾール、ジエチルジチオカルバメート)の発生を抑制し、また慢性潰瘍(酢酸潰瘍、焼灼潰瘍)に対して治癒促進作用及び再発抑制作用を示した,,(ラット)。
  5. 胃炎に対する作用
    アンモニア及びタウロコール酸による胃炎に対して、回復促進作用を示した(ラット)。
  6. 急性逆流性食道炎に対する作用
    前胃-幽門結紮による食道粘膜傷害の発生を抑制した(ラット)。
  7. 胃粘膜血流増加作用
    胃内投与で、漸増的な血流の増加作用を示した(ラット)。
  8. 胃粘液増加作用
    ラット胃粘膜の器官培養で粘液産生を促進した(in vitro)。また経口投与で胃粘膜ゲル層のムチン量を増加させ、さらに連続投与でも幽門腺領域においてゲル層の増加傾向を示した,(ラット)。
  9. 粘膜再構築促進作用
    アンモニアによる胃粘膜損傷の修復過程をAB染色陽性細胞の被覆率で調べた結果、比率を30分後より上昇させ、上皮細胞遊走による再構築促進作用を示した(ラット)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ラフチジン(Lafutidine)
化学名
2-[(RS)-Furan-2-ylmethylsulfinyl]-N-{4-[4-(piperidin-1-ylmethyl)pyridin-2-yl]oxy-(2Z)-but-2-en-1-yl}acetamide
分子式
C22H29N3O4S
分子量
431.55
性状
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
メタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。
結晶多形が認められる。
化学構造式

取扱い上の注意

開封後、室内散乱光下において、わずかに着色傾向が認められたため、開封後の保存に注意すること。

包装

〈ラフチジン錠5mg「VTRS」〉
100錠[10錠(PTP)×10]
〈ラフチジン錠10mg「VTRS」〉
100錠[10錠(PTP)×10]
500錠[10錠(PTP)×50]

主要文献

1
春木左千夫ほか:薬理と治療. 1995;23(11):3049-3059
2
社内資料:生物学的同等性試験(ラフチジン錠10mg「VTRS」)
3
蛋白結合率(プロテカジン錠:2000.1.18承認、申請資料概要ヘ.2)
4
代謝(プロテカジン錠:2000.1.18承認、申請資料概要へ)
5
古橋三義ほか:透析会誌. 2002;35(1):35-42
6
社内資料:溶出試験(ラフチジン錠5mg「VTRS」)
7
森賀本幸ほか:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):3-21
8
森賀本幸ほか:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):23-34
9
中澤三郎ほか:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):35-48
10
三輪剛ほか:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):49-62
11
早川滉:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):75-85
12
森治樹:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):87-96
13
三輪剛ほか:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):63-74
14
松尾裕ほか:臨床医薬. 1998;14(11):2085-2102
15
松尾裕ほか:臨床医薬. 1998;14(11):2103-2119
16
三好秋馬ほか:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):97-111
17
三好秋馬ほか:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):113-129
18
三好秋馬ほか:臨床医薬. 1998;14(11):2121-2138
19
野口純一ほか:臨床医薬. 1995(1998年改訂);11(Suppl.4):159-171
20
野口純一ほか:臨床医薬. 1995;11(10):2143-2158
21
Ohara S,et al.:J Gastroenterol. 2010;45:1219-1227
22
森治樹ほか:臨床医薬. 1995;11(7):1381-1393
23
森治樹ほか:臨床医薬. 1995;11(7):1395-1407
24
森治樹ほか:臨床医薬. 1995;11(7):1409-1422
25
谷礼夫ほか:臨床医薬. 1995;11(8):1667-1678
26
森治樹ほか:消化器の臨床. 2002;5(2):200-206
27
Ichikawa T,et al.:J Gastroenterol Hepatol. 2007;22(11):1800-1805
28
Shibata M,et al.:Eur J Pharmacol. 1993;235:245-253
29
稲葉二朗ほか:日薬理誌. 1995;105(4):231-241
30
Onodera S,et al.:Jpn J Pharmacol. 1995;68(2):161-173
31
山浦哲明ほか:日薬理誌. 1992;99(6):401-410
32
小野寺禎良ほか:日薬理誌. 1998;111(3):167-175
33
Ajioka H,et al.:Pharmacology. 2000;61(2):83-90
34
小野寺禎良ほか:日薬理誌. 1997;109(1):31-40
35
急性逆流性食道炎に対する作用(プロテカジン錠:2010.3.12承認、審査報告書)
36
柴田昌裕ほか:実験潰瘍. 1997;24(1):33-37
37
Ichikawa T,et al.:Eur J Pharmacol. 1994;251:107-111
38
Ichikawa T,et al.:Life Sci. 1994;54(10):159-164
39
鹿児島正豊ほか:日薬理誌. 1994;104(5):379-389
40
小野寺禎良ほか:実験潰瘍. 1998;25(2):217-220

文献請求先及び問い合わせ先

ヴィアトリス製薬株式会社 メディカルインフォメーション部
〒105-0001 東京都港区虎ノ門5丁目11番2号
フリーダイヤル 0120-419-043

製造販売業者等

製造販売元
ヴィアトリス・ヘルスケア合同会社
東京都港区虎ノ門5丁目11番2号
販売元
ヴィアトリス製薬株式会社
東京都港区虎ノ門5丁目11番2号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL