作成又は改訂年月
**
2022年7月改訂
(第16版)
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2019年7月改訂
日本標準商品分類番号
日本標準商品分類番号等
1997年6月
薬効分類名
承認等
販売名
ロラゼパム錠0.5mg「サワイ」
販売名コード
承認・許可番号
22500AMX00944000
LORAZEPAM
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
規制区分
向精神薬
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
ロラゼパム錠0.5mg「サワイ」:1錠中に日局ロラゼパム0.5mgを含有する。
添加物として、ステアリン酸Mg、デンプングリコール酸Na、乳糖を含有する。
組成及び性状の表
剤形 | 直径(mm) | 重量(mg) | 厚さ(mm) | 性状 | 識別コード | 外形 |
素錠 | 5.0 | 約50 | 2.4 | 白色 | SW 396 |  |
販売名
ロラゼパム錠1mg「サワイ」
販売名コード
承認・許可番号
22500AMX00945000
LORAZEPAM
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
規制区分
向精神薬
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
ロラゼパム錠1mg「サワイ」:1錠中に日局ロラゼパム1mgを含有する。
添加物として、ステアリン酸Mg、デンプングリコール酸Na、乳糖を含有する。
組成及び性状の表
剤形 | 直径(mm) | 重量(mg) | 厚さ(mm) | 性状 | 識別コード | 外形 |
割線入り素錠 | 6.0 | 約90 | 2.4 | 白色 | SW 397 |  |
一般的名称
禁忌
*急性閉塞隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。〕
重症筋無力症のある患者〔筋弛緩作用により症状が悪化するおそれがある。〕
効能又は効果
神経症における不安・緊張・抑うつ
心身症(自律神経失調症、心臓神経症)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ
用法及び用量
通常、成人1日ロラゼパムとして1〜3mgを2〜3回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
心障害のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
肝障害、腎障害のある患者〔排泄が遅延するおそれがある。〕
脳に器質的障害のある患者〔作用が強くあらわれるおそれがある。〕
乳・幼児〔作用が強くあらわれるおそれがある。〕
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
衰弱患者〔作用が強くあらわれるおそれがある。〕
中等度又は重篤な呼吸不全のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
重要な基本的注意
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること(「重大な副作用」の項参照)。
相互作用
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
中枢神経抑制剤 フェノチアジン誘導体 バルビツール酸誘導体 等 モノアミン酸化酵素阻害剤 | 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。 | 相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。 |
アルコール(飲酒) | 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。 | 相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。 |
マプロチリン塩酸塩 | 1)眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。 2)併用中の本剤を急速に減量又は中止すると痙攣発作が起こることがある。 | 1)相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。 2)本剤の抗痙攣作用により抑制されていたマプロチリン塩酸塩の痙攣誘発作用が本剤の減量・中止によりあらわれることがある。 |
ダントロレンナトリウム水和物 | 筋弛緩作用を増強することがある。 | 相互に筋弛緩作用を増強することがある。 |
プレガバリン | 認知機能障害及び粗大運動機能障害に対して本剤が相加的に作用するおそれがある。 | 相加的な作用による。 |
**クロザピン | 循環虚脱を発現する危険性が高まり、重度の循環虚脱から心停止、呼吸停止に至るおそれがある。 | 心循環系の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
**プロベネシド | ロラゼパムの消失半減期が延長することがあるので、プロベネシドと併用する際は適宜減量すること。 | プロベネシドのグルクロン酸抱合阻害による。 |
**バルプロ酸 | ロラゼパムの消失半減期が延長することがある。 | バルプロ酸のグルクロン酸抱合阻害による。 |
**リファンピシン | ロラゼパムの血中濃度が低下することがある。 | リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導による。 |
**経口避妊ステロイド | ロラゼパムの血中濃度が低下することがある。 | 経口避妊ステロイドのUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)誘導作用によると考えられる。 |
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
(頻度不明)
依存性:連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。
また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮、錯乱:刺激興奮、錯乱等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
呼吸抑制(類薬):他のベンゾジアゼピン系薬剤で、慢性気管支炎等の呼吸器疾患に用いた場合、呼吸抑制があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
| 頻度不明 |
精神神経系 | 眠気、ふらつき、めまい、立ちくらみ、頭重、頭痛、不眠、頭部圧迫感、耳鳴、歩行失調、複視、霧視、舌のもつれ等 |
循環器 | 動悸、血圧低下 |
肝臓 | 肝機能異常 |
消化器 | 悪心、下痢、便秘、食欲不振、口渇、胃部不快感、嘔吐、胃部膨満感、上腹部痛、胸焼け等 |
過敏症注) | そう痒感、発疹、浮腫・血管性浮腫、呼吸困難 |
その他 | 倦怠感、脱力感 |
高齢者への投与
高齢者では、少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。〔運動失調等の副作用が発現しやすい。〕
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関し、次のような報告があるなど、安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤の投与をうけ、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。
分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
妊娠動物(マウス)にロラゼパムを大量投与した実験で、胎児に口蓋裂及び眼瞼裂を認めたとの報告がある。
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。〔ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが、他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で報告されており、また、黄疸を増強する可能性がある。〕
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
過量投与
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読むこと。
適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
薬物動態
・溶出挙動
本製剤は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められた規格に適合していることが確認されている。
薬効薬理
ベンゾジアゼピン系薬物として、鎮静、抗不安、催眠などの作用を現す。GABAA受容体のサブユニットに存在するベンゾジアゼピン結合部位に結合することにより、抑制性伝達物質GABAの受容体親和性を高め、Cl-チャネル開口作用を増強して神経機能抑制作用を促進する。1)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ロラゼパム(Lorazepam)
化学名
(3RS)-7-Chloro-5-(2-chlorophenyl)-3-hydroxy-1,3-dihydro-2H-1,4-benzodiazepin-2-one
分子式
C15H10Cl2N2O2
分子量
321.16
構造式
性状
ロラゼパムは白色の結晶性の粉末で、においはない。エタノール(95)又はアセトンにやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。光によって徐々に着色する。
取扱い上の注意
・安定性試験
PTP包装(PTPシートをアルミピロー包装(乾燥剤入り))及びバラ包装(アルミ袋(乾燥剤入り))したものを用いた長期保存試験(室温、3年間)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。2)、3)
包装
ロラゼパム錠0.5mg「サワイ」:100錠(PTP)、1,000錠(PTP・バラ)
ロラゼパム錠1mg「サワイ」:100錠(PTP)、1,000錠(PTP・バラ)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1
“第16改正日本薬局方 解説書,”廣川書店,東京,2011,C-5377〜C-5381.
2
沢井製薬(株)社内資料[安定性試験]
3
沢井製薬(株)社内資料[安定性試験]
**文献請求先
〔主要文献(社内資料を含む)は下記にご請求下さい〕
沢井製薬株式会社 医薬品情報センター
〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30
TEL:0120-381-999
FAX:06-7708-8966
本剤は、厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)により、投薬量が1回30日分を限度とされています。
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
沢井製薬株式会社
大阪市淀川区宮原5丁目2-30