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アメジニウムメチル硫酸塩錠10mg「日医工」

本態性・起立性・透析時低血圧治療剤

1錠 7円

添付文書番号

2190022F1202_1_09

企業コード

530169

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

87219

薬効分類名

本態性・起立性・透析時低血圧治療剤

承認等

販売名

アメジニウムメチル硫酸塩錠10mg「日医工」

販売名コード

2190022F1202

販売名英字表記

Amezinium Metilsulfate Tablets

販売名ひらがな

あめじにうむめちるりゅうさんえんじょう10mg「にちいこう」

承認番号等

承認番号
22500AMX01237000

販売開始年月

1999年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

アメジニウムメチル硫酸塩錠

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 高血圧症の患者[高血圧症を悪化させる。]
  2. 甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症を悪化させる。]
  3. 褐色細胞腫又はパラガングリオーマのある患者[急激な昇圧発作を起こすおそれがある。]
  4. 閉塞隅角緑内障の患者[急激な眼圧上昇をきたすおそれがある。]
  5. 残尿を伴う前立腺肥大のある患者[尿閉をきたすおそれがある。]

組成・性状

組成

アメジニウムメチル硫酸塩錠10mg「日医工」
有効成分
1錠中
アメジニウムメチル硫酸塩  10mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

アメジニウムメチル硫酸塩錠10mg「日医工」
剤形割線入りの素錠
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
6.0mm
大きさ(厚さ)
2.5mm
質量90mg
本体コード
092
包装コード
092

効能又は効果

本態性低血圧、起立性低血圧、透析施行時の血圧低下の改善

効能又は効果に関連する注意

〈透析施行時の血圧低下の改善〉
透析中に血圧が低下したために透析の継続が困難となることが確認されている慢性腎不全患者のみを対象とすること。

用法及び用量

〈本態性低血圧、起立性低血圧〉
通常、成人にはアメジニウムメチル硫酸塩として、1日20mgを1日2回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈透析施行時の血圧低下の改善〉
通常、成人にはアメジニウムメチル硫酸塩として、透析開始時に1回10mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 重篤な心臓障害のある患者
    本剤の交感神経機能亢進作用を介する心臓刺激作用により、心臓障害が悪化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において乳汁中への移行が報告されている。

小児等

乳児及び幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

投与に際しては少量から開始するなど用量に留意すること。生理機能(腎機能、肝機能)が低下していることが多い。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ドロキシドパ
血圧の異常上昇をきたすことがある。
ドロキシドパから変換したノルアドレナリンの末梢神経終末における再取り込みと不活性化が、本剤により抑制される。
ノルアドレナリン
血圧の異常上昇をきたすおそれがある。
ノルアドレナリンの末梢神経終末における再取り込みと不活性化が、本剤により抑制される。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、湿疹、じん麻疹
循環器
動悸、頻脈、血圧変動、不整脈(期外収縮、心房細動等)、ほてり感、のぼせた感じ
胸部不快感、息苦しさ、浮腫、胸内苦悶感
四肢冷感
精神神経系
めまい、立ちくらみ、頭痛、頭重、気分不良
ふらつき、全身倦怠感、焦燥感、情緒不安定、不眠、眠気、全身のしびれ、耳鳴
消化器
嘔気・嘔吐、腹痛
胸やけ、食欲不振、腹部膨満、下痢、便秘、口渇感
肝臓
AST、ALTの上昇等の肝機能異常
その他
排尿障害
白血球減少、発熱、全身熱感、頸部痛、下肢痛、視力障害、歩行障害の悪化、構語障害の悪化
注)発現頻度は市販後の調査を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    (健康成人6例、空腹時10mg 1回経口投与後の血漿中未変化体の薬物動態パラメータ)
    Tmax(h)
    Cmax(ng/mL)
    t1/2β(h)
    2.7±0.4
    25.3±1.4
    13.6±2.5
    平均値±標準誤差

    (透析患者5例、20mg 1回注)経口投与後の血漿中未変化体の薬物動態パラメータ)
    測定日
    Tmax(h)
    Cmax(ng/mL)
    t1/2(h)
    非透析日
    4.4±0.7
    82.0±4.9
    25.9±3.9
    透析日※)
    3.6±0.7
    70.7±5.7
    平均値±標準誤差
    ※)透析日は透析直前投与
  2. 効果発現時間
    投与後約2時間(健康成人)
  3. 生物学的同等性試験
    アメジニウムメチル硫酸塩錠10mg「日医工」及びリズミック錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(アメジニウムメチル硫酸塩として10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された 。
    薬物動態パラメータ
    判定パラメータ
    参考パラメータ
    AUC0→32
    (ng・hr/mL)
    Cmax
    (ng/mL)
    Tmax
    (hr)
    t1/2
    (hr)
    アメジニウムメチル硫酸塩錠10mg「日医工」
    158.8±30.3
    17.7±4.0
    2.0±0.4
    9.7±1.6
    リズミック錠10mg
    163.2±37.7
    18.2±5.0
    2.1±0.7
    9.8±1.4
    (1錠投与,Mean±S.D., n=20)
    血漿中薬物濃度推移

    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

吸収

  1. 吸収率
    53%(外国人データ)

排泄

  1. 排泄率
    投与後48時間までの尿中には、投与量の33~40%が未変化体として、1~2%が代謝物として排泄された(健康成人、空腹時10~20mg 1回注)投与)。
注)本剤の承認された用法及び用量は、本態性低血圧、起立性低血圧は1日20mgを1日2回分割経口投与、透析施行時の血圧低下の改善は透析開始時に1回10mg経口投与である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    二重盲検比較試験でのアメジニウムメチル硫酸塩の改善率は、本態性低血圧(対照薬:エチレフリン塩酸塩)60%(47/79)、起立性低血圧(対照薬:エチレフリン塩酸塩)74%(46/62)、透析施行時の血圧低下(対照薬:プラセボ)60%(33/55)であった。

薬効薬理

作用機序
アメジニウムメチル硫酸塩は、ノルアドレナリンと競合して末梢の神経終末に取り込まれ、ノルアドレナリンの神経終末への再取り込みを抑制するとともに、神経終末においてノルアドレナリンの不活性化を抑制し、交感神経機能を亢進させる,,,
血圧上昇作用
アメジニウムメチル硫酸塩は、1回経口投与で用量依存的に収縮期血圧と拡張期血圧を同程度上昇させる(ラット、イヌ)。反復投与では安定した血圧上昇がみられ、耐性は認められない(ラット、イヌ)。
アメジニウムメチル硫酸塩は、全末梢血管抵抗の増加及び心拍出量の増加により血圧を上昇させる(イヌ)。全末梢血管抵抗の増加は、主に皮膚及び骨格筋の血管系の抵抗増大によるものと考えられる,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
アメジニウムメチル硫酸塩(Amezinium Metilsulfate)
化学名
4-Amino-6-methoxy-1-phenylpyridazinium methylsulfate
分子式
C12H15N3O5S
分子量
313.33
性状
白色~帯黄白色の結晶性の粉末である。
水又はメタノールにやや溶けにくく、酢酸(100)又はエタノール(95)に溶けにくく、アセトン又はクロロホルムに極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
化学構造式
融点
約178℃(分解)

取扱い上の注意

アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。

包装

100錠[10錠×10;PTP:乾燥剤入り]

主要文献

1
中島光好 他:臨床医薬. 1988;4(4):495-507
2
金丸光隆 他:臨床医薬. 1988;4(8):1295-1310
3
社内資料:生物学的同等性試験
4
Kaumeier S., et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1981;31:1653-1657
5
筒井末春 他:臨床医薬. 1988;4(7):1123-1144
6
筒井末春 他:臨床医薬. 1990;6(5):995-1013
7
斎藤博 他:臨床医薬. 1990;6(5):973-994
8
畠野尚仁 他:薬理と治療. 1988;16(4):1433-1441
9
古川清 他:薬理と治療. 1988;16(4):1443-1453
10
Lenke D., et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1981;31:1558-1565
11
Traut M., et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1981;31:1566-1574
12
湊久夫 他:薬理と治療. 1988;16(4):1409-1420
13
能勢勇 他:薬理と治療. 1988;16(4):1421-1431
14
Lehmann H. D., et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1981;31:1544-1557

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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