医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

パルモディア錠0.1mg

高脂血症治療剤

1錠 32.4円

添付文書番号

2183007F1025_1_14

企業コード

270072

作成又は改訂年月

2023年11月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872183

薬効分類名

高脂血症治療剤

承認等

販売名

パルモディア錠0.1mg

販売名コード

2183007F1025

販売名英字表記

PARMODIA TABLETS 0.1mg

販売名ひらがな

ぱるもでぃあじょう0.1mg

承認番号等

承認番号
22900AMX00581

販売開始年月

2018年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ペマフィブラート

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 重篤な肝障害、Child-Pugh分類B又はCの肝硬変のある患者あるいは胆道閉塞のある患者
  3. 胆石のある患者[胆石形成が報告されている。]
  4. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  5. シクロスポリン、リファンピシンを投与中の患者

組成・性状

組成

パルモディア錠0.1mg
有効成分
1錠中 ペマフィブラート  0.10mg
添加剤
乳糖水和物、クロスカルメロースNa、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸Mg、ヒプロメロース、クエン酸トリエチル、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、カルナウバロウ

製剤の性状

パルモディア錠0.1mg
外形

直径7.1mm、厚さ2.9mm、重量125mg
性状
白色、円形の割線入りフィルムコーティング錠である。
識別表示
パルモディア 0.1

効能又は効果

高脂血症(家族性を含む)

効能又は効果に関連する注意

  1. LDL-コレステロールのみが高い高脂血症に対し、第一選択薬とはしないこと。
  2. 適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症の診断が確立した患者に対してのみ本剤の適用を考慮すること。

用法及び用量

通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.1mgを1日2回朝夕に経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、最大用量は1回0.2mgを1日2回までとする。

用法及び用量に関連する注意

急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、投与にあたっては患者の腎機能を検査し、eGFRが30mL/min/1.73m2未満の場合は、低用量からの投与開始、減量又は投与間隔の延長を行うこと。また、最大用量は1日0.2mgまでとする。

重要な基本的注意

  1. あらかじめ高脂血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減も十分考慮すること。
  2. 投与中は血清脂質値を定期的に検査し、本剤の効果が認められない場合には漫然と投与せず、中止すること。
  3. 本剤は肝機能及び肝機能検査値に影響を及ぼすことがあるので、投与中は定期的に肝機能検査を行うこと。
  4. 本剤投与中にLDL-コレステロール値上昇の可能性があるため、投与中はLDL-コレステロール値を定期的に検査すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 胆石の既往歴のある患者
    胆石形成が報告されている。

腎機能障害患者

  1. eGFRが30mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者
    横紋筋融解症があらわれることがある。
  2. 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
    本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。

肝機能障害患者

  1. 重篤な肝障害、Child-Pugh分類B又はCの肝硬変のある患者あるいは胆道閉塞のある患者
    投与しないこと。肝障害を悪化させるおそれがある。また、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。
  2. 肝障害のある患者(Child-Pugh分類Aの肝硬変のある患者等)又は肝障害の既往歴のある患者(9.3.1に該当する患者を除く)
    必要に応じて本剤の減量を考慮すること。また、本剤の増量の必要性を慎重に判断すること。肝機能検査値の異常変動があらわれるおそれがある。また、肝障害のある患者(Child-Pugh分類Aの肝硬変のある患者等)では本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

本剤は、主としてCYP2C8、CYP2C9、CYP3Aにより代謝される。また、本剤は、OATP1B1、OATP1B3の基質となる。

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
シクロスポリン
(サンディミュン)
(ネオーラル)
併用により本剤の血漿中濃度が上昇したとの報告がある。
左記薬剤のOATP1B1、OATP1B3、CYP2C8、CYP2C9及びCYP3Aの阻害作用によると考えられる。
リファンピシン
(リファジン)
併用により本剤の血漿中濃度が上昇したとの報告がある。
左記薬剤のOATP1B1及びOATP1B3の阻害作用によると考えられる。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
HMG-CoA還元酵素阻害薬
プラバスタチンナトリウム
シンバスタチン
フルバスタチンナトリウム等
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。
危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
クロピドグレル硫酸塩
併用する場合には必要に応じて本剤の減量を考慮すること。また、本剤の増量の必要性を慎重に判断すること。併用により本剤の血漿中濃度が上昇したとの報告がある。
左記薬剤のCYP2C8及びOATP1B1の阻害作用によると考えられる。
クラリスロマイシン
HIVプロテアーゼ阻害剤
リトナビル等
併用する場合には必要に応じて本剤の減量を考慮すること。また、本剤の増量の必要性を慎重に判断すること。併用により本剤の血漿中濃度が上昇したとの報告がある。
左記薬剤のCYP3A、OATP1B1及びOATP1B3の阻害作用によると考えられる。
フルコナゾール
併用により本剤の血漿中濃度が上昇したとの報告がある。
左記薬剤のCYP2C9及びCYP3Aの阻害によると考えられる。
陰イオン交換樹脂
コレスチラミン
コレスチミド
本剤の血漿中濃度が低下する可能性があるので、併用する場合には、可能な限り間隔をあけて投与することが望ましい。
同時投与により本剤が左記薬剤に吸着され吸収が低下する可能性がある。
強いCYP3A誘導剤
カルバマゼピン
フェノバルビタール
フェニトイン
セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等
本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
左記薬剤の強いCYP3Aの誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 横紋筋融解症(頻度不明)
    筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

その他の副作用

1%以上
0.1~1%未満
肝臓
胆石症
肝機能異常、AST上昇、ALT上昇
筋肉
CK上昇、血中ミオグロビン増加、筋肉痛
皮膚
発疹、そう痒
その他
糖尿病(悪化を含む)
グリコヘモグロビン増加、低比重リポ蛋白増加、血中尿酸増加

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

非臨床試験に基づく情報
マウスのがん原性試験(0.075mg/kg/日以上)で肝細胞癌及び肝細胞腺腫の発現頻度の増加が認められた。ラットのがん原性試験(雄0.3mg/kg/日以上、雌1mg/kg/日以上)で肝細胞癌及び肝細胞腺腫、膵臓腺房細胞癌、膵臓腺房細胞腺腫、精巣ライディッヒ細胞腺腫並びに甲状腺濾胞上皮細胞腺腫の発現頻度の増加が認められた。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健康成人男性16例に本剤0.1mgを空腹時単回経口投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
    図 健康成人男性における空腹時単回経口投与時の血漿中濃度推移
    表 健康成人男性における空腹時単回経口投与時の薬物動態パラメータ
    Cmax
    (ng/mL)
    AUC0-inf
    (ng・h/mL)
    tmax
    (h)
    t1/2
    (h)
    1.82±0.54
    5.75±1.50
    1.50[1.00, 2.00]
    1.88±0.31
    Cmax、AUC0-inf、t1/2:平均値±標準偏差
    tmax:中央値[最小値, 最大値]
    n=16
  2. 反復投与
    健康成人男性8例に本剤0.2mg/日又は0.4mg/日を1日2回に分けて朝夕食後7日間反復経口投与したときの投与1及び7日目の薬物動態パラメータは次表のとおりであった。血漿中濃度は2日目で定常状態に達した。AUC0-τに関する累積係数(反復投与時/初回投与時、平均値±標準偏差)は、それぞれ1.0997±0.0688及び1.1169±0.1814であった。
    表 健康成人男性における反復経口投与時の薬物動態パラメータ
    本剤投与量
    測定時期
    Cmax
    (ng/mL)
    AUC0-τ
    (ng・h/mL)
    tmax
    (h)
    t1/2
    (h)
    0.2mg/日
    1日2回
    1日目
    1.401±
    0.249
    4.884±
    1.201
    2.000
    [1.00, 3.00]
    7日目
    1.593±
    0.366
    5.404±
    1.515
    2.000
    [1.00, 3.00]
    1.528±
    0.402
    0.4mg/日
    1日2回
    1日目
    2.968±
    0.905
    10.975±
    2.335
    2.000
    [1.00, 3.00]
    7日目
    3.572±
    1.021
    12.207±
    2.900
    2.000
    [1.00, 3.00]
    1.708±
    0.158
    Cmax、AUC0-τ、t1/2:平均値±標準偏差、-:算出せず
    tmax:中央値[最小値, 最大値]
    n=8

吸収

  1. 食事の影響
    健康成人男性16例に本剤0.1mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する食後投与のCmax及びAUC0-tの幾何平均値の比[90%信頼区間]は、0.873[0.803, 0.950]及び0.911[0.863, 0.961]であった。
  2. バイオアベイラビリティ
    健康成人男性8例に本剤0.2mgを単回経口投与したとき、本剤の絶対バイオアベイラビリティは61.5%であった(外国人データ)。

分布

  1. 蛋白結合率
    ペマフィブラートのヒト血漿蛋白結合率は99%以上であった(in vitro)。

代謝

  1. 血漿中代謝物
    健康成人男性8例に14C-ペマフィブラート0.8mg注)を単回経口投与したとき、主な血漿中代謝物はベンジル位酸化体及びジカルボン酸体のグルクロン酸抱合体とN-脱アルキル体の混合物であった(外国人データ)。
  2. 代謝酵素
    ペマフィブラートは、CYP2C8、CYP2C9、CYP3A4、CYP3A7、UGT1A1、UGT1A3及びUGT1A8の基質である(in vitro)。

排泄

  1. 尿中及び糞中排泄率
    健康成人男性7例に14C-ペマフィブラート0.8mg注)を単回経口投与したとき、投与216時間後までの尿及び糞中へ投与放射能の14.53%及び73.29%が排泄された(外国人データ)。
  2. トランスポーター
    ペマフィブラートは、P-gp、BCRP、OATP1A2、OATP1B1、OATP1B3、OCT2及びNTCPの基質である(in vitro)。

特定の背景を有する患者

  1. 腎機能障害患者
    1. 腎機能障害患者(軽度、中等度、高度又は末期腎不全)30例に、本剤0.2mgを単回経口投与したときの腎機能正常者に対する薬物動態パラメータの比は次表のとおりであり、腎機能正常者群と比較して、腎機能障害患者群では曝露の増加が認められたが、腎機能障害の程度に依存した曝露の増加は認められなかった。
      表 腎機能正常者群(n=8)に対する各腎機能障害患者群のCmax及びAUC0-tの幾何平均値の比[90%信頼区間]
      Cmax
      AUC0-t
      軽度腎機能障害患者群
      [50≤Ccr<80mL/min](n=8)
      1.644
      [1.155, 2.342]
      1.629
      [1.161, 2.287]
      中等度腎機能障害患者群
      [30≤Ccr<50mL/min](n=8)
      1.093
      [0.767, 1.556]
      1.154
      [0.822, 1.620]
      高度腎機能障害患者群
      [Ccr<30mL/min](n=7)
      1.545
      [1.072, 2.228]
      1.296
      [0.913, 1.841]
      末期腎不全患者群
      [血液透析で治療中](n=7)
      1.258
      [0.872, 1.813]
      1.607
      [1.131, 2.282]
    2. 腎機能障害(高度腎機能障害(eGFR<30mL/min/1.73m2又は透析)及び軽度~中等度腎機能障害(30≤eGFR<60mL/min/1.73m2))を有するトリグリセライド(TG)高値の脂質異常症患者に、本剤0.2mg/日を1日2回に分けて朝夕12週間投与した。12週時におけるAUC0-τについて、軽度~中等度腎機能障害群(対照群)に対する高度腎機能障害群の幾何平均値の比及びその90%信頼区間は次表のとおりであり、高度腎機能障害患者においても曝露の増加は認められなかった。
      表 軽度~中等度腎機能障害群(n=7)に対する高度腎機能障害群(n=8)のAUC0-τの幾何平均値の比[90%信頼区間]
      AUC0-τの幾何平均値の比
      [90%信頼区間]
      高度腎機能障害群
      [eGFR<30mL/min/1.73m2又は透析]
      0.9177
      [0.6198, 1.3587]
      なお、血漿中薬物動態パラメータは次表のとおりであった。
      表 腎機能障害を有するTG高値の脂質異常症患者における反復経口投与時の薬物動態パラメータ
      Cmax
      (ng/mL)
      AUC0-τ
      (ng・h/mL)
      軽度~中等度腎機能障害患者
      [30≤eGFR<60mL/min/1.73m2](n=7)
      2.4483±0.9535
      8.6994±4.0397
      高度腎機能障害患者
      [eGFR<30mL/min/1.73m2](n=4)
      2.0508±0.6588
      7.4130±3.9548
      高度腎機能障害患者
      [透析](n=4)
      1.8798±0.5728
      8.4470±3.3054
      平均値±標準偏差
  2. 脂肪肝患者及び肝硬変患者
    脂肪肝患者及び肝硬変患者24例に、本剤0.2mgを単回経口投与したときの肝機能正常者に対する薬物動態パラメータの比は次表のとおりであり、肝機能正常者群と比較して、脂肪肝患者群及び肝硬変患者群では曝露の増加が認められた。
    表 肝機能正常者群(n=8)に対する脂肪肝患者及び肝硬変患者群のCmax及びAUC0-tの幾何平均値の比[90%信頼区間]
    Cmax
    AUC0-t
    脂肪肝患者群
    (n=10)
    1.198
    [0.819, 1.750]
    1.194
    [0.836, 1.707]
    軽度の肝硬変患者群
    Child-Pugh分類A(n=8)
    2.329
    [1.561, 3.475]
    2.076
    [1.425, 3.026]
    中等度の肝硬変患者群
    Child-Pugh分類B(n=6)
    3.882
    [2.520, 5.980]
    4.191
    [2.790, 6.294]

薬物相互作用

  1. シクロスポリン、リファンピシン、クロピドグレル、クラリスロマイシン、フルコナゾールとの併用
    健康成人に本剤と各種薬剤を併用投与したとき、薬物動態パラメータ等への影響は次表のとおりであった(外国人データ)。
    表 本剤と各薬剤を併用投与したときの薬物動態パラメータ等への影響(外国人データ)
    併用薬
    併用薬
    投与量
    本剤
    投与量注)
    測定
    対象
    幾何平均値の比[90%信頼区間]
    (併用投与時/単独投与時)
    Cmax
    AUC0-inf
    シクロ
    スポリン
    600mg
    単回
    0.4mg
    単回
    本薬
    8.9644
    [7.5151, 10.6931]
    n=14
    13.9947
    [12.6175, 15.5223]
    n=12
    リファン
    ピシン
    600mg
    単回
    0.4mg
    単回
    本薬
    9.4336
    [8.3626, 10.6419]
    n=20
    10.9009
    [9.9154, 11.9844]
    n=17
    600mg/日
    1日1回
    10日間
    単独投与
    0.4mg
    単回
    単独投与
    本薬
    0.3792a)
    [0.3378, 0.4257]
    n=20
    0.2221a)
    [0.2065, 0.2389]
    n=16
    クロピド
    グレル
    300mg
    単回
    4日目
    0.4mg
    単回
    4日目
    本薬
    1.4855
    [1.3915, 1.5858]
    n=20
    2.3728
    [2.2473, 2.5052]
    n=20
    75mg/日
    1日1回
    5日間
    5~9日目
    0.4mg
    単回
    7日目
    本薬
    1.3415
    [1.2583, 1.4302]
    n=20
    2.0876
    [1.9811, 2.1998]
    n=20
    クラリス
    ロマイシン
    1,000mg/日
    1日2回
    8日間
    0.4mg
    単回
    本薬
    2.4246
    [2.1632, 2.7174]
    n=18
    2.0975
    [1.9158, 2.2964]
    n=17
    フルコナ
    ゾール
    400mg/日
    1日1回
    11日間
    0.4mg
    単回
    本薬
    1.4409
    [1.2899, 1.6096]
    n=19
    1.7891
    [1.6638, 1.9239]
    n=17
    本薬:ペマフィブラート
    a)リファンピシン反復投与前の本剤単独投与時に対するリファンピシン反復投与後の本剤単独投与時のCmax及びAUC0-infの幾何平均値の比[90%信頼区間]
  2. HMG-CoA還元酵素阻害薬との併用
    健康成人男性に本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用投与したとき、薬物動態パラメータへの影響は次表のとおりであった(外国人データを含む)。
    表 本剤と各薬剤を併用投与したときの薬物動態パラメータへの影響(外国人データを含む)
    併用薬
    併用薬
    投与量
    本剤
    投与量
    測定対象
    幾何平均値の比[90%信頼区間]
    (併用投与時/単独投与時)
    Cmax
    AUC0-τ
    アトルバ
    スタチン
    20mg/日
    1日1回
    7日間
    0.4mg/日
    1日2回
    7日間
    本薬
    (n=18)
    1.166
    [1.069, 1.272]
    1.098
    [1.016, 1.187]
    アトルバスタチン
    (n=18)
    1.032
    [0.960, 1.109]
    0.934
    [0.851, 1.024]
    o-ヒドロキシアトルバスタチン
    (n=18)
    0.875
    [0.826, 0.927]
    0.784
    [0.736, 0.836]
    シンバ
    スタチン
    20mg/日
    1日1回
    7日間
    0.4mg/日
    1日2回
    7日間
    本薬
    (n=18)
    1.230
    [1.090, 1.388]
    1.125
    [0.997, 1.270]
    シンバスタチン
    (n=19)
    0.858
    [0.660, 1.114]
    0.846
    [0.722, 0.992]
    シンバスタチンオープンアシド体
    (n=19)
    0.626
    [0.541, 0.725]
    0.405
    [0.345, 0.475]
    ピタバ
    スタチン
    4mg/日
    1日1回
    7日間
    0.4mg/日
    1日2回
    7日間
    本薬
    (n=18)
    1.061
    [0.970, 1.160]
    1.122
    [1.041, 1.209]
    ピタバスタチン
    (n=18)
    1.011
    [0.973, 1.050]
    1.036
    [1.007, 1.066]
    プラバ
    スタチン
    20mg/日
    1日1回
    7日間
    0.4mg/日
    1日2回
    7日間
    本薬
    (n=18)
    1.058
    [0.964, 1.162]
    1.057
    [1.013, 1.102]
    プラバスタチン
    (n=18)
    1.107
    [0.908, 1.351]
    1.065
    [0.922, 1.231]
    フルバ
    スタチン
    60mg/日
    1日1回
    7日間
    0.4mg/日
    1日2回
    7日間
    本薬
    (n=18)
    1.181
    [1.080, 1.290]
    1.207
    [1.144, 1.274]
    フルバスタチン
    (n=18)
    0.989
    [0.790, 1.239]
    1.151
    [1.057, 1.253]
    ロスバ
    スタチン
    20mg/日
    1日1回
    7日間
    0.4mg/日
    1日2回
    7日間
    本薬
    (外国人、n=24)
    1.106
    [1.048, 1.167]
    1.110
    [1.046, 1.177]
    ロスバスタチン
    (外国人、n=24)
    1.092
    [1.016, 1.174]
    1.025
    [0.964, 1.091]
    本薬:ペマフィブラート
  3. その他の薬剤
    本剤とジゴキシン、ワルファリンをそれぞれ併用投与したとき、ペマフィブラートはこれらの薬剤の薬物動態に影響を与えなかった(外国人データ)。
    注)本剤の承認された用法及び用量は、1回0.1mgを1日2回経口投与、最大1回0.2mgを1日2回である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅱ/Ⅲ相フェノフィブラートとの比較検証試験
    TG高値かつHDL-コレステロール低値を示す脂質異常症患者にプラセボ、本剤0.2mg/日又は0.4mg/日を1日2回に分けて朝夕食後、微粉化フェノフィブラートカプセル100mg/日又は200mg/日(錠剤80mg/日又は160mg/日に相当)を1日1回朝食後12週間投与したとき、空腹時血清TG変化率は次表のとおりであり、本剤各群のプラセボ群に対する優越性、本剤0.2mg/日群及び0.4mg/日群の微粉化フェノフィブラートカプセル200mg/日群に対する非劣性が認められた。
    表 プラセボ群と本剤各群の空腹時血清TG変化率
    投与群
    及び空腹時血清TG
    ベースラインa)(mg/dL)
    空腹時血清TG変化率b)
    べースラインからの
    変化率c)(%)
    プラセボとの
    変化率の差d)(%)
    プラセボ
    346.1±130.9、n=43
    -2.775
    [-11.783, 6.233]
    本剤0.2mg/日
    367.2±153.6、n=128
    -46.766
    [-49.985, -43.547]
    -43.991**
    [-55.455, -32.528]
    本剤0.4mg/日
    362.6±158.5、n=84
    -51.902
    [-55.841, -47.963]
    -49.127**
    [-60.922, -37.333]
    a)平均値±標準偏差
    b)全投与群についてベースライン値を共変量とし、投与8、10、12週を繰り返し時点とした繰り返し測定型共分散分析(本剤0.1mg/日群の結果は省略した。)
    c)最小二乗平均値[95%信頼区間]
    d)最小二乗平均値[調整95%信頼区間] **:p≤0.01(Dunnett検定)
    表 本剤各群と微粉化フェノフィブラートカプセル各群の空腹時血清TG変化率
    投与群
    及び空腹時血清TG
    ベースラインa)(mg/dL)
    空腹時血清TG変化率b)
    ベースラインからの
    変化率(%)
    微粉化フェノフィブラートカプセル
    200mg/日群c)との
    変化率の差(%)
    本剤0.2mg/日
    367.2±153.6、n=128
    -46.690
    [-49.904, -43.477]
    4.844
    [0.388, 9.299]
    本剤0.4mg/日
    362.6±158.5、n=84
    -51.836
    [-55.768, -47.903]
    -0.302
    [-5.300, 4.696]
    微粉化フェノフィブラートカプセル100mg/日c)
    362.0±135.1、n=85
    -38.261
    [-42.230, -34.291]
    微粉化フェノフィブラートカプセル200mg/日c)
    347.3±123.8、n=140
    -51.534
    [-54.616, -48.452]
    a)平均値±標準偏差
    b)全投与群についてベースライン値を共変量とし、投与8、10、12週を繰り返し時点とした繰り返し測定型共分散分析(本剤0.1mg/日群の結果は省略した。)
    最小二乗平均値[95%信頼区間] 非劣性マージン:10%
    c)微粉化フェノフィブラートカプセル剤100mg、200mgは、錠剤80mg、160mgに相当
    また、LDL-コレステロールの推移は次表のとおりであった。
    表 各群のLDL-コレステロールの推移
    プラセボ群
    本剤群
    微粉化フェノフィブラートカプセル群
    0.2mg/日
    0.4mg/日
    100mg/日
    200mg/日
    ベース
    ライン
    133.8±33.9
    (43)
    131.4±35.5
    (128)
    125.9±33.5
    (84)
    133.8±35.9
    (85)
    133.8±36.1
    (140)
    4週時
    130.2±32.0
    (43)
    143.2±33.0
    (127)
    139.5±29.6
    (83)
    142.2±34.1
    (83)
    136.5±30.5
    (139)
    8週時
    137.8±32.3
    (43)
    147.8±35.7
    (124)
    141.7±30.6
    (83)
    148.2±32.6
    (81)
    135.8±30.9
    (136)
    12週時
    131.8±33.3
    (43)
    149.1±33.3
    (122)
    144.8±32.2
    (80)
    148.8±32.5
    (79)
    137.0±32.3
    (128)
    平均値±標準偏差(mg/dL)(例数)
    本剤投与による副作用発現割合は、0.2mg/日群7.8%(10/128例)、0.4mg/日群11.8%(10/85例)であった。主な副作用は肝機能検査異常で、0.2mg/日群1.6%(2/128例)、0.4mg/日群3.5%(3/85例)であった。
  2. 国内第Ⅲ相フェノフィブラートとの比較検証試験
    TG高値かつHDL-コレステロール低値を示す脂質異常症患者に本剤0.2mg/日又は0.4mg/日を1日2回に分けて朝夕食後、フェノフィブラート錠106.6mg/日を1日1回朝食後24週間投与したとき、空腹時血清TG変化率は次表のとおりであり、本剤各群のフェノフィブラート錠106.6mg/日群に対する非劣性が認められた。
    表 本剤各群とフェノフィブラート錠群の空腹時血清TG変化率
    投与群
    及び空腹時血清TG
    ベースラインa)(mg/dL)
    空腹時血清TG変化率b)
    ベースラインからの変化率(%)
    フェノフィブラート錠106.6mg/日群との変化率の差(%)
    本剤0.2mg/日
    242.4±53.3、n=73
    -46.226
    [-50.122, -42.329]
    -6.541
    [-12.004, -1.078]
    本剤0.4mg/日
    233.3±60.8、n=74
    -45.850
    [-49.678, -42.023]
    -6.166
    [-11.576, -0.755]
    フェノフィブラート錠
    106.6mg/日
    235.6±71.7、n=76
    -39.685
    [-43.511, -35.858]
    a)平均値±標準偏差
    b)ベースライン値を共変量とし、投与8、12、16、20、24週を繰り返し時点とした繰り返し測定型共分散分析
    最小二乗平均値[95%信頼区間] 非劣性マージン: 10%
    また、LDL-コレステロールの推移は次表のとおりであった。
    表 各群のLDL-コレステロールの推移
    本剤群
    フェノフィブラート錠
    106.6mg/日群
    0.2mg/日
    0.4mg/日
    ベースライン
    157.8±29.2(73)
    154.0±27.4(74)
    152.6±26.1(76)
    4週時
    145.4±23.0(73)
    144.2±30.6(74)
    142.8±27.2(76)
    8週時
    145.4±24.6(72)
    145.7±32.3(74)
    139.7±28.8(76)
    12週時
    146.3±23.9(71)
    144.0±33.4(74)
    143.6±27.9(72)
    16週時
    144.4±25.0(71)
    142.0±33.0(74)
    138.8±30.0(71)
    20週時
    145.1±21.5(70)
    143.1±31.5(74)
    139.0±29.4(70)
    24週時
    144.6±26.5(69)
    147.0±32.2(73)
    141.4±31.7(68)
    24週時(LOCF)
    144.7±25.8(73)
    146.7±32.0(74)
    142.2±31.5(76)
    平均値±標準偏差(mg/dL)(例数)
    LOCF:Last observation carried forward
    本剤投与による副作用発現割合は、0.2mg/日群2.7%(2/73例)、0.4mg/日群6.8%(5/74例)であった。主な副作用はグリコヘモグロビン増加で、0.2mg/日群1.4%(1/73例)、0.4mg/日群2.7%(2/74例)であった。
  3. 国内第Ⅲ相TG高値を示す脂質異常症患者を対象とした長期投与試験
    TG高値を示す脂質異常症患者に本剤0.2mg/日(効果不十分の場合、12週以降に0.4mg/日に適宜増量可)を1日2回に分けて朝夕食前又は食後52週間投与したとき、24週時及び52週時[LOCF(Last observation carried forward)法を適用]における空腹時血清TGのベースライン(249.7±77.5mg/dL(平均値±標準偏差、以下同様)、n=189)からの変化率は、それぞれ-48.77±20.47%及び-45.93±21.84%であった。また、LDL-コレステロール値はベースラインで119.3±31.7mg/dLであり、52週時で116.6±29.1mg/dLであった(n=189)。
    副作用発現割合は31.7%(60/189例)であった。主な副作用は胆石症で、5.3%(10/189例)であった。
  4. 国内第Ⅲ相2型糖尿病を合併した脂質異常症患者を対象とした長期投与試験
    2型糖尿病を合併した脂質異常症患者にプラセボ→本剤0.2mg/日(24週時よりプラセボから本剤0.2mg/日に切り替え)、本剤0.2mg/日又は0.4mg/日を1日2回に分けて朝夕食前又は食後52週間投与した。24週時及び52週時(LOCF)における空腹時血清TG変化率は次表のとおりであった。
    表 プラセボ→本剤0.2mg/日群と本剤各群の空腹時血清TG変化率(24週時及び52週時)
    投与群
    及び空腹時血清TG
    ベースラインa) (mg/dL)
    空腹時血清TG変化率b)
    時期
    べースラインからの変化率c)(%)
    プラセボとの変化率の差d)(%)
    プラセボ(~24週)
    本剤0.2mg/日(24週~)
    284.3±117.6、n=57
    24週時
    -10.814
    [-17.933, -3.694]
    52週時
    -46.835
    [-52.967, -40.704]
    本剤0.2mg/日
    240.3±93.5、n=54
    24週時
    -44.347
    [-51.656, -37.038]
    -33.534
    [-45.154, -21.914]
    52週時
    -43.629
    [-49.924, -37.334]
    本剤0.4mg/日
    260.4±95.9、n=55
    24週時
    -45.093
    [-52.283, -37.904]
    -34.280
    [-45.723, -22.836]
    52週時
    -46.552
    [-52.744, -40.360]
    a)平均値±標準偏差
    b)ベースライン値を共変量とした共分散分析
    LOCF(Last observation carried forward)法を適用した。
    c)最小二乗平均値[95%信頼区間]
    d)最小二乗平均値[調整95%信頼区間]
    本剤投与による副作用発現割合は、プラセボ→本剤0.2mg/日群21.8%(12/55例)、0.2mg/日群20.4%(11/54例)、0.4mg/日群27.3%(15/55例)であった。主な副作用は糖尿病(糖尿病の悪化)(プラセボ→本剤0.2mg/日群3.6%(2/55例)、0.2mg/日群3.7%(2/54例)、0.4mg/日群5.5%(3/55例))、胆石症(プラセボ→本剤0.2mg/日群1.8%(1/55例)、0.2mg/日群3.7%(2/54例)、0.4mg/日群5.5%(3/55例))、高ホモシステイン血症(プラセボ→本剤0.2mg/日群1.8%(1/55例)、0.4mg/日群3.6%(2/55例))、血中ミオグロビン増加(0.4mg/日群3.6%(2/55例))であった。

製造販売後調査等

  1. 2型糖尿病を合併した脂質異常症患者を対象とした国際共同臨床試験
    軽度~中等度のTG高値かつHDL-コレステロール低値を示す2型糖尿病を合併した脂質異常症患者10,497例(日本人305例を含む)を対象に、本剤0.4mg/日又はプラセボを1日2回に分けて投与する無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。追跡期間は3.32年(中央値)であった。主要評価項目である心血管イベント(非致死性心筋梗塞、非致死性虚血性脳卒中、冠動脈血行再建術、心血管死のいずれか)の初回発現までの期間を評価した結果、複合エンドポイントの発現率(100人・年当たりのイベント発症例数)は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ3.53及び3.40で、ハザード比は1.03[95%信頼区間:0.92-1.16]であった。副次評価項目である投与4ヵ月時における本剤群の空腹時TGのベースライン(3.340±1.0157mmol/L(平均値±標準偏差)、n=5,224)からの変化率は-31.073%(中央値、n=4,814)、プラセボ群の空腹時TGのベースライン(3.303±0.9922mmol/L(平均値±標準偏差)、n=5,241)からの変化率は-6.882%(中央値、n=4,848)であり、本剤群とプラセボ群との変化率の差は-24.4%[-27.1,-21.6](最小二乗平均値[95%信頼区間]、エンドポイントの欠測を多重補完法を用いて補完した、性別、心血管疾患の既往歴、ベースライン時のスタチン使用及びベースラインの測定値を共変量とした共分散分析、n=5,240)であった。
    副作用発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ8.2%(433/5,264例)及び8.4%(441/5,274例)であり、本剤群で発現した主な副作用は血中クレアチンホスホキナーゼ増加0.7%(37/5,264例)、筋肉痛0.5%(25/5,264例)であった。
    本試験で認められた有害事象のうち、肺塞栓症の発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ0.7%(37/5,264例)及び0.3%(16/5,274例)、深部静脈血栓症の発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ0.7%(36/5,264例)及び0.2%(13/5,274例)であり、本剤群で発現割合が高かったが、本剤との関連性は全症例で否定された。なお、日本人集団における肺塞栓症の発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ0.6%(1/160例)及び0%(0/145例)、深部静脈血栓症の発現割合は本剤群及びプラセボ群でそれぞれ0.6%(1/160例)及び0.7%(1/145例)であった。

薬効薬理

作用機序
ペマフィブラートはPPARαに結合し、標的遺伝子の発現を調節することで、血漿TG濃度の低下、HDL-コレステロールの増加等の作用を示す,,
  1. PPARαに対する活性は、PPARγ及びPPARδに対する活性に比べ強く、PPARαに対する選択的な活性化作用を示した(in vitro)。
  2. 肝臓でのTGの合成を抑制した(ラット)。
  3. TGの肝臓から血中への分泌速度を有意に低下させた(ラット)。
  4. LPL活性を増加させた(ラット)。
  5. LPL活性を負に制御する因子であるApoC-Ⅲ及びAngiopoietin-Like Protein3の血漿中濃度を有意に低下させ、肝臓における遺伝子(Apoc3Angptl3)の発現を抑制した。また、LPL活性を阻害する遊離脂肪酸のβ酸化に関わる遺伝子(AcoCpt1a)の発現を亢進させた(ラット)。
  6. 血漿TGクリアランスを亢進させた(ラット)。
  7. TG濃度を低下させHDL-コレステロール濃度を増加させる蛋白であるFGF21の血漿中濃度を増加させた(ラット)。
血漿脂質低下作用
フルクトース負荷高TG血症ラットへのペマフィブラートの経口投与により、用量依存的に血漿TG濃度が低下した。
HDL-コレステロール増加作用
ヒトApoA-Ⅰトランスジェニックマウスへのペマフィブラートの経口投与により、血漿HDL-コレステロール濃度及びヒトApoA-Ⅰ濃度が増加した。
抗動脈硬化作用
高脂肪・高コレステロール食を負荷したLDL受容体欠損マウスへのペマフィブラートの経口投与により、大動脈洞の脂質沈着面積が減少した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ペマフィブラート(Pemafibrate)
化学名
(2R)-2-[3-({1,3-Benzoxazol-2-yl[3-(4-methoxyphenoxy)propyl]amino}methyl)phenoxy] butanoic acid
分子式
C28H30N2O6
分子量
490.55
性状
白色の粉末である。ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、アセトニトリル、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
95~101℃
分配係数(log P
4.63(pH2)、4.62(pH4)、2.87(pH6)、1.78(pH8)、1.59(pH10)、1.63(pH12)
[1-オクタノール/Britton-Robinson緩衝液(20±1℃)]

取扱い上の注意

  1. 開封後は湿気を避けて保存すること。
  2. 本剤を分割後は、湿気を避けて室温で保管の上、4ヵ月以内に使用すること。

承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

包装

PTP:100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、
1000錠(10錠×100)
バラ:500錠(プラスチックボトル)

主要文献

1
興和(株)社内資料: 第Ⅲ相食事の影響試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.12)
2
興和(株)社内資料: 第Ⅰ相反復投与試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.3)
3
興和(株)社内資料: 第Ⅰ相マスバランス試験(海外)(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.1)
4
興和(株)社内資料: 非臨床試験 薬物動態試験(2017年7月3日承認、CTD2.6.4.1-10)
5
興和(株)社内資料: 第Ⅲ相腎機能障害患者を対象とした薬物動態試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.6)
6
興和(株)社内資料: 腎機能障害患者を対象とした製造販売後臨床試験
7
興和(株)社内資料: 第Ⅲ相肝機能障害患者を対象とした薬物動態試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.5)
8
興和(株)社内資料: 薬物相互作用試験①(海外)(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.13-17、2.7.6.29-30)
9
興和(株)社内資料: 薬物相互作用試験②(海外を含む)(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.8-11)
10
興和(株)社内資料: 第Ⅱ/Ⅲ相フェノフィブラートとの比較検証試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.22)
11
興和(株)社内資料: 第Ⅲ相フェノフィブラートとの比較検証試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.24)
12
興和(株)社内資料: 第Ⅲ相TG高値を示す脂質異常症患者を対象とした52週長期投与試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.28)
13
興和(株)社内資料: 第Ⅲ相2型糖尿病を合併した脂質異常症患者を対象とした長期投与試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.26)
14
興和(株)社内資料: 製造販売後臨床試験(心血管アウトカム試験)
15
Fruchart JC.: Cardiovasc Diabetol. 2013; 12: 82.
16
Sahebkar A, et al.: Expert Opin Pharmacother. 2014; 15: 493-503.
17
Pawlak M, et al.: J Hepatol. 2015; 62: 720-33.
18
興和(株)社内資料: 非臨床試験 薬理試験(2017年7月3日承認、CTD2.6.2.1-8)

文献請求先及び問い合わせ先

興和株式会社 くすり相談センター
〒103‒8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14
電話 0120‒508‒514
03‒3279‒7587
受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)

製造販売業者等

製造販売元
興和株式会社
東京都中央区日本橋本町三丁目4-14

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL