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一硝酸イソソルビド錠10mg「日新」

狭心症治療用ISMN製剤

1錠 5.7円

添付文書番号

2171023F1104_1_02

企業コード

530113

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872171

薬効分類名

狭心症治療用ISMN製剤

承認等

販売名

一硝酸イソソルビド錠10mg「日新」

販売名コード

2171023F1104

販売名英字表記

Isosorbide Mononitrate Tablets 10mg “NISSIN”

販売名ひらがな

いちしょうさんいそそるびどじょう10mg「にっしん」

承認番号等

承認番号
23000AMX00581

販売開始年月

2010年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
一硝酸イソソルビド錠

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

一硝酸イソソルビド錠20mg「日新」

販売名コード

2171023F2143

販売名英字表記

Isosorbide Mononitrate Tablets 20mg “NISSIN”

販売名ひらがな

いちしょうさんいそそるびどじょう20mg「にっしん」

承認番号等

承認番号
23000AMX00582

販売開始年月

2002年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
一硝酸イソソルビド錠

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

一硝酸イソソルビド

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者
    [血管拡張作用により更に血圧を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。]
  2. 閉塞隅角緑内障の患者
    [眼圧を上昇させるおそれがある。]
  3. 頭部外傷又は脳出血のある患者
    [頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。]
  4. 高度な貧血のある患者
    [血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]
  5. 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  6. ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者

組成・性状

組成

一硝酸イソソルビド錠10mg「日新」
有効成分
1錠中
一硝酸イソソルビド  10mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク
一硝酸イソソルビド錠20mg「日新」
有効成分
1錠中
一硝酸イソソルビド  20mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、部分アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク

製剤の性状

一硝酸イソソルビド錠10mg「日新」
外形
大きさ
錠径
5.5mm
錠厚
1.9mm
重量
60mg
性状
白色の素錠
本体表示
N 6
一硝酸イソソルビド錠20mg「日新」
外形
大きさ
錠径
7.0mm
錠厚
2.3mm
重量
120mg
性状
白色の片面割線入りの素錠
本体表示
NS 264

効能又は効果

狭心症

効能又は効果に関連する注意

本剤は狭心症の発作寛解を目的とした治療には不適であるので、この目的のためには速効性の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用すること。

用法及び用量

通常、成人には一硝酸イソソルビドとして1回20mg1日2回を経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、効果不十分な場合には1回40mg1日2回まで増量できる。ただし、労作狭心症又は労作兼安静狭心症で発作回数及び運動耐容能の面で重症と判断された場合には1回40mg1日2回を経口投与できる。

重要な基本的注意

  1. 本剤の投与に際しては、症状及び経過を十分に観察し、狭心症発作が増悪するなど効果が認められない場合には他の療法に切りかえること。
  2. 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用中の患者で、急に投与を中止したとき症状が悪化した症例が報告されているので、休薬を要する場合には他剤との併用下で徐々に投与量を減じること。
    また、患者に医師の指示なしに使用を中止しないよう注意すること。
  3. 過度の血圧低下が起こった場合には、本剤の投与を中止し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行うこと。
  4. 起立性低血圧を起こすことがあるので注意すること。
  5. 本剤の投与開始時には、他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用を起こすことがある。このような場合には鎮痛剤を投与するか、減量又は投与中止するなど適切な処置を行うこと。
    また、これらの副作用のために注意力、集中力、反射運動能力等の低下が起こることがあるので、このような場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 低血圧の患者(重篤な低血圧のある患者を除く)
    血管拡張作用により更に血圧を低下させるおそれがある。
  2. 原発性肺高血圧症の患者
    心拍出量が低下しショックを起こすおそれがある。
  3. 肥大型閉塞性心筋症の患者
    心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させるおそれがある。

肝機能障害患者

副作用が発現しやすくなる。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で大量投与により、胎児及び出生児の体重増加抑制、出生児生存率の低下、発育・分化の遅延が報告されている 。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている 。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

頭痛等の副作用の発現がないことを確認しながら必要に応じて低用量(例えば1回10㎎)より投与を開始し、増量するなど慎重に投与すること。本剤は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に比べて肝臓での初回通過効果を受けにくいが、一般に肝・腎機能が低下していることが多い。

相互作用

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ、レバチオ)
バルデナフィル塩酸塩水和物
(レビトラ)
タダラフィル
(シアリス、アドシルカ、ザルティア)
併用により、降圧作用を増強することがある。
本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
リオシグアト
(アデムパス)
併用により、降圧作用を増強することがある。
本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

併用注意(併用に注意すること)

指示文
下記の薬剤等との相互作用により、過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行うこと。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アルコール摂取
血圧低下等が増強されるおそれがある。
血管拡張作用が増強される。
利尿剤
血圧低下等が増強されるおそれがある。
血圧低下作用を増強させる。
血管拡張剤
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
頭痛、血圧低下等の副作用が増強されるおそれがある。
血管拡張作用が増強される。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

2%以上
2%未満
頻度不明
循環器
めまい・ふらつき、動悸
血圧低下、浮腫、熱感
精神神経系
頭痛(13.4%)
不眠、全身倦怠感
頭重感、しびれ
過敏症
発疹、そう痒感
消化器
胃もたれ、腹部膨満感、鼓腸、口内乾燥、嘔気
食欲不振、腹痛、下痢、嘔吐
肝臓
ALT上昇、AST上昇、LDH上昇
その他
BUN上昇
CK上昇、クレアチニン上昇、筋肉痛

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
  1. 本剤使用中に本剤又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し、耐薬性を生じ、作用が減弱することがある。
    なお、類似化合物(ニトログリセリン)の経皮吸収型製剤での労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると、休薬時間を置くことにより、耐薬性が軽減できたとの報告がある 。
  2. 類似化合物(硝酸イソソルビド)の投与によって、メトヘモグロビン血症があらわれたとの報告がある。
  3. 狭心症患者を対象とした比較試験において、本剤はカルシウム拮抗剤(ニフェジピン)に比べ、必ずしも優る薬剤ではなく、硝酸イソソルビド徐放錠と同等であると判断された。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
〈一硝酸イソソルビド錠20mg「日新」〉
一硝酸イソソルビド錠20mg「日新」とアイトロール錠20mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(一硝酸イソソルビドとして20mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された 。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-24
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
一硝酸イソソルビド錠20mg「日新」
2730.02±641.22
371.97±59.52
0.9±0.2
5.63±0.87
アイトロール錠20mg
2742.04±277.81
351.60±51.51
1.0±0.4
5.79±0.50
(Mean±S.D., n=19)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

PharmacokineticsEtc

〈一硝酸イソソルビド錠10mg「日新」〉
一硝酸イソソルビド錠10mg「日新」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、一硝酸イソソルビド錠20mg「日新」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた 。

薬効薬理

作用機序
構造中より一酸化窒素(NO)を放出し、細胞内cGMP量を増加させることで血管平滑筋を弛緩させる。その結果、心に対する前後負荷が軽減され、うっ血性心不全の血行動態が改善される。また、比較的太い冠動脈と共に側副血行路も拡張するため、冠血流量は増大する 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
一硝酸イソソルビド(Isosorbide Mononitrate)
化学名
1,4:3,6-Dianhydro-D-glucitol 5-nitrate
分子式
C6H9NO6
分子量
191.14
性状
白色~黄白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに硝酸ようのにおいがある。水、酢酸(100)、エタノール(95)、メタノール、アセトン又は酢酸エチルに溶けやすく、ジエチルエーテル又はクロロホルムにやや溶けやすく、トルエンに溶けにくく、ヘキサンにほとんど溶けない。
化学構造式
融点
88~93℃

包装

〈一硝酸イソソルビド錠10mg「日新」〉
100錠[バラ]
〈一硝酸イソソルビド錠20mg「日新」〉
100錠[10錠(PTP)×10]
1000錠[10錠(PTP)×100]

主要文献

1
桶谷米四郎ほか:基礎と臨床.1986;20(14):6911-6928
2
江角凱夫ほか:応用薬理.1988;35(1):71-81
3
Demots H,et al.:J Am Coll Cardiol.1989;13(4):786-793
4
社内資料:生物学的同等性試験(錠20mg)
5
社内資料:生物学的同等性試験(錠10mg)
6
第十八改正日本薬局方解説書.東京:廣川書店;2021.C2416-2420

文献請求先及び問い合わせ先

日新製薬株式会社 安全管理部
〒994-0069 山形県天童市清池東二丁目3番1号
TEL 023-655-2131 FAX 023-655-3419
E-mail:d-info@yg-nissin.co.jp

製造販売業者等

製造販売元
日新製薬株式会社
山形県天童市清池東二丁目3番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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