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シアノコバラミン点眼液0.02%「ニットー」

調節機能改善点眼剤

1瓶 86.4円

添付文書番号

1319710Q2124_1_03

企業コード

480018

作成又は改訂年月

2023年8月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

調節機能改善点眼剤

承認等

販売名

シアノコバラミン点眼液0.02%「ニットー」

販売名コード

1319710Q2124

販売名英字表記

Cyanocobalamin Ophthalmic Solution 0.02%「NITTO」

承認番号等

承認番号
23100AMX00035000

販売開始年月

2002年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

シアノコバラミン点眼液

組成・性状

組成

シアノコバラミン点眼液0.02%「ニットー」
有効成分
1mL中 シアノコバラミン  0.2mg
添加剤
ホウ酸、ベンザルコニウム塩化物、ホウ砂、塩化ナトリウム、pH調整剤

製剤の性状

シアノコバラミン点眼液0.02%「ニットー」
pH5.5~6.5
浸透圧比0.9~1.1
性状
紅色澄明、無菌水性点眼剤

効能又は効果

調節性眼精疲労における微動調節の改善

用法及び用量

通常、1回1~2滴を1日3~5回点眼する。
なお、症状により適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
過敏症状

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物はソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用すること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

薬物動態

分布

白色ウサギに標識したシアノコバラミン液を2分毎に15回、総量0.3mLを点眼したとき、最終点眼直後及び1時間後の眼内移行率は、シアノコバラミンの総投与量を100%とすると次のとおりであった 。
最終点眼直後(%)
最終点眼1時間後(%)
結膜
1.286
0.132
角膜
0.156
0.115
強膜(毛様体部)
0.097
0.033
強膜後部
0.212
0.027
前房水
0.008
0.015
水晶体
0.007
0.008
虹彩
0.015
0.022
毛様体
0.045
0.036
硝子体
0.007
0.013
網脈絡膜
0.013
0.011

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内一般臨床試験①
    調節性眼精疲労患者45例を対象に、0.02%シアノコバラミン点眼液又はプラセボ点眼液を1回1~2滴、1日4回両眼に2週間点眼した結果、0.02%シアノコバラミン点眼液はプラセボ点眼液と比較し、特に微動調節測定法において顕著な有意差が認められ(総合判定における改善率:0.02%シアノコバラミン点眼液群80.4%、プラセボ群13.6%)、有用性判定においても有意に優れている(0.02%シアノコバラミン点眼液群91.3%、プラセボ群22.7%)ことが確認された。
    副作用は認められなかった 。
  2. 国内一般臨床試験②
    眼精疲労患者972例においてビタミンB12点眼液の臨床効果を調査した結果、調節性眼精疲労(608例)に対しては、ビタミンB12点眼液単独療法で66.1%(162/245例)、併用療法(主としてビタミンB1含有製剤、ATP製剤)で62.5%(227/363例)の有効率であった 。

薬効薬理

作用機序
眼に対しては、酸素消費量を増し、ATP産生を増大させる。調節性眼精疲労を改善する 。
調節機能改善作用
調節性眼精疲労患者における0.02%シアノコバラミン点眼液の調節機能に及ぼす影響をプラセボとの二重盲検比較により検討した結果、調節時間及び調節運動においては改善の傾向がみられ、微動調節ではプラセボと比べて有意な改善効果が認められた 。
組織呼吸増加作用
  • 白色ウサギの網膜浮遊液中に0.0025、0.025、0.1、0.5、5.0、10.0、50.0、100.0μgのコバマミド(補酵素型ビタミンB12)を添加すると、網膜の酸素消費量はいずれも増強し、その程度には用量依存性が認められた(in vitro)。
  • 5mg/mLシアノコバラミンはスイギュウの精液のATP産生量を増強した (in vitro)。
神経興奮伝導に対する作用
カエル及びウサギの坐骨神経を用い、補酵素型ビタミンB12(もしくはメチルコバラミン)の神経の興奮伝導に対する作用を調べた結果、低濃度では細胞膜を過分極の状態にし、活動電位の振幅を増大させ、高濃度では脱分極を引き起こし、活動電位の振幅を減少させることが示された ,
生物学的同等性試験
ウサギ毛様体筋に対する効果
シアノコバラミン点眼液0.02%「ニットー」とサンコバ点眼液0.02%について、摘出ウサギ毛様体筋の収縮の程度を指標として試験を実施し、抗疲労効果の比較を行った。その結果、両剤とも抗疲労効果を示し、また、両剤の抗疲労効果に有意な差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
シアノコバラミン(Cyanocobalamin)
化学名
Coα-[α-(5,6-Dimethyl-1H-benzimidazol-1-yl)]-Coβ-cyanocobamide
分子式
C63H88CoN14O14P
分子量
1355.37
性状
シアノコバラミンは暗赤色の結晶又は粉末である。
水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
吸湿性である。
化学構造式

包装

プラスチック点眼容器 5mL×5本、5mL×10本、5mL×50本

主要文献

1
筒井純ほか:日本眼科紀要.1967;18(12):1156-1159
2
山地良一ほか:臨床眼科.1978;32(6):1013-1025
3
鈴村昭弘:眼科臨床医報.1976;70(1):36-42
4
第十八改正日本薬局方解説書(廣川書店).2021;C-2147
5
鈴村昭弘:日本眼科紀要.1977;28(2):340-354
6
手島仁:日本眼科学会雑誌.1969;73(9):1711-1718
7
Ahmed H,et al:Anim Reprod Sci.2021;229:106761
8
武重千冬ほか:ビタミン.1971;44(5):272-282
9
武重千冬ほか:ビタミン.1976;50(7):251-259
10
社内資料:シアノコバラミン点眼液0.02%「ニットー」の生物学的同等性試験

文献請求先及び問い合わせ先

日東メディック株式会社 おくすり相談窓口
〒104-0031 東京都中央区京橋1-10-7
電話:03-3523-0345
FAX:03-6264-4086

製造販売業者等

製造販売元
東亜薬品株式会社
富山県富山市水橋開発277番10
発売元
日東メディック株式会社
富山県富山市八尾町保内1-14-1

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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