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リンデロン点眼液0.01%

眼科用合成副腎皮質ホルモン剤

1mL 33.3円

添付文書番号

1315706Q1025_2_03

企業コード

343018

作成又は改訂年月

2023年2月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871315

薬効分類名

眼科用合成副腎皮質ホルモン剤

承認等

販売名

リンデロン点眼液0.01%

販売名コード

1315706Q1025

販売名英字表記

RINDERON Ophthalmic Solution 0.01%

販売名ひらがな

りんでろんてんがんえき0.01%

承認番号等

承認番号
15600AMZ00989000

販売開始年月

1982年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

リンデロン点眼液0.01%
1mL中
有効成分
ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム  0.1mg
添加剤
乾燥亜硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム水和物、リン酸水素ナトリウム水和物、水酸化ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル

製剤の性状

リンデロン点眼液0.01%
pH7.5~8.5
浸透圧比約0.8
〔生理食塩液に対する比〕
性状・剤形
無色澄明の液である。(無菌製剤)

効能又は効果

外眼部および前眼部の炎症性疾患の対症療法(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎、前眼部ブドウ膜炎、術後炎症)

用法及び用量

通常、1日3~4回、1回1~2滴ずつ点眼する。
なお、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 連用により、数週後から眼圧亢進、また、緑内障があらわれることがあるので、定期的に眼圧検査を実施すること。
  2. 長期連用を避けること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 以下の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
    1. 角膜上皮剥離又は角膜潰瘍の患者
      これらの疾患が増悪するおそれがある。
    2. ウイルス性結膜・角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患又は化膿性眼疾患の患者
      これらの疾患が増悪するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、長期・頻回使用を避けること。

小児等

特に2歳未満の場合には慎重に使用すること。小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 緑内障(頻度不明)
    連用により、数週後から眼圧亢進、また、緑内障があらわれることがある。
  2. 角膜ヘルペス、角膜真菌症、眼部の緑膿菌感染症の誘発(いずれも頻度不明)
  3. 眼部の穿孔(頻度不明)
    角膜ヘルペス、角膜潰瘍又は外傷等に使用した場合には穿孔を生じることがある。
  4. 後嚢白内障(頻度不明)
    長期使用により、後嚢白内障があらわれることがある。

その他の副作用

1~5%未満
頻度不明
過敏症
刺激感
角膜沈着物(術後炎症に本剤を使用した場合)
下垂体・副腎皮質系
長期使用による下垂体・副腎皮質系機能の抑制
その他
創傷治癒の遅延、全身使用の場合と同様な症状注)
注)

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
  • 遮光して保存すること。

薬物動態

血中濃度

眼科手術後の患者5例に0.01%ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム液を1回1滴点眼した場合の血漿中濃度をラジオイムノアッセイにて測定した。血漿中濃度(平均値±標準誤差)は点眼30分後に12±8pg/mL、1時間後は70±27pg/mL、2時間後60±54pg/mLを示し、3時間以降は検出されなかった。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    承認時の臨床試験における疾患別の有効率は表17-1のとおりであった。
    表17-1 臨床成績
    疾患名
    有効例数/有効性評価対象例数
    有効率(%)
    眼瞼炎
    6/7
    結膜炎
    64/82
    78.0
    角膜炎
    13/17
    76.5
    強膜炎・上強膜炎
    3/4
    前眼部ブドウ膜炎
    14/21
    66.7
    術後炎症
    12/34
    35.3
    112/165
    67.9

薬効薬理

作用機序
ステロイドは細胞質に存在する熱ショック蛋白質、抑制蛋白質と複合体を形成したステロイド受容体に結合後核内に移行し、ステロイド反応性の遺伝子を活性化させ、その薬理作用を発揮すると考えられている。また、血管内皮細胞やリンパ球等の細胞膜の障害を抑制するような膜の安定性に関与する作用や、フォスフォリパーゼA2と呼ばれる細胞膜リン脂質からロイコトリエンやプロスタグランジンなど種々の炎症惹起物質を誘導する重要な酵素の機能を抑える作用も知られている。
その作用機序としては、単量体のステロイドとその受容体が複合体を形成することで、NFκBやAP-1と呼ばれるサイトカイン産生の誘導や細胞接着分子の発現等を調節している細胞内転写因子の機能を抑制することで、2量体の受容体と結合した場合、リポコルチン等の誘導を介して、炎症を制御すると考えられている。免疫抑制作用に関しては、リンパ球に対する直接的な機能抑制、アポトーシスの誘導によると考えられている。
薬理作用
  1. ベタメタゾンリン酸エステルナトリウムは合成糖質副腎皮質ホルモンであり、抗炎症作用、抗アレルギー作用を示す。
  2. 0.01%ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム点眼液をウサギのアルカリ腐蝕角膜炎に対して1回1滴、1日3回点眼したところ、生理食塩液(コントロール)に比し、眼瞼充血、眼脂分泌、結膜充血、結膜浮腫、毛様充血、角膜混濁の各症状において、消炎効果が認められた。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム
(Betamethasone Sodium Phosphate)(JAN)[日局]
化学名
9-Fluoro-11β,17,21-trihydroxy-16β-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 21-(disodium phosphate)
分子式
C22H28FNa2O8P
分子量
516.40
性状
白色~微黄白色の結晶性の粉末又は塊で、においはない。
水に溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
吸湿性である。
化学構造式
融点
約213℃(分解)

取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

包装

10本[5mL(瓶)×10]

主要文献

1
沖本峰子ほか: 日本眼科学会雑誌. 1979; 83: 887-897〔197900109〕
2
塩野義製薬集計; 河瀬澄男ほか: 眼科臨床医報. 1979; 73: 547-550〔197900110〕ほか
3
片山一朗: アレルギー. 2006; 55: 1279-1283〔201900450〕
4
社内資料: ウサギのアルカリ腐蝕角膜炎に対する消炎効果〔198001110〕

文献請求先及び問い合わせ先

塩野義製薬株式会社 医薬情報センター
〒541-0045大阪市中央区道修町3丁目1番8号
電話0120-956-734
FAX 06-6202-1541
https://med.shionogi.co.jp/

製造販売業者等

製造販売元
シオノギファーマ株式会社
大阪府摂津市三島2丁目5番1号
販売元
塩野義製薬株式会社
大阪市中央区道修町3丁目1番8号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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