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ボラザG坐剤

痔核局所治療剤

1個 35.6円

添付文書番号

2559813J1033_1_09

企業コード

100168

作成又は改訂年月

2022年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872559

薬効分類名

痔核局所治療剤

承認等

販売名

ボラザG坐剤

販売名コード

2559813J1033

販売名英字表記

BORRAZA-G SUPPOSITORIES

販売名ひらがな

ぼらざGざざい

承認番号等

承認番号
15700AMZ01302

販売開始年月

1983年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
48箇月

一般的名称

トリベノシド・リドカイン坐剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. トリベノシド又はアニリド系局所麻酔剤(リドカイン等)に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ボラザG坐剤
1個1.77g中
有効成分
トリベノシド  200mg
有効成分
リドカイン  40mg
添加剤
ハードファット

製剤の性状

ボラザG坐剤
性状
白色~帯黄白色の紡すい形の坐剤
外形
溶融温度
32~37℃
基剤
油脂性
識別コード
259G

効能又は効果

内痔核に伴う症状の緩解

用法及び用量

通常1回1個ずつ(トリベノシドとして200mg、リドカインとして40mg)、1日2回朝夕肛門内に挿入する。
症状に応じて適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 他の薬剤や食物等に対する過敏症の既往歴のある患者
    発疹等の過敏症状発現頻度が高い傾向にある。
  2. 気管支喘息、アレルギー性鼻炎等アレルギー疾患の患者及びそれらの既往歴のある患者
    発疹等の過敏症状発現頻度が高い傾向にある。
  3. 他のトリベノシド製剤又はリドカイン製剤が併用される患者
    トリベノシド又はリドカインの血中濃度が上昇する。
  4. 関節リウマチの患者
    トリベノシドの経口投与による動物実験(ラット)でアジュバント関節炎を増強させる傾向が報告されている 。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

高齢者

一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
クマリン系抗凝固剤
ワルファリンカリウム
クマリン系抗凝固剤の作用を増強することがあるので、併用する場合は抗凝固剤の用量を調節するなど注意すること。
機序は不明であるが、ラットによるプロトロンビン時間を指標とした試験で、トリベノシドはクマリン系抗凝固剤ジクマロールの作用を増強するとの報告がある 。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. アナフィラキシー(頻度不明)
    顔面浮腫、蕁麻疹、呼吸困難等があらわれた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒感
局所の刺激感、接触性皮膚炎
消化器
下痢
嘔気
循環器
動悸

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 被包を取り除いたら直ちに使用すること。
  2. 室温が27℃以上になると、坐剤の硬度が低下し挿入しにくいことがあるので、その場合には冷水等で冷し固くしてから挿入すること。

薬物動態

血中濃度

14C-トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、投与1時間後に最高血中濃度を示し、1~6時間後に緩やかな減少がみられた 。

吸収

14C-トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、血漿中放射能のピークは、投与1時間後にみられ、その値は同量経口投与した場合の約1/3であり、投与24時間後までの血中濃度曲線下面積は、同量を経口投与した場合の約60%であった 。

分布

14C-トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、直腸肛門部組織中の1~24時間の平均放射能は、経口投与の場合に比べ約50倍高かった 。

代謝

14C-トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、投与1時間後の直腸粘膜組織中では、放射能の約70%が未変化体であった 。

排泄

14C-トリベノシド(10mg/kg)を含有する坐剤をラットに直腸内投与したとき、投与4時間の尿及び糞への排泄率は、それぞれ19.0%、49.8%であった。それに続く24時間では尿5.8%、糞15.2%が排泄され、48時間までの尿及び糞への放射能の排泄率は、約90%であった 。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内初期臨床試験
    内痔核(外痔核合併を含む)患者131例を対象に、本剤を1日2回朝夕、2週間あるいはそれ以上肛門内に挿入した結果、効果判定可能症例は130例で、改善率(改善以上)は74.6%(97/130例)であった。
    副作用は、131例中1例(0.8%)に下痢が発現した。
  2. 国内拡大臨床試験
    内痔核(外痔核合併を含む)患者265例を対象に、本剤を1日2回朝夕、4週間以上肛門内に挿入した結果、効果判定可能症例は262例で、改善率(改善以上)は66.8%(175/262例)であった。
    副作用は、262例中4例(1.5%)に肛門そう痒感3例、肛門湿疹1例が発現した。
  3. 国内二重盲検比較対照試験
    内痔核(外痔核合併を含む)患者を対象に、本剤を1日2回朝夕肛門内に挿入し、対照薬としてリドカイン坐剤を1日2回朝夕、2週間肛門内に挿入又はトリベノシドカプセルを1日3回食後に2週間内服した結果、改善率(改善以上)は以下のとおりであった

    リドカイン坐剤を対照とした二重盲検比較対照試験の全般的改善率
    改善率
    本剤群(n=236)
    57.0%(110/193 例)
    リドカイン坐剤群(n=233)
    55.9%(99/177 例)
    副作用は、224例中3例(1.3%)に口内乾燥感、腹痛、発疹、肛門そう痒感、肛囲ただれ感各1例が発現した。

    トリベノシドカプセルを対照とした二重盲検比較対照試験の全般的改善率
    改善率
    本剤群(n=101)
    53.7%(43/80 例)
    トリベノシドカプセル群(n=101)
    66.2%(53/80 例)
    副作用は、96例中5例(5.2%)に食欲不振、胃のもたれ、悪心、下痢、発疹、蕁麻疹、偏頭痛各1例が発現した。

薬効薬理

作用機序
作用機序は明確ではない。
抗浮腫作用
本剤を直腸内に投与することにより、トリベノシドは、クロトン油混合液によるラットの直腸肛門部浮腫に対して抑制作用を示した 。
創傷治癒促進作用
トリベノシドとリドカインを本剤と同一配合比(5:1)の軟膏状として塗布することにより、トリベノシドは、ラットの背部皮膚に作成した創傷に対して治癒促進作用を示した 。
循環障害改善作用
トリベノシド溶液を直腸粘膜に投与することにより、トロンビンによるラットの直腸粘膜血流量低下に対して抑制作用を示した 。
表面麻酔作用
トリベノシドとリドカインを本剤と同一配合比(5:1)の軟膏状として角膜に塗布することにより、リドカインは、モルモットの角膜反射を指標とする方法において、表面麻酔作用を示した 。

有効成分に関する理化学的知見

19.1 トリベノシド
一般的名称
トリベノシド(Tribenoside)[JAN]
化学名
Ethyl-3,5,6-tri-O-benzyl-D-glucofuranoside
分子式
C29H34O6
分子量
478.58
性状
無色~淡黄色の粘稠性のある液で、においはないか又はわずかに特異なにおいがあり、味はない。メタノール、氷酢酸、エタノール、アセトン、酢酸エチル、エーテル又はクロロホルムと混和する。水にほとんど溶けない。
化学構造式
19.2 リドカイン
一般的名称
リドカイン(Lidocaine)[JAN][日局]
化学名
2-Diethylamino-N-(2,6-dimethylphenyl) acetamide
分子式
C14H22N2O
分子量
234.34
融点
66~69℃
性状
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
化学構造式

取扱い上の注意

高温下で放置すると、坐剤が融けて型くずれすることがあるので注意すること。

包装

50個[5個(アルミコンテナ)×10]
200個[5個(アルミコンテナ)×40]
350個[7個(アルミコンテナ)×50]

主要文献

1
鶴見介登 他:薬理と治療.1974;2:1689-1705
2
Iga K. et al.:International Journal of Pharmaceutics.1980;6:43-54
3
松島善視 他:薬理と治療.1981;9:2197-2215
4
端野博康 他:薬物療法.1981;14:173-186
5
吉田益美 他:応用薬理.1993;45:459-471
6
久木浩平 他:薬理と治療.1980;8:1855-1862
7
岩田圭司 他:応用薬理.1993;46:299-304

文献請求先及び問い合わせ先

天藤製薬株式会社 お客様相談係
〒560-0082 大阪府豊中市新千里東町一丁目5番3号
フリーダイヤル 0120-932-904
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製造販売業者等

製造販売元
天藤製薬株式会社
大阪府豊中市新千里東町一丁目5番3号

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後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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