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閲覧履歴

オキシコンチンTR錠20mg

持続性疼痛治療剤

1錠 433.7円

添付文書番号

8119002G5020_2_05

企業コード

343018

作成又は改訂年月

2023年2月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

878119

薬効分類名

持続性疼痛治療剤

承認等

販売名

オキシコンチンTR錠5mg

販売名コード

8119002G5020

販売名英字表記

OXYCONTIN TR Tablets 5mg

販売名ひらがな

おきしこんちんTRじょう5mg

承認番号等

承認番号
22900AMX00751000

販売開始年月

2017年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
麻薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

オキシコンチンTR錠10mg

販売名コード

8119002G6026

販売名英字表記

OXYCONTIN TR Tablets 10mg

販売名ひらがな

おきしこんちんTRじょう10mg

承認番号等

承認番号
22900AMX00752000

販売開始年月

2017年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
麻薬
処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

オキシコンチンTR錠20mg

販売名コード

8119002G7022

販売名英字表記

OXYCONTIN TR Tablets 20mg

販売名ひらがな

おきしこんちんTRじょう20mg

承認番号等

承認番号
22900AMX00753000

販売開始年月

2017年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
麻薬
処方箋医薬品 注3)
注3)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

オキシコンチンTR錠40mg

販売名コード

8119002G8029

販売名英字表記

OXYCONTIN TR Tablets 40mg

販売名ひらがな

おきしこんちんTRじょう40mg

承認番号等

承認番号
22900AMX00754000

販売開始年月

2017年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
麻薬
処方箋医薬品 注4)
注4)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

オキシコドン塩酸塩水和物

警告

慢性疼痛に対しては、本剤は、慢性疼痛の診断、治療に精通した医師のみが処方・使用するとともに、本剤のリスク等についても十分に管理・説明できる医師・医療機関・管理薬剤師のいる薬局のもとでのみ用いること。また、それら薬局においては、調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤を行うこと。

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 重篤な呼吸抑制のある患者、重篤な慢性閉塞性肺疾患の患者[呼吸抑制を増強する。]
  2. 気管支喘息発作中の患者[呼吸を抑制し、気道分泌を妨げる。]
  3. 慢性肺疾患に続発する心不全の患者[呼吸抑制や循環不全を増強する。]
  4. 痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者[脊髄の刺激効果があらわれる。]
  5. 麻痺性イレウスの患者[消化管運動を抑制する。]
  6. 急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制を増強する。]
  7. アヘンアルカロイドに対し過敏症の患者
  8. 出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来すおそれがある。]
  9. ナルメフェン塩酸塩水和物を投与中又は投与中止後1週間以内の患者

組成・性状

組成

オキシコンチンTR錠5mg
1錠中
有効成分
オキシコドン塩酸塩水和物  5.77mg
無水物として  5mgに相当
添加剤
ポリエチレンオキシド4000K、無水クエン酸、トコフェロール酢酸エステル、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、マクロゴール4000、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄
オキシコンチンTR錠10mg
1錠中
有効成分
オキシコドン塩酸塩水和物  11.54mg
無水物として  10mgに相当
添加剤
ポリエチレンオキシド4000K、無水クエン酸、トコフェロール酢酸エステル、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、マクロゴール4000
オキシコンチンTR錠20mg
1錠中
有効成分
オキシコドン塩酸塩水和物  23.07mg
無水物として  20mgに相当
添加剤
ポリエチレンオキシド4000K、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、マクロゴール4000、三二酸化鉄
オキシコンチンTR錠40mg
1錠中
有効成分
オキシコドン塩酸塩水和物  46.14mg
無水物として  40mgに相当
添加剤
ポリエチレンオキシド4000K、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、マクロゴール4000、黄色三二酸化鉄

製剤の性状

オキシコンチンTR錠5mg
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約7.1mm
大きさ(厚さ)
約4.8mm
質量約0.156g
識別コード
@ 920:5
性状・剤形
うすいだいだい色の円形のフィルムコーティング錠である。
オキシコンチンTR錠10mg
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約7.1mm
大きさ(厚さ)
約4.7mm
質量約0.156g
識別コード
@ 921:10
性状・剤形
白色の円形のフィルムコーティング錠である。
オキシコンチンTR錠20mg
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約7.1mm
大きさ(厚さ)
約4.5mm
質量約0.156g
識別コード
@ 922:20
性状・剤形
淡赤色の円形のフィルムコーティング錠である。
オキシコンチンTR錠40mg
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約7.1mm
大きさ(厚さ)
約4.3mm
質量約0.156g
識別コード
@ 923:40
性状・剤形
微黄白色~淡黄色の円形のフィルムコーティング錠である。

効能又は効果

○ 中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
○ 非オピオイド鎮痛薬又は他のオピオイド鎮痛薬で治療困難な中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛

効能又は効果に関連する注意

〈慢性疼痛〉
原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、学会のガイドライン等の最新の情報を参考に、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。

用法及び用量

〈癌性疼痛〉
通常、成人にはオキシコドン塩酸塩(無水物)として1日10~80mgを2回に分割経口投与する。
なお、症状に応じて適宜増減する。
〈慢性疼痛〉
通常、成人にはオキシコドン塩酸塩(無水物)として1日10~60mgを2回に分割経口投与する。
なお、症状に応じて適宜増減する。

用法及び用量に関連する注意

  1. 初回投与
    〈効能共通〉
    本剤の投与開始前のオピオイド鎮痛薬による治療の有無を考慮して、1日投与量を決め、2分割して12時間ごとに投与すること。
    〈癌性疼痛〉
    1. オピオイド鎮痛薬を使用していない患者には、疼痛の程度に応じてオキシコドン塩酸塩として10~20mgを1日投与量とすることが望ましい。
    2. モルヒネ製剤の経口投与を本剤に変更する場合には、モルヒネ製剤1日投与量の2/3量を1日投与量の目安とすることが望ましい。
    〈慢性疼痛〉
    1. オピオイド鎮痛薬を使用していない患者には、オキシコドン塩酸塩として10mgを初回1日投与量とすることが望ましい。
    2. オピオイド鎮痛薬を使用している患者には、下記換算表を目安に適切な初回1日投与量を設定すること。なお、初回1日投与量として60mgを超える使用経験はない。
      換算表[慢性疼痛における切替え]
      本剤
      1日投与量
      10mg
      20mg
      40mg
      60mg
      経口モルヒネ製剤(mg/日)
      <30
      30~59
      60~89
      ≧90
      経口コデイン製剤(mg/日)
      <200
      200~399
      400~599
      ≧600
      フェンタニル貼付剤(定常状態における推定平均吸収速度:μg/hr)
      [定常状態における推定平均吸収量:mg/日]
      12.5
      [0.3]
      25,37.5
      [0.6]
      50,62.5
      [1.2]
      ≧75
      [≧1.8]
      ブプレノルフィン貼付剤〔7日貼付用量(mg)〕
      5
      10,20
      経口トラマドール製剤(mg/日)
      <150
      ≧150
      トラマドール/アセトアミノフェン配合錠(錠/日)
      <4
      ≧4
      ※:1錠中トラマドール塩酸塩37.5mg及びアセトアミノフェン325mgを含有
    〈効能共通〉
    1. 経皮フェンタニル貼付剤から本剤へ変更する場合には、経皮フェンタニル貼付剤剥離後にフェンタニルの血中濃度が50%に減少するまで17時間以上かかることから、剥離直後の本剤の使用は避け、本剤の使用を開始するまでに、フェンタニルの血中濃度が適切な濃度に低下するまでの時間をあけるとともに、本剤の低用量から投与することを考慮すること。
  1. 疼痛増強時
    〈癌性疼痛〉
    1. 本剤服用中に疼痛が増強した場合や鎮痛効果が得られている患者で突発性の疼痛が発現した場合は、直ちにオキシコドン塩酸塩等の即放性製剤の追加投与(レスキュー薬の投与)を行い鎮痛を図ること。
    〈慢性疼痛〉
    1. 突発性の疼痛に対してオピオイド鎮痛薬の追加投与(レスキュー薬の投与)は行わないこと。
  1. 増量
    〈効能共通〉
    1. 本剤投与開始後は患者の状態を観察し、適切な鎮痛効果が得られ副作用が最小となるよう用量調整を行うこと。5mgから10mgへの増量の場合を除き増量の目安は、使用量の25~50%増とする。
    〈慢性疼痛〉
    1. 本剤の1日投与量として60mgを超える用量への増量を行う場合には、その必要性について特に慎重に検討すること。
  1. 減量
    〈効能共通〉
    連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、患者の状態を観察しながら慎重に行うこと。
  1. 投与の継続
    〈慢性疼痛〉
    本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認した上で、投与の継続の必要性について検討し、漫然と投与を継続しないこと。
  1. 投与の中止
    〈効能共通〉
    本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
  1. 食事の影響
    〈効能共通〉
    食事の影響により本剤のCmax及びAUCが上昇することから、食後に投与する場合には、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。また、食後又は空腹時のいずれか一定の条件下で投与すること。

重要な基本的注意

  1. 本剤は徐放性製剤であることから、急激な血中濃度の上昇による重篤な副作用の発現を避けるため、服用に際して割ったり、砕いたり、あるいはかみ砕かないよう患者に指導すること。
  2. 本剤は乱用防止を目的とした製剤であり、水を含むとゲル化するため、舐めたり、ぬらしたりせず、口に入れた後は速やかに十分な水でそのまま飲み込むよう患者に指導すること。嚥下が困難な患者及び消化管狭窄を伴う疾患を有する患者では、嚥下障害及び消化管閉塞のリスクが高まるため、本剤以外の鎮痛薬を使用することを考慮し、やむを得ず本剤を使用する際には、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。
  3. 連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
  4. 眠気、眩暈が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
  5. 本剤を投与する場合には、便秘に対する対策として緩下剤、嘔気・嘔吐に対する対策として制吐剤の併用を、また、鎮痛効果が得られている患者で通常とは異なる強い眠気がある場合には、過量投与の可能性を念頭において本剤の減量を考慮するなど、本剤投与時の副作用に十分注意すること。
  6. 本剤を増量する場合には、副作用に十分注意すること。
  7. 本剤の医療目的外使用を防止するため、適切な処方を行い、保管に留意するとともに、患者等に対して適切な指導を行うこと。
  8. 鎮痛剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 細菌性下痢のある患者
    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。治療期間の延長を来すおそれがある。
  2. 心機能障害あるいは低血圧のある患者
    循環不全を増強するおそれがある。
  3. 呼吸機能障害のある患者
    呼吸抑制を増強するおそれがある。
  4. 脳に器質的障害のある患者
    呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。
  5. ショック状態にある患者
    循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。
  6. 代謝性アシドーシスのある患者
    呼吸抑制を起こしたときアシドーシスを増悪させるおそれがある。
  7. 甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者
    呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。
  8. 副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者
    呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。
  9. 薬物・アルコール依存又はその既往歴のある患者
    依存性を生じやすい。
  10. 薬物、アルコール等による精神障害のある患者
    症状が増悪するおそれがある。
  11. 衰弱者
    呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。
  12. 前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者
    排尿障害を増悪することがある。
  13. 器質的幽門狭窄又は最近消化管手術を行った患者
    消化管運動を抑制する。
  14. 痙攣の既往歴のある患者
    痙攣を誘発するおそれがある。
  15. 胆嚢障害、胆石症又は膵炎の患者
    オッジ筋を収縮させ症状が増悪することがある。
  16. 重篤な炎症性腸疾患のある患者
    連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。
  17. 嚥下が困難な患者及び消化管狭窄を伴う疾患を有する患者

腎機能障害患者

排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。

肝機能障害患者

代謝が遅延し副作用があらわれるおそれがある。

妊婦

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。オキシコドンでは催奇形作用は認められていないが、類薬のモルヒネの動物試験(マウス、ラット)で催奇形作用が報告されている。
  2. 分娩前に投与した場合、出産後新生児に退薬症候(多動、神経過敏、不眠、振戦等)があらわれることがある。
  3. 分娩時の投与により、新生児に呼吸抑制があらわれることがある。

授乳婦

本剤投与中は授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高い。なお、薬物動態において高齢者と非高齢者成人には差がなかった。

相互作用

本剤は、主として薬物代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2D6で代謝される。

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ナルメフェン塩酸塩水和物
セリンクロ
本剤の鎮痛作用を減弱させることがある。また、退薬症候を起こすことがある。
μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等
吸入麻酔剤
MAO阻害剤
三環系抗うつ剤
β遮断剤
アルコール
臨床症状:呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがある。
措置方法:減量するなど慎重に投与すること。
相加的に中枢神経抑制作用を増強させる。
クマリン系抗凝血剤
ワルファリンカリウム
クマリン系抗凝血剤の作用が増強されることがあるので投与量を調節するなど慎重に投与すること。
機序は不明である。
抗コリン作用を有する薬剤
フェノチアジン系薬剤、三環系抗うつ剤等
臨床症状:麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こることがある。
相加的に抗コリン作用を増強させる。
ブプレノルフィン、ペンタゾシン等
本剤の鎮痛作用を減弱させることがある。また、退薬症候を起こすことがある。
ブプレノルフィン、ペンタゾシン等は本剤の作用するμ受容体の部分アゴニストである。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
ボリコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン等
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
CYP3A4を介する本剤の代謝が阻害される。
CYP3A4誘導作用を有する薬剤
リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン等
本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱する可能性がある。なお、これらの薬剤の中止後に、本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
CYP3A4を介する本剤の代謝が促進される。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    顔面蒼白、血圧低下、呼吸困難、頻脈、全身発赤、血管浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 依存性(頻度不明)
    連用により薬物依存を生じることがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、痙攣、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫、動悸等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。
  3. 呼吸抑制(頻度不明)
    息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
    なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。
  4. 錯乱、譫妄(いずれも頻度不明)
  5. 無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫(いずれも頻度不明)
  6. 麻痺性イレウス(0.1~1%未満)、中毒性巨大結腸(頻度不明)
    炎症性腸疾患の患者に投与した場合、中毒性巨大結腸があらわれるとの報告がある。
  7. 肝機能障害(頻度不明)
    AST、ALT、Al-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。

その他の副作用

5%以上
5%未満
頻度不明
過敏症
発疹
蕁麻疹
循環器
低血圧
不整脈、血圧変動、起立性低血圧、失神
精神神経系
眠気(22.8%)、傾眠(18.7%)、眩暈
発汗、幻覚、意識障害、しびれ、筋れん縮、頭痛、頭重感、焦燥、不安、異夢、悪夢、不眠、抑うつ、感情不安定、振戦、筋緊張亢進、健忘、構語障害
興奮、縮瞳、神経過敏、感覚異常、痙攣、多幸感、思考異常、視調節障害
消化器
便秘(42.4%)、嘔気(39.5%)、嘔吐(16.5%)
下痢、食欲不振、胃不快感、口渇、腹痛、味覚異常
おくび、嚥下障害、鼓腸
その他
そう痒感、発熱、脱力感、倦怠感、胸部圧迫感、血管拡張(顔面潮紅、熱感)、排尿障害、尿閉、脱水、呼吸困難、悪寒、勃起障害、浮腫
頭蓋内圧の亢進、無月経、性欲減退、皮膚乾燥

過量投与

  1. 症状
    呼吸抑制、意識不明、痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤な眩暈、嗜眠、心拍数の減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感等を起こすことがある。
  2. 処置
    麻薬拮抗剤投与を行い、患者に退薬症候又は麻薬拮抗剤の副作用が発現しないよう慎重に投与する。なお、麻薬拮抗剤の作用持続時間はオキシコドンのそれより短いので、患者のモニタリングを行うか又は患者の反応に応じて初回投与後は注入速度を調節しながら持続静注する。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. 具体的な服用方法、服用時の注意点、保管方法等を十分に説明し、本剤の目的以外への使用あるいは他人への譲渡をしないよう指導するとともに、本剤を子供の手の届かないところに保管するよう指導すること。
  2. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
  3. 本剤が不要となった場合には、病院又は薬局へ返納するなどの処置について適切に指導すること。

薬物動態

血中濃度

  1. 健康成人
    健康成人男性24例を対象に、オキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時に単回経口投与したときの薬物動態を検討した。
    表16-1 薬物動態パラメータ
    例数
    Cmax
    (ng/mL)
    Tmax
    (hr)
    AUC0-48
    (ng・hr/mL)
    T1/2
    (hr)
    オキシコドン
    24
    23.3±3.1
    2.5±1.4
    303.5±61.8
    5.7±1.1
    ノルオキシコドン
    14.3±2.8
    3.8±1.8
    246.7±55.8
    7.0±1.3
    オキシモルフォン
    0.3±0.1
    2.0±1.1
    4.2±2.0
    16.8±8.9
    (測定法:LC/MS/MS)(平均値±標準偏差)
    1. オキシコドン及びその代謝物の血漿中濃度はCmax、AUC共にオキシコドン>ノルオキシコドン>オキシモルフォンの順であり、オキシモルフォンは他に比べてかなり低かった。(図16-1)
    2. ノルオキシコドンの活性は弱く、また、活性の強いオキシモルフォンは微量にしか生成しないため、投与時の薬力学的評価項目(瞳孔径、呼吸数、鎮静作用等)はオキシコドンの血漿中濃度と相関した。また、オキシコドンのCmax並びにAUCはほぼ投与量に比例して上昇した。
  2. 生物学的同等性
    1. 健康成人においてオキシコンチン錠10mg又はオキシコンチンTR錠10mgそれぞれ1錠をクロスオーバー法にて空腹時に単回経口投与し、薬物動態を比較した。Cmax及びAUCの対数の平均値の差について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、オキシコンチンTR錠はオキシコンチン錠と生物学的同等性の判定基準を満たした。
      表16-2 10mg錠 空腹時単回経口投与時の薬物動態パラメータ
      製剤・用量
      例数
      Cmax
      (ng/mL)
      Tmax
      (hr)
      AUC0-last
      (ng・hr/mL)
      T1/2
      (hr)
      オキシコンチン錠10mg
      29
      10.6±3.76
      1.97±1.39
      86.67±25.70
      4.86±1.26
      オキシコンチンTR錠10mg
      28
      9.81±2.74
      3.43±1.43
      88.73±26.03
      4.87±0.748
      (測定法:LC/MS/MS)(平均値±標準偏差)
    1. 健康成人においてオキシコンチン錠40mg又はオキシコンチンTR錠40mgそれぞれ1錠をクロスオーバー法にて空腹時及び食後(高脂肪食)に単回経口投与し、薬物動態を比較した。空腹時投与では、Cmax及びAUCの対数の平均値の差について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、オキシコンチンTR錠はオキシコンチン錠と生物学的同等性の判定基準を満たした。食後(高脂肪食)投与においてCmaxの対数の平均値の差の90%信頼区間がlog(0.80)~log(1.25)の範囲に含まれず、生物学的同等性の判定基準を満たさなかった。
      表16-3 40mg錠 空腹時単回経口投与時の薬物動態パラメータ
      製剤・用量
      例数
      Cmax
      (ng/mL)
      Tmax
      (hr)
      AUC0-last
      (ng・hr/mL)
      T1/2
      (hr)
      オキシコンチン錠40mg
      28
      35.3±7.57
      2.48±1.15
      435.5±89.34
      5.52±2.26
      オキシコンチンTR錠40mg
      28
      40.2±10.8
      3.46±1.06
      403.5±102.1
      4.15±0.422
      (測定法:LC/MS/MS)(平均値±標準偏差)
    表16-4 40mg錠 食後(高脂肪食)単回経口投与時の薬物動態パラメータ
    製剤・用量
    例数
    Cmax
    (ng/mL)
    Tmax
    (hr)
    AUC0-last
    (ng・hr/mL)
    T1/2
    (hr)
    オキシコンチン錠40mg
    31
    45.8±7.12
    4.11±1.64
    512.5±118.0
    4.91±1.05
    オキシコンチンTR錠40mg
    31
    62.9±10.7
    4.60±1.38
    518.5±130.9
    4.24±0.447
    (測定法:LC/MS/MS)(平均値±標準偏差)

吸収

  1. バイオアベイラビリティ
    オキシコドン塩酸塩の健康成人9例でのバイオアベイラビリティは約60%であった。また、がん患者12例でのバイオアベイラビリティは平均87%であった(外国人データ)。
  2. 食事の影響
    1. 健康成人16例においてオキシコンチンTR錠10mgを高脂肪食摂取後に投与したとき、空腹時に比較してオキシコドンのCmaxが73%、AUCが38%増加した。
    2. 健康成人においてオキシコンチンTR錠40mgを高脂肪食摂取後(34例)に投与したとき、空腹時(28例)に比較してオキシコドンのCmaxが60%、AUCが28%増加した。

分布

  1. 体組織への移行
    3H]-オキシコドン塩酸塩水和物をラットに投与したとき、速やかに全身に分布し、ほとんどの組織で投与約1時間後に最高濃度を示し、その後速やかに低下した。作用部位である脳内における消失は、他の組織に比べて緩やかであった。なお、投与72時間後すべての組織において残留することはなかった。
  2. 母乳中への移行
    オキシコドン塩酸塩とアセトアミノフェンの合剤を授乳婦6例に経口投与したとき、母乳への移行が認められ、そのときの投与0.25~12時間後におけるオキシコドン塩酸塩濃度の乳汁/血漿中濃度の平均比率は3.4であった(外国人データ)。

代謝

  1. ヒトにおけるオキシコドンの主代謝経路は、N-脱メチル化反応によるノルオキシコドンへの代謝であり、O-脱メチル化反応によるオキシモルフォンへの代謝及びグルクロン酸抱合代謝を受けることが知られている。ノルオキシコドンのAUCはオキシコドンの約80%程度である。薬理活性を示すオキシモルフォンのAUCはオキシコドンの約1.4%である,
  2. オキシコドンの代謝についてヒト肝ミクロソームを用いて検討した結果、ノルオキシコドンへの代謝についてはCYP3A4が、オキシモルフォンへの代謝についてはCYP2D6が主に関与していることが確認された(in vitro)。

排泄

健康成人9例にオキシコドン塩酸塩0.28mg/kgを経口投与したとき、投与後24時間までの尿中に投与量の5.5±2.5%(平均値±標準偏差)が未変化体として、また、2.3±5.5%がオキシコドンの抱合体として排泄された。また、尿中にはノルオキシコドンとオキシモルフォン抱合体も排泄された(外国人データ)。

特定の背景を有する患者

  1. 腎障害者
    腎障害者12例(クレアチニンクリアランス:60mL/min未満)にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、AUC並びにCmaxはそれぞれ健康成人の約1.6倍及び1.4倍であった。腎障害者の鎮静作用は健康成人に比べて増加傾向を示した(外国人データ)。
  2. 肝障害者
    肝障害者12例にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、AUC並びにCmaxはそれぞれ健康成人の約2倍及び約1.5倍と有意に高く、薬力学的評価項目を増強させる傾向がみられた(外国人データ)。
  3. 高齢者
    健康高齢者(65~79歳)、健康非高齢者(21~45歳)各14例にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、薬物動態に関しては高齢者と非高齢者との間に差は認められなかった(外国人データ)。
  4. 男女差
    健康成人男女各14例にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、女性では、Cmax並びにAUCが、いずれも男性より約1.4倍高かった(外国人データ)。

薬物相互作用

  1. ボリコナゾール(100~200mg/日、経口投与)とオキシコドン塩酸塩(24~48mg/日、持続皮下投与)を4日間併用した症例(1例)の定常状態時におけるオキシコドンの血漿中濃度は、測定した全症例の平均の3.57倍であった(国内におけるオキシコドン注射剤の臨床試験成績)。
    また、ボリコナゾール〔400mg/日(2日目のみ600mg/日)〕の経口投与中にオキシコドン塩酸塩(10mg)を単回経口投与した場合、オキシコドンのCmaxが1.72倍、AUCが3.61倍上昇したとの報告がある(外国人データ)。
  2. リトナビル(600mg/日)の経口投与中にオキシコドン塩酸塩(10mg)を単回経口投与した場合、オキシコドンのCmaxが1.74倍、AUCが2.95倍上昇したとの報告がある(外国人データ)。
  3. クラリスロマイシン(1000mg/日:承認外用量)の経口投与中にオキシコドン塩酸塩(10mg)を単回経口投与した場合、若年者群(19~25歳)のオキシコドンのCmaxが1.45倍、AUCが2.02倍上昇し、また、高齢者群(70~77歳)のオキシコドンのCmaxが1.68倍、AUCが2.31倍上昇したとの報告がある(外国人データ)。
  4. リファンピシン(600mg/日)の経口投与中にオキシコドン塩酸塩を単回静脈内投与(0.1mg/kg)した場合でAUCが1/2.2に、単回経口投与(15mg)した場合でAUCが1/7.1に減少したとの報告がある(外国人データ)。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈癌性疼痛〉
  1. 国内臨床試験(オキシコンチン錠)
    1. 疼痛コントロール達成状況から有効性を評価した,
      表17-1 臨床成績
      対象の前治療薬剤
      疼痛コントロール達成例数
      /評価対象例数
      疼痛コントロール率
      (%)
      オピオイド鎮痛剤非使用例
      18/20
      90.0
      オピオイド鎮痛剤
      使用例
      27/30
      90.0
      非使用例
      5/5
      疼痛コントロール率(%)=疼痛コントロール達成例数/評価対象例数×100
    2. 全般改善度から有効性を評価した,,
      表17-2 臨床成績
      対象の前治療薬剤
      改善例数/改善度評価対象例数
      改善率
      (%)
      モルヒネ硫酸塩水和物徐放錠使用例
      66/80
      82.5
      オピオイド鎮痛剤非使用例
      37/41
      90.2
      改善率(%)=(著明改善+改善)/全般改善度評価対象例数×100
      モルヒネ硫酸塩水和物徐放錠使用例に対しては、2/3量のオキシコンチン錠に切り替えた。
〈慢性疼痛〉
  1. 国内第Ⅲ相試験(オキシコンチン錠)
    1. ランダム化治療中止試験
      非オピオイド鎮痛薬又は他のオピオイド鎮痛薬による治療にもかかわらず、中等度から高度の疼痛を有する慢性腰痛患者を対象として、オキシコンチン錠による疼痛コントロール達成(2~4週)後に、オキシコンチン錠又はプラセボを二重盲検下で5週間投与した。その結果、オキシコンチン錠はプラセボと比較して、主要評価項目である鎮痛効果不十分注1)と判定されるまでの期間は有意に長かった(p=0.0095)。
      二重盲検期の副作用発現頻度は、オキシコンチン錠群で50.0%(31/62例)、プラセボ群で30.9%(21/68例)であった。オキシコンチン錠群で認められた主な副作用は、傾眠12.9%(8/62例)、倦怠感6.5%(4/62例)、便秘、嘔吐、食欲減退 各4.8%(3/62例)であった。
    2. 非盲検試験
      慢性疼痛患者を対象として、オキシコンチン錠を最大55週間投与した。
      オキシコンチン錠による疼痛コントロール達成(2~4週)後、5週間経過時の疼痛コントロール維持率注2)は表17-3のとおりであり、いずれの疼痛でも鎮痛効果が認められた。
      表17-3 疼痛コントロール維持率注2)
      対象疾患
      例数
      維持例数
      維持率(%)[95%信頼区間]
      変形性関節症
      42
      32
      76.2 [60.5,87.9]
      糖尿病性神経障害性疼痛
      8
      7
      87.5 [47.3,99.7]
      帯状疱疹後神経痛
      25
      20
      80.0 [59.3,93.2]
      その他
      20
      16
      80.0 [56.3,94.3]
      合計
      95
      75
      78.9 [69.4,86.6]
      副作用発現頻度は86.2%(112/130例)であった。主な副作用は、便秘49.2%(64/130例)、悪心39.2%(51/130例)、傾眠30.8%(40/130例)、嘔吐13.1%(17/130例)、浮動性めまい、そう痒症 各6.9%(9/130例)、食欲減退6.2%(8/130例)、薬剤離脱症候群、倦怠感 各5.4%(7/130例)であった。
  1. 国内第Ⅲ相試験(本剤への切替え試験)
    慢性疼痛患者を対象として、オキシコンチン錠による疼痛コントロール達成(2~4週)後に、本剤に切替えて2週間投与した。その結果、本試験での疼痛コントロール維持率注2)は表17-4のとおりであった。
    表17-4 本剤に切替え後2週間の疼痛コントロール維持率注2)
    例数
    維持率(%)[95%信頼区間]
    61
    80.3 [68.2,89.4]
    副作用発現頻度は75.3%(61/81例)であった。主な副作用は、便秘43.2%(35/81例)、悪心35.8%(29/81例)、傾眠24.7%(20/81例)、嘔吐14.8%(12/81例)であった。
     
    注1)以下のいずれかに該当した場合に、鎮痛効果不十分とした。
    ・治験薬の増量又は鎮痛療法の変更・追加
    ・BPI-疼痛重症度(平均の痛み)スコアが登録時と比較してスコア減少が30%未満である日が連続3日間、又はスコアが4以上
    注2)鎮痛効果不十分と判定されなかった患者の割合を、疼痛コントロール維持率とした。

薬効薬理

作用機序
モルヒネと同様にμオピオイド受容体を介して鎮痛作用を示すものと考えられる。
薬理作用
鎮痛作用についてモルヒネ硫酸塩を対照薬として検討した。
マウスのHot plate法、Tail pressure法、酢酸ライジング法及びラットのTail flick法(いずれも経口投与)を用いて検討した結果、オキシコドン塩酸塩はモルヒネ硫酸塩よりED50値で3~6倍、効力比で3~5倍強い鎮痛作用を示した。
表18-1 鎮痛作用
試験法
動物種
ED50(95%信頼限界)mg/kg
オキシコドン塩酸塩
モルヒネ硫酸塩
Hot plate法
マウス
3.2(0.9-5.3)
15.6(8.6-21.9)
Tail pressure法
マウス
3.5(2.7-4.5)
8.9(4.8-12.7)
酢酸ライジング法
マウス
2.3(1.6-4.0)
7.0(4.6-15.6)
Tail flick法
ラット
3.8(1.8-5.5)
21.6(19.2-24.2)

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
オキシコドン塩酸塩水和物
(Oxycodone Hydrochloride Hydrate)(JAN)[日局]
化学名
(5R)-4,5-Epoxy-14-hydroxy-3-methoxy-17-methylmorphinan-6-one monohydrochloride trihydrate
分子式
C18H21NO4・HCl・3H2O
分子量
405.87
性状
白色の結晶性の粉末である。
水、メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、無水酢酸に溶けにくい。
1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.8~5.8である。
光によって変化する。
化学構造式

承認条件

  1. 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
  2. 慢性疼痛の診断、治療に精通した医師によってのみ処方・使用されるとともに、本剤のリスク等についても十分に管理・説明できる医師・医療機関・管理薬剤師のいる薬局のもとでのみ用いられ、それら薬局においては調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤がなされるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。

包装

〈オキシコンチンTR錠5mg〉
20錠[10錠(PTP)×2]
100錠[10錠(PTP)×10]
〈オキシコンチンTR錠10mg〉
20錠[10錠(PTP)×2]
100錠[10錠(PTP)×10]
〈オキシコンチンTR錠20mg〉
20錠[10錠(PTP)×2]
100錠[10錠(PTP)×10]
〈オキシコンチンTR錠40mg〉
20錠[10錠(PTP)×2]
100錠[10錠(PTP)×10]

主要文献

1
社内資料:単回投与試験(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ヘ.3.(1)1))〔200200864〕
2
社内資料:10mg錠の生物学的同等性試験〔201700246〕
3
社内資料:40mg錠の生物学的同等性試験〔201700319〕
4
Pöyhiä,R.et al.:Br.J.Clin.Pharmacol.1992;33:617-621〔200200714〕
5
Leow,K.P.et al.:Clin.Pharmacol.Ther.1992;52:487-495〔200200096〕
6
社内資料:ラットにおける組織分布(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ヘ.2.(2)1))〔200200801〕
7
Marx,C.M.et al.:Drug Intell.Clin.Pharm.1986;20:474〔200200817〕
8
社内資料:肝代謝酵素(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ヘ.2.(3))〔200200896〕
9
社内資料:腎機能障害者における薬物動態(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ヘ.3.(1)6))〔200200892〕
10
社内資料:肝機能障害者における薬物動態(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ヘ.3.(1)7))〔200200891〕
11
社内資料:高齢者における薬物動態(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ヘ.3.(1)5))〔200200893〕
12
社内資料:国内第Ⅲ相試験、有効性及び安全性の概要(2012/1/18承認、オキファスト注申請資料概要2.5.5.5)〔201101502〕
13
Hagelberg,N.M.et al.:Eur.J.Clin.Pharmacol.2009;65:263-271〔201000805〕
14
Nieminen,T.H.et al.:Eur.J.Clin.Pharmacol.2010;66:977-985〔201400539〕
15
Liukas,A.et al.:J.Clin.Psychopharmacol.2011;31:302-308〔201300014〕
16
Nieminen,T.H.et al.:Anesthesiology.2009;110:1371-1378〔201400540〕
17
社内資料:癌疼痛患者における5mg錠の薬物動態及び薬力学的試験(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ト.1.(5)1))〔200200868〕
18
社内資料:癌疼痛患者における薬力学的検討試験(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ト.1.(5)2))〔200200869〕
19
社内資料:第Ⅱ相試験、MSコンチン錠との非対照試験(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ト.1.(2))〔200200865〕
20
社内資料:第Ⅲ相試験、MSコンチン錠との交叉比較試験(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ト.1.(3))〔200200866〕
21
社内資料:第Ⅲ相試験、癌患者の痛みに対する一般臨床試験(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ト.1.(4))〔200200867〕
22
Kawamata,M.et al.:J Pain Res.2019;12:363-375(doi:10.2147/JPR.S179110)〔201900024〕
23
Kawamata,M.et al.:J Pain Res.2019;12:3423-3436(doi:10.2147/JPR.S210502)〔202000062〕
24
社内資料:慢性疼痛を対象とした国内第Ⅲ相試験(2020/10/29承認、申請資料概要2.7.6.9)〔201700238〕
25
社内資料:慢性疼痛を対象とした国内第Ⅲ相切替え試験(2020/10/29承認、申請資料概要2.5.4.7)〔201900269〕
26
社内資料:マウス、ラットにおける鎮痛作用(2003/4/16承認、オキシコンチン錠申請資料概要ホ.1.(1))〔200200799〕

文献請求先及び問い合わせ先

塩野義製薬株式会社 医薬情報センター
〒541-0045大阪市中央区道修町3丁目1番8号
電話0120-956-734
FAX 06-6202-1541
https://www.shionogi.co.jp/med/

保険給付上の注意

本製剤の使用に当たっての留意事項については、「オキシコドン塩酸塩水和物徐放製剤の使用に当たっての留意事項について」(令和2年10月29日付け薬生総発1029第1号・薬生薬審発1029第1号・薬生安発1029第1号・薬生監麻発1029第1号厚生労働省医薬・生活衛生局総務課長・医薬品審査管理課長・医薬安全対策課長・監視指導・麻薬対策課長通知)により通知されたところであるので、十分留意すること。(令和2年10月29日付け保医発1029第4号厚生労働省保険局医療課長通知)
本剤は厚生労働省告示第75号(平成24年3月5日付)に基づき、投薬量は1回30日分を限度とされている。

製造販売業者等

製造販売元
シオノギファーマ株式会社
大阪府摂津市三島2丁目5番1号
販売元
塩野義製薬株式会社
大阪市中央区道修町3丁目1番8号
提携
ムンディファーマ B.V.

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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