添付文書番号
6313400E1025_2_01
企業コード
181251
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
876313
薬効分類名
ウイルスワクチン類
承認等
販売名
ラビピュール筋注用
販売名コード
販売名英字表記
Rabipur
販売名ひらがな
らびぴゅーるきんちゅうよう
承認番号等
販売開始年月
貯法、有効期間
基準名
日本薬局方
乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン
生物学的製剤基準
乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン
規制区分
一般的名称
乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン
禁忌(次の患者には投与しないこと)
明らかな発熱を呈している者
重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
ただし、曝露後免疫を目的とした使用に限り、予防接種上の有益性を考慮して接種を行うこと。
組成・性状
製法の概要
本剤は、狂犬病ウイルス(Flury LEP株)をニワトリ胚初代培養細胞で増殖させ、得られたウイルスをβ-プロピオラクトンで不活化した後、しょ糖密度勾配遠心で濃縮・精製し、安定剤を加え充填・凍結乾燥したものである。
なお、本剤は製造工程でウシの乳由来成分(トリプトースリン酸ブイヨン)、ウシの血液由来成分(ウシ胎児血清)、ブタに由来する成分(トリプトースリン酸ブイヨン、トリプシン)、ニワトリの発育鶏卵及びヒトの血液由来成分(ヒト血清アルブミン)を使用している。
組成
ラビピュール筋注用
有効成分 | 不活化狂犬病ウイルス(Flury LEP株) 2.5国際単位以上 |
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添加剤 | L-グルタミン酸カリウム水和物(0.8~1.0mg)、ポリゼリン注)(9.0~12.0mg)、塩化ナトリウム(4.0~5.0mg)、トロメタモール(3.0~4.0mg)、エデト酸ナトリウム水和物(0.2~0.3mg)、pH調節剤(適量) |
|---|
注)ゼラチンの分解物を重合させたゼラチン由来物質である。
製剤の性状
ラビピュール筋注用
| 剤形・性状 | 白色又は微黄白色の乾燥製剤 添付の溶剤全量を加えるとき、無色又は淡黄赤色の澄明又はわずかに白濁した液 |
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| pH | 7.3~8.3 |
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| 浸透圧比 | 1~3(生理食塩液に対する比) |
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効能又は効果
用法及び用量
本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)の全量で溶解し、次のとおり使用する。
〈曝露前免疫〉
1.0mLを1回量として、適切な間隔をおいて3回筋肉内に接種する。
〈曝露後免疫〉
1.0mLを1回量として、適切な間隔をおいて4~6回筋肉内に接種する。
用法及び用量に関連する注意
曝露前免疫及び曝露後免疫の接種日の目安等は以下のとおりである。なお、接種要否及び接種スケジュールは世界保健機関(WHO)の推奨も参考に検討すること。
曝露前免疫(狂犬病の予防)
接種日の目安(1回目接種日を0日とする。)
| 接種日の目安 |
3回接種 | 0、7、21日又は0、7、28日 |
同時接種
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
曝露後免疫(狂犬病の発病阻止)
接種日の目安(1回目接種日を0日とする。)
| 接種日の目安 |
4回接種 | 0(接種部位を変えて、2箇所に1回ずつ、計2回)、7、21日 |
5回接種 | 0、3、7、14、28日 |
6回接種 | 0、3、7、14、30、90日 |
咬傷等の曝露を受けた場合には、以前に曝露前免疫を完了した者であっても、必ず曝露後免疫を行うこと。
重要な基本的注意
本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
本剤は安定剤としてゼラチンの分解物を重合させたゼラチン由来物質(ポリゼリン)を含有している。ゼラチン含有製剤の接種により、ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)があらわれたとの報告があるので、問診を十分に行い、接種後は観察を十分に行うこと。
被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後30分程度は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。
特定の背景を有する患者に関する注意
合併症・既往歴等のある患者
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
ゼラチン含有製剤又はゼラチン含有の食品に対して過敏症の既往歴のある者
心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
過去にけいれんの既往のある者
過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
本剤の成分又は鶏卵、鶏肉、その他鶏由来のもの、テトラサイクリン、ネオマイシン、アムホテリシンBに対してアレルギーを呈するおそれのある者
血小板減少症や凝固障害を有する者、抗凝固療法を施行している者
筋肉内接種により出血するおそれがある。
腎機能障害患者
肝機能障害患者
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
授乳婦
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
高齢者
接種に当たっては、予診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。一般に、生理機能が低下している。
相互作用
併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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免疫抑制剤 副腎皮質ステロイド等 | 本剤の効果が得られないおそれがある。 | 免疫抑制的な作用を持つ製剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者は免疫機能が低下している。 |
副作用
次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
脳炎(頻度不明)
異常が認められた場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
ギラン・バレー症候群(頻度不明)
四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
その他の副作用
| 10%以上 | 1~10%未満 | 1%未満 | 頻度不明 |
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局所反応 (注射部位) | 疼痛、紅斑 | そう痒感、腫脹、硬結、内出血 | | |
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皮膚 | | 蕁麻疹 | 紅斑、そう痒性皮疹、顔面腫脹 | 発疹、多汗症、血管性浮腫 |
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精神神経系 | 頭痛 | 感覚鈍麻 | | 浮動性めまい、錯感覚、失神寸前の状態、失神 |
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消化器 | | 悪心、下痢、嘔吐 | 腹痛、食欲減退 | 腹部不快感 |
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筋骨格 | | 筋肉痛、関節痛、重感 | 四肢不快感 | |
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その他 | 倦怠感 | 疲労、発熱、局所腫脹 | 口腔咽頭痛 | 無力症、リンパ節症、過敏症、悪寒、回転性めまい |
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適用上の注意
薬剤接種時の注意
接種時
【ラビピュール筋注用の使用方法】に従い接種を行うこと。
注射針及び注射筒は被接種者毎に取り換えること。
混濁、着色、異物の混入、その他の異常がないかを確認し、異常を認めたものは使用しないこと。
容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては、雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
注射針の先端が血管内に刺入していないことを確認すること。
本剤は、他剤と混合しないこと。
本剤の溶解は接種直前に行い、一度溶解したものは直ちに使用すること。
接種部位
本剤は筋肉内注射のみに使用し、皮下注射又は静脈内注射はしないこと。
接種部位は、通常、大腿前外側部又は上腕三角筋とし、臀部には接種しないこと。
接種部位はアルコールで消毒し、同一部位に反復して接種することは避けること。
筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
臨床成績
有効性及び安全性に関する試験
〈曝露前免疫(狂犬病の予防)〉
国内第Ⅲ相試験(357P3試験)
20歳以上65歳未満の健康人109例を対象とした国内第Ⅲ相多施設共同評価者盲検ランダム化並行群間比較試験において、本剤1.0mLを0、7、28日の計3回筋肉内に接種した。本剤3回接種後の中和抗体保有率注1)は99.0%、中和抗体価の幾何平均抗体価は6.44IU/mLであった。
本剤接種6日後まで(接種当日も含めて7日間)の日誌で収集した局所(注射部位)の副反応発現頻度は48.6%(53/109例)であった。主なものは、注射部位疼痛43.1%(47/109例)、注射部位紅斑16.5%(18/109例)、注射部位そう痒感7.3%(8/109例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は26.6%(29/109例)であった。主なものは、倦怠感13.8%(15/109例)、頭痛9.2%(10/109例)、筋肉痛8.3%(9/109例)であった。
国内第Ⅱ/Ⅲ相試験(357P2/3試験)
20歳未満の健康人34例を対象とした国内第Ⅱ/Ⅲ相多施設共同非盲検非対照試験において、本剤1.0mLを0、7、28日の計3回筋肉内に接種した。本剤3回接種後の中和抗体保有率注1)は100.0%、中和抗体価の幾何平均抗体価は10.71IU/mLであった。
本剤接種6日後まで(接種当日も含めて7日間)の日誌で収集した局所(注射部位)の副反応発現頻度は58.8%(20/34例)であった。主なものは、注射部位疼痛55.9%(19/34例)、注射部位紅斑、注射部位そう痒感各20.6%(各7/34例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は47.1%(16/34例)であった。主なものは、頭痛26.5%(9/34例)、筋肉痛17.6%(6/34例)、疲労11.8%(4/34例)であった。
〈曝露後免疫(狂犬病の発病阻止)〉
海外第Ⅲ相試験(V49_24試験)
6歳以上17歳以下の健康人243例及び51歳以上の健康人401例を対象とした海外第Ⅲ相非盲検ランダム化並行群間比較試験において、本剤1.0mLをEssen法又はZagreb法注2)で筋肉内に接種した。本剤初回接種後14日目の中和抗体価の幾何平均抗体価は、6歳以上17歳以下では14IU/mL(Essen法)及び12IU/mL(Zagreb法)であり、51歳以上では7.89IU/mL(Essen法)及び8.57IU/mL(Zagreb法)であった。
本剤接種6日後まで(接種当日も含めて7日間、次回接種が7日未満の場合は次回接種まで)の日誌で収集した局所(注射部位)の副反応発現頻度は6歳以上17歳以下Essen群で42%(50/119例)、6歳以上17歳以下Zagreb群で41%(50/121例)、51歳以上Essen群で14%(28/200例)、51歳以上Zagreb群で9%(18/200例)であった。発現頻度は、6歳以上17歳以下Essen群で注射部位疼痛40%(47/118例)、注射部位紅斑1%(1/118例)、6歳以上17歳以下Zagreb群で注射部位疼痛38%(45/119例)、注射部位紅斑、注射部位硬結各2%(各2/119例)、51歳以上Essen群で注射部位疼痛11%(22/200例)、注射部位紅斑2%(3/200例)、注射部位硬結1%(1/200例)、51歳以上Zagreb群で注射部位疼痛9%(18/197例)、注射部位紅斑、注射部位硬結各1%(各1/197例)であった。また、全身性の副反応発現頻度は6歳以上17歳以下Essen群で25%(30/119例)、6歳以上17歳以下Zagreb群で30%(36/121例)、51歳以上Essen群で12%(23/200例)、51歳以上Zagreb群で11%(21/200例)であった。主なものは、6歳以上17歳以下Essen群で疲労13%(15/118例)、筋肉痛11%(13/118例)、悪心、頭痛、食欲減退各8%(各10/118例)、6歳以上17歳以下Zagreb群で疲労15%(18/119例)、食欲減退12%(14/119例)、筋肉痛9%(11/119例)、51歳以上Essen群で頭痛4%(8/200例)、疲労4%(7/200例)、38度以上の体温3%(5/200例)、51歳以上Zagreb群で疲労5%(9/197例)、頭痛4%(7/197例)、38度以上の体温3%(5/197例)であった。
海外第Ⅳ相試験(V49_25試験)
18歳以上の健康人250例を対象とした海外第Ⅳ相多施設共同非盲検ランダム化試験において、本剤1.0mLをEssen法又はZagreb法注2)で筋肉内に接種した。本剤初回接種後14日目の中和抗体価の幾何平均抗体価はいずれも12IU/mLであった。
副反応発現頻度は、Essen群で11%(13/123例)及びZagreb群で4%(5/126例)であった。主な副反応は、Essen群で注射部位疼痛7%(8/123例)、発熱2%(3/123例)、嘔吐、筋肉痛、重感、浮動性めまい各1%(各1/123例)、Zagreb群で注射部位疼痛、発熱各2%(各3/126例)、悪寒、筋肉痛各1%(各1/126例)であった。
海外第Ⅲ相試験(7T-304RA試験)
年齢不問で、72時間以内に狂犬病の疑いがある又は狂犬病と確認されている動物と接触(顔、手、首、指を咬まれた場合は24時間以内)した者211例を対象とした海外第Ⅲ相非盲検並行群間比較試験において、本剤1.0mLをEssen法注3)、本剤0.1mLをTRC法注3)又は精製ベロ細胞狂犬病ワクチン0.1mLをTRC法で接種した。本剤Essen法の初回接種後14日目の中和抗体価の幾何平均抗体価は12.3IU/mLであった。また、本剤Essen群で観察期間中(範囲:1~582日)において、生存率は100%であった。
副反応発現頻度は、本剤Essen群で18%(10/57例)であった。主な有害事象は、本剤Essen群では発熱、治癒異常各9%(各5/57例)、上気道感染7%(4/57例)であった。
注1)中和抗体保有率:中和抗体価0.5IU/mL以上の基準を満たす被験者の割合
注2)Essen法:1回目接種日を0日とし、0、3、7、14、28日に接種(5回接種)
Zagreb法:1回目接種日を0日とし、0(接種部位を変えて、2箇所に1回ずつ、計2回)、7、21日に接種(4回接種)
注3)Essen法:1回目接種日を0日とし、0、3、7、14、30、90日に筋肉内に接種(6回接種)
TRC法:1回目接種日を0日とし、0、3、7日(接種部位を変えて、2箇所に1回ずつ)、30、90日に皮内接種
薬効薬理
作用機序
狂犬病動物に咬まれた後でも速やかに抗血清(中和抗体)を注射すれば発病阻止に有効であるので、狂犬病ワクチン接種により産生される液性免疫(中和抗体)が有効となる。
取扱い上の注意
外箱開封後は、遮光して保存すること。
溶剤が凍結すると容器が破損することがある。
承認条件
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
包装
主要文献
1
World Health Organization(WHO):Expert Consultation on Rabies.WHO Technical Report Series.2018:1012
2
大谷 明:ワクチン学(講談社).1987:30
文献請求先及び問い合わせ先
〒105-0023 東京都港区芝浦1-1-1
TEL 0120-889-009
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