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閲覧履歴

ツムラ柴朴湯エキス顆粒(医療用)

漢方製剤

1g 34.2円

作成又は改訂年月

**
2007年5月改訂
(第6版)
*
2005年4月改訂
(第5版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

ツムラ柴朴湯エキス顆粒(医療用)

販売名コード

5200054D1033

承認・許可番号

(61AM)3272

薬価基準収載年月

1986年10月

販売開始年月

1986年10月

貯法・使用期限等

貯法
しゃ光・気密容器
使用期限
容器、外箱に表示

組成

本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス5.0gを含有する。
日局サイコ    7.0g
日局ハンゲ    5.0g
日局ブクリョウ  5.0g
日局オウゴン   3.0g
日局コウボク   3.0g
日局タイソウ   3.0g
日局ニンジン   3.0g
日局カンゾウ   2.0g
日局ソヨウ    2.0g
日局ショウキョウ 1.0g
添加物
日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物、ショ糖脂肪酸エステル

性状

剤形 顆粒剤
淡褐色
におい 特異なにおい
わずかに甘くて渋い
識別コード ツムラ/96

一般的名称

柴朴湯(さいぼくとう)

効能又は効果

気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、時に動悸、めまい、嘔気などを伴う次の諸症
小児ぜんそく、気管支ぜんそく、気管支炎、せき、不安神経症

用法及び用量

通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

著しく体力の衰えている患者[副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]

重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
(1)カンゾウ含有製剤
(2)グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。
(「重大な副作用」の項参照)
グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。

重大な副作用

間質性肺炎
発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
偽アルドステロン症
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー
低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  頻度不明
過敏症注1) 発疹、蕁麻疹等
消化器 口渇、食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢、便秘等
泌尿器注2) 頻尿、排尿痛、血尿、残尿感、膀胱炎等
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)このような症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]

その他の注意

類似処方の小柴胡湯では、インターフェロン-αとの併用例で間質性肺炎の副作用が多く報告されている。

薬効薬理

抗炎症作用
卵白アルブミン感作喘息モルモットに経口投与したところ、気道組織の二相性の好酸球浸潤並びに気道過敏性亢進が抑制された1)
卵白アルブミン感作喘息モルモットに経口投与したところ、遅発相において抗原誘発の気道収縮が抑制された。また、肺胞洗浄液中の細胞数(好酸球、好中球、マクロファージ、リンパ球)の増加並びに肺組織中のT-リンパ球浸潤が抑制された2)
Ascaris抗原によって感作されたモルモットに経口投与したところ、遅発型気道反応における呼吸抵抗亢進が抑制された。また、肺胞洗浄液中のヒスタミン量が抑制され、肺組織中の好酸球、顆粒球浸潤が抑制された3)
イヌ気管支平滑筋において、β-アドレナリン受容体刺激(イソプロテレノール刺激)による筋弛緩反応を亢進した。また、単独では細胞内cyclic AMP濃度には変化を認めなかったが、イソプロテレノールとの併用ではさらに増強した(in vitro4)
気道粘膜線毛輸送の改善作用
ウサギ気管粘膜上皮細胞において、線毛運動の亢進及びcyclic AMPを増加させた(in vitro5)
抗不安様作用
マウスに経口投与したところ、改良型高架式十字迷路実験において抗不安様作用を示した6)
マウスに経口投与したところ、明暗試験法において抗不安様作用を示した。また、Compound 48/80及びチオペラミド刺激による脳内ヒスタミン遊離により誘発された不安様行動を抑制した7)
作用機序
本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
ケミカルメディエーターの産生・遊離抑制作用
ロイコトリエン(LT)産生抑制作用
ラット好塩基球性白血病細胞において、レチノイン酸及びカルシウムイオノフォアによるpLTs(LTC4、LTD4、LTE4)及びLTB4の産生を抑制した(in vitro8)
ヒスタミン遊離抑制作用
ラット腹膜肥満細胞において、Compound 48/80刺激による脱顆粒反応及びヒスタミン遊離を抑制した(in vitro9)
アラキドン酸代謝物抑制作用
ブタ肺動脈内皮培養細胞において、シクロオキシゲナーゼ代謝産物及びリポオキシゲナーゼ代謝物産生を抑制した(in vitro10)
サイトカイン産生に対する作用
ハウスダスト抗原陽性喘息患者由来末梢血単球において、抗原刺激によるインターロイキン(IL)-3、IL-4の産生を抑制し、INF-γ産生を亢進した(in vitro11)
重症難治性喘息患者末梢血単核球において、カンジダ刺激によるIL-2産生及びIL-2受容体発現を抑制した(in vitro12)
好酸球に対する作用
ヒト好酸球において、サイトカイン(IL-3、IL-5、GM-CSF)刺激による好酸球生存時間の延長を短縮した(in vitro13)
NO産生に対する作用
イヌ気管上皮細胞において、気道運動亢進に関与するNO産生を増加させた(in vitro14)
接着分子発現抑制作用
ヒト好酸球において、好酸球上の接着分子CD54及びHLA-DRの発現を抑制しなかったが、遊走に関与するCD4の発現を抑制した(in vitro15)

包装

500g、5kg(500g×10)、2.5g×42包、2.5g×189包

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
Toda, M. et al. Ann. New York Acad. Sci. 1993, 685, p.561.
2
Tohda, Y. et al. Meth. Find. Exp. Clin. Pharmacol. 1999, 21(6), p.449.
3
Tanno, Y. et al. Int. J. Immunopharmac. 1995, 17(11), p.923.
4
Tamaoki, J. et al. Jpn. J. Pharmacol. 1993, 62(2), p.155.
5
武山 廉・他. アレルギー. 1992, 41(1), p.43.
6
栗原 久・他. 神経精神薬理. 1996, 18(3), p.179.
7
Yuzurihara, M. et al. Pharmacol. Biochem. Behav. 2000, 67(3), p.489.
8
小林育子・他. アレルギー. 1996, 45(6), p.577.
9
Ikarashi, Y. et al. Phytomedicine. 2001, 8(1), p.8.
10
Watanabe, K. et al. J. Ethnopharmacol. 1994, 43, p.191.
11
Tohda, Y. et al. Clin. Drug Invest. 1999, 17(6), p.461.
12
江田良輔. 岡山医誌. 1990, 102(11・12), p.1323.
13
Tohda, Y. et al. Meth. Find. Exp. Clin. Pharmacol. 1999, 21(5), p.327.
14
Tamaoki, J. et al. Jpn. J. Pharmacol. 1995, 69(1), p.29.
15
大久保喜雄・他. 日本東洋医学雑誌. 1996, 46(5), p.747.

**文献請求先

株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329970
FAX:03-5574-6610

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
株式会社ツムラ
**東京都港区赤坂2-17-11

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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