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閲覧履歴

ツムラ柴胡桂枝湯エキス顆粒(医療用)

漢方製剤

1g 24.4円

作成又は改訂年月

**
2014年10月改訂
(第8版)
*
2007年5月改訂
(第7版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

ツムラ柴胡桂枝湯エキス顆粒(医療用)

販売名コード

5200051D1080

承認・許可番号

(61AM)3268

薬価基準収載年月

1986年10月

販売開始年月

1986年10月

貯法・使用期限等

貯法
しゃ光・気密容器
使用期限
容器、外箱に表示

組成

本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス4.0gを含有する。
日局サイコ    5.0g
日局ハンゲ    4.0g
日局オウゴン   2.0g
日局カンゾウ   2.0g
日局ケイヒ    2.0g
日局シャクヤク  2.0g
日局タイソウ   2.0g
日局ニンジン   2.0g
日局ショウキョウ 1.0g
添加物
日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物、ショ糖脂肪酸エステル

性状

剤形 顆粒剤
淡褐色
におい 特異なにおい
わずかに甘くて渋い
識別コード ツムラ/10

一般的名称

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

効能又は効果

発熱汗出て、悪寒し、身体痛み、頭痛、はきけのあるものの次の諸症
感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛

用法及び用量

通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

使用上の注意

重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
(1)カンゾウ含有製剤
(2)グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。
(「重大な副作用」の項参照)
グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

副作用

副作用発生状況の概要

使用成績調査(1993年10月〜1994年2月)2,641例中、20例(0.76%)24件の副作用が報告された。本項には頻度が算出できない副作用報告を含む(承認時〜1998年7月)。

重大な副作用

間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
偽アルドステロン症(頻度不明)
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー(頻度不明)
低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  頻度不明 0.1〜5%未満 0.1%未満
過敏症注1) 発赤、蕁麻疹   発疹、そう
消化器   下痢 消化不良、便秘
泌尿器注2) 膀胱炎 膀胱炎様症状(頻尿、排尿痛、血尿、残尿感等)  
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)このような症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]

その他の注意

類似処方の小柴胡湯では、インターフェロン-αとの併用例で間質性肺炎の副作用が多く報告されている。

薬効薬理

抗潰瘍作用
**水浸拘束ストレス負荷後のラットに経口投与したところ、急性胃粘膜障害の発生が抑制された1)
肝障害抑制作用
ラットに経口投与したところ、肝部分切除による血清AST(GOT)、OCT、γ-GTP及び肝TG値の上昇がそれぞれ抑制された。また、肝DNA量が増加した(in vivo2)
マウスに経口前投与したところ、D-ガラクトサミンによる血清AST(GOT)上昇及び肝臓中の過酸化脂質(LPO)上昇が抑制された。また、肝臓中のグルタチオン(GSH・GSSG)上昇が亢進した3)
α-Naphthylisothiocyanate(ANIT)惹起肝胆道障害ラットに経口投与したところ、肝細胞障害、胆道障害及び血清LPO値上昇がそれぞれ抑制された4)
膵炎抑制作用
ラットに混餌投与したところ、水浸拘束ストレス負荷とセルレイン同時投与による膵内アミラーゼ含有量の減少が抑制された5)
ラットに経口前投与したところ、セルレインによる膵水分量増加、膵トリプシン含有量増加、膵LPO含有量増加及び膵SOD含有量減少がそれぞれ抑制された。また、カテプシンBの膵細胞内再分布が抑制された6)。更に組織学的には膵管内圧上昇によるinterstitial edema、acinar cell vacuolization変化が抑制された7)
作用機序
本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
膵炎抑制作用
ラット膵腺細胞において、高濃度のカルシウム添加による細胞中のDNA量の増加を抑制した(in vitro8)
免疫調整作用
ヒト末梢血単核球において、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)産生能9)及びTNF-α産生能10)を増強した(in vitro)。
活性酸素消去作用
ESR(electron spin resonance)装置を用いたスピントラッピング法により、活性酸素消去作用を認めた(in vitro11)

包装

500g、5kg(500g×10)、2.5g×42包、2.5g×189包

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
**Ohta, Y. et al. Phytother. Res. 1999, 13(7), p.588.
2
岡田一乗・他. 日大医学雑誌. 1995, 54(9), p.584.
3
Okada, K. et al. Nihon Univ. J. Med. 1995, 37(4), p.193.
4
太田好次・他. 和漢医薬学雑誌. 1997, 14(2), p.143.
5
木村寿成・他. 臨牀と研究. 1994, 71(4), p.1115.
6
平野鉄也. 漢方医学. 1995, 19(4), p.115.
7
平野鉄也. 漢方医学. 1996, 20(6), p.184.
8
若杉英之・他. 医療. 1996, 50(1), p.18.
9
Yamashiki, M. et al. J. Clin. Lab. Immunol. 1992, 37, p.83.
10
Yamashiki, M. et al. Drug Dev. Res. 1994, 31, p.170.
11
**Takahashi, S. et al. Free Radic. Res. Commun. 1993, 19, p.S101.

*文献請求先

株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329970
FAX:03-5574-6610

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
株式会社ツムラ
*東京都港区赤坂2-17-11

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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