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ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒(医療用)

漢方製剤

1g 17.7円

添付文書番号

5200025D1029_1_16

企業コード

460026

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

販売名

ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒(医療用)

販売名コード

5200025D1029

販売名ひらがな

つむらごしゃじんきがんえきすかりゅう(いりょうよう)

承認番号等

承認番号
16100AMZ03267000

販売開始年月

1986年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

牛車腎気丸

組成・性状

組成

ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒(医療用)
有効成分
本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス  4.5gを含有する。
有効成分
日局ジオウ  5.0g
有効成分
日局ゴシツ  3.0g
有効成分
日局サンシュユ  3.0g
有効成分
日局サンヤク  3.0g
有効成分
日局シャゼンシ  3.0g
有効成分
日局タクシャ  3.0g
有効成分
日局ブクリョウ  3.0g
有効成分
日局ボタンピ  3.0g
有効成分
日局ケイヒ  1.0g
有効成分
日局ブシ末  1.0g
添加剤
日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物、ショ糖脂肪酸エステル

製剤の性状

ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒(医療用)
剤形顆粒剤
色調灰褐色
識別コードツムラ/107
におい特異なにおい
僅かに甘くて酸味がある

効能又は効果

疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少または多尿で時に口渇がある次の諸症:
下肢痛、腰痛、しびれ、老人のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ

用法及び用量

通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
  2. 他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。ブシを含む製剤との併用には、特に注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 体力の充実している患者
    副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。
  2. 暑がりで、のぼせが強く、赤ら顔の患者
    心悸亢進、のぼせ、舌のしびれ、悪心等があらわれることがある。
  3. 著しく胃腸の虚弱な患者
    食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹部膨満感、腹痛、下痢、便秘等があらわれることがある。
  4. 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者
    これらの症状が悪化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。本剤に含まれるゴシツ、ボタンピにより流早産の危険性があり、またブシ末の副作用があらわれやすくなる。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

慎重に投与すること。本剤にはブシ末が含まれている。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 間質性肺炎(頻度不明)
    咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難、発熱等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
  2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
発疹、発赤、瘙痒等
消化器
食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹部膨満感、腹痛、下痢、便秘等
その他
心悸亢進、のぼせ、舌のしびれ等

薬効薬理

作用機序
  1. 抗侵害受容(鎮痛)作用
    1. STZ誘発糖尿病マウスに抗ダイノルフィン抗血清を処置したところ、経口投与で認められる抗侵害受容作用が減弱した。また、κオピオイド受容体拮抗薬であるノルビナルトルフィミンの前処置でも同様であった 。
    2. STZ誘発糖尿病マウスにおいて、NO合成酵素阻害剤であるNG-nitro-L-arginine methyl ester(L-NAME)を処置したところ、経口投与で認められる抗侵害受容作用が減弱し、さらに抗ダイノルフィン抗血清を併用すると消失した 。
  2. 血流増加作用
    STZ誘発糖尿病ラットにL-NAMEを前処理したところ、十二指腸内投与で認められる末梢血流増加作用が消失した 。
  3. 頻尿に対する作用
    1. 自発膀胱収縮ラットにκオピオイド受容体遮断薬を皮下投与したところ、本剤の膀胱収縮頻度減少作用が消失した。また、脊髄くも膜下腔内への抗ダイノルフィン抗体、セロトニン受容体遮断薬(メチセルギド)あるいはα2受容体遮断薬(ヨヒンビン)投与により減弱した 。
    2. 4週間混餌投与したラットでは、血中ドパミン及びセロトニン量の低下が見られた 。また、膀胱内に酢酸を注入したラットの膀胱組織では、ニューロキニンA、BあるいはサブスタンスP、感覚受容体であるTRPV1、プリン受容体(P2X3)の増加抑制が認められ、さらに、ニューロキニンA、サブスタンスP及びTRPV1受容体mRNAの発現抑制が確認された 。
神経系に対する作用
  1. ストレプトゾトシン(STZ)誘発糖尿病ラットに経口投与したところ、坐骨神経伝導速度低下が抑制された 。
  2. ラットに経口投与したところ、オキサリプラチン誘発冷的痛覚過敏を抑制した 。
抗アロディニア作用及び抗侵害受容(鎮痛)作用
  1. STZ誘発糖尿病マウスに経口投与したところ、低下した抗侵害受容閾値が上昇した 。
  2. 担癌マウスに経口前投与したところ、パクリタキセルによる下肢の機械的アロディニアが抑制された 。
血流低下改善作用
  1. 糖尿病患者に2.5g経口投与したところ、投与90、120分後の前腕部皮膚血流量が増加した。また、手掌の皮膚表面温度も上昇した(n=17) 。
  2. STZ誘発糖尿病ラットに経口投与したところ、腓腹筋血流低下が抑制された 。
頻尿に対する作用
4週間混餌投与したラットの膀胱内に酢酸注入したところ、C-fiber活性化による膀胱過活動が抑制された,

取扱い上の注意

  1. 本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
  2. 開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
  3. 本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。

包装

500g[ボトル]
5kg(500g×10)[パウチ]
2.5g×42包[分包]
2.5g×189包[分包]

主要文献

1
Suzuki, Y. et al. :Jpn. J. Pharmacol. 1999;79(2):169-175
2
Suzuki, Y. et al. :Jpn. J. Pharmacol. 1999;79(3):387-391
3
Suzuki, Y. et al. :Meth. Find. Exp. Clin. Pharmacol. 1998;20(4):321-328
4
Gotoh, A. et al. :J. Pharmacol. Sci. 2004;96:115-123
5
Nishijima, S. et al. :J. Urol. 2007;177(2):762-765
6
Imamura, T. et al. :Neurourol. Urodyn. 2008;27(8):832-837
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Nishizawa, M. et al. :J. Neurol. Sci. 1995;132(2):177-181
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Mizuno, K. et al. :J. Pharmacol. Sci. 2014;125(1):91-98
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Bahar, M. A. et al. :Evid. Based Complement. Alternat. Med. 2013;1-8
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鹿野昌彦ほか:和漢医薬学会誌. 1988;5(3):378-379
11
Zhang, X. Y. et al. :Am. J. Chin. Med. 2006;34(2):285-293

文献請求先及び問い合わせ先

株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329-970 FAX:03-5574-6610

製造販売業者等

製造販売元
株式会社ツムラ
東京都港区赤坂2-17-11

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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